○ワルツについて ランダムに語ってください

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11=Mr.&Mrs.発起人
ウィンナ・ワルツについてはもちろん、
記憶に残るニュー・イヤー・コンサートや 
ワルツの前駆体 レントラーやメヌエット、
交響曲やソナタ作品の スケルツォ楽章などもOK
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/classical/1196862655/
お気に入りの作曲家の舞踏楽曲について、
諧謔たっぷりに聞かせてください。ポルカも可。
21=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/08(土) 17:29:59 ID:nkfEAw4r
発起人(夫)です。
これは、知る人ぞ知る スケルツォ・スレの続編です。
前のスレは「512kを超えているので書けません!」としてERRORになってしまいました。
どうぞ またお付き合いください。
3名無しの笛の踊り:2008/11/08(土) 21:17:34 ID:V8ZateJ0
私は深く解釈して聴く才能はありません。好きで集めてきたわずかのレコードたち
ですが、チャイコフスキーのバレー音楽から
「花のワルツ」にさりげなく好感があります。
4名無しの笛の踊り:2008/11/08(土) 21:18:53 ID:cLfHvIGw BE:863489838-2BP(0)
>前のスレは「512kを超えているので書けません!」

テキストだけで容量オーバーとはすごい!
5名無しの笛の踊り:2008/11/09(日) 02:55:02 ID:iTziA8px
圓舞曲
6555:2008/11/09(日) 11:24:11 ID:YxmayuW0
>>3
チャイコフスキーはワルツの一方の雄ですね。
《花のワルツ》もいいけど、ここでは《白鳥の湖》の第3幕No.17
『招待者たちの登場とワルツ』。
優雅で気品があって豪華。
7名無しの笛の踊り:2008/11/09(日) 11:28:29 ID:wuDs5Snm
アパラチアン・ワルツとか
8名無しの笛の踊り:2008/11/09(日) 11:29:19 ID:wuDs5Snm
グランドワルツ「グリーン利根」とか
9名無しの笛の踊り:2008/11/09(日) 11:38:19 ID:nSGJNTFq
ヨハン2の『シトロンの花の咲くところ』に最近ハマり中。
賑やかな曲なわけでもないのに、元気が出るぜよ♪
10名無しの笛の踊り:2008/11/09(日) 17:10:22 ID:14L2q6xD
>>1
乙です。ご無沙汰しております、旧ブルネロ(仮)です。
前スレで残念だったのが、モンテヴェルディのスケルツォについて
聞いてから語ろうと思っていたのですが、まだ聞いてないことです。
ともかく、ときどき書かせてください、宜しくお願いいたします。
111=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/09(日) 22:53:31 ID:R6ofTBk6
初めまして、発起人(妻)です。
>>3さん! さりげなく謙虚な お人柄と お察しします。
当スレの記念すべき最初のきっかけ、どうもありがとうございます。
開幕にふさわしく「花のワルツ」! 良いですよねー。

で、私。「あなた、これについて何か話題ある?」

夫 「“ロシアのワルツ王”とも呼ばれたチャイコフスキーの作品の中でも5本の指に入る、
   極めつけの名曲だねい。有名すぎて そろそろ耳タコだけど、
   ちょっと変わった演奏のディスクがありますよ、という話。
   魅力的なワルツの“サビ”の部分(70〜85小節部分の超盛り上がる旋律)は、
   繰り返されるたび その音の高さは毎回同じ(もちろん楽譜上でも同じ)なんだけど、
   しかし唯一オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(RCA)盤http://item.rakuten.co.jp/book/3918879/ では、
   サビの旋律が繰り返される毎に、2回目は1オクターヴ高く上げて演奏されているんだな。
   この改編は(おそらく)オーマンディ盤だけに聴かれる独特のもので、その根拠は不明でも、
   演奏効果は聴いて知るべし、と言える意外な素晴らしさ。
   繰り返しを聴くたびに、何だか切なくなるほどの高揚感にきっと誰しも胸が熱くなります」

私 「ふんふん、いい話題ね。で、元ネタは?」

夫 「実は数年前の レコ芸相談室で読んだ記憶から。
   一般からの質問に回答していたのは、たしか谷戸基岩氏でした」
121=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/09(日) 22:55:46 ID:R6ofTBk6
>>6の555さん、前のスケルツォ・スレ(の数少ない常連さん)の中でも 
最も熱い男として強烈な個性を発揮していた存在でした。
よくぞここを探し出してくださいましたね。

わたし発起人(妻)です、
これからも(いえ、どうぞ これからは 知ったかぶりが多い夫には お手柔らかに ひとつ)
よろしくお願いしまーすw

《白鳥の湖》出ましたね! 
このバレエ、実はチャイコフスキーの傑作ワルツの宝庫でもあるんですよね。
「招待された花嫁候補者たちの登場」のファンファーレには、舞台上の王子さま以上にドキドキしちゃいます。
でも わたしは、実は同じ第3幕でも黒鳥(オディーリャ)と王子との10分近くにもおよぶ
「グラン・パ・ドゥ・トゥ」の方も大好き。
導入部の、弦のボウイングでぐーんと弧を描くような魅力的なワルツのメロディに、
その後の展開(オディーリャの32回のグラン・フェテ・アン・トゥールナン、
王子の16回のアントルシヤ・シス!)を期待しちゃいます。
131=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/09(日) 22:58:08 ID:R6ofTBk6
>>7さん、発起人(夫)です。
めずらしい曲のレス、どうもありがとうございます。
オ・コナーの「アパラチアン・ワルツ」と言えば、
やっぱりヨーヨー(sony)盤ですよね(これしか無いですよね)。
ちなみに エドガー・メイヤー、マーク・オ・コナーとの
「アパラチアン・ワルツ」の続編「アパラチアン・ジャーニー」が出た直後 これは妻のお気に入りで、
しばらくは 私達夫婦の日曜日の朝の愛聴盤でした。
バルコニーでコレを流しながら、ライ・ブレッドとサニー・サイド・アップでブランチ。

妻 「だって“アパラチアン・ジャーニー”には ゲストで、
   わたしの大好きなジェイムス・テイラーが参加してるんですもんっ。
   J.T.は口笛で“ベンジャミン”、ヴォーカルでフォスターの“つらい時はもう御免”を
   余裕たっぷりに歌ってます。しかも・・・」

・・・って、この後 20行ほど このシンガー・ソング・ライターについて語っているのですが、
しかし、J.T.氏に関しては、これ以上はスレチですので自粛。
それ以下は 割愛させていただきました〜w(夫)。
141=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/09(日) 23:00:29 ID:R6ofTBk6
>>9さん、ヨハン・シュトラウスU お初です! 
発起人(夫)より、お礼!

ワルツ「シトロンの花の咲くところ」に >>9さんが“元気が出る”理由は、
この逸話からまんざら偶然ではないかも。

「オーストリア軍とイタリア王国軍との軍事的緊張が残っていた時期に、
シュトラウスUはイタリアへの演奏旅行に出発。
トリノの王立劇場での演奏会でこの曲を初演したときにはなんと
“美しきイタリア”という題名だった。
翌年、オーストリア国内で演奏する時には
ゲーテの“ヴィルヘルム・マイスターの修行時代”中の詩に由来する
現在のタイトルに変更された」とのこと。

その有名な詩「ミニヨン」
(君よ知るや南の国、シトロンの花咲き 暗き茂みに黄金のオレンジは燃え 
風やわらかく青き空よりそよぎつ ミルテはしずかにローレルはそびゆ/竹山道雄訳)は、
ゲーテの理想郷(アルカディア)を思わせ、“イタリア紀行”の扉にも、
“われもまたアルカディアに!”と書かれているそう。

妻 「ふーん、で、“シトロンの花の咲くところ”って、
本当は存在しない永遠の理想郷アルカディアなんだけど、
実際には ゲーテ(とシュトラウスU)は具体的にイタリアを指したというわけなのね。
で、今回の出典は?」

私 「あ・・・はい、ナクソスの代理店アイヴィーの“シュトラウスU全曲目解説”をふくらませて書きました!」

妻 「鶴間圭さん監修のアレね。持ってる人、多いのよ。ウチにも何故か2冊あるんだしw」
151=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/09(日) 23:03:00 ID:R6ofTBk6

発起人(妻)です、
>>10の「旧(←爆)ブルネロ(仮)」先生、嬉しーっ。
よくぞ見つけてくださいました、
旧ブルネロ(仮)先生は、前のスケルツォ・スレでも超博識なチェリストで、
その文章からにじみ出るお人柄も魅力的な常連さんでした、
これからもよろしくお願いします!

で、「も、モンテヴェルディのスケルツォ」ですって〜?! 興味津々
是非 教えてください、期待してまーす♡
(夫からもよろしくとのこと!)
16555:2008/11/10(月) 10:22:58 ID:HWKWn3Qt
<「招待された花嫁候補者たちの登場」>
そうですね。スコアには花嫁候補者の文字は書かれていないけど、
これが花嫁候補者たちの登場というのは、あの華やかなラッパのファンファーレからあきらかですよね。
だから『フィアンセワルツ』とも言われています。
ご指摘のNo.5『グランパ』もいいですね。でもこれは第1幕のものです。
王子がオディーリアと踊るのは、本当はやはり『フィアンセワルツ』。
こういった物語的部分はすっかり捻じ曲げられてしまっています。
17名無しの笛の踊り:2008/11/10(月) 18:44:59 ID:RiZxv2Fo
No.3です、はじめまして、555様、Mrs.発起人様 みなさま
ありがとうございます。
闊達明朗なお話を今後も拝読させてください。宜しくお願いいたします。
18名無しの笛の踊り:2008/11/10(月) 21:18:13 ID:vfGjfCsF
>>1

スケルツォが他の楽章と一緒になっている曲
(フランク:d、サンサーンス3、ラフマニノフ3、シベリウス3・5)などは
どうですか
191=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/10(月) 23:53:06 ID:V+5zW8ct
こんばんは、発起人(妻)です。
>>16の555さんのご指摘
≪ No.5『グランパ』もいいですね。でもこれは第1幕のものです。
王子がオディーリアと踊るのは、本当は やはり『フィアンセ・ワルツ』。
こういった物語的部分はすっかり捻じ曲げられてしまっています。≫

・・・って、一体どういう意味なのかしら。
第3幕の黒鳥の「グラン・パ・ドゥ・トゥ」がNo.5って? ぽかん。

夫 「にやにや」

私 「なに腕組んで笑ってんのよ! むむむ、今夜は 低姿勢じゃないのね」

夫 「いやいや、オマエも遂に555さんの鋭い突っ込みに 
   白鳥の湖のふちまで追いつめられたかと思うと。にやにや」

私 「どういうことか早く説明してよ!」

夫 「あいかわらず高飛車だな〜w “スワン・レイク”のオマエの愛聴盤といえば」

私 「(もじもじ・・・)」

夫 「早く言えよ」

私 「だってー、年齢(トシ)が露見し(バレ)ちゃう」

夫 「アンセルメ/スイス・ロマンド盤だろ! しかもキング=ロンドンのLP盤」

私 「むきー、図星〜! ぷんすか(怒)」

(続く?)
201=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/10(月) 23:56:13 ID:V+5zW8ct
(続き)
夫 「でも、それが理由なんだ。“白鳥の湖”は、演奏の場合には指揮者の、上演の場合には演出家の、
それぞれ勝手な改変そのものが伝統となり、これほどの名曲であるのに混迷を極めてきた。
1976年のプレヴィン盤以来、原典尊重とされたユルゲンソン版でさえ、
現在は主流と言われる全集版と比べると 相違がとても多い。
氷山の一角だが 第13曲“白鳥たちの踊り”などその好例で、
まずもってそのタイトルからして全集版では“全員の踊り”になっている。
調性も混乱していて、ユルゲンソン版ではイ長調だが、全集版では半音低い変イ長調。
川崎高伸氏の詳細な分析によると、“特にクラリネットについては前後にA管を使っているので、
全集版(変イ長調)のA管使用によるロ長調は持ち替えを避けるためと理解できるが、
ユルゲンソン版(イ長調)のB管使用によるロ長調は 単に移調記譜が面倒くさかっただけとしか思えない。
たぶん現場ではA管使用のままハ長調で吹かれるだろう”だって!
タイトル、調性、楽器の他にも 曲順、追加、カット、転用など、それだけで一冊の本が出来そう。
版ごとの相違など、比較研究した本が実際に存在するかも」

私 「それで 黒鳥のグラン・パは?」

夫 「これは、555さんのおっしゃるとおり、オリジナルでは5曲目に当たり、
第一幕で王子と宮廷の若い女官、または廷臣の2人によって踊られたものと推察されているんだよ」

私 「え、うっそー! 第3幕の王子とオディーリアの踊りに、ドンピシャにハマってるじゃないの。
信じたくない〜っ」
(続く?)
211=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/11(火) 00:01:37 ID:cfC0ivTy
(続き)
夫 「1895年の歴史的復活再演、プティパ=イワーノフ版の演出のとき、
この曲を舞踏会のシーンに移すことを
2年前に亡くなっていた作曲家の弟モデストが同意したとされている。
そこで最初に黒鳥を踊ったピエリーナ・レニャーニという名バレリーナが
32回のフェッテを決めて成功させ この上演自体の成功に貢献してからというもの、
   バレエ上演では“グラン・パ”を慣例的に第3幕に挿入するようになったんだな」

私 「ホントだ、アナタの棚に並んでる“白鳥の湖”プレヴィン(EMI)盤には 
   第一幕第5番にたしかに入ってるわ」

夫 「ほら、スヴェトラーノフ(メロディア)盤もだよ」

私 「むむむ、私の愛聴盤だったアンセルメ盤、フェドートフ(victor)盤、
   最近のゲルギエフ(Decca)盤、みんな揃いも揃ってプティパ=イワーノフ版だったわけね。
   だから、今までずーーっと 黒鳥の“グラン・パ・ドゥ・トゥ”が
   舞踏会のシーンにあることに何の疑念も持たなかったんだわ、
   きゃー 恥ずかしい〜(耳たぶまで赤面)」

夫 「補足すると、アンセルメのは プティパ=イワーノフ版とも さらに全然違う
   オリジナル曲順でカットも無茶苦茶 多い。
   アンセルメ版だな、ここまでくると。
   他と比較するだけなら充分楽しめるよ」

うーん、とっても勉強になりました。
今回は、やさしい突っ込みの555さんには感謝です。
また教えてくださいねー!

