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名無しの笛の踊り:
N響アワー見て思い出した事をちょっと書いてみます。
昔、音楽の授業で『管弦楽の為の木挽き唄』を聴かせる時間があったのですが、
その時に提出させた生徒の感想文はとても興味深かったです。
例えば、ピアノやエレクトーンを習っている比較的、音楽的素養のある人と無い人
とでは、ほぼ(勿論完全ではありませんが)、印象が二分されていたのです。
前者には、冒頭の弦による不協和音等に対して、具体的に場所を示して拒否反応を
書く意見が目立ち、対して後者には、『山に霧がかかって寂しい感じ』等と明確に
視覚化した意見が多くありました。
彼らの多くは、どんな楽器が同時に鳴っているか分からないのに、です。
『ここの箇所は不協和な音が聴こえるでしょ?』
『……どこが不協和なんですか?』
調性音楽に慣れてしまうと、音楽的な美観の幅を狭くしてしまうのでは、と私は
その時思ったものでした。