俺のは文庫本だから、当然改訂版(の更に改訂版)だろうね。
初版では「フォレの後期は聞くに堪えない」なんて書いてたのか。
サン・サーンスの悪口を書いた後、次のような一節がある。
そのサン・サーンスの弟子に、しかし、本当の音楽家がいた。
フォレ(〜〜〜)である。清純で虚飾のない抒情家。(中略)
私は、まず大作ということで、『レクイエム』をとろう。このすぐれた
作品を説明する必要はあるまい。近代ヨーロッパの生んだ最も
清澄な鎮魂の歌であろう。(以下略)
ここも初版では、「レクイエム」は「通俗的で聴くに堪えない」と
書いてあったの?
943 :
名無しの笛の踊り:2011/09/19(月) 18:19:37.06 ID:5g+aPpWM
フォーレが通俗的だと吉田氏が言ったことはやはりなかったように思う。
まあ、全集を確認すればわかるだろうけれど。
>>941が触れているように、フォーレの後期作品があまり好きではないという
感想を漏らしたことはあったのは確かで、それをあとで訂正しているのも
覚えている。
だいたいフォーレの作品、通俗的だとすれば初期ぐらいで、後期になるに
したがってより世間離れしてくるのは作品を聴けば明らかでしょう。
彼が通俗的と考えていたフランスの作曲家は、グノー、サン=サーンスだね。
ヒデ坊はけっきょくドイツオーストリア音楽以外は本当には好きじゃないからな
945 :
名無しの笛の踊り:2011/09/19(月) 21:20:41.30 ID:kgAxxPAf
まあ誰が聴いてもあの曲は通俗的だからなw
フォレ厨が必死になるのも分かるわ・・・
>>942-943 後期作品は『名曲300選』によれば
・・・フォレの晩年は、ひどく枯淡になってしまって、およそ山というものがなく、私にはまだついていけない・・・
という評価だ。
この「私にはまだついていけない」というのはかなり含蓄があると思う。
優れていることはなんとなく直感でわかるが素直に楽しめない、
さらに聴きこめば、あるいは年をとればわかるかもしれない、という意味にとれる。
いずれにしろ「聴くに堪えない」という言葉をフォーレの作品に使うことは考えにくい。
『わたしの音楽室』→『LP300選』→『名曲300選』は本文はいじっていないはず。
追記という形の加筆と、レコードリストの改訂のみ。
>>945 フォーレを誰がどう評価するかはこのさいどうでもよい。
問題は吉田秀和を引き合いに出すこと(「権威に訴える論証」)、
およびその発言が捏造されていること(「事実の錯誤」)だ。
>誰が聴いてもあの曲は通俗的だからな
これは「過度の一般化」という誤謬だ。
こういう誤謬に無神経だから、自分が嫌いな曲だからといって
都合よく他人が「聴くに堪えない」と発言したかのような幼児的迷妄に陥るのだよ。
曲そのものの評価なら別スレでやってくれ。
必死だなw
いいじゃん、「精神性が低い」っていわれるより
「通俗性が高い」ってポジティブに言われる方が。
948 :
名無しの笛の踊り:2011/09/20(火) 11:11:01.42 ID:edgFJTPl
>>947 精神性って言葉が出たとたんにバカっぽくなるなあ
キャラメルの包み紙みたいなもの、といったのはサン・サーンスのことだったっけ?
サン=サーンスで正解だが、包み紙そのものに譬えたのではなく
絵画でいえばアルフォンス・ミュシャやウジェーヌ・グラッセ
(現在ならさしずめラッセン)みたいなものだ、ということを
ああいうレトリックで表現したんだよ。
日本からの茶器の包み紙に使われてた浮世絵がフランスで評価されたとか
そういう話かと思った
フォーレじゃなくてフォレ、サン=サーンスじゃなくてサーン=サンス
フランス語わかる人なら常識。
ブーレーズ・スレで言って来い
955 :
名無しの笛の踊り:2011/09/29(木) 13:01:14.74 ID:tCXnWesq
>>943 人間は進歩(または退行)しますからね。以前の評価と変わるのは
当たり前でしょう。
歳ともに作品の真髄を理解できるようになった、と言うならよいが、
でも、そうなる頃に人は耳の調子が下降する。
フォーレなんてちっとも通俗的じゃないだろ。
バッハ、ベートーヴェンあるいはワーグナー、ヴェルディといったところが
現代でも沢山の聴衆を抱える通俗的で偉大な作曲家、バッハは生きている!
で、フォーレなんて要らない、フォーレは死んだほうがいい。
フォーレってまだ生きてたんですか(笑)
知りませんでした(笑)
原宿にも住んでるお
( ´・ω・`)_且~~ イカガ?
960 :
名無しの笛の踊り:2011/09/30(金) 14:11:34.55 ID:CtEubwpQ
今年で何周忌?