今は スヴェトラーノフ盤の真摯な演奏で、第一幕第2番のワルツを聴いてまーす。
ホラ、あのピチカートで始まりヤツ。きれいですよねーっ!
22555:2008/11/11(火) 21:47:38 ID:eI6Auktq
詳細なフォローありがとうございました。

<今回は、やさしい突っ込みの555さんには感謝です。>
今回は??? いつも優しいじゃないですか!(笑い)
それとも易しい?
それなら、だんだん難しくなるよ(笑い)。

<「アンセルメ/スイス・ロマンド盤だろ! しかもキング=ロンドンのLP盤」 >
ぼくも、この7枚組み(3大バレエ全曲盤!うっそー)を清水の舞台から飛び降りたつもりで買ったものです。
まあ、年がばれるかwww.
演奏はなかなかいいですねえ。なぜ《白鳥の湖》をあれだけサボったのか?
他の2曲は、まあまあの構成だったのですが・・・・・

<第3幕の王子とオディーリアの踊りに、ドンピシャにハマってるじゃないの。>
御意!僕も全く同感です。バレエとしては、全く最高のシチュエイションであり、
最高の踊りですね。

<きゃー 恥ずかしい〜(耳たぶまで赤面)>
上記のように、まったく恥ずかしくないことです。
チャイコフスキーが作った『バレエ音楽物語』をプティパは完璧な『バレエ』に仕上げたのですから。



23名無しの笛の踊り:2008/11/12(水) 14:54:20 ID:0ktWZ16P
>>11
オーマンディの1オクターブは僕もしびれた。
今でも花のワルツの愛聴盤だ。

チャイコフスキーのワルツには名作が多いけれど、
しかしワルツと言えば薔薇の騎士を忘れるにはいかない。
オペラの中であれほどワルツで魅せてくれる作品は他にない
24名無しの笛の踊り:2008/11/12(水) 15:13:31 ID:K+hy90G+
ランダムに語る
ランダムに語る
ランダムに語る

ガンダムを語る芸人
251=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/13(木) 00:50:29 ID:QrdalqqH
ふふん、ランダムに語る発起人(妻)です。
>>18さん、きっかけを どうもありがとうございます。
併せて ご意見も頂けると、もっと嬉しいでーす。

「スケルツォが他の楽章と一緒になっている曲」 ですって。
では フランクの「交響曲ニ短調」から。Oh,渋いですわね!
第2楽章の冒頭、弦セクション全員の静かなピチカートの余韻を 
あたかも深めるように、ハープの和音が鳴っているところ ご存知ですよね。
新日本フィルの元主席ハープ奏者で、桐朋学園大学でも指導しておられる山口裕子さんのお話しを 
以前 読んだことがあります。
何の本だったかなー。
と、たでさえ日頃から整理整頓された(!)夫のツンドク文庫を もっと うんと散らかしてあげたら、
あ、上の方から落ちてきた一冊。
これこれ、「オーケストラの秘密(立風書房)」。
(続く?)
261=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/13(木) 00:52:37 ID:QrdalqqH
(続き!)
山口さんのお話は、「オケの中でハープを弾くとき、その微妙なタイミングに細心の苦労をする」
というもの。「弦・管・打・各楽器が同時に鳴らされた場合、実はハープの音の立ち上がりが最も速いので、
よほど慎重に溜めて出ないと、客席の位置から聴いたときには、まるでハープだけ飛び出したかのように
聞こえてしまうコワサがある」と。
ふん、ふんって、うなづきながら読み進めます。

で、そのコワサも極めつけなのが、フランクの交響曲第2楽章なんだそうです。
前述の「音の出のタイミングを心配するだけじゃ済まなくって、
細心の注意を払って一音爪弾いたら、即 次の音を準備するときに
雑音を出さないように適度な音量とバランスで、
尚かつ邪魔な余韻やノイズをさりげなく消しつつ弾かなくてはならない」。
実は普段そこまで意識しないのに、このフランクの第2楽章を弾くときだけは、
「ハープは撥弦楽器つまり全部ピチカートで弾いている、
と思い知らされる」んだそうです。
そんなハープ奏者の苦労をしのびながら、
若き鬼才と呼ばれていた頃のマゼール/ベルリン放送So.(D.G.)盤で聴くと、
また違った角度から発見があったりして。
271=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/15(土) 02:01:46 ID:7HH9f4ue
今晩は。>>23さん、ご意見ありがとうございます。
発起人(夫)です。
R.シュトラウス「バラの騎士」のワルツ、早くも出ましたね!

第2幕のオックス男爵のワルツは、こちらがあまりにも有名になってしまったので
知名度では押され気味ですけど、
もとはヨゼフ・シュトラウス「ディナミーデン」の旋律であることは、
R.シュトラウス自身も認めているので もう先刻ご承知ですよね。

今夜の話題は、イギリス音楽と名指揮者ジョン・バルビローリとをこよなく愛する
藤野竣介氏の選んだ 「はずせないこの1枚」が、
「ウィーンのプロムナード・コンサート(“Viennese Prom Concert”EMI)」だったこと。
これは、バルビローリが手兵ハレ管弦楽団を率いて録音した
ウィンナ・ワルツを中心としたプログラムですが、あまり知られていないレコードです。
以下、藤野氏の文章から引用させて頂きます。
(続く)
281=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/15(土) 02:05:37 ID:7HH9f4ue
(続き)
「正統派か否か・・・、イギリスのオーケストラでは・・・などと言い立てるのは野暮というもの。
バルビローリのリズム・アクセントは正統派だ。聴く人を喜ばせる道楽を、
誰よりもバルビローリ自身が 上機嫌で楽しんでいる。(略)1953年にプロムスに初登場した、
バルビローリ=ハレ管弦楽団は 輝かしい大成功を収め、以来ロンドンの夏の風物誌の常連になった。
そしてプロムスでの一連のハレ管弦楽団の呼び物が、
R.シュトラウスの『バラの騎士』ワルツで締めくくられる『ウィーンの夕べ』だった。
この1966年録音のL.P.タイトルが“Viennese Prom Concert”なのもそのため(略)。
66年盤に収録されているのは『美しく青きドナウ』、『雷鳴と電光』、『ジプシー男爵』序曲、
『常動曲』、『ラデツキー行進曲』、『シャンペン・ポルカ』とレハールの『金と銀』、
そして『バラの騎士のワルツ』、これらを普段着でサッとやっつけた、という雰囲気で、
こちらも心の行儀を崩して聴いていられる。
機嫌がよすぎて、演奏のタガがいささか緩んでいるのもご愛嬌と、
アバタもえくぼを承知で、言ってしまおう(以下略)。」

バルビローリの振る「バラの騎士」には定評があり、EMIではこの楽劇の全曲をカラヤン以来
久しぶりに録音する企画まで立てていながら、マエストロの急逝で惜しくも実現に至らなかった
と言う話もあるそうです。
このハレ管弦楽団との1966年のスタジオ録音(EMI)盤での“「バラの騎士」の音楽”は、
楽劇全曲からの聴き所をワルツ中心に編まれたもので、
冒頭からバルビローリの気合の入った唸り声、
スピーカー右側から はじけ飛ぶ低音弦の鋭いピチカートと共に、精力的に始まります。
オックス男爵の“お約束の”ワルツが始まるのは、04:24頃からですが、
以降は有名な「銀のバラ献呈」の音楽をはさんで、蜜のように甘いワルツが延々と続きます!
29名無しの笛の踊り:2008/11/15(土) 22:42:42 ID:rnORXHU0
「ばらの騎士」(どうでもいいですが「薔薇の騎士」という表記は角張ってて好きになれません、「蜘蛛の饗宴」も同様)
の、作曲者自身のワルツ・ポプリはどうしてあまり演奏されないんでしょうか?
昔の指揮者はみんな自分で書いちゃうし、最近の指揮者はロジンスキ編の組曲ばっかりやるし
(あれは名編曲だと思いますが)。この正当性重視のご時勢になぜ?
301=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/17(月) 01:27:39 ID:cG6VtgVJ
こんばんは、発起人(妻)です。
>>29さん 尤もな ご指摘、相当お詳しい方と察します。
作曲者自身、楽劇“ばらの騎士”から、このワルツを抜き出して 
ワルツ第1番(1944年)、ワルツ第2番(1934年)を編曲しているそうですね
(でも “第2番”が“第1番”より10年も早い理由って? 謎だわ・・・)。

ロジンスキーによる“名編曲”は1945年R.シュトラウス公認の新編として出版された組曲だそうで、
近年ではプレヴィン/ウィーンPo.(D.G.1992年)盤
ttp://www.hmv.co.jp/product/detail/141513
が、演奏の質も含め、比較的メジャーなディスクなんじゃないでしょうか。
・・・てゆうか、わたしが知ってる音盤自体、実はコレだけ(白状)。
(続く?)
311=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/17(月) 01:29:42 ID:cG6VtgVJ
(続き)
夫 「たしかに、名演として有名なライナー/シカゴSo(RCA)盤やケンペ/SKD(EMI)盤なんかは
指揮者自身の編曲版であるとのクレジットがある。
ちなみにバルビローリ/ハレ管(EMI 1966年)盤>>27-28は 実は誰の編曲によるものかクレジットが無く(12分の演奏時間)、
   これは 現在比較的入手し易いロイヤル・アルバート・ホールにおけるバルビローリ1969年のプロムスの熱気溢れるライヴ(BBC)盤に比べると、
   約半分の演奏時間(BBCライヴ版は21:03)しかない。
   プロムスでの演奏はロジンスキー編曲版で間違い無さそうだけど、スタジオ録音の短い演奏の方は何版であるか、特定できないんだ。
   ひょっとしてコレが作曲者自身による編曲なのかな」

私 「夫も私も そこまで詳しくなくて、スミマセン。知ってる方、どなたか どうぞご教示を。
   作曲者自身による2つのワルツが聴ける音盤の存在を教えていただけるとスゴクうれしいかもっ」

夫 「私からもお願いします。(続く)
321=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/17(月) 01:31:42 ID:cG6VtgVJ
(続き)
夫 「さて、他にR.シュトラウスのワルツと言えば、やはり“ツァラトゥストラ”の“舞踏”の熱狂が思い出されますが、
最近 タワーでRCA音源によるオリジナル復刻CD、プレヴィン/ロンドンSo(1969年)による
“ミュンヘン−記念ワルツAV.125”なる 珍しい1枚を入手」

私 「早速 聴きました! 」

夫 「海保有香氏のライナーによると、1939年ある映画のための音楽として作曲されたものの
映画がポシャったため、6年後“記念(追憶)のワルツ”と言う副題をつけて改めて発表。
しかしその改訂版スコアは、シュトラウスが亡くなる3ヶ月前の85歳の誕生日に、
バイエルン国立図書館に献呈(?ライナー原文のママ)された、とのこと。
1951年にやっとウィーンで初演されたが、録音されたのはこのプレヴィン盤が初めてだそう」

私 「主に弦が奏でる濃厚な旋律に、木管・ホルンが絡みつくR.シュトラウス特有の、
“ばらの騎士”に共通するスタイルがしっかり聴き取れます」

夫 「昨年、ファビオ・ルイージ/DSKによる“英雄の生涯(sony)”を聴いて思ったことが。」

私 「ふんふん、語りたいのね。いいんじゃない?」
(続く?)
331=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/17(月) 01:35:07 ID:cG6VtgVJ
(続き)
夫 「ザヴァリッシュがN響で試みた企画同様、ルイージもここでは原典版の“オリジナル・エンディング”を採用したわけなんだが、
ピアニッシモの独奏ヴァイオリンを活かしながら穏やかに消え行く という終わり方で、現在定着している通常版に比べると、
派手さこそ失われるけれど 決して悪くないんだな。
で、作曲者自身はどう考えていたかと言うと、周りから勧められて作り直したものの、
その改定版を指して“これじゃ国葬じゃろが”と、自身揶揄していた(ライナー byトビアス・ニーダーシュラーク)そうだし、
もともと最初に書いていたエンディングの方がドラマの流れという観点からも論理的で筋が通る、と
録音に際してルイージも熟考した上での採用だったそうだ」

私 「へー、そうだったの。シュトラウス自身も、実は決めかねていたのね」

夫 「マーラー第6の中間楽章の位置も同様だけど、作曲者が最終的な結論を出す前に寿命が尽きてしまうことだってある。
“白鳥の湖”だって、チャイコフスキーの意図とは関係なく、劇場側の都合で改ざんされた上、
それが定着してしまったということの好例と言える」

私 「“結果が良ければいいじゃん”っていう意見をよく聞くけど、
   わたしたちは一般人は原典に当たって実際の音として聴くことが出来ない曲も多いわけだし、
   その点 判断しようにも絶対不利よね」

夫 「“ばらの騎士”第1、第2ワルツも作曲者自身のオリジナルなわけなんだから、
   本当は もっと重視されて然るべきだろ。
   ロジンスキー版の演奏が多いのは、単に習慣(伝統?)や惰性で演(や)ってるのかも。
   “ミュンヘンワルツ”の発掘と録音や、“英雄の生涯”原典版の逸話・録音の話題を知るにつけ、
   もっと未来から見たら 今なんか 実はまだR.シュトラウス研究も端緒が開けたばかりと言えるものかもしれないぞ」

私 「音楽って、ホント 奥が深いわよねー」
341=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/19(水) 00:12:02 ID:wTLJTjWM
こんばんは、発起人(妻)です。
“ばらの騎士”のワルツ第1番、第2番>>29-30が 気になってしょーがないので 
検索していたら・・・あ、あった!
「あなたーっ、ばらの騎士ワルツが聴けるディスク、みつけたわよー!」

夫 「え、どこのオケ、誰の指揮だ〜?」

私 「ブロムシュテット/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管(Decca)盤よ、
2005年に国内盤が出てるのー」

夫 「ふんふん、そうか やっぱりオレのCD棚にあったか。そう言われてみれば買ったような気が」

私 「んなわけないじゃん、Amazonでみつけたんだよ!
http://www.amazon.co.jp/R-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%B9-%E3%81%B0%E3%82%89%E3%81%AE%E9%A8%8E%E5%A3%AB/dp/B000793AOW
もー、なんで自分の買ったCDと そうでないCDの区別もつかないのよ。
そんなだからロクに聴きもしないのに ルセの“スターバト・マーテル(ペルゴレージ)”持ってるくせにまた買ってきちゃうんだから。
もー3枚になっちゃったじゃないのよ、もったいないなー(苛)」
351=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/19(水) 00:13:46 ID:wTLJTjWM
(続き)
アナター、明日 会社の帰りにブロムシュテット盤>>34 探してきてね。
それまで我慢して、バルビローリのプロムス・ライヴ>>31 (1969年BBC)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/894652
を聴いて大人しく待っていようっと。

・・・って聴いていたら。
たしかに“ばらの騎士”も熱い名演なんだけど、これに続くレハールの「金と銀」が衝撃。
なんか音色が変だなーとヴォリュームを上げて聴き直したら、
はっきりと聴こえるんです、オケに合わせて 気持ちよさそうな聴衆のハミングが! 
これもプロムスの習慣なんだとのこと。
こんなことが許されるなんて、凄いわ! 一聴の価値ありデス。
361=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/19(水) 00:43:52 ID:wTLJTjWM
発起人(夫)。
ハミングの話題に関連して、思い出した逸話が。
以下引用。

「ばらの騎士」終幕で 未亡人に扮したアンニーナが、
ペテンにかかったオックス男爵をめぐるドタバタ場面へ登場してくるところがあるが、
ここでオーケストラは装飾音の多いパッセージを弾くことになっている。
このところでウィーン・フィルはいつからか、ハミングするのが習慣となっているが、
これがまた格別な音響効果を生むのである。
この習慣を、これまでどの指揮者も − リヒャルト・シュトラウスからカラヤンに至るまで − 
認めている。
そこで1960年夏のザルツブルグにおけるカラヤン指揮の「ばらの騎士」初日でも、
楽員は例のごとくハミングしたのである。
それは第二夜でも同様であった。
しかし第三夜になったとき、楽員たちは夏休み的な気楽な気分から、
ハミングをサボることを申し合わせてしまった。
その結果は上々であった。
そのときカラヤンはびっくり仰天し、ほとんど指揮することさえ忘れてしまいそうになり、
その直後に続くアインザッツまで間違えそうになったほどであった。
後で彼は楽員たちに言った
「頼みますよー 皆さん、あんな風に私を驚かせないでくださいね」

「ウィーン・フィル えぴそーど」
(ヴィテシュニク著 福原信夫/吉野忠彦 共訳 立風書房)より
371=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/19(水) 01:18:01 ID:wTLJTjWM
発起人(妻)。
もうひとつ、演奏に合わせて聴衆がハミングするディスクを思い出しました。

アンドレ・リュウ(ヴァイオリン&指揮)/ヨハン・シュトラウス・オーケストラwによる
ショスタコーヴィチ「セカンド・ワルツ(ショスタコーヴィチ)」〜ジャズ組曲より
1996年アムステルダム・ライヴ 
ttp://www.amazon.co.jp/Andre-Rieu-in-Concert/dp/B0000069D1/ref=sr_1_11?ie=UTF8&s=classical&qid=1227024255&sr=8-11

