長木誠司助教授

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402名無しの笛の踊り
自己愛型
 見捨てられる惨めさを回避するために、惨めな自分とは正反対の自分を空想してみるのも悪くはありません。みんなから愛され、みんなの注目を集め、たくさんの人から惜しみない賞賛を浴びるという、そんな白昼夢に耽ることは見捨てられた惨めさを解消してくれるだけではなく、栄光に満ちた輝かしい自分という空想に浸る快感を与えてくれます。しかし、この空想が現実との区別がつかなくなっていったとき、さまざまな問題を引き起こします。これが自己愛人格障害です。
403名無しの笛の踊り:2001/04/25(水) 15:56
特 徴
 自分を愛するという行為は、健全な心の発達のためには必要なものですが、それが病的に肥大化して自分に対する誇大感を持つようになると、それは自己愛人格障害と呼ばれるものになります。健全な人のように、ありのままの自分を愛することができないのです。

御都合主義的な白昼夢に耽る。
自分のことにしか関心がない。
高慢で横柄な態度。
特別な人間であると思っている。
自分は特別な人間にしか理解されないと思っている。
冷淡で、他人を利用しようとする。
批判に対して過剰に反応する。
虚栄心から、嘘をつきやすい。
404名無しの笛の踊り:2001/04/25(水) 15:57
 なんでも自分の思い通りになるという空想に耽ったりします。内容的には、自分の万能感を満たすようなものになります。すべて自分にとって都合のいいように事が運んで、最後には自分が絶大な称賛を浴びるといったようなものです。自分だけが特別に評価されて大抜擢され、とんとん拍子に出世するとか、もっと空想性が進んで行くと、超能力的な力で現実を思い通りに動かすとか、あるいは過去にタイムスリップして、時代差から来る優越感に浸るとか、いろいろなパターンがあります。
405名無しの笛の踊り:2001/04/25(水) 15:58
 自分は特別な人間だ、パンピー(一般のピープル)とは違うんだという意識から、小市民的な生き方を軽蔑し、そういう人達と一緒にされることを嫌います。裏付けとなるものがなにもないのに、一目置かれる存在であることに非常にこだわります。

 他人に対する共感に乏しく、他人を自分のために利用します。他人の業績を横取りして自分のものにしたりします。優越感に浸るために他人を利用します。他人の存在とは、素晴らしい自分を映し出す鏡である、くらいにしか思っていません。ですから、他人から批判されたりすると、すぐにカッとなって怒ります。あくまでも自分は優れた存在なのです。

 もともと、裏付けのない優越感ですので、話のつじつまを合わせるために嘘をつくこともありますが、本人には嘘をついているという意識はあまりありません。ときにはホラ話のように、話がどんどん大きくなっていって、どこまで本当なのか分からなくなります。
406名無しの笛の踊り:2001/04/25(水) 15:59
 すべてに言えることは、ありのままの自分が愛せないのです。自分は優越的な存在でなければならず、素晴らしい特別な存在であり、偉大な輝きに満ちた存在でなければならないのです。愛すべき自分とは、とにかく輝いていなければならないのです。しかし、これはありのままの自分ではないので、現実的な裏付けを欠くことになります。

 しかし、本人にしてみれば、高慢だと言われてもぴんと来ないかもしれません。それよりは、他人や周囲の出来事を過小評価していると言った方が理解されやすいかもしれません。自分より優れたものを認めたがらず馬鹿にしているので、他人の能力や才能が見えまず、他人の優秀さを無視します。そして、他人を見下したり軽蔑したりすることに快感を覚えたりします。