メロディーの影・・ ジムノペディーに隠された・・

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126名無しの笛の踊り
サティは北駅近くのカフェで働くベティに想いを寄せていたが、
内向的な彼が告白なんか出来るはずがなかった。
見る見るやつれていくサティを心配したドビュッシーは彼から
原因を聞き出そうとして、朝から晩までしつこく付きまとった。
根負けしたサティはアルコールの力も借りて、洗いざらい
苦しい胸のうちを打ち明けると、親友のドビュッシーはドンと胸を叩いて
「水くさいなあ、お前。そんなことで悩んでたのか」と自信有りげに胸を張った。
ドビュッシーにはサティとベティを巧く結び付ける自信が有ったんだ。

翌日ベティが店の掃除をしていると、酔っ払ったドビュッシーが
飛び込んで来て「ゴルァ!」を連発して暴れ始めた。
たまたまそこへ通りがかったサティはそれを見ると店の中に飛び込み、
ベティら従業員の安全を確保するとドビュッシーとの格闘が始まった。
強い、強いエリックは強い!あんなに暴れていたドビュッシーはすっかり
降参して鼻から血を流しながら帰って行った。

その晩ベティを巧く家に連れ込んだサティはドビュッシーのことが気に
なりながらも二回戦、三回戦と進んで、翌日もその次の日も、太陽が
黄色く見えるまでせくーすしまくった。

それから十日..ようやくサティがドビュッシーの家を尋ねてみると...
ドビュッシーはオオカミに食われていた。