着飾らせた楽団(女性中心のデコレートされた団員)を使い、コンサート会場で、
かつてのシュトラウス・ファミリーの「エンタテイメント性の再現」という試みを 欧米で大成功させた指揮者。
そして いつ観ても格好いい! きゃー 来年3月に また来日して東京国際フォーラムで派手にコンサートするらしい(嬉)。

上記のライヴ音源からは、彼のコンサートの雰囲気を知ることができます。
ここでは、ワルツを看板にしている楽団がシュトラウスなどではなくショスタコーヴィチのワルツを選曲するとは意外ですが、
この曲をA.リュウは何とシングル・ヒットさせ、まるで自分のテーマ・ソングのように、コンサート会場においても、
最も盛り上がった場で演奏する習慣なんですよ。
前述のとおり、楽曲のメロディを 何と聴衆が一緒に歌っている(!)という、普通のクラシック・コンサートでは
普通考えられないような事態が記録されています(バルビローリのプロムス>>35 を除く)。
381=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/19(水) 01:21:29 ID:wTLJTjWM
夫。
ふん、ミーハーめ↑

でも、この不思議なワルツ(ショスタコのワルツ)については、今は亡きスタンリー・キューブリック監督の
最後の映画「アイズ・ワイド・シャット(1999年製作)」冒頭シーンに使われていたのが、
鮮烈に記憶に残っています。
音楽評論家の小沼純一氏も、この曲の起用に衝撃を受けた、と書いておられます。
これも 以下、引用させて頂きましょう。

「着替えているニコール・キッドマンの部屋には典型的なワルツが響いている。
オフ(映画の背景)からではない。彼女の部屋のステレオからだ。どこかで耳にしたと感じさせる曲調。
だが思い出せない。シュトラウス? レハール?(略)
キューブリックは裏をかく。これは全くのフェイク。
ショスタコーヴィチの書いたワルツなのだ。
ソ連の社会主義体制の時代に書かれた、19世紀ウィーンのフェイク!
(以上、キネマ旬報ムック/フィルム・メーカーズvol.8より引用)」。

「アイズ・ワイド・シャット」の物語は、世紀末ウィーンの作家アルトゥール・シュニッツラーの小説が原作だそうですが、
キューブリック監督はこの作品を映像化する際、設定を20世紀末のニューヨークへと移したのです。
その大胆な転換に、音楽もまた変容を遂げた、と言えます。
シュニッツラーなら たしかに19世紀末のウィンナ・ワルツが似合っていたでしょう。
しかし原作変容の結果である映画においては、見事に「キューブリックは裏をか」いたわけです。
391=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/23(日) 00:03:40 ID:qRrFOd+u
発起人(妻)でーす。
ボジョレー解禁〜〜!!
お酒好きの わたしにと、夫のお友達がプレゼントくださった
木箱入りのボジョレー・ヴィラージュ・プリムール(ルイ・ジャド!)をオープン!
ありがとーっ柏倉さーんっ!

BGMは クライバー/バイエルンの「ばらの騎士(ORFEO盤)」1973年ライヴ。
引き締まった素晴らしいテンポ!

元帥婦人はクレア・ワトソン、ワーグナーの可憐なヒロインで活躍してました。
オクタヴィアンは、ズボン役なら最高のブリギッテ・ファスベンダーさまーっ!
ゾフィーは もちろん カルロスの不倫相手ルチア・ポップ、これも素敵!
んー、ワインの酔いで気分良くなっちゃってリーダーブッシュのオックス男爵と一緒に鼻歌うたっちゃうぞお。
401=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/23(日) 22:06:41 ID:qRrFOd+u
発起人(夫)です、こんばんは。
レハールの「金と銀」、
バルビローリのプロムス・ライヴ>>35 私も大好きですけど、
あの演奏はイントロダクションがカットされてしまってますから、
純粋に楽曲自体を鑑賞しようとするときには やはり不都合ですよね。

私が別格に好きなのは、 
ルドルフ・ケンペ/SKD(オイロディスク1972年)盤
1548年に創立された世界最古のオーケストラ、ドレスデン・シュターツカペレ。
かつては、シュッツ、ウェーバー、ワーグナーといった
大作曲家がタクトを振った、偉大な歴史を誇るドイツ最高の団体。
このオーケストラの独特な音色が聴けるレコードには、クラシック録音史上、
個性的な位置を占める名盤が多いことに注目させられます。
ベームの「フィデリオ(1969年D.G.)」を筆頭に、
カラヤンの「マイスタージンガー(1970年EMI)」、
ザンデルリンクのブラームス交響曲全集(1972年DENON)、
サヴァリッシュのシューマン交響曲全集(1972年EMI)、
カルロス・クライバーの「魔弾の射手(1973年D.G.)」、
ブロムシュテットのベートーヴェン交響曲全集(1975〜1980年D.S.)
などなど 枚挙に暇がないほどですが、
(続く)
411=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/23(日) 22:14:36 ID:qRrFOd+u
(続き)
中でもとりわけ高く評価されている録音のひとつが 
1970年代のルドルフ・ケンペ指揮によるR.シュトラウス管弦楽曲全集(EMI)です。
この全集は、収録されたすべての演奏どれもが最高に気合いの入った名演で、
「常に座右に備えておきたい究極の名盤」などと独断で決めつけたとしても、
決して異論は出ないでしょう。ケンペと当時のDSKとの相性の良さは抜群です。


・・・で、「金と銀」のような短い曲においても、その長所がはっきりと聴かれます。
このレコードは、シュターツカペレ創立425周年を記念して行われた録音で、
再建成ったゼンパー・オーパーの とても渋い外観がディスクのジャケットになってます。
大事なイントロダクションの力一杯の表現や、
各ワルツの尋常でない感情の込め方など
(特に5:21からの豊麗な表情には、ため息が出るほど)、
いわゆる「軽やかなウィンナ・ワルツ」とは一味違う、
極めて濃厚なる弦楽セクションの豊かな情感いっぱいの演奏です。
「金と銀」を語る時には真っ先に挙げたい、奥行きある名盤だと思います。
421=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/23(日) 22:31:40 ID:qRrFOd+u
発起人(妻)、
うーん 久方ぶりに出たわねー 似非評論家風の文章。
素敵よ、アナタ本当に好きなのね 音楽が。

レハールの記念すべきデビュー曲「金と銀」が初演された1899年という年は、
偶然にも ワルツ王ヨハン・シュトラウスUが亡くなった年でもあるのね!
まるでシュトラウスからレハールへ、
(しかもウィーンの世紀末に)見事にバトンタッチしたかのよう。


音楽史って、ときどき こういう偶然のシンクロニシティがあるからオモシロイわ。
43名無しの笛の踊り:2008/11/24(月) 19:32:43 ID:+KlF6Qxw
>>37
ジャズ組曲もいいけどタコのワルツなら断然
「モスクワ・チェリョムーシカ」のワルツ。

世間じゃあ吹奏楽編曲版の方が知れてるみたいだが、
あの冒頭はソロヴァイオリンで聞かせてくれなきゃあ嘘だぜ。

もともと子供用オペレッタの曲だから、表面効果もわかりやすく作ったのかしら、
これ以上無いってほど泣かせる旋律に、これまたベタベタな演出。
しかしながらチャイコフスキーのパロディなんかも詰め込んで、
皮肉たっぷりに「何こんな曲に涙ぐんじゃってるのw」なんて声が聞こえてきそうな、
タコの魅力たっぷりなワルツ。

個人的にはシャイーとザ・フィルの演奏がよく歌ってて好みです。
44名無しの笛の踊り:2008/11/25(火) 23:26:05 ID:NZ2ccjFp

>>38
キューブリックとワルツ といえば、映画「2001年宇宙の旅」を忘れるわけにはいかない。
「宇宙船にダンスを踊らせる」という意図に基づき、
なんと宇宙ステーションの回転速度がシーンによって異なるのだ。
映像美の効果を優先させた結果だそうだが、
円舞曲「美しく青きドナウ」の旋律に合わせ、
宇宙ステーションの回転速度を変化させた、その意図は大成功。
J.シュトラウスUのタイトルは、「美しく青き“地球”」をも連想させる、
ここでの秀逸なる選曲には・・・ もう脱帽。
45名無しの笛の踊り:2008/11/26(水) 01:58:22 ID:CBMyQJpr
シュトラウス2世だと、
皇帝円舞曲、ウィーン気質、こうもり二幕のフィナーレがいい。
461=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/26(水) 20:24:17 ID:G81sQIGZ
発起人(妻)
アナタ、>>43さんから 珍しいワルツをご紹介頂いたわよ。
ショスタコーヴィチ「モスクワ・チェリョムーシカ」のワルツですって! 
聴きたーい、ホラ 早くCDを出してよ、ねー早く!

夫 「オレは ドラえもんじゃないっつーの(怒)」

と、いいつつ 自室のCD棚の捜索へ ・・・そして30秒後

夫 「へへ、今回は持ってたよ。しかも>>43さん お勧めのシャイー(Decca)盤だった」

私 「って、自分の蔵盤でしょー」

夫 「あぶない あぶない。今 見落としてたら 気になって 
明日にも秋葉原辺りで買ってきちゃうとこだったよ」

私 「もう何度もやってるもんね」

夫 「ダブったディスクも増えてきたから、そろそろブクオフへ処分しに行くとするか。
閑話休題」 (続く?)
471=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/26(水) 20:27:32 ID:G81sQIGZ
(続き)
・・・で、ショスタコーヴィチのディスクをセット! 
そのワルツの前に、1曲目の「モスクワを疾走」に耳を傾ける。
これが古今無類の音楽。
そうですね・・・ショスタコーヴィチでも わたしの大好きな交響曲第6番第3楽章を長距離走者に譬えるとしたら、
こっちは全力でダッシュする短距離リレー走者のようです。文字通り、疾走と呼ぶにふさわしいわ。

夫 「この曲すごいな。オマエの溺愛している ねこも興奮して走り始めたぞ」

私 「つかまえてちょうだい。ピアノの足に頭ぶつけて また気絶するから」

そしてワルツが始まりました。

私 「“セカンド・ワルツ”に輪をかけて 情緒的なメロディねー」

夫 「一歩間違うとジンタだ。“旋律”というより、“節回(ふしまわ)し”と呼んだほうがいい。
   お手々の節と節を合わせたら ふしあわせ。なーむー」

私 「(無視。) 長調に転調してからの展開が泣かせるわね。
   >>43さんのおっしゃる≪チャイコフスキーのパロディ≫ってとこ、はっきり聴き取れるわ。
   ここの金管、チャイコの第○番第○楽章に登場するフレーズよね」

夫 「↑ネタばれを自粛したわけかw」

私 「“ペトルーシュカ”のメロディが乱入する3曲目の“ポルカ”もオモシロイし、
   4曲目の“バレエ”で 壮大なリタルダントを繰り返すワルツも凄いわ。
   この組曲って、もっとポピュラーになる要素があるはずなのに不遇ね」

夫 「交響曲第11番やチェロ協奏曲第1番と同時期の作品だなんて信じられない、
   隔絶した次元の作品だな、作曲者の頭の中どうなってたんだろ」

>>45さんも、ご意見どうもありがとうございます。どうぞ 続き 語ってください、是非!
48名無しの笛の踊り:2008/11/26(水) 20:31:04 ID:W83CXy6n
マーラー交響曲第9番の第2楽章を評価したいな。
49名無しの笛の踊り:2008/11/26(水) 22:24:04 ID:tNV8u26C
>>47
チェリョムーシカもペトルーシュカも好きだが、
ポルカのメロディなんて全然気が付かなかったw

ちょっと確かめてくる
501=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/26(水) 22:58:27 ID:G81sQIGZ
>>49さん、ご指摘うれしいです!
「第3曲「ダンス(ポルカ/ギャロップ)」のギャロップに移行する過度部で
シャイー盤なら02:25辺りから 加速度的に金管の繰り返されるフレーズです。
私もショスタコで最初聞いたときに引っかかり、
「あれ? このメロディ、どこで聴いたんだっけなー」と
首をひねっていたら、横から家内が こともなげに
「“ペトルーシュカ”第四場“謝肉祭の市場(夕方)”の激しい雑踏の中で、
 子守女の主題と組み合わされる B♭クラリネットのおどけたロシア民謡の旋律でしょ」
と、まるで前から知っていたかのように言いやがるから、
くーっ なんかクヤシーじゃないですか!

別件ですが >>48さん、少し時間くださいね。
511=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/27(木) 19:11:49 ID:wuzKT8wI

発起人(夫)です。
>>18さん、レスが進まず 申し訳ありません。
今夜は その第3交響曲を>>18さんに紹介してもらった
サン=サーンスについて 話題にさせて頂きます。

仕事の帰りに、私はよく港区赤坂図書館に立ち寄り、書架にあるCDを選びます。
クラシックの蔵盤は 決して多いとは言えないけれど、
司書さんを煩わさずに立ち読み感覚でヘッドフォンに繋げて 
気軽に試聴できるのが良いのです。

今日 私の選んだ1枚は、
http://www.cdjournal.com/main/cd/disc.php?dno=1196081137
「コンドン・コレクション/サン=サーンス編」 
サン=サーンスがピアノ・ロールに記録した自作自演を蘇らせ、
デジタル録音したものが聴けるディスクでした。
自作自演以外にも、マクナイアー・イルゲンフリツ、
オーグスタ・トレフセン、カテ
ィンカ・ニリンスカ、ウジェーヌ・ダルベールら 
往年の名ピアニストが弾いたサン=サーンスの名曲も、
極上の音質で再現されてます。
521=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/27(木) 19:14:09 ID:wuzKT8wI
(続き)
でも、やはりサン=サーンス自身の弾くピアノのタッチ、テンポ、ぺダリング等を
実際に耳で聴けることが、何にも代え難い価値を感じました。
このロール記録時、本人はすでに80歳ですが、何より技巧が確かで 録音も
良いので、まさに 作曲家が一瞬現代に復活したかのような錯覚を感じまし
た。
で、その自作自演のワルツもいくつか聴けるのですが、
技巧的で華やかなので 演奏効果も上がる佳作です。
「小さなワルツ」
「なげやりなワルツ」
「ワルツ形式による練習曲」は、中でも名曲だと思いました。

サン=サーンスは 他にも ピアノのための短いワルツを多く残しています。
「愉快なワルツ」
「かわいいワルツ」
「のんきなワルツ」
「弱々しいワルツ」・・・

そういえば、組曲「動物の謝肉祭」では 
コントラバスとピアノによる「象」も“重くて軽い”ワルツでしたね。
5349:2008/11/27(木) 23:48:22 ID:dudtrjB5
>>50
ああ!言われてみれば!

これだからショスタコはやめられませんw
541=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/30(日) 00:43:38 ID:AzFFLVE9
あ、そういえば アナタ。
「ばらの騎士」ワルツ第1番、第2番が聴ける ブロムシュテット盤>>34-35 を
わたしのために ちゃんと買って来てくださったの?

