青藍の誉れ・泥鍋せんせの有難いお言葉

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359Rabbit
第三番
1927年完成
ここでバルトークは12音音階と、ドビュッシーの印象主義語法から得られた「配分法」
を試み、音楽はさらに隅々まで計算し尽くされたバルトークの知性を余すところなく
表現することとなる。さらに、個々の楽器にダブルストップ、フラジォレット、引きずるような
グリッサンド、トリル、コルレーニョ、スルポンティエを要求し、弦楽四重奏でここまでの
多彩な表現ができるのだ、ということを見せ付けるかのように聴くものを圧倒する。
単一楽章で、ただ一部と二部に分かれているだけであるが、弦楽四重奏曲の最高傑作
の一つといってもよいのではないか。