961 :
名無しの笛の踊り:2011/09/30(金) 14:20:43.15 ID:IycaBtLU
吉田さんが聴いておられるのは「フォレ」
2ちゃんのDQNが聴いているのが「フォーレ」
クラシックジャーナルだっけかの「さようなら吉田秀和」特集ってぜんぜん話題にならないんだな
まあ書いてるのが許とかだし俺も買ってねえけどさ
図書館で借りて読んだ。在日人がルサンチマン発揮し、
いつもの軽薄文章とは違って、やたらリキ入れて書いてる。
ただ許だけなんだよね、見えない大きな虚像と闘ってるみたいな姿勢は。
だからといって他の人はヒデカズを恐れ多いものとして恐れているわけでもなく、フツーに認めている。
在日のルサンチマンが露骨に空回りしている中年オナニーに過ぎず、悲しいほど哀れ。
宇野のことを「文章のうまい」なんて評している時点で一生追いつけないね>才能欠如の許
レコ芸の特集があるということを予測してぶつけたつもりだったんだろうが
時期も外されてその上本人インタビューが全部持って行ってしまったからな
スナイパーの負けだろ
965 :
名無しの笛の踊り:2011/10/01(土) 14:44:15.02 ID:xv8UYbmE
こういう具合に、自分の時間というものを過ごしていかれるのなら、人生に悔いはあるまい、と思った。P423
ラフマニノフ、1回目からいきなりピアノ協奏曲2番なのか。
なんか、さらさらっとやって、早く終わってしまいそう。。。
いつもは、初回はその作曲家の代表作的なのをやって概説みたくして、
年代順にやり始めるのは2回目からじゃなかったっけ。
>>967 その通り。ご本人が放送中でもそうおっしゃってた。
ただ、初回からピアノばかりというのはちょっとラフマニノフを探る意味
では不満も残った。でも、最後のプレリュードがホロヴィッツのあの絶品の
演奏だったのでよしとするかな。
969 :
名無しの笛の踊り:2011/10/02(日) 18:21:27.23 ID:l8MkELcy
ラフマニノフは吉田さんとしては、それ程好きではないが、かと言って
スクリアービンみたいに大嫌いではないでしょ?
スクリャービンは、世紀末から今世紀初頭にかけて、ひどく有名だったが、
第1次大戦後、ほとんど姿を消してしまったというってもよいような音楽家である。
《中略》
私は、正直なところ、スクリャービンの再評価ということを世に提唱するほど、よく研究したわけではない。
しかし、今ふりかえってみて、この晩年の彼のソナタは、いつかは、もう一度、
日の目をみるべきではなかろうかと思いはじめてきているのだ。
とにかく、私は、スクリャービンのピアノ・ソナタのために、ここに一つ席を設けておく。これは、私の賭けである。(「LP300選」)
971 :
名無しの笛の踊り:2011/10/02(日) 22:52:24.16 ID:l8MkELcy
LP330選を出されてから何年経ってんですか?
もう、結論が出てもよさそうですが。
現在も吉田老の賭けは勝負がついていないようですよ。
一部の熱狂的なスクリアービン・ファンの願いも空しく、いまだ世界的
には昼間に展示されている代物とは言えないようです。
972 :
名無しの笛の踊り:2011/10/02(日) 22:58:45.03 ID:l8MkELcy
音楽史的には不運な作曲家じゃないですか?
いや、熱狂的な支持者がいることは知っていますけれどね。
>>970を読んでどうして「大嫌い」と判断できるんだろうか
あきらかに肯定的な評価だと思うんだが
974 :
名無しの笛の踊り:2011/10/03(月) 09:57:56.98 ID:KVSl9zPk
吉田翁の文では否定的ではないが、やっぱり翁の感性には合わないだろう。
スクリアービンの後期の作品は余りにも病的だから。
もちろん、ドビュッシーも、R・シュトラウスも、ラフマニノフも、
どんな作曲家にも一部に病的な作品はある。
でも、それがセールスポイントになる程のものではない。
>>974 あなた
>>969?
お見受けするところ基本中の基本である名曲300選すら読んでないようだが
その程度でよくまあ赤の他人の感性が推し量れるもんだわ。
>>975 まあまあ、貴殿もどうしてそう攻撃的になるかなあ。
それはともかく吉田さんは病的なものを嫌うわけでもないと思います。
それをいったら19世紀の作曲家で病的といえば最右翼のシューマンを
好まれるんだしね。
あと、スクリャービンの一般的評価についていえば、コアで保守的な
クラシックファンよりもむしろピアノ好きな方々には市民権を得ていますね。
ひところ音大ピアノ課の卒業演奏になんと多くのスクリャービンのソナタが
弾かれたことか。
977 :
名無しの笛の踊り:2011/10/04(火) 18:32:18.18 ID:xVqsRUz5
スクリアービンの晩年のユニークな作品を味わうなら幾つかの
シンフォニーの方が聴きやすい。
もっとも、彼の能書きを読むと、かえって分かりにくくなるけれど。
978 :
名無しの笛の踊り:2011/10/05(水) 11:48:25.49 ID:iiABr9YO
ショパンも苦手、チャイコフスキーも苦手じゃなかった?
