青藍の誉れ・泥鍋せんせの有難いお言葉

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357Rabbit
第二番
1915-1917年
基本的には第一番と、そう大きく変らない。しかし、随所に不協和音的な響きが
入ってくるのは、彼が新しいスタイルを獲得しつつあることを示唆している。
第二楽章は、ピチカートを多用し、民謡旋律が主導を取るが、これを打ち破るかのような
低減のオスティナートはこの曲全体が第一番よりも変化に富んでいて、ここにも新しい
様式を模索しているバルトークの姿が窺える。そして驚くべきことに第三楽章はレント
なのである。書法は実に緻密で、一音たりとも無駄に書かれないというバルトークの
真骨頂がここに凝縮されている。これも聴きにくくはないが、終楽章はあまりの緊張感で
聴くほうも疲れてしまう。