そうだね、ピアノ四重奏曲は野蛮で野卑だしね。
サン=サーンスの室内楽って独奏楽器&ピアノ伴奏以外の曲は駄目だ。
七重奏曲もバカバカしい。
>>127 たしかにピアノと独奏楽器の二重奏が傑作揃いで、そのレベルに
四重奏曲も七重奏曲も達していない。
そこにこの作曲家のクセというか、何かの特徴があるようだ。
七重奏曲は小洒落た冗談音楽。
七重奏曲はトランペットに興味があったからでしょ。
自由な楽曲。
晩年の木管楽器のソナタもそうだけど、肩肘張らず書いた曲は、案外、出来が
いいの。
フォーレとサン=サーンスのピアノ曲「主題と変奏」を聴き比べると
後者のあまりの陳腐さにはまったく呆れ返る。
一方でサン=サーンスのイタリアの思い出とか左手のための練習曲を聞くと
その並み外れた技術とセンスに心底驚嘆させられる。
だから、この人は「玉石混交」というのが正解。
玉はダイアモンドや金なんだが、石はそこらの・・・・
サン=サーンスだから、陳腐品も平気で出す。
彼は本当に面白い人だね。
恥かしくて公表できない、などと考えないのは、彼が真に超一流の
作曲家だから出来ることだ。
>>133 でも、動物の謝肉祭は白鳥以外は出版を許さなかったんでしょ?
あれは恥ずかしいからじゃなくて、もともとプライベートなものとして作ったからじゃないかな。
「引用」もいっぱいあるしね。
デュカ(デュカス?)があの素晴らしいピアノソナタを
サン=サーンスに献呈したということは
サン=サーンスのファンとして大変嬉しい。
デュカ(デュカス?)ありがとう!
>>136 デュカス の「ピアノソナタ」は大傑作なんだが、この曲を吉田秀和翁は
聴くのがしんどい、と言う理由で評価しなかった。
『曲がしんどい』とは退屈と言うこと? 吉田翁のお耳に合わなかった?
雑音に聞こえたのかな?
どうなんだろう?
>>137 あのソナタは力作だけど、フィナーレがちと弱い。
なぜか鉄腕アトムの主題歌が頭をよぎる。
デユカスの「ラモーの主題による変奏曲」も良い曲。
ピアニスティックという点では、ちょっと。
そこが、他の19〜20世紀のフランスのピアノ音楽の和声の魅力を
味わいたいものには、ちょっと地味とも思うが。
>>139 あの曲、なぜか「箱根の山は天下の剣」が頭をよぎる。
コード的にはそんな感じで進行してるかも
ラモーの主題はきれいですけど、いまいちの感。
雄鶏と雌鳥の主題のほうが面白そう。あっちで書いてもらいたかった
サン=サーンスに献呈する作曲家もいたんだね
>>140 あのメロディーはラモーの発明だろう。
ラモーの旋律って甘くないし、彼の音楽も知的で辛口。
そこはクープランと違う点。
デユカスは旋律家じゃないから資質は似ている。
クープラン ⇒ ラヴェル、
ラモー ⇒ デユカス
>>41 iTunes Storeで試聴し、良かったので購入(2,300円)。
オケと指揮が非常に良い仕事をしていて、このコンビでの交響曲全集が聞きたくなる。
独奏は色んな若手が弾いている。悪くはない。
美学のはっきりした作曲家だなぁ、としみじみ思うし、
だからこそイザイ編曲のワルツ形式の練習曲は、
このアルバムには必要ないと感じた。
146 :
名無しの笛の踊り:2015/01/12(月) 10:58:40.85 ID:jyS+qPzB
イザイが編曲してくれたので、さらにこの名曲は”有名曲”にはなった。
去年もコンサートで聴いたが、面白かった。
面白いとは思うんだけど、独奏の高音がクドいし
オーケストレーションもちょっとこれ見よがしで
鼻に付くというか、なんというか……
サン=サーンスのSQ1番はイザイに献呈されているし
ミューズと詩人のヴァイオリンもイザイのために書かれたみたいだね。
バカだから英語読めないけど英語版のwikipediaを一生懸命見てる。
チェロとピアノのための組曲作品16のオケ版が
1919年に書かれたということに驚いた!!
第4曲のロマンスは、1885年に作品67でオーケストレーションしたけど
この時またやり直したらしい。聴き比べしたい!!
ロマンス作品67のオケ版、全然見つかんないけど
聞いたことある方いらっしゃいます?
フランスのチッコリーニがパリで亡くなった。 享年89歳だった。
哀悼の意を表します。
昨年も来日したから、生涯現役の人だった。
サン=サーンスのPf協奏曲をNo1〜No5の5曲を全部を最初に録音
した人ではなかったか。名演だった。
芸風はフランス的だけどチッコリーニってイタリア人じゃ?と思ったら帰化してるんですね
>>150 ジャンヌ・マリー・ダルレが最初かもしれない。 あの人の演奏はLPで
聴いた。 1番と3番は多分、聴いていない。
5番の達者な演奏、輝かしいアルページオ、歯切れのいいトッカッタ、
すごいピアニストだと感動して聴いた。
トリフォニーホールでオルガン付きを聞いてきた。
>>151 フランスのコンクールで一等を獲って、だから、フランス人が認めてくれた
からってフランスに帰化したそうです。
才能を認めてくれた人たちのいる地で活躍できて、幸せな人でしたね。
芸術家とか芸能人って、才能を認めてくれた風土に感謝と愛着を持つ
ようですね。
ナポリが嫌だっただけじゃね?
