クラシック聞く女

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141名無しの笛の踊り
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この作品はバッハの後期の代表的なオルガン曲で、1739年頃作曲されたらしい。
タイトルは「聖アン」と呼ばれているが、
このタイトルになったいきさつについては実のところ分からないが、
「アン」と女性の代表的な名前が付けられた事から、
作曲者は意図的に叙情的な恋物語に仕立てたわけさ。
前奏曲の第1主題は変ホ長調で壮大に始まるが、この旋律は優美で甘い第2主題へと引き継がれてゆく。
この2つの主題が展開・融合することにより曲は進んでいくわけさ。
フーガは、静かで叙情的な第1主題で始まり、それが次第に高揚・情熱的になり、
最後のクライマックスでは涙を流さずにいられないほどのロマンスとなるわけさ。

これが、女性の心を強く誘うわけっていったところ。
もちろん、女性の方でなくてもお勧めである。

なお、おすすめディスクは
ヘルムート・ワルヒャのオルガン演奏(Deutsche Grammophon)によるものがよい。
この演奏ではフーガ後半のクライマックスのテンポがゆっくりで、
ロマンスをじっくり噛み締めることができる。