モーツァルトについて想うところ

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98カウニッツ
「オペラにおいては、詩は絶対に音楽の忠実な娘でなくてはなりません」という、
モーツァルトの手紙の一節があります。
これに限らず、モーツァルトの手紙は、虚心に読めば、
「音楽界」の「常識」への問いかけが、ここかしこに見受けられます。
例えば「難しい曲を難しそうに弾いたって楽しくないんで、
なんでもなさそうに弾くのがいいんだ」とか、
「人間の歌う声には、元々程よいヴィブラートがかかっているのに、
その上更にヴィブラートをかけるのは美しくない」とか、
実に示唆に富んでいます。
僕はモーツァルトほど音楽というものを知っていた人はいなかったと思います。
そういった彼の資質が、神童を天才へとならしめたのではないかとも思います。