夫 「買って来てあるさー。明日の朝 オマエの枕元に置いておこうと考えてたんだけど
   急かされちゃったら、今 わたすしかないかなー。
   ほら。ティボーデの端正なピアノで“ブルレスケ”も聴けるし、
   歌劇“カプリッチョ”開幕の弦楽六重奏による前奏曲もめずらしい!」

  (で、聴いてみると)

私 「弦の響きがとてもいいわね。c/wの“ブルレスケ”のティンパニなんかも とってもまろやかな音だけど、
   マレットがとらえてる芯の音が良く聴こえるわ。
   で、第1幕と第2幕を素材にした作曲者自身による1944年の編曲であるワルツ第1番は12:54。
   1934年に編曲者不詳のまま編まれたワルツ第2番は、素材が第3幕と言われているけど、
   第2幕からのマテリアルもかなり使われているわね。演奏時間は08:04」
55名無しの笛の踊り:2008/11/30(日) 01:02:31 ID:BZFeH5BW
勃起人は、なぜ自分でブログをやらないで、ここを占拠するなどという
幼稚で醜悪で恥ずかしいことをするのだろうか?
まるで妄信活動家の創価学会員の自己満足で相手に通じない発言のようだwwwww
561=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/30(日) 01:15:06 ID:AzFFLVE9
妻です、続きを打つ。
ブロムシュテット盤を聴きながら、
今、夫のご自慢のCD棚を勝手に漁っていたら、
この「ばらの騎士」ワルツ第1番、第3番が聴ける音盤、
他にハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送管弦楽団(ドイツ・シャルプラッテン)盤を
アナタもともと持ってたんじゃない、またやったわね。
まあブロムシュテット盤も内容は悪くなかったから 別にイイケド。

レーグナー盤には ワーグナーの「マイスタージンガー」前奏曲、「ラインの黄金」の前奏曲(!)、
「トリスタンとイゾルデ」第1幕への前奏曲、というなんか変なカップリングで、あとはこれに
「ばらの騎士」ワルツ2曲が並んでいるというもの。
これが元々オリジナルのカップリングだったのかしら、相当変わってるわね。
特に「ラインの黄金」前奏曲を入れちゃう辺り センス疑います。
まあ珍しいから面白いけど 決して繰り返し聴こうとは思わないだろうし、
何よりラインの黄金なら、その続きを聴きたくなるのが人情ってもんでしょ?

レーグナーの「ばらの騎士」はブロムシュテット盤と同じ編曲でした。
編曲者不詳の「ワルツ第2番」繰り返し聴いていたら だんだん好きになってきちゃいました。
これ1934年編曲ということになってるし、やっぱりR.シュトラウス自身の編曲なんじゃないかしら・・・。
いいえ、根拠はありません。直感デス。

ちなみに、ワルツ第1番の05:21頃と07:17辺りで、自動車のクラクションのようなノイズが。
録音会場たるベルリン・キリスト教会の外の道路の雑音をひろってしまったのかしら?
関係ない話題ですけど、結構 こういうのって わたし大好きなんですw
571=Mr.&Mrs.発起人:2008/11/30(日) 01:36:50 ID:AzFFLVE9
>>55の“勃起人”さま、
発起人(夫)です、ご意見ありがとうございます。
すみません、ご不快でしたら お読みにならないのもご自由なんですよ。

でもブログというご提案には、ちょっと惹かれるものが。
でもどうやるんだろ?
お金かけてまでやる気はないし、
ホームページ作ってしまって、続けていけか自信もないし、
あとあと めんどうなのはちょっと。
なにより私同様 家内もIT関係には詳しくないんで・・・。
占拠する気はなったく無いんですが、
こちらで 今の形で続けるのって実は良くないんでしょうか?
581=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/05(金) 00:26:51 ID:8vlZMfr2
発起人(妻)です。
>>55の勃起人ちゃんのコメント、時間を置いて 冷静になってから読んだら
もっともだ!と思えることもあり、夫婦で反省してます。
私 「最初思ってたより 2chって、ご意見頂けないんだね」
夫 「それを言ったら、ブルネロ(仮)先生や555さんとか、スケルツォ倶楽部の頃から
  質の高いご意見をくださってた方々に失礼だろー」
私 「すみません」
夫 「オレたちが一生懸命やればやるほど 自己満足と見られてしまい、」
私 「ますます投稿もしづらくなっちゃうということなのね」
夫 「反省しよう」
私 「コレでも一生懸命がんばったのに」
夫 「でもブログを始めることにしました」
私 「・・・と言っても まだ詳細は未定ですケド。
  でもご縁があれば、わたしたちのブログだとお気づきになれるような工夫をするつもりです」
夫 「2chでも興味深いスレがあったら、時々参加させて頂きます」
私 「ちなみに“作曲家のナンバー1を決める”スレ、今週スーザですが
  ≪自由の鐘≫をさかんに推してるパイソニアンって、夫です」
夫 「あ、こら 暴露(バラ)すなーっ」

さようなら !(^^)!
59名無しの笛の踊り:2008/12/05(金) 06:47:13 ID:XL8mqF3l
>>57-58
ご無沙汰しています、ブルネロ(仮)です。

長文レスに対して「チラシの裏に書け」だの「ブログでやれ」と煽るのは
2chの基本中の基本であって、>>55さんはそれを実践してるだけ。
一回煽られただけで>>1をやめるっつうのは、逆に勃て逃げに近いものがありますよw

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ということで出雲氏風に再スタート!↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
60名無しの笛の踊り:2008/12/05(金) 06:57:30 ID:XL8mqF3l
ということで、変な拍子のワルツを教えてください。
ショパンの作品42は、「2拍子の旋律」というワルツです。
もっと有名なのはチャイコフスキーの悲愴の5拍子のワルツです。
そんな感じのものを。
61555:2008/12/06(土) 10:33:47 ID:+pIJ6O1t
近場では、同じチャイコフスキーの《18のピアノ小品集》Op.72のNO.16
『8分の5拍子のワルツ』というのがあるらしい。
《悲愴》4分の5拍子。
62名無しの笛の踊り:2008/12/06(土) 20:22:38 ID:H3TggKzE
変拍子ではラヴァルスが最強。
631=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/06(土) 21:08:59 ID:V3/XfBgK
発起人(妻)です。
>>59ブルネロ(仮)先生からの有難い励ましを頂戴してしまっては 
むむっ、やはり頑張らなくっちゃ。
おかげさまで目が覚めました、ありがとうございます。
また、>>61の555さんからもレスが。さりげないご配慮を感じます、格好イィなぁ。


「長文」で「連投」って 実はルール違反だったのかな・・・なんて、
夫と真剣に 思い悩んでしまいました。
“勃起人”め、実は 煽りだったんだなー。
どなたか>>55に制裁をおねがいします。
よし、もう気にしないことに。うちの夫も・・・ (あれ?)

私 「ねー、さっきからそこで 何ヒーヒー笑ってんのよ、不謹慎ねー」

夫 「笑い過ぎて お腹イタイー。だって>>59ブルネロ(仮)先生らしくない“勃て逃げ”って(爆)、
   “勃たせておいて逃げる”って(爆)」

私 「嫌ねー、下ネタに走るのは」

夫 「なに!オマエが俺によくやるコトじゃないか。そういえば昨晩も」

昨晩の私 「DO IT YOURSELF ! (途中で爆睡)」

夫 「・・・って、くそー、オマエには 夫からの激しい制裁を加えてやるうーっ」

私 「いやーん、それって もしやDV !? 」

BGMは R.シュトラウス「シンフォニア・ドメスティカ」第3楽章(情熱的な夫婦の愛の情景)。
・・・あら、ワルツでもスケルツォでもなかったわ (-.-)。
641=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/06(土) 21:11:10 ID:V3/XfBgK
夫です、>>60 のブルネロ(仮)先生。 どうもありがとうございます。
迷いが消えましたよ、肩の力を抜いて 続けようと思います。
どうぞ これからもご支援のほど、心よりお願い申し上げます。

はい。ショパンといえば 学生時代の創作課題だったという「ピアノ・ソナタ第1番」
第3楽章(ラルゲット)って5拍子なのが めずらしいですよね。
アシュケナージ(Decca)盤で聴くことができます。

バーンスタインは「オーケストラのためのディヴェルティメント」第2曲に
「ワルツ」と名づけていますが、これが7拍子。
「キャンディード」にも7拍子の部分があり、それは序曲でも聴けますよね。
作曲者自身の指揮による自演ディスクでお確かめください。

他にもホルストの組曲「惑星」の“火星”“天王星”、
また バルトークの「ブルガリアン・リズム(ミクロコスモス)第3番」、
スクリャービンのピアノ・ソナタ第5番、
ショスタコーヴィチの「前奏曲とフーガ」などに 
それぞれ5拍子のパートがあるようですが、
これらの中には“ワルツ”とされている楽曲はありません。
65名無しの笛の踊り:2008/12/07(日) 01:05:44 ID:eBpU+inA
交響曲中にワルツを用いるのはベルリオーズが元祖なのかな。
結構気になるな
661=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/08(月) 16:05:57 ID:ostw6l03
発起人(夫)です。
>>65さん、こんにちは。
実はわたしたち 以前「○スケルツォについてランダムに語ってください」
というスレを 立ち上げていましたが、
総コメント数 まだ680だったのに「512kを超えているので書けません!」
としてERRORになってしまいました。

お尋ねのベルリオーズ「幻想」第二楽章もスケルツォ・スレでは
すでに話題に上がっており、常連のブルネロ(仮)先生から興味深いご意見を頂いていたのでした。
そこからのコピペを一部 ブルネロ(仮)先生には無断(ゴメンアサーセ)で、
以下貼付させて頂きます。

その前に その当時の妻のコメントから。

発起人(妻)のコメントから
○スケルツォについてランダムに 2008/08/12(火)より
ベルリオーズが幻想交響曲において、「もろ」ワルツを取り入れたのは、
もともとメヌエットやスケルツォのような舞踏要素を中間楽章として代替させようとの意図はあまり無く
(と、言って“全く無かった”とも思いませんが、その辺は微妙)、
幻想交響曲の突飛なテキストに沿っていったら、結果的にワルツが入ってしまった、
というアクシデント? もしくはハプニング? の結果だったのではないかな なんて想像してます。
しかし ベルリオーズ自身はおそらく深く意図しなかったにもかかわらず、
それが後世に与えた影響が意外に大きかったところも興味深いと思います
(たとえばロシアでなど 正統な交響曲の伝統を持たない地域で
  ワルツを交響曲に入れる傾向が 比較的 目につくのもオモシロイ)。
671=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/08(月) 16:11:23 ID:ostw6l03
“ブルネロ(仮)”先生のコメントから抜粋

○スケルツォについてランダムに:2008/08/12(火)より
ベルリオーズとメンデルスゾーンとの関係ですが、
ラリー・トッドによると、1831年ローマで二人は会って、
音楽について突っ込んだ議論をしたそうです。 
たとえば当スケルツォ関係では、ロメオとジュリエットの マブ女王の場面には
スケルツォが相応しいと議論して、その後、ベルリオーズは 作品17で実現していますが、
かの「真夏の夜の夢」の模倣であることを認めています。
一方、メンデルスゾーンからみた「幻想交響曲」ですが、
終楽章のゴテゴテしたオーケストレーションが無意味だということを
本人以外の人に漏らしています。
二楽章のワルツについての記述は残っていません。

そこで再び、横ノリのスケルツォを探して
メンデルスゾーンの作品を見渡すと、
弦楽四重奏曲第1番(29年)、同第2番(27年)に当該する作品があります。
中間楽章が"カンツォネッタ"、"間奏曲"と名づけられていまして、
残念なことに、 どちらも2拍子です。
でも、3拍子では、ピアノ四重奏曲第二番作品2(23年)にありました。
これも"間奏曲"と名づけられていますが、完璧に横ノリのスケルツォです。
3曲のピアノ四重奏曲は、彼のデビュー作ですが、
そこに横ノリのスケルツォを 書いたことは意義深いと思います。
≪続く≫
681=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/08(月) 16:12:50 ID:ostw6l03
≪ブルネロ(仮)先生の過去のコメント 続き≫
交響曲第二番「賛歌」(40年)の 「横ノリのスケルツォ」の出発点を探してきたわけですが、
考えてみたら 交響曲第五番「宗教革命」(30年)の第2楽章も、
ベートーヴェン型のタテノリでもなく、「真夏の夜の夢」の無窮動型でもなく、
田舎舞踊的な曲です。よりワルツ的なのは中間部トリオの部分ですので、
この部分をアタマにもってきたら「賛歌」になります。
しかし 交響曲で ヨコノリをアタマに持ってくるのには勇気がいった筈です。
また、この「宗教革命」の第2楽章の空気感は、
そのままシューマンの「ライン」(1850年)のスケルツォに通じると思います。
というか、「宗教革命」は全体的にシューマンの交響曲の手本になってるんじゃないでしょうか。

ともかく、>>538(注 前レスで引用の発起人妻コメント)で奥様の言われるとおり、
「賛歌」の横ノリのワルツには ベルリオーズの影響などはなく、
彼個人の内発的なものだったと思う次第です。
691=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/08(月) 16:17:28 ID:ostw6l03
≪続き≫
“ブルネロ(仮)”先生のコメントから抜粋
○スケルツォについてランダムに:2008/08/12(火)より

チャイコフスキーの交響曲におけるスケルツォをおさらいすると、
第1番はメンデルスゾーンのような妖精型。
第2番はベートーヴェン型。
第3番は無窮動型。
第4番は民謡型(しかしタテノリ)。
このあと第5番のワルツ型が登場するわけですが、
ご承知のように 第4番(1877年)と第5番(1888年)の間には 11年ものスランプ時期が入っています。
第4番の交響曲で、彼はフォン・メック夫人に自慢したように、交響曲の書き方が わかったはずだったのに。
たとえば、「運命の動機」を各楽章にちりばめる統一手法は、第4も第5も同じレベルだと思えます。 
それなのに何故?
当スケルツォスレとしては、一つ、こじつけたくなります。

チャイコフスキーが第4まで書いたスケルツォは 何気にタテノリばかりでした。
繰り返しますが、たとえば第1番のトリオ部分はワルツ的でヨコノリですが、
ワルツをアタマに持ってくるのは交響曲作家としては勇気のいることでした。
ということで、彼は横ノリのスケルツォ楽章について、「組曲」(第2, 3番)と
「弦楽セレナーデ」で「ワルツ」として試します。
これだけ試作をした上で、ようやく11年後にかの「第五」を書くことが 出来た、
と考えてはいかがでしょうか?
スケルツォ楽章にワルツを書いても、交響曲は成り立つ。
それを最初に示したのはベルリオーズ(これは標題音楽の一部でした)。
次にメンデルスゾーン(これもカンタータ的な組曲の一部でした)。
そこで、チャイコフスキーは交響曲に、初めて本格的なワルツを入れた!
(以下略)

引用終わり。オモシロイ! ブルネロ(仮)先生、慧眼ですね。
これからもよろしくお願いします。
70名無しの笛の踊り:2008/12/08(月) 18:37:08 ID:WEMUv/qb
通りすがりの者ですが
何ですのん、ここは
71555:2008/12/08(月) 22:46:13 ID:9w+zk8/C
ワルツの拍子と言えば、2小節を3つに分割する(いわゆるヘミオラ)拍子が多いですね。
チャイコフスキーの《眠りの森》のワルツの最後30小節ほどはその嵐です。
#ソーラ|−シー|レード|−ミー|
ファーミ|−ラー|#ソーラ|−レー|
ミーレ|−ソー|#ファーソ|−#ソー|
ラーシ|−ドー|#レーミ|−ラー|
ソーファ|−ミー|ド
721=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/11(木) 21:01:50 ID:kkNKu8CR
発起人(夫)です、こんばんは。

>>62さん 「ラ・ヴァルス」における変拍子とは? ・・・ Please kwsk!

