村治佳織 8

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906名無しの笛の踊り

現代ギター1980年10月号 特集 「 ギター協奏曲のすべて 」18 〜 19ページ


編集部

 コンチェルトをおやりになって特に印象に残ってることは?

外山雄三

 山下和仁君 ( 当時18歳 ) とテデスコの協奏曲をやったとき、
 オーケストラのスコアを持ってきてるのです、山下君自身で。

 オーケストラの稽古が先にあり、その後に山下君がきて一緒にやったのですが、
 その最初の稽古中で、「 あ、ちょっと待ってください。音が違いますよ 」 と。

 そんなこと言われると指揮者の名折れというか、恥辱ですよね( 笑 )

 「 そんなことないよ、こう書いてある 」 と反論したら、
 「 いえ、それはミスプリです 」 と。

平吉毅州

 ハハハハハ。やった、やった。すごいな、それは!

外山

 山下君は、それをミスプリだと証明するために、
 オリジナル譜だけでなくピアノ伴奏用のスコアも持ち出してきた。
 ギタリストの音楽って、ギターだけの狭い世界じゃ決してないことがわかった。