演奏家の映像

このエントリーをはてなブックマークに追加
76名無しの笛の踊り
>>56
チェリはとりあえず最初のプローベなんかだと倍音構造とフレージング、
とにかくこの2つを徹底的に練習して、とりわけフレージングには非常にうるさい。
これは70年から88年位までの演奏に限ってだけど、古典派のシンフォニーなんかで
クライマックスの最後の音(普通の演奏だとたいがい一番強い音で終わりがちだけど)を
弱く演奏させてたりするのも、プローベでフレーズを閉じて、って毎回指示を出すんだよね。
和音のカデンツなんかでも彼は常にドミナントが一番強く、その後トニックに戻るときは
緊張感を弛緩させる、って意味で弱く演奏させるのが基本的な方法だった。
でも三毛の場合はフレージングより音色のバランスや音の長さ、響き、といったものに
より優先順位が高いようなとこがあって、いつものチェリならイヤなとこもありそうなのに
もう、言いなりって言っていいとこもあったし。チェリも「あそこは音楽的に
彼のやり方がよくわからないんだけど、聞いていると彼の演奏は素晴らしい」みたいな
言い方をしてたみたいだったし。