>>70さん >>1をご参照。
過去スレ「○スケルツォについてランダムに〜」
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/classical/1196862655/
の流れから お読みになると、多少お楽しみ頂けるものと思います。

>>48さん レス お待たせしてすみません。
以下 マーラーの交響曲第9番第2楽章について。

妻 「マーラーの交響曲のスケルツォって 全部傑作で、どれも みんなオモシロイわよね。大好き」

私 「マーラーは過去の作品 第2番“復活”と 第3番で、それぞれ“緩徐楽章として”
   レントラーを導入した実績がある。若き日の“角笛”時代を思い出させるレントラーを 
   久しぶりに交響曲に導入したのが、この第9番の第2楽章」

妻 「トプラッハで、マーラーがこの偉大なシンフォニーの構想を練っている最初の段階では、
   この第2楽章 (“復活”や第3番のように)レントラーの緩徐楽章として発想していたのかもしれないわね」

私 「構想段階でならあり得るかも。しかし作曲技巧でも、オーケストレーションの技術でも 
   “角笛”時代からは 格段の飛躍を遂げている晩年のマーラー。
   この楽章に登場する3つの舞曲パートすべてに 第1楽章の“2度下降動機”が関連しているという事実も、
   すでに語り尽くされた感あり。非の打ちどころの無いレントラーは、しかし可憐な野辺の花どころか、
   邁進する重戦車のような舞曲になってしまったぞとw」
(続く)
731=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/11(木) 21:05:19 ID:kkNKu8CR
(続き)
妻 「二つの中間楽章の両方を指して どちらも“スケルツォ”と呼んでいる文章に よく出会うわよね。
本質的には間違った解釈ではないと思うけど、マーラー自身は“スケルツォ”と命名したわけじゃないんでしょ」

私 「然り。でも第3楽章の方は マーラー自身 “ロンド=ブルレスケ”と名づけているから、
この楽章がスケルツォであることは明らか。第3楽章に熱狂的なスケルツォを置くことで、続く終楽章の
衝撃的なアダージョとの対比を際立たせる効果を狙っていたのかもしれないよ」

妻 「それって、チャイコフスキーの“悲愴”の構成に似てる? 
(T:悲痛、抒情的な追憶、激烈なパッション、祈り 
U:個性的な舞曲 
V:スケルツォと劇的なクライマックス
 W:アダージョ、息絶えるように終わる) 」

私 「わからないけど、否定出来る材料も無い。
   まったく影響が無かった とは言えないと思う。
   マーラー自身もコンサート指揮者として 実際に何度も “悲愴”交響曲は振っていたし。
   アダージョで終わらせる交響曲 っていうアイデアに 食指が動いたことは充分あり得ることと思うな」

妻 「“オレだったら 違う方法で もっと上手くやってやるう”って、ライバル意識に燃えたのかなー」
741=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/12(金) 22:30:31 ID:dsENFgN0
(続き)
妻 「で、おススメのディスクは?」

私 「ワルター/コロンビアSo.盤、バルビローリ/ベルリンPo.盤、クーベリック/バイエルンRSO.盤などは 
   やはり名盤だとは思うけど 現代(いま)の耳には刺激がちょっと足りないかなー」

妻 「ジュリーニ/シカゴSo.盤は?」

私 「悪くないけど、今日 久しぶりに聴いたら 第4楽章で音が酷(ひど)くウネるんだよ、気持ち悪くなっちゃたよ」

妻 「あ、それで食欲がなかったのね。わたしの作ったマカロニ・グラタンを平気で残すんだもん。ジュリーニめ」

私 「ジュリーニのせいじゃない、あんな演奏出来ない。マスタに起因する、何か電気的な不都合だと思う」

(続く)
751=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/12(金) 22:39:48 ID:dsENFgN0
(続き)

妻 「クレンペラー盤、良かったわね」

私 「ウィーンPo.(テスタメント)ライヴ盤?」

妻 「ううん、それもアナタの棚にあったんで聴いたけど、いまいちピンと来なかったわ。
   わたしのお気に入りは 往年の名盤 ニュー・フィルハーモニアとのEMI盤。
   いまさらですけど。充実してて良かった」

私 「クレンペラーのマーラーは7番が凄いんだよ、スレチだから次回にまわすけど」

妻 「最近のでは わたし バレンボイム盤オモシロいと思ったわ。ディテールが鮮明に聴こえる、
   しかも爆演なの。中間二楽章なんか迫力満点」
(続く)
761=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/12(金) 22:48:15 ID:dsENFgN0
妻 「さ、アナタの選ぶマーラー第9の決定盤は?」

私 「うーん、会社を休んで 今日一日 15種類のディスクを聴いたけど」

妻 「バーンスタイン?」

私 「いや、本当に感動したディスクがあった。以前 聴いたときには その良さがわからなかったのは
   オレがまだ若かったからかな」

妻 「もったいぶらないで、早く打ちなさいよ。
   ベルティーニ? シノーポリ? ラトル? ブレーズ? あ、さてはアバド?」

私 「すみません、カラヤンのライヴ(D.G.)盤でした」

妻 「・・・何だ、月並みね」

私 「自分でもそう思うんだけど。でも これ、やっぱり凄い名演だと思うぞ」
771=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/12(金) 22:51:08 ID:dsENFgN0
発起人(妻)。
>>71の555さんも、レス 遅くなってスミマセン。
チャイコフスキー“眠りの森”の有名なワルツ。はい、わかります! 
第1幕第6番変ロ長調ですよね、ディズニーのアニメでも クライマックスで使われていた名曲。
大好きです!
555さんも愛聴の(? >>22参照)アンセルメ/スイス・ロマンド(London-KING)盤で、
ご指摘の個所を 久しぶりに 聴き直してみました。
後半の盛り上がり。3拍子にもかかわらず、一点一角を強調するがごとき
猛烈な2拍アクセントの嵐が止まらないところ、もー 興奮させられますね。

ところでアナタ、 “ヘミオラ”って何なの?
781=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/12(金) 22:54:21 ID:dsENFgN0
夫より回答。
えへん、ヘミオラ(Hemiola)の語源は ギリシャ語で「1.5(1+2分の1)」。
ギリシャ神話から だな。
神様に愛された美少年ヘミオラは 天を駆けるように速く走れる 翼の付いた3本目の足を与えられていた。
このため、人間の世界ではヘミオラより速く走れるものは誰ひとりいなかった。
しかし、彼はその高い能力を生かさず、少女達とワルツばかり踊るようになっていた。
3本足のヘミオラに抱かれてワルツを踊ると、天に舞うような飛翔感で 深いエクスタシーを味わえたから、
すべての少女達はヘミオラ以外の男は相手にしなくなってしまったのだ。
モテまくって有頂天のヘミオラを見て 憤慨した神様は、踊るために与えた才能ではないぞ と、
彼から翼の付いた3本目の足を 取り上げることに決めたのだった。
ある日、ヘミオラが いつもの踊り場へと向かって オリンポスの急坂を
「とんとんとん、とんとんとん・・・」 と、快調に駆け降りているとき、
神様は ヘミオラを突然2本足に戻してしまった。
「とんとんとん、とんとんとん・・・」 → 「とんとん、とんとん、とんとん・・・」
あぁーっ! 
慣れぬ2拍子に足がもつれたヘミオラは 真っ逆さまに 坂道を転がり落ちていったとさ。
791=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/13(土) 12:29:52 ID:UCPI2YQc
発起人(妻)。↑wオモシロイ。アナタの作り話にしては 労作ね。

夫 「・・・って、やっぱりUSOだって わかっちゃった?」

私 「バレバレよー。ギリシャ神話にワルツが出てくる辺りから もぉ 怪しいったら。
あり得ないっしょー。 >>71の555さん おススメの “眠りの森”のワルツを聴いてた方が、
アナタの創作神話の何倍も ヘミオラを実感できるわよ。 
皆さまご注意くださいね。この上のお話、夫のオリジナルですから!」

夫 「悪くない出来だと自負していたんだが。。。まあいいや、
   で、他にも“ヘミオラ”を実感できる音楽といえば、」

私 「そうね、同じチャイコフスキーでも交響曲第4番の第1楽章。コレが かなり凄いんじゃない。
   9/8拍子、ワルツに近いリズム感覚だわ。音価がわからなくなるような、
   時々リズムが引っくり返るような、タメにタメ込んだアクセントの強調が繰り返されて、
   胸が切なくなるわ。演奏する人たち 大変そう・・・」

夫 「オヤ? ・・・てゆうことは オマエ、 ヘミオラが どういうことか 
   本当は知ってたんじゃん?」

私 「えーと・・・ あ ホント チャイコフスキーって 変な曲が多いわよねー」

夫 「ごまかすなーっ、オレに作り話まで させておいてー(怒)」
801=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/13(土) 21:41:10 ID:UCPI2YQc
発起人(妻)。
ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」のワルツ なんていう意外な選曲で 
フィギュアスケート・グランプリ・ファイナル フリーで
トリプルアクセル2回成功、真央ちゃん 金メダル獲得 おめでとーっ!!
韓国会場というアウェイでの評価が心配でしたけど、
ジャッジが 当然ながら キチンと公平に見ていたことに安堵!
811=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/13(土) 21:44:36 ID:UCPI2YQc

発起人(夫) ヘミオラの話 続き。
ベートーヴェンの交響曲第3番“英雄”第1楽章(3/4拍子)の ヘミオラも凄い。
弟子のフェルディナント・リースの証言が有名。

「(非公開演奏会ないし練習において)最初のアレグロの展開部で、拍子に逆らった二分音符が 
あまりにも長く続くので、オーケストラ全員が投げ出してしまい、
最初からやり直さなければならなくなるということも起こった」(F.リース著『伝記的覚え書き』より)

「(第1楽章の)延々と続くヘミオラ(3 拍子系の曲にみられる変拍子)には演奏者ですら参ったとの報告。
いわんや聴衆をや、である。リースはまた、展開部から再現部へ移行する部分、
弦楽に主題が回帰する数小節前で ホルンがわざとフライングするかのように書かれた個所も、
ベートーヴェンの“意地悪”である として回想している(澤谷夏樹さんの文章より)」
821=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/13(土) 21:47:39 ID:UCPI2YQc
妻 「ヘミオラは ブラームスの“ホルン三重奏曲変ホ長調”第2楽章の
   スケルツォ(3/4拍子)にも聴かれるそうよ。
   (“ブラームスの辞書”中野 達哉さんの文章より
    http://brahmsop123.air-nifty.com/sonata/2008/05/alla_breve.html
   ちなみに 中野さんの このブラームスのブログ、
   ・・・素晴らしいです)。aberスミマセン、曲は未聴」

私 「あ、あと バッハの練習曲の中にも 判りやすいのがあったような」

妻 「インヴェンション第4番ね。ふん、アナタ“判りやすい”ですって?
   ヘミオラが何処か聴きとりやすいっていう程度の意味よね? 
   コレ、仕上げるの難しくって わたし 小5の頃 ホント泣かされたんだから。
   久しぶりに 聴かせてあげようか、今でも弾けるかしら(ピアノを開けてホコリを払いだす)」

私 「えーと、・・・じゃ こ、今夜はグールドのCDでもかけてみようかなーーー」

妻 「(カチン)あたしのピアノ、聴けないってゆーのね」

私 「オマエ ジャイアンかw」
83名無しの笛の踊り:2008/12/14(日) 02:30:08 ID:B55N3xYe
どうも。前スレでベートーヴェンのソナタのスケルツォを多く語ってた者です。
彼のピアノによるスケルツォはソナタだけではありませんでした。
7つのバガテル作品33の第2曲ハ長調です。最初から諧謔精神たっぷりで、
短調に転じる部分なんか、ハンマークラヴィアの第2楽章のトリオさえ想わせます。
84555:2008/12/14(日) 12:12:14 ID:9//8Q+lo
>>78
秀逸!(笑い)
851=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/15(月) 21:45:40 ID:Oy/DqkCE
発起人(夫)。
>>84の555さん、私の創作神話に 高いご評価をくださり どうも ありがとうございます! 
救われましたよ。 家内にも けなされまくり、レスも無かったもんだから もう・・・(泣)

妻 「何 泣いてんの、わたしは>>79で ちゃんと“オモシロイ”って 
   評価してあげたじゃん。555さんには、わたしからも お礼を申し上げまーす」

よし、気をとりなおして。
>>83さん お久しぶりです! 
ベートーヴェンの話題を頂戴し、どうもありがとうございます。
「7つのバガテル作品33」から第2曲スケルツォ。
これには、1枚の興味深いディスクがあるんですよー。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1951613 です。
これ メルヴィン・タン(fp) ノリントン指揮/ロンドンクラシカルプレイヤーズによるベートーヴェンの
ピアノ協奏曲全集(1枚目〜3枚目が 協奏曲全集 + 合唱幻想曲)なんですが、
実は おまけに付いてる(?)みたいな4枚目が 知る人ぞ知る 貴重盤なんです。
曲目は、以下のとおり、もちろん 作品33のバガテルも収録されてます。

7 Variatiions on "God save the king" in C, WoO 78
7 Bagatelies, Op.33
Fatasia in G minor, Op.77
11 Bagatelies, Op.119
6 Bagatelies, Op.126
5 Variations on "Rule Britania"in D, WoO 79

このディスク、一見 何のクレジットもされてませんが、
(しつこいですが)凄いんですよ。
(続く)
861=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/15(月) 21:47:58 ID:Oy/DqkCE
(続き)
このディスクで聴かれるフォルテピアノとは、1817年製のジョン・ブロードウッド&ソン。
ベートーヴェン自身が所有していた、まさにその楽器の音なんですよ。
1817年夏、イギリスの楽器制作家トーマス・ブロードウッドが 
ウィーンでベートーヴェンと面会したことがきっかけとなり、彼はロンドンに戻ってから、
カルクブレンナー、フェルディナント・リース>>81、クレーマー、フェラーリ、ニヴェトらを招いて、
工房にあるピアノの中から ベートーヴェンに寄贈するに値する 最良の一台を選ばせました。
そのピアノは 6オクターヴの音域を持ち、音域は 当時ウィーンで普及していたピアノよりも 
低音側にスライドしており、シフトペダルは鍵盤左のレバーとの同時操作で打鍵する弦の本数を変更することができたし、
ダンパーペダルは低音と高音をわけて操作することができたというものでした。
彼ら5人の署名は、選定の証として 楽器の内側に残されているそうです。
そしてこの楽器は 同年12月にロンドンから、船と馬車を乗り継いで遥々(はるばる)と、
まずウィーンのシュトライヒャー工房に運びこまれ、丁寧な調整が行われた後、
ベートーヴェンに引き渡されたのでした。
このとき ベートーヴェンは よほど感激したのではないでしょうか、
フランス語で したためられた お礼の手紙が残っているそうです。
(続く)
871=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/15(月) 21:49:38 ID:Oy/DqkCE
(続き)
このピアノは1827年にベートーヴェンが亡くなるまで その手元に大事に置かれていましたが、
その後、数人の手を経て1845年、フランツ・リストに渡ったそうです。
このピアノを リストは1873年ハンガリー国立博物館に寄贈し、現在に至ります。
最初にご紹介したメルヴィン・タンによるディスクは1992年、
このピアノがイギリスに 文字どおり里帰りして 修復家デイヴィッド・ウィンストンによる
大がかりな修理が施された後の録音だそうで、
私たちは まさに歴史的なベートーヴェンの愛した楽器の音を、
おそらくベートーヴェン自身の耳に達していた時の音色よりも 
ずっと鮮明に 触れることができるわけです。

このオリジナル・ディスク
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000DNR9/seedsonwhites-22/ref=nosim
は すでに廃盤で、入手困難。
マケプレではどうやら5,000円近くするようです。
しかし、この1枚が復刻されて ノリントンとの格安セットもののおまけの1枚として 
ひっそり付されていることを 見つけたときのわたしの驚き&喜びと言ったら!

その情報を教えてくださったのは、このホームページでした。
長々と一部引用ご容赦! 素晴らしい内容です
 ↓ 当ワルツ同好会会員の皆様は、ぜひご訪問ください!
http://seeds.whitesnow.jp/blog/archives/2007/04/post_156.html
881=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/17(水) 23:57:36 ID:AzXi/dAa
発起人(妻)
ベートーヴェン先生、 
238歳のお誕生日 おめでとうございまーす!

