ヴァント

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186やはり,ヴァントはヴァント
4/25(日), NHK教育TVで,最近,有名になったヴァントの指揮による録画放送があるというので,録画しながら聴きました。氏はここ数年,著名な指揮者が亡くなったのでにわかに注目されてきた老年の指揮者で,最近はブルックナーの交響曲のCDがひどく評判がいいので,私もようやっと聴いたというわけです(私は氏のことはバカにしていたので,おそらく今まで1度の聴いたことがないと思います)。さて,放送されたものは以下です。

(1)シューベルト:交響曲第8番ロ短調
(2)ブルックナー:交響曲第9番
ヴァント指揮ベルリンpo.

初めのシューベルトの方は,おっ,ワルターの演奏に似ていて中々いいいじゃあないか。ヴァントもいい演奏をするようになったのだなあと思いました(拍手も曲が終わってから2秒間位,間があってからでしたし)。

肝心のブルックナーですが,同じベルリンpo. の交響曲第4番のCDがひどく評判がいいので期待していたのですが,第1楽章の最初 2/3は崇高さが足りなく,シューリヒトの録音と比較してあまりの落差に録画するのをやめようかと思ったほどでしたが,最後の方になり急によくなりました。しかしながら,第2楽章は第1楽章ほどではないですが,かなり元の調子に戻ってしまったという感じです。第3楽章はまあまあといったところでしょうか。それでも,やはり,シューリヒトに比べれば崇高さに欠けることは間違いないですね。

ということで,やはり「ヴァントは歳とってもヴァントだった」という感じで,やはり,期待した私が悪かったということでした。もっとも,終わった後はすぐに帰っている人がかなりの数にのぼることが映されていましたが,残った人のかなりはスタンディング・オペレーションをしていました。まあ,頑固に座っている人もいましたが。もっとも,拍手している人はその演奏より老齢の指揮者(歩くのもやっとという感じでしたし)が指揮をし終えたということに拍手をしていたように見えましたが。