さようならピアノの先生

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>>78
この方は学生主催の、自分の好きな作曲家の演奏会に楽譜持参で行き、
細かくチェックした上に後日本人に丁寧に指導して、三段階でランク
付けをつける方でした。
「このフレーズに対する先生の解釈を聞かせてください」と何度か
聞かれたことがあります。「あなたはどうですか?」と聞くと「紫色の
天に昇る朝日のような感じ」と答えられて困ったです。
ちなみにベートーヴェンのワルトシュタインの冒頭の連打です。
ご自分のお嬢さんには自分で教えてらっしゃいました。「ピアノの先生
には教わることは何もない」と言う方でしたが、エチュードなど一切
触っていなくて、バッハはいきなり平均律を渡していらっしゃいました。
私では何も教えて差し上げることがなかったので半年待ってやめていた
だけたときはほっとしました。
何というか、そのときに聞いたピアニストの気分で弾きたいらしく、
ある週はリヒテル、ある週はゼルキンと変化を楽しませてくれる方でした。
この方がやめたのを境に、社会人は初心者限定とさせていただいています。