ワインガルトナーの指揮する「ウィーン舞曲」から、
どこから聴いてもメヌエットにしか聴こえない、ベートーヴェンのワルツを楽しんでます。
ついでにこの(新星堂=東芝)ディスクのカップリング、
ワインガルトナー編曲の管弦楽版ハンマークラヴィーア!
うーん、オモシロいような気もするんだけど、さすがに音質がちょっと。。。
どなたか 新しく録音してくださらない?
891=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/20(土) 00:33:44 ID:YmjEgU3D
12月に入って、あっという間に20日経ってしまいましたね。
あー疲れた。。。 こんな夜は 身も心も休まる おしゃれなワルツ
エリック・サティ作曲 カフェ・コンセールのシャンソン「やさしく」を聴いて癒されましょう!

ニコライ・ゲッダ(テノール)とアルド・チッコリーニ(ピアノ)とのEMI(1968年)盤で聴く。
サティの歌曲は、ピアノ曲としても有名な「ジュ・トゥ・ヴー(おまえがほしい)」
が多分 圧倒的に広く知られています。
しかし知名度では若干劣っていても、こちらの「歌うワルツ」という副題の
名曲「やさしくTendrement」 の甘美な旋律も捨てがたいですよね。

高校時代の夏休み、チッコリーニの演奏によるL.P.6枚組「サティ/ピアノ曲全集」を
アルバイトして購入したその晩、黙々と聴き続けた、という楽しい思い出が、私にはあります。
サティの世界にすっかり没入して全く眠くならず、とうとう徹夜してしまい、
最後の6枚目のレコードに針を降ろしたのが明け方、午前5時。
この6枚目だけは全集の付録のような構成で、
サティの室内楽曲(「右と左に見えるもの(眼鏡なしで)」)、歌曲などが楽しめるという企画盤でした。
そこに、この素晴らしい歌曲「やさしく」が収録されていたのでした。
初めて聴いた時に感じた陶酔は、忘れられません。
 
驚異的な量のレパートリーを誇る、ストックホルム出身の名テノール歌手 ニコライ・ゲッダは、
この甘美なるシャンソン=ワルツの結尾を精妙なる裏声で「やさしく」締めくくるのでした。
必聴です!
90名無しの笛の踊り:2008/12/20(土) 01:03:18 ID:+yy+7cfD
素敵なレポートありがとう。
91名無しの笛の踊り:2008/12/20(土) 04:43:02 ID:5N7NDNRA
よそのスレまでその名前で行くと叩かれるよ
921=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/20(土) 09:06:41 ID:YmjEgU3D

ご忠告ありがとうございます! はい、気をつけます。

>>90さん ご感想ありがとうございます。
931=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/21(日) 21:17:27 ID:VnSouL7N
発起人(夫)です、こんばんは。
サティの次は プーランクの歌曲「愛の小径」など。
5年ほど前にリリースされた 
唐澤まゆこ(ソプラノ)ケネス・ヴァイス(fp) ユニヴァーサル=デッカ盤で聴きました。

第1次世界大戦後、フランスの歌曲作曲家では最も注目すべき存在が、このプーランクと言われますね。
このシャンソン=ワルツは もともと芝居の劇中歌。
「失った過去の愛への惜別の」旋律(0:09〜)は短調で、
「過去の懐かしい愛を、思い出として心に刻み生きてゆきたい」と歌うサビの旋律(0:59〜)は長調で、
というように二つの相反するメロディの相互作用が効果的な佳曲です。
その長調の部分の旋律は、R.シュトラウスの「ばらの騎士」の
例のワルツのメロディ(>>23>>27-31)に よく似ています。
シュトラウス自身も、元々このワルツのメロディを
ヨーゼフ・シュトラウスの「ディナミーデン(1865年)」から拝借したことを認めていたのは前述のとおり。

プーランクのシャンソン=ワルツの系譜は、サティにその源流を発していると思います。
その流れは同じフランス六人組の仲間ジョルジュ・オーリックに受け継がれ、
彼は ジャン・コクトーに誘われて映画音楽への道を選び、
のちにロートレックの生涯を描いた映画「赤い風車」の
主題曲「ムーラン・ルージュの唄」(これもワルツ)などを作曲することになります。
戦後のシャンソンにも、ワルツのリズムはしっかりと生き残っていきますね。
941=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/21(日) 21:43:01 ID:VnSouL7N
たとえばユベール・ジロー:「パリの空の下」
サティの「カフェ・コンセールのシャンソン=ワルツ」に源流を発し、
プーランクやオーリックを経たフランスの大衆歌曲=ワルツの系譜が、
大戦後のシャンソンに生き残っている最も判りやすい例のひとつとして。

ジャン・ドレジャック(詞)ユベール・ジロー(曲)のコンビにより、
映画「巴里の空の下、セーヌは流れる(1951年製作、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督)」の
テーマ曲として作られました。
映画でのオリジナル歌手は、ジャン・ブルトニエールという人でしたが、
イヴ・モンタンのディスクしか手元になかったので、
これを聴きなおしてみました。

妻 「あ、冷蔵庫にポール・ジャブレ パラレル45を発見! 
   北部フランス産の名品だわ。ねー 開けてもいい?」

それは 今日の夕方 予定してた来客用にと用意していたワインだったんだけど、
急用で来れなくなっちゃったから、いいよ・・・って、もう栓抜きまわしてるし・・・

私 「ここで“名優イヴ・モンタンとワルツ”について 語っても?」
妻 「いーわよー、ね サラミまだ あったわよね」
私 「(ためいき)」
951=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/21(日) 21:54:06 ID:VnSouL7N
(続き)
イヴ・モンタンの主演した映画「恐怖の報酬(1952年製作、アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督)の
衝撃的なラストシーンに、「美しく青きドナウ」が使われていたのです。

TV洋画番組でこの映画を初めて見た当時、私は 実は小学校4〜5年生頃でしたが、
その意外な選曲から受けた驚きを憶えてます。
僅かの振動でも爆発するニトログリセリンを、険しい山上にある大火災中の油田まで
トラックで運搬するという、到底考えられ得る限り最悪の条件の仕事を、
多額の賞金欲しさに買って出る男を演じたのがモンタンでした。
映画では最後に、この危険な仕事を成功させた主人公が莫大な金額である「恐怖の報酬」を受け取り、
嬉々として カー・ラジオをがんがんに鳴らしながら 恋人の待つパリへとトラックを走らすシーンになります。
ここでラジオが受信している音楽が、シュトラウスUの「美しく青きドナウ」だったのです。
(続く)
961=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/21(日) 21:58:14 ID:VnSouL7N
(続き)
トラックはラジオの「青きドナウ」に合わせ、
踊るように蛇行運転を繰り返しながら爆走、
なおもスピードを上げ続けます。
その挙句、道路のセンターラインを飛び出し、
反対車線から崖下へと落下してしまいます。
めちゃめちゃに大破して火を噴く車と、運転席から投げ出されても、
しっかりとパリのメトロの切符を握りしめたまま死んでいるモンタンの姿に、
エンドマークが映し出されるところで映画も終わるのですが、
パリで待っている彼の恋人も同じ時間に、ラジオでこの同じ音楽「青きドナウ」を聞いて踊っている、
という 子供心にも卓抜な設定に驚嘆したものです。

・・・しかし 何が卓抜で、どう驚嘆したのかを、子供だったその時には 
うまく大人に伝えることが出来ず、歯がゆく感じたものでしたが、
今なら説明できるような気がします。

物理的に離れてしまっている恋人同士も、
共にラジオの電波を受信することによって結びついていることを表現しながら、
同時に 交通事故によってラジオの音楽も途絶えてしまい、
モンタン演ずる主人公の死が 二人の関係に終焉の訪れたことを明示する、
という象徴的な手法を用いたA.J.クルーゾー監督の
極めて素晴らしいアイデアが活かされた出色の結末に強く賛意を表したくなった、
ということだったと、当時の自分の気持ちを 30数年ぶりに整理させて頂きました。
自己満足、失礼!
971=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/22(月) 23:45:17 ID:mVD/Y+X3
自己満足ついでに 今宵もランダムに語ります。
今夜のワルツは、アントン・カラスの「カフェ・モーツァルト・ワルツ」。
これも懐かしい映画「第3の男(1949年、グレアム・グリーン原作、キャロル・リード監督)」
で登場した、有名なテーマ曲とはまた別の カラス(ツィター)のオリジナル曲です。

ドイツ・オーストリアの代表的な民族楽器ツィターの音色と言えば、
ヨハン・シュトラウスUの傑作「ウィーンの森の物語」の、朝霧煙る樹々の隙間から響いてくるような
名ソロ・フレーズが頭に浮かびます。
ウィリー・ボスコフスキー指揮するウィーン・フィルの名盤では 
アントン・カラスの個性的なツィター・ソロが聴けますね(ご存知ですよね)。
しかし、この楽器を戦後一気に広く有名にした功績と言えば、
やはり「第3の男」からでしょう。
(続く)
981=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/22(月) 23:46:54 ID:mVD/Y+X3
(続き)
映画は第二次大戦直後の、荒廃したウィーンが舞台。
違法なペニシリンの闇売買で荒稼ぎをするハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)は
警察から逃れたものの、愛する恋人の身分証明書を受け取りに 
カフェに現われ、そこで罠に落ちます。

「カフェ・モーツァルト・ワルツ」が流れる このシーンのカフェは、
国立歌劇場裏のアルベルティナ広場に 1854年のウィーン会議当時からあったとされる
ウィーンを象徴するしゃれた店です。
昔は店内にモーツァルトの像があり、それでこの店名が冠されていたのだとか。

カラスは有名な「第3の男」のテーマと共に、この曲も何度か録音しましたが、
過去いくつかのバージョンでは、無神経とも思える賑やかなシュランメル調の伴奏が、
後からオーバー・ダビングされ、せっかくの風情も台無しになっている録音(PLATZ盤など)もあり、
要注意です。ツィターのソロによる、私の推薦するバージョンは、これもDecca盤になります。
991=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/25(木) 22:56:05 ID:0rrXRrTM
メリー・クリスマス、発起人(夫)です。
懐かしい映画を思い出していると、意外にワルツが効果的に使われている名場面が多く、
次々と思い出し始めたら止まらなくなっています。
自己満足ついでに 今宵もランダムに語ります。

今夜は チャップリンの作曲したウィンナ・スタイルのワルツ「ボイルド・ブーツ」(1925年「黄金狂時代」)。
どんなシーンで使われていたでしょう。
喜劇王チャップリンが、自分のサウンドトラックを殆ど自分で作曲していたのは有名な事実です。
「スマイル(モダンタイムス)」、「ライムライト」、「マンドリン・セレナーデ(ニューヨークの王様)」など、
趣味の良い、多くの名曲を残しました。
もっとも、彼は譜面が書けなかったため、実際には楽想が浮かぶとテープ・レコーダーをまわして鼻歌を録音し、
お雇いミュージシャンを使って、楽譜起こし・オーケストレーション等をさせていた と、
後に長男が伝記に書いていましたっけ。

さて映画「黄金狂時代」は、チャップリンを評価する上で邪魔になる政治・思想性を持たない、
純粋な喜劇映画としては最高傑作に並ぶものです。
(続く)
1001=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/25(木) 23:04:34 ID:0rrXRrTM
(続き)
アラスカに発見された金鉱を求めて、多くの命知らずの冒険家が厳寒の雪山にやってきます。
チャップリン演ずる浮浪者「チャーリー」も、
何故か山高帽・古ぼけた背広・ドタ靴にステッキという、
毎度のいでたちで雪深いアラスカの山中をさまよっています。かなり寒そうです。

映画の中で、猛吹雪のため山小屋に閉じ込められた主人公のチャーリーが、
飢餓状態に耐えかねて、とうとう自分のドタ靴を片方ゆでて食べてしまう、という名場面があります。
靴紐は、パスタででもあるかのようにフォークの先でくるくると丸めてみたり、
靴底の釘をまるでフライド・チキンの骨ででもあるかのように、一本一本しゃぶってみたり、
考えてみると悲惨極まりないシーンの筈なのに、
ここで、オリジナルの このウィンナ・ワルツです。
チャップリンは、音楽を「目に見えない大道具」として活かしきっています。
その効果はアイロニーです。

当時の上流社会の豊かな食卓にふさわしい優雅な「ワルツ」を、
吹雪に閉ざされた殺風景な山小屋の中で、餓死に瀕している男達の悲惨な食事風景に流す、
という秀逸なアイデアは、どういう意図があってでしょうか。
極限状態に置かれた男たちの脳裏に ふと過去の幸福な食事の思い出が一瞬よぎったことを暗示しているのか、
残酷で卓抜な発想です。
私がこの映画を観たのは 小学5年生の頃。初めて独りで映画館へ行ったときの思い出があります。
あ、もちろんリバイバル上映の時ですよ、
いくらなんでも大正14年のわけないじゃありませんか!
101名無しの笛の踊り:2008/12/27(土) 01:48:58 ID:MbVpUbx5
古典派以降のチェンバロのオリジナル曲を集めた、
『チェンバロ・レボリューション』というアルバムをご存知ですか?

そこに入っている、マスネのメヌエットが絶品です。
ほろ苦い主部もいいんですが、中間部の憧れに満ちた甘い旋律には聴き惚れます。

あと、ディーリアスの舞曲。これも咽るような憧憬の奔流という感じで、
チェンバロはこうしたモダンな音楽にも向いているということを証明しています。
1021=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/27(土) 23:50:40 ID:sPDgFYRJ
こんばんは、発起人(妻)です。
>>101さん 話題をありがとうございます! とってもうれしいデス。
『チェンバロ・レボリューション』。有橋淑和さんのアルバムですよね。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/images/B00006S2JV/ref=dp_image_0?ie=UTF8&n=561956&s=music
まだ若い(ように見える)のに、ひと捻(ひね)りされた選曲と構成。
たしか つい1〜2年前にリリースされたとき わたし このディスク 銀座のHMVで見かけて
「あら オモシロそう」と手に取った記憶あります
(でも買わなかったの、だから未聴。スミマセン)。
・・・そうですか、チャンバロが≪モダンな音楽にも向いているということを証明≫するほどのディスクとは!
かなりの讃辞ですよね。今度 夫に買わせようかしら、むふ。

メヌエット、リゴードン、ソナチネ、フーガ、リトルネッロ・・・って、
近代作曲家なのに やっぱり古典期以前のスタイルに戻してるんでしょうか。
そこが興味深いところですね。
ラヴェルの 「スピネットを弾くアンヌ」っていう曲には 聴く前から期待してます、
だってラヴェルは 「クープランの墓」などでは 古典舞踏スタイルを昇華した
「近代のメヌエット」を創作しましたからね!

あ、もともとピアノのために書かれた曲を ただチャンバロで弾きましたってことはないわよね。

夫 「聴きなれない題名が多いから、チェンバロを指定しているんじゃないか」

私 「どうなんでしょ>>101さん、教えてー」

夫 「買って聴け、たまには自分で!」
103101:2008/12/28(日) 00:41:38 ID:QSUBe5z6
ご安心を。最初から最後まで全部、
チェンバロのオリジナル曲だけを集めています。
だからこそ“レボリューション”なんでしょう、きっと。

特にマスネはこのメヌエットに関して、
「ピアノは不可。シンバルとトライアングルで補強されたハープでも良い」
などと面白い事を言ってます。

チェンバロというとバロックか現代音楽というイメージしかないんですが、
このアルバムではチェンバロのロマンティックな一面を聴けるんですよ。
104名無しの笛の踊り:2008/12/31(水) 19:39:06 ID:vy6jyx8y
>シンバルとトライアングルで補強されたハープ
なんじゃそりゃ。
ワケのわからんことを言って下さいマスネ。
105名無しの笛の踊り:2008/12/31(水) 22:41:52 ID:P5jKvs/W
ワロタw

来年もよろしくお願いします。ブルネロ仮でした
1061=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/31(水) 23:12:59 ID:QNfvWaqP
>>104さん、ナイス突っ込みですww
補強ハープ・バージョンなら もー絶対買いでしたね。

>>105(仮)ブルネロ先生〜っ、また
数少ない(泣)常連の皆様も 
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます! 発起人夫婦でした。
1071=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/31(水) 23:23:10 ID:QNfvWaqP
あ、そうそう。明日 元旦恒例のウィーンフィル ニューイヤー、
このスレを訪れてくださる方なら もうすでにご存知のとおり
2009年はバレンボイム、意外にも初めてなんですね!