80越えても現役、というのは一緒だな。
158 :
名無しの笛の踊り:2015/02/17(火) 21:08:39.62 ID:TJEcy+nZ
本業で不遇扱いされてるけど、万物の天才だね(´;ω;`)ウッ…
>>158 万物の天才なら本業以外にも教科書に載るくらいの成果をあげてるはすだけど、
それは何と何と何?
万物の天才って言葉はあまり聞かない、万能の天才なら聞くが。
例えばダヴィンチ、ニュートン、ガリレオ、ライプニッツ等々
しかし、何をやらせても天才的だったってことなら、まさに「万物の天才」
という言葉が適当でしょうな。
>>160 ダ・ヴィンチはまさに該当するけど、ニュートン以下3人は数理物理以外の業績あるの?
むしろパスカルやデカルトがそうなんじゃないかな。
ま、いずれにせよサンサーンスなんざ、これらの方々よりもかなり小者ではあるな。
162 :
名無しの笛の踊り:2015/02/19(木) 22:30:21.37 ID:0TbXG4Qk
アインシュタインはヴァイオリンを弾けたそうな
ニュートンは王立造幣局長官。
サン=サーンスはマドレーヌ教会のオルガにスト
ピアニストとオルガニストの才能は作曲家とともに、特筆できるものを
持っていましたね。
ただ、他のの学識については分らないです。 天文学とか考古学、数学
はかなりの学識があったらしいですね。
素人の域を出ている分野は何か?
>>165 素人の域を出ていることと、その道で天才であることとの間には、
天と地ほどの開きがあると思うのだが。
そもそもサン=サーンスの一番の本業たる作曲家としてだって、「天才」なのかどうか。
みんな身近なのを忘れてないか。ルソーやホフマンを。
あと全く異分野をこなしたボロディンとか。
化学者でありながら作曲もこなしたんだよね
サン=サーンスなんて、万物の天才どころか、
いわゆる器用貧乏と言ってしまったら失礼すぎかな。
いやきっと器用貧乏だと思うよ
小さいころは神童だったけど大人になってからは普通の作曲家になったって感じ
ありあまる技術を持て余すこともないところが
さらに器用という印象を強めている。
でもアフリカ(作品89)だとかオデレット(作品162)なんかの作曲は
天才にしか成し得ない仕事なんじゃないか。
>>172 天才とまで言えるかなあ。
たとえば、モーツァルトの40番交響曲、ベートーベンのエロイカ、
ショパンのバラード1番、ベルリオーズの幻想交響曲、ドビュッシーの「牧神」なんか、
曲の好き嫌い抜きに天才の作品と感じるけど、アフリカにはそれほどのものを感じないなあ。
>>173 異常なイマジネーションを音楽化したそういうのは見るからに(聞くからに?)
天才的だよね。
節度と単純さを重んじるサン=サーンスの整理され尽くした楽譜から、
そのような分かりやすい天才性を見つけ出すのは難しいと思う。
僕もアフリカの良さはハフの演奏や本人のカデンツァを聞くまで
よく分かっていなかった。
>>174 アフリカの良さはわかりますよ。
ただ、作曲における天才とは、突き抜けたものがないといけないと思うんですよね。
上に私があげた曲たちは、別に異常なイマジネーションの音楽化ばかりではないはず。
どこからこんな発想が出てきたのか不思議っていうような音楽書く人が私の思う天才。
ベルリオーズなんかは確かに異常なイマジネーションの音楽化だけど、
ショパンのバラードはそういうわけでもない。
でも、それまでのピアノ音楽からは違う地平に立ってる。
モーツァルトのアヴェ・ヴェルム・コルプスやピアノ協奏曲27番なんか、節度と単純の極みだと思うけど、あれはやはり前人未到の天才の音楽。
たぶん、あなたとは天才の定義が異なるんだと思う。
>>175 レスありがとう。
楽しさとか合理性とか、流暢さやバランス感覚にあっと驚くところがあって、
それはもう努力では身につけようのない天性の感覚ではないか、
と思ったので確かに定義が違うみたい。
突き抜けているとなればもう晩年のソナタくらいのものか。
サン=サーンスは意志や情感や想像力ではなく、
観察と技術と即興に基づいて仕事をしているし、信仰心もない。
よく深みや独創性に欠けると言われて
確かにその通りかもしれないがなんか筋違いな指摘と感じてしまう。
ところでモーツァルトは置いといてベートーヴェンやショパンの想像力は
異常ではないでしょうか?
頭がおかしいのではないか、とさえ思えます。