979 :
名無しの笛の踊り:2011/10/05(水) 16:30:50.36 ID:SXNmw4Ro
>>978 ショパンが苦手だと公言していたのはもう30年ぐらいは前の話だ。
今は日本の数ある音楽評論家の中でももっともショパンの本質を
見抜き彼の天才を評価してる人だと思う。
チャイコフスキーは苦手というより、単純に二流の作曲家だと思っている
ふしはある。チャイコフスキーの作品のどこが安直か、具体的に分析した
記述までしてるし。
>>978 チャイコフスキーは聴いてて面白くないんだろうね。才能とか技法は認めてる。
ショパンは上の方読み返せばいろいろ書いてあるから読め、で済まそうかと思ったけど
最近LP300選読み返して気づいたんでちょっと書かせてもらう。
次第にショパンを評価するようになったと思ってる人が多いようだが、じつは翁の立場は一貫している。
要はショパンでも好きな曲と嫌いな曲があって、好きな曲を優れた演奏家で楽しむのに吝かではない。
そして嫌いな曲(おそらく感傷的かつ技巧をひけらかし、長い割に内容の薄い曲)を
あまりうまくないピアニスト(まあナルシスティックな連中だろうね)で聞かされることが多く
ちょっとうんざりさせられて、あまり印象がよろしくない。
で、この嫌いな曲はショパン好きにはたまらんレパートリーが多いので
吉田秀和はショパン嫌い、が定着したのだろう。
翁は「人気があり大衆が好むもの」と「彼が芸術的なセンスがあると思っているもの」の区別をしているだけ。
そのセンスが俺とは合わないからなあ。
Shostakovichだって生誕100年だからやっただけだし。
例えば自分の好みを振り返っても
5年前とはけっこう変わってたりする。
まして「300選」って50年前の本でしょ。
その後LP・CDで聴ける曲も格段に増えたわけだし。
いつまでも半世紀前の300選の記述を引き合いにしても仕方ない。
>>982 4行目まではおっしゃる通りなんだけどさ、
その300選の誤読や不完全な孫引きによって
ずいぶんいい加減なイメージが流通してるなあと思ったわけよ。
984 :
982:2011/10/05(水) 17:13:44.85 ID:JcPxtsrH
>>983 いや、とくにあなたに対して書いたわけではなく、
吉田氏への批判が「300選」の記述を引き合いになされてることが多いので。
50年も経ちゃそりゃ吉田氏だって好みや評価はいろいろ変わってくるのが当たり前ってことで。
985 :
名無しの笛の踊り:2011/10/05(水) 23:32:56.70 ID:6F89p9Sh
>>980 >次第にショパンを評価するようになったと思ってる人が多いようだが、じつは翁の立場は一貫している
いや、はたしてそうだろうか。
確かLP300選には、ショパンの舟歌を名曲とは思わない、とはっきり書いてあったように
記憶している。
しかし、今はかれはおそらくその認識は持っていないと思われる。
「ショパンに関する覚書」を読まれましたか?
986 :
名無しの笛の踊り:2011/10/06(木) 09:56:05.61 ID:osSFKOsB
吉田秀和翁はブレる人ですな。
翁が長年にわたって評論の第一線に居続けられているのは、
そういうノーミソの柔軟性もあってのことじゃないかしら。
あの前言撤回の多さも人間らしくていいなと思うけど。
「LP300選」でも、「この本を書いたころは、勉強が足りませんでした。
フォレはやっぱり晩年の作品が最高です。云々」と追記してるしな。
ドボルザークについても、巻末のLPリストのところで、
「本文ではこういっているけれど、ドヴォルジャークのシンフォニー
では『第7』 『第8』、ことに後者がすばらしいということが最近やっと
わかった」と追記して、2曲の推薦盤を載せている。
>>985 「立場は一貫している」というのは、評価がまったく変わっていないという意味ではなく
ショパンに対する基本姿勢はそれほどぶれてはいない、というつもりで書きました。
300選の中では、すでに「リズムの変化、和声の独創性、短い広がりの中での表現の多様さ」
及び「詩と、ピアノ技法の整然と、しかもみがかれきった《秩序感》」を彼の曲の中に認めている。
ショパンに関する覚書はこの延長線上での検証作業であり、ターニングポイントではあっても
急激な開眼といった類のものと異なるのではないかと。
バルカローレを名曲とは思わない、はっきり書いてます。
はっきり書いてますが、それだけ取り出すのはフェアじゃない。
前後をちゃんと拾ってその含蓄を読みこまないと。
990 :
名無しの笛の踊り:2011/10/06(木) 21:12:40.46 ID:osSFKOsB
なぜ「バルカローレ」だけ取り出して「名曲ではない」と仰ったのかね?
そもそも吉田老が名曲ではないと言ったのはどんな曲?
大曲だとか。 それなら・・・
「協奏曲」? 「バラード」「ポロネーズ」?「ソナタ」?
理由があるはずだ。
馬鹿だからだよ