曲目をご紹介(コピペです)。

第1部
(J.シュトラウス2世)
1.喜歌劇『ヴェネツィアの一夜』序曲 
2.ワルツ『東洋の物語』
3.アンネン・ポルカ
4.ポルカ・シュネル『速達』 
5.ワルツ『南国のバラ』
6.ポルカ・シュネル『百発百中』
7.喜歌劇『ジプシー男爵』序曲
8.喜歌劇『ジプシー男爵』より『入場行進曲』
9.宝のワルツ

(J.ヘルメスベルガー2世)
10.スペイン・ワルツ
1081=Mr.&Mrs.発起人:2008/12/31(水) 23:26:20 ID:QNfvWaqP
(続き)
第2部
(J.シュトラウス1世)
1.ザンパ・ギャロップ 
(J.シュトラウス2世)
2.アレキサンドリーナのポルカ 
3.ポルカ・シュネル『雷鳴と電光』
(ヨーゼフ・シュトラウス)
4.ワルツ『天体の音楽』
J.シュトラウス2世
5.ポルカ・シュネル『ハンガリー万歳!』
(ヨーゼフ・ハイドン!)
6.交響曲第45番嬰ヘ短調『告別』より第4楽章 
アンコール
(J.シュトラウス2世)
7.ポルカ・シュネル『そんなにこわがることはない』
8.ワルツ『美しく青きドナウ』
(J.シュトラウス1世)
9.ラデツキー行進曲


何でハイドン・・・しかも「告別」の終楽章やるのかしら?
アンコール曲目が 今から判明しちゃってるってゆーのも
なんか興ざめですけど、『そんなにこわがることはない』って?
・・・イスラエルへのメッセージなんでしょうか? 深読みしすぎかしら。
1091=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/01(木) 19:29:18 ID:EfhvgqOw
ワルツ同好会、スケルツォ倶楽部の皆さま あけましておめでとうございます。
発起人(夫)です、
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、話題は ハイドンの「告別」交響曲。
ワルツでもスケルツォでもありませんが・・・
まあ、今年のニューイヤーつながり ということで、どうぞお許しください。

「告別」の終楽章は、団員がひとりずついなくなって、
最後に指揮者と2人位になってしまうという あの比類なき趣向の珍曲・・・。
で、「告別」と言えば、ヘルマン・シェルヒェン指揮/ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1958年ウエストミンスター)盤で 
たいへんめずらしい演出がされていたのを思い出します。
楽団員が めいめい自分の演奏を終えるや「さよなら(Auf Wiedersehen !)」と小声で言って、
去ってゆく様子が音盤に入ってるんです。
別れの声はもちろん、録音スタジオを出てゆく足音もしっかり収録されています。
(続く)
1101=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/01(木) 19:31:00 ID:EfhvgqOw
(続き)
オーケストラの殆ど全員が、順々に立ち去る様子は、なんかガヤガヤ、ドタドタして 
はっきり言って慌ただしい感じなんですが、少なくなってゆく団員の演奏とともに、
そんな落ち着かない雰囲気もしっかりと録音されてしまっています。
初めて聴いた時には なんか芝居がかっているゾ・・・なんて 感じたものでしたが、
今日の午後 ホント久しぶりに聴き直したら 臨場感もあるし、これもわるくないなー 
さすがシェルヒェン、普通じゃねえや これこそレコード芸術?なんて 
素直に楽しんで聴いている自分に気づきました。

で、おそらく バレンボイムの選曲は「毎年 正月から働かされるのは もうウンザリ・・・」という
ウィーンフィルの不満をユーモア交じえ、伝えようという趣向、
そんな辺りではないでしょうか。
だから 家内の>>108は たしかに深読みし過ぎ。
正月からムジークフェラインザールに政治を持ち込むほど、さすがのバレンボイムも野暮ではあるまいw と。

妻 「でも ハイドンの時代ならともかく、現代の聴衆は 物分かりの良かったエステルハージ侯とは 訳が違うぞーって」

私 「果たして 受けるか、外すか? お節料理の重箱が、さっき○○ホテルから届いたから、二人でつつきながら・・・」

妻 「ワインも冷えてるわね、しっかり見届けようと思ってまーす」
111名無しの笛の踊り:2009/01/01(木) 20:46:27 ID:Ag325lBt
バブルの頃のニューイヤーコンサートって、最前列が日本人ばかりだったな。
バカ丸出しの頭悪そうな奴ばかりで笑った。
112名無しの笛の踊り:2009/01/04(日) 17:03:07 ID:8KorxkpN
バッハのBWV1033。最終楽章がメヌエットだったばかりに、
偽作の疑いを持たれてしまった作品(理由は他にもあるんだろうが)。
しかしそのメヌエット楽章の優雅さとか、
穏やかに始まって途中で華麗に加速する第1楽章とか、魅力は尽きない。
1131=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/05(月) 14:25:34 ID:zvlK/nS0
発起人(夫)です。
>>112さん、話題をありがとうございます。
BWV1033とは フルートとチェンバロのためのソナタ ハ長調 ですよね。
私が最近好きなのは チェンバロの代わりにハープを配置した めずらしいディスク
イレーナ・グラフェナウアー(フルート)、マリア・グラーフ(ハープ)、これに
ダヴィッド・ゲリンガス(Vc.)が通奏低音を補っている という編成です。
http://www.murauchi.com/MCJ-front-web/CoD/0000000266784/

バッハをハープで演奏して、ハマった時には ホント効果的ですよね。
このディスクも地味だけど 大成功の演奏と言えると思います、
もしバッハだって知らせず 人に聴かせたら
ロココな雰囲気さえ醸し出した典雅な音色の新鮮さに 
きっとバッハとは気づかないんじゃないでしょうか。

妻 「フルート・ソナタなら わたしは やっぱりパユ(EMI)盤が好きだわ。イケメンだもん、ジャケを見てよ!」

夫 「ったく!クラシックをヴィジュアルでしか聴かないオマエには 今年も腹の立つことが多くなりそうだなW」
1141=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/09(金) 23:28:57 ID:3Xv1UkNn
発起人(夫)です。
今夜はスレ違いの話題ですが、私にとって悲しいお知らせです。
この15日で またひとつ、クラシックのディスク専門店が店じまいする というのです。

千葉市稲毛区のブレーメンという、住宅街の中にある狭いお店の中に
ぎっしり天井までクラシックのディスクが積み重ねられています。
定番はもちろん こ、こんなところに残っていたのか!と思わず興奮してしまう
廃盤やお宝盤がまだぎっしり埋蔵されている穴場だったのです。
どれだけ多くの名盤と ここで出会ったことか・・・。

店主の中田さんは 音大出の温厚な紳士で、
わたしのどんな質問にも応えてくださったし、探しているディスクがある、と言えば
なんとか取り寄せようと 決して嫌な顔一つせずに探してくださる・・・
そんな わたしにとって理想的な専門店でした。

私も明日から三連休ですが 必ず閉店前までに 妻を連れて最後のお買い物に 稲毛まで行きます!

(ブレーメンさんの住所は、千葉市稲毛区小仲台2-11-15です。
電話は043-253-7530 1月15日が最後の営業日だそうです。
特価セールなどは行なわないそうです)
1151=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/13(火) 22:51:30 ID:9CqEorq2
はい発起人(夫)です。
今夜のワルツは、みんな大好き「エーデルワイス」です。
これは、第2次大戦前夜のオーストリア・ザルツブルクを舞台にした、
オペレッタの系譜に連なるミュージカル「サウンド・オヴ・ミュージック」の、
ドラマの核心で歌われる名曲ですね。
オスカー・ハマースタイン2世(詞)と、リチャード・ロジャース(曲)とのコンビネーションによる、
このブロードウェイミュージカルの最高傑作を
1965年、ロバート・ワイズ監督が映画化してから、この作品は一気に世界的に有名になりました。
(続く)
1161=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/13(火) 22:53:00 ID:9CqEorq2
(続き)
ナチス・ドイツに併合されようというオーストリアから、
戦禍を逃れて 中立国スイスへ亡命しようとするトラップ大佐
(映画では名優クリストファー・プラマー)、
そしてジュリー・アンドリュース演じる主人公マリアと
子供たちの音楽ファミリーは、国外逃亡する直前、
政治的な圧力によってザルツブルク音楽祭の舞台に上がります。
ナチス将校や親ナチの民間人らが最前列に座っている聴衆の前で、
最後、トラップ大佐が、独りで、この「エーデルワイス」を歌い出す場面が、
映画のクライマックスを予感させます。
(続く)
1171=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/13(火) 22:55:31 ID:9CqEorq2
(続き)
山岳地帯の難所にしか咲かない、高貴な花“エーデルワイス”は、
オーストリアの国花であるばかりでなく、当地では最愛の人に贈る慣わしもあるそうです。
逆風に咲く、誇り高い国花の姿を、
国家存亡の危機に瀕しているオーストリアのイメージと重ね合わせた聴衆は、
大佐とマリアの音楽ファミリーの歌声に合わせて、
思わず立ち上がって一緒に唱和するのです。
ひとつになった会場の大合唱に、圧倒されたナチ将校らが顔色を変える様子も秀逸でした。

手軽に聴ける映画のサウンドトラックも懐かしいですが、
オリジナル・ブロードウェイキャスティングによるレコーディング(Sony盤)も興味深いです。

妻 「ふんふん、そういえば、映画の中でジュリー・アンドリュースが子供たちと
   人形を使って歌い演じ 盛り上がる“小さな羊飼い”の旋律って、
   R.シュトラウスの“ばらの騎士”オックス男爵のワルツのメロディと同じ音列よね!」

私 「あ、本当だ!」
1181=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/14(水) 23:56:19 ID:ryBGzXlg
発起人(夫)です。
今夜のワルツは ドビュッシー「レントより遅く」
愛聴盤は ハイフェッツ(1946年RCA)なんです
(ロクェ編によるヴァイオリン独奏版)。

ドビュッシーが1910年に出版したピアノ曲をレオン・ロクェがヴァイオリン独奏用に編曲したもの。
一説によると この曲は、ドビュッシーがパリのホテルでレオーニという名前のジプシーが演奏する、
物哀しいフィドルにインスピレーションを得て作曲したものだ、と言われています。
もし事実なら、この音楽はピアノで演奏されるよりも、
このようにヴァイオリンによる演奏の方がふさわしいのでは。
(続く)
1191=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/14(水) 23:57:24 ID:ryBGzXlg
(続き)
ドビュッシーのワルツは比較的珍しく、
後輩のラヴェルが愛好していたのとは正反対に、
ワルツの形式をもって「名曲」と呼ばれて残っている作品は、
決して多いとは言えませんよね
(ピアノによる「ロマンティックなワルツ/1890年」、
「ワルツ/1894年」などがある程度)。

しかし、この曲「レントより遅く」は、作曲者独特の不思議な感覚をもった和声の上に
個性的なメロディが物憂く漂う、
この時代・作曲家を語る上で 
特筆すべきワルツの佳作と言えるでしょう。
(続く)
1201=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/14(水) 23:58:24 ID:ryBGzXlg
(続き)
幸か不幸か、私は大好きなハイフェッツの演奏で
最初にこの曲を知ってしまったため、
ヴァイオリン独奏版が、ドビュッシーのオリジナルなのだと
つい最近まで ずーっと違和感なく思い込んでいたほどです(告白)。

ハイフェッツのヴァイオリンの音色は、
今にもしたたり落ちそうな粘質で、
甘い滴(しずく)を振り撒きながらゆっくりと旋回するような、
摩訶不思議な表情を聴かせています。
1211=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/15(木) 22:33:59 ID:f7MmizCo
お久しぶり、発起人(妻)でーす。
今夜のワルツは わたしからね。好きなディスクのお話なんかしちゃおうかな。
昨晩は 夫がドビュッシーの話をしていたから、わたしはラヴェル。
決して入手困難な珍しいディスクなんかじゃありません。
このスレを読んでくださってるなら、かなりの方がご存知と思いますけど、
マゼール/ウィーン・フィルによる「ラ・ヴァルス」(1996年RCA録音)。

当初は「交響詩“ウィーン”」として企画されていたそうですね、この舞踏詩は 
モーリス・ラヴェルという歪んだ“鏡”に映された
「ウィンナ・ワルツのようでいて、ウィンナ・ワルツではない」三拍子の音楽。
強いて言えば そのまんまフランス人の「ラ・ヴァルス」だ、という他ありませんよね、
そして名曲です。
これが「ボレロ」と並ぶラヴェルの最高傑作である事に異議を唱える人はいないんじゃないかしら。
それほど魅力的で素晴らしいオーケストレーションで、
ウィーンのワルツを強く感じされる個性を持っています。
(続く?)
1221=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/15(木) 22:35:53 ID:f7MmizCo
(続き!)
で、マゼール盤について。
この演奏が録音された1996年、ニューイヤー・コンサートの指揮台に立ったのが 
このマゼールだったんですね。
つまりマゼールは、ムジーク・フェラインザールで
ヨハン・シュトラウスを振ったのと同じ環境で、
今度は「ウィンナ・ワルツの礼賛でありパロディでもある」この曲を、
わざわざウィンナ・ワルツの総本家=ウィーン・フィルに演奏させるという、
秀逸な企画を決行した・・・という視点で そう思い込んで聴くと、 楽しめるんですよ。

そう思い込んだら、これほど個性的で強烈な演奏もないですよ
(あ、ちなみにこのとき一緒に録音された「ボレロ」のコーダにも、
もの凄い急ブレーキを踏む という禁じ手を敢えて犯してます。すっごい!
でも それは また別の機会に話題にしようかしら)。 
続ける?
1231=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/15(木) 22:38:15 ID:f7MmizCo
(続き!)
今 私の目の前に、今日 夫が日本橋三越のカフェ・ウィーンで買ってきてくれた
ザッハー・トルテと、熱いメランジュがあります(忍び笑)。
そして音楽は マゼールの「ラ・ヴァルス」。
ザッハーのお皿に、てんこ盛りに添えたホイップ・クリーム以上に濃厚な弦
(全曲に渡って、でも特に4:46以降の“ポルタメント・ソース”がたっぷりかかった辺りが、
美味しいけど、ちょっと甘すぎ?)を煽るのは、ロリン・マゼールという超一流のパテシエ。

ここでのウィーン・フィルは ほんっと名演ですよー。
ステレオのボリュームは、ぜひ大きめにして聴いてくださいねー。
最初の2分で早くも最初の陶酔が訪れます。
ウィンナ・ホルンも所々で小爆発を起こしています
(例えば2:34前後のホルンの上昇音型は、もの凄く強調されています。
普段は壮麗な弦に埋もれているフレーズですが、
背景ではこんなにもウィンナ・ホルンが暴れていたのかと、
この演奏を聴いて初めて気づいたり!)。

マゼールお得意の、主旋律の裏に埋もれた楽器や、隠れた中音域の音型を
殊更に強調するやりくち! これも そうした個性的なマゼールの
典型的な成功サンプルと言えるかもしれません。
(まだ続く?)
1241=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/15(木) 22:40:03 ID:f7MmizCo
(続き!)
わたし 時々 想像しちゃいます。
いつの日にか ― 若いフランス人の大胆な指揮者が、このラヴェルの「ラ・ヴァルス(1920年作曲)」を
元旦のムジークフェラインザールで指揮して 大顰蹙(ひんしゅく)を買ってる場面を−。
わたし 思うんですけど 「ラ・ヴァルス」って、1918年のサン・ジェルマン条約で
遂に解体してしまった 爛熟のオーストリア=ハプスブルク帝国のメタファーだったんじゃないかって・・・。
ダイニングでマゼール/ウィーン・フィルのディスクを大音量でかけて、
今は亡き帝国の銘菓が載っていたお皿に残ったクリームを指先につけてなめながら、
そんなことを考えたりしちゃいました。
皆さんも聴いて!
1251=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/25(日) 09:12:51 ID:66wXxyS2
発起人(妻)。
アナタったら、交替で書こうねって 自分で決めてたくせに 
サボってんじゃないよー。だから最近レスがつかないんだよw

と、思いながら 夫の部屋の保有数12,000枚(わたしのJAZZとPOPSの枚数も含む)の
CD棚を見ていたら、グールドの弾いた「ラ・ヴァルス」を発見!
こんなのあったかしら・・・オリジナルは放送音源らしいわね。
この極めて珍しい音源が、CBSから初めてリリースされた1995年、
オリジナルのライナーノーツを書いたミヒャエル・シュテーゲマン(宮澤 淳一/補筆・訳)
の文章が興味深いデス。
少し長くなるけど、すべて引用させて頂くことに(無断で。しかも一部修正)。
1261=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/25(日) 09:18:32 ID:66wXxyS2
以下引用。

(グールドにとって)ラヴェルの演奏は、
CBCのTV放送でしか実現しなかった。
1975年2月5日に放送された「今日の音楽」
第2回『秩序からの飛翔 1910-1920年』において、
グールドはラヴェルの“ラ・ヴァルス”を弾いた。
本来は管弦楽曲であり、作曲者自身のピアノ用の編曲も
数種類残ってはいるが、グールドは、彼自身の編曲を用いた。
グールドは、シルヴィア・ホックバーグに宛てた手紙で、
以下のように書いている。(続く)
1271=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/25(日) 09:21:39 ID:66wXxyS2
「私の漠たるフランス恐怖症が、たちまち現われるのではないかと不安です。
でも、今 10年ずつ時代を区切って編成しているこのテレビのシリーズ番組は、
ほかに代わりとなるものがないとすれば、よいトレーニング場なのです。
この番組のおかげで、生まれて初めて
ドビュッシーとラヴェルを弾かざるを得なくなったのですから。
しかしまた、そういったものを弾くのは、これが最後であることも、
申し添えなくてはなりません。
実は“ラ・ヴァルス”のレコードを作ってくれ、とコロンビアにせがまれているのですが、
自分の意志は貫こうと思います。
少なくとも、数年前にショパンのソナタのどれかを−という同様の意向を示された時と同じくらい
断固たる態度で。
 (続く)
1281=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/25(日) 09:24:38 ID:66wXxyS2
(グールド自身の手紙、続き)
いずれにせよ“ラ・ヴァルス”は、実に楽しいものでした。
ラヴェル本人による自作のピアノ用の編曲は、少なくとも その長さの半分は、
まったく使い物になりません。
ご存知かもしれませんが、通常の二段の譜表には、
彼は作品の和声の基本構造を書き出しているだけです。
作品に趣を与える色彩的要素の大半は、とても小さな印刷で、
第三の譜表に、随意的な追加の形で添えてあるのです。
はっきり言って、曲の多くの部分で第三の譜表の音符を組み入れつつ、
通常の二段譜に書かれたものに忠実であり続けることは、まず無理です。
結果として、私はヘ音譜表にある下生えの大半を可能な限り除去し、
第三譜表の音符は、出来るだけ組み込みました
― 確かにムッシュ・モーリスの声部進行に
控えめな修正を若干施すこととなりましたが(1974年12月6日付)。」
1291=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/25(日) 09:40:56 ID:66wXxyS2
(“グールド編のラ・ヴァルス”
ミヒャエル・シュテーゲマンによるライナーノーツ 引用続き)

・・・編曲からの編曲となった、この“ラ・ヴァルス”の演奏は、
およそ信じられないほどの自由をもって獲得したヴィルトゥオーゾ的な力技である。
さて、その後何年も経ってから、この思い出のCBC放送録音は甦ることとなった。
1980年、CBS録音活動25周年を記念して、2枚組レコード「シルバー・ジュビリー・アルバム」が発売され、
その2枚目のディスクに収められた 自作自演のドラマ『グレン・グールド・ファンタジー』で、
この“ラ・ヴァルス”が使われたのだ。

この風刺的なラジオ・ドラマは、コンサートから遠ざかっていたグールドが、
満を持して演奏会へ歴史的な復帰を果たすシーンで終わるのだ(略)が、
架空の“復帰コンサート”の舞台には、何とカナダから北西に遠く離れた ボーフォート海に浮かぶ
ガイザー石油の“採掘リグXB‐67号”が選ばれた。
採掘リグから3km離れた原子力潜水艦“不滅号”には放送オーケストラが配置され、
有線テレビを介して共演が行なわれた、というのがその設定で(略)、
採掘リグの甲板にいる聴衆(石油会社の重役と株主たち)が湧き立つなか、
ニュースキャスターが、この模様を潜水艦からラジオで実況中継する。
しかし海は荒れ、有名な折りたたみ椅子もすでに波にさらわれてしまい、
床に正座する以外 鍵盤に向かう方法がなくなったにもかかわらず、
グールドはアンコールに自分の編曲による“ラ・ヴァルス”を弾き始める!
(固唾を呑んで 続く)
1301=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/26(月) 21:58:18 ID:b/sNpv8n
(続き)
・・・その途端、ディーゼル・エンジンの音が聞こえてくる。聴衆が避難を開始したのだ。
ニュースキャスターは、実況を続ける。
「採掘リグの上に残った独奏者(グールド)は もはや聴衆がひとりもいないことに
 やっと気づいたようです(略)このリサイタルは、
 放送法公共行事令の規定に基づく公共の催しとはすでにみなされないため、
 放送はここで打ち切らなくてはなりません」

しかしグールドは“ラ・ヴァルス”を最後まで弾き終わる。
アザラシたちだけが、両ひれ足を打ち合わせる拍手の音と盛んな鳴き声とで、
孤独な独奏者に喝采を送っている。
最後に、グールドの舞台を去る足音とともに、
この喝采に応える声が かすかに聞こえてくる・・・
「ありがとう、ありがとう、ありがとうございました。」

(引用おわり)
1311=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/26(月) 22:01:36 ID:b/sNpv8n
発起人(夫)
あらゆるコンサート企画からのドロップアウト宣言をしていたグールドが、
何と再びコンサートへ復帰する という 秀逸な発想による架空のラジオ・ドラマ
『グレン・グールド・ファンタジー』。
このドラマ(フィクション)は、 グールドの“シルバー・ジュビリー”アルバムの
2枚目で聴くことが出来ます
(ちなみにこのアルバムのタイトルは、ホロヴィッツの
 “ゴールデン・ジュビリー“コンサートに引っ掛けて
 命名されてることは 多分 間違いない!)。

また、この中で演奏された グールド編曲による ピアノ1台による“ラ・ヴァルス”演奏を
コンプリート収録したディスクは、Sony盤で容易に入手可
(でも この演奏、私の耳には ワーグナー・トランスクリプションと同様、
 一部 多重録音が含まれているような違和感を持って聞こえます。
 ピアノ1台の演奏には聞こえない箇所が散見されると思うのです)。
正直言って 私は、グールドの録音より ラヴェル自身による2台ピアノ編曲ヴァージョンのほうが 
好きなんですが(グールドの演奏は あまりにも抑制が効き過ぎてるって感じ)、
よりによって コンサート会場として選ばれた、
極寒の北海に浮いてる原油採掘リグ上に置かれたグランド・ピアノの前に座り、
冷たい波の飛沫と寒風の中、唸りながらラヴェルを弾き続けるグールドの姿は ・・・ 
うーん、それは観てみたい。
1321=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/26(月) 22:05:00 ID:b/sNpv8n
今晩は、発起人(妻)です。

>>131
実は それは かつてコンサート会場で グレン・グールド自身が 感じ、
耐えていた 深い孤独感の象徴でもあるんでしょうね。 
そんな 悲壮さをも乗り超えるナンセンス、自分をネタにして笑わせるグールドの
卓抜なユーモア・センス、このアイデアの凄さったら ちょっと他には例が無いわよね。

夫 「モンティ・パイソンのコントにも、縛られた袋の中に入ったスヴャトスラフ・リヒテルが 
   チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を弾きながら 紐を解いて、その袋から脱出、
   見事 エスケープ! っていう、とことん頭の悪いギャグがあったな」

私 「それって、リヒテル本人とも スレタイとも 無関係でしょ(怒)! 
   あなたは好きでも モンティ・パイソン わたしは好きじゃない、っていう歌もあったわね。
   ったく ホント その通りだわw 」

夫 「カラックスもジェリー・アンダースンも だっけ?」

私 「どーでも いーけど、“自由の鐘”を もー二度と 寝る前に
   大音量でかけたりしないでよね(!鼻息)」
133名無しの笛の踊り:2009/01/29(木) 16:57:02 ID:QSR4Cc4y

1341=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/30(金) 01:09:21 ID:mfCPlZdq
今晩は、発起人(夫)です。
午後から降ってきた冷たい雨が 強風で窓ガラスの外側に叩きつけられる音がしています。
どうにも寝つけなくなって、起きてきてしまいました。
で、ダイニング・ルームを暖かくし、熱いカフェ・オレを注いだマグカップを 傍らに、
今夜は静かなシベリウスの音楽を ボリュームいっぱいにして、
未だ見ぬ北欧のフィヨルドに想いを馳せようかな。。。なんて。

そんなわけで、さきほど バルビローリ/ハルレ管(EMI)盤で「トゥオネラの白鳥」を
聴き終わったところ。とても心が静まります。コーヒーのお代わりを淹れようかな。
さて、スレチにならぬよう 何かワルツを・・・と。
(続く)
1351=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/30(金) 01:12:24 ID:mfCPlZdq
(続き)
「悲しいワルツ」なんて、名曲過ぎて 皆さん食傷気味だったでしょう。
久しぶりに聴いてみてくださいよ、あらためて名曲だと思います。

「死の床に伏す母の傍らで、息子はうとうとしている。
母は夢うつつの中で、聴こえてくる美しい音楽に目覚め、
ずっと以前に先立たれたはずの夫とワルツを踊り始める。
いつのまにか彼女は、夫と共に若き日の美しい容姿を取り戻している。
その踊りはいつまでも終わることなく続き、彼女は疲れ果ててしまうが、
やがて重々しいノックの音が聞こえ、ふいに幻の夫も音楽も消え去ってしまう。
“死”が戸口に現われたのである。
目が醒めた息子は、床に伏している母が、
冷たくなっていることに気づく・・・。」

“死の舞踏”という中世ヨーロッパにさかのぼる普遍的なモティーフが題材。
シベリウスによって作曲された、元々は劇(作家ヤルネフェルト作「クオレマ(死)」) 中の音楽で、
上記のような場面を忠実に音楽化した傑作です。
(続く)
1361=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/30(金) 01:14:29 ID:mfCPlZdq
ここではワルツが、万人を最後の審判へと連れ去る「死の舞踏」になっています。
本来は生命力溢れるワルツのイメージが、この標題音楽の中では
“死の音楽”として登場することが意外ですが、
聴いているうちに 「この場面にはワルツ以外には考えられない」とさえ思えてくるほどです。
シベリウスと同じ北欧(ノルウェー)の画家エドゥアルド・ムンクも、
死の舞踏をテーマに作品を残しています(「少女と死」オスロ・ムンク美術館蔵)。
骸骨と抱き合って踊る全裸の少女の周りには、何故か精子と胎児が配されている
という不思議な構図で、これは評論家の野村太郎氏によると
「生と死の抱擁の場面が、そのまま生命の謎を秘めた交合・受胎の場であることを象徴している。
 死と表裏をなす生の現実を直視することこそ“常に死を思え(メメント・モリ)”にかかわる
 ムンクの命題」・・・であった、と解釈されています。
(続く)
1371=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/30(金) 01:23:08 ID:mfCPlZdq
今夜 ご紹介する シベリウス「悲しきワルツ」の演奏は
イ・サロニスティ I Salonistiによる ちょっとめずらしい室内楽版(!)のディスク(DHM盤)。
編成は Vn2,Vc1,Cb1,pf、於ケルン 1980年録音。

シベリウスがこのワルツを作曲した1904年・・・前世紀初頭は、
いわゆるサロン・オーケストラ全盛期でした。「悲しいワルツ」も大ヒットしたそうです。
ジェームス・キャメロン監督の大ヒット映画「タイタニック(1997年製作)」においても、
沈みゆく運命にある豪華客船タイタニック号の一等客室のサロンでは、
常にこのような小編成のサロン楽団が活躍していたのを、映画の中のシーンでもきっと皆さん ご記憶でしょう。

ちなみに、細部にこだわるキャメロン監督の指示で、
その映画「タイタニック」に出演していた楽師達は、
いずれも俳優ではなく本物のミュージシャンが芝居していました。
その“にわか俳優”たちが実は、このディスクで聴けるイ・サロニスティの面々だったのでした。
船とともに北大西洋に沈む、演技の方もプロの「名演」でしたね。
1381=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/31(土) 23:49:15 ID:FC4xgmNx
発起人 妻です、今晩は。
そうそう!(ポンと 手を叩く) 「タイタニック」と言えば、>>137 オモシロいワルツがあるんだよー。 
シュトゥップナー(Hubert Stuppner, 1944〜)の作曲した弦楽四重奏曲って、アナタ 知ってる?

夫 「シュトゥップナー (・・・知らん。) くそっ、上から目線で またオレを見くだそうとしているんだなー」

私 「あ〜あ、どうして男の人ってみんな、たかが女房相手に、知識の量とか お給料の金額とか 身長の高さとか 
つまらないプライドかけて、競いたがるのかしらねw
ふふん、敵(かな)わないことだってあるでしょ わ・た・し・に・♡」

夫 「くーーっ、こんなところで 身長の話をするな! ネットの向こうのワルツ同好会の皆さんには 
どうせオレの背丈なんか見えないんだから に、二度とするな!
(寝てしまう。ワーグナー作曲“不機嫌の動機”)」

私 「(無視。) ・・・で、シュトゥップナーの弦楽四重奏曲とは、名づけて
 “1912年4月14日 タイタニック号でのマーラーの夜会” っていう 長―いタイトルです。
氷山に衝突する運命にあった その夜、タイタニック号一等船室の社交サロンでは 専属の室内楽団が、
1年前(1911年)に亡くなった偉大な“指揮者”グスタフ・マーラーを偲び、彼の“めずらしい”作品を 
船上で演奏していた、という伝説があるんですって。真偽の程は不明ですけど」

(本当かしら?続く?)
1391=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/31(土) 23:51:29 ID:FC4xgmNx
(続き)
シュトゥプナー の弦楽四重奏曲
“1912年4月14日、タイタニック号でのマーラーの夜会”。
この曲は その長いタイトルどおり、
数時間後に沈む運命にあるタイタニック号上での
マーラー作品の演奏会 という仮想のコンサートを素にして、
イタリアの現代作曲家フーベルト・シュトゥプナーが 
自由にイマジネーションを駆使して繰り広げたマーラーへのオマージュです。

全4楽章これすべてマーラー作品の引用で出来ている と言ってよく、