■グスタフ・マーラー■

このエントリーをはてなブックマークに追加
807名無しの笛の踊り
1980年ごろ、マーラーのレコードの種類も増え始めたころのマンガで
伊藤重夫という人の”チョコレートスフインクスアゲイン”の中に出
てくる、マーラーの9番についての話を引用します。

”体調の良い時には
この2枚組の4面を聞く第4楽章の『アダージオ』だ
全曲を聞き通したのは最初の一度きりだった
この作曲家は最後の交響曲の最後をこのように書いたのだ

これは祈りだろうか

こうして『アダージオ』にひたるために私は
この室に来るのだろうか

そう言っても
たびたび聞くことのできる音楽では無いのだ
私は思う”

今では、センチメンタルなマーラーや民族色の強いマーラーの解釈は流行りでは無いのでしょうが、
世紀末思想とマーラーが結びついた世代にとっては、こんな胸をチクリと刺す感傷的なマーラーも
懐かしいです。