ロブロ・フォン・マタチッチ

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>>98
家に帰ったら別の本だった。正確に引用しとく。

(ここから)
        マイスター
       「先   生」はかんべん

 ロヴロ・フォン・マタチッチは、シャルクの弟子で立派な指揮
者であったが、1959年バイロイトで<<ローエングリン>>の上演を
何度か指揮した。
 マタチッチはクナッパーツブッシュをたいそう尊敬していたの
で、クナーが指揮する<<パルジファル>>では、有名な奈落にある
オーケストラ・ピットで彼を見ていた。上演が終わると、出口で
待ち構えていたマタチッチは、クナーに歩み寄ると興奮して話し
かけた。「先生、あなたを尊敬します。」
 しかしクナーはしわがれた声でマタチッチにこう答えたのだ。
「もう一度でも『先生』と言ってみなさい。おケツをぶっとばし
ますぞ。」

アルトゥール・アイトラー「クナッパーツブッシュのエピソード」
(フランツ・ブラウン著(野口剛夫編訳)『クナッパーツブッシュ
の想い出』芸術現代社(の付録II)、1999年、p.160。)
"Erlebnisse mit dem beruehmten Dirigenten Hans
Knappertsbusch / gesammelt und ausgewaehlt von Artur
Eitler (Herausgegeben von der Hans Knappertsbusch-
Gesellschaft Muenchen)"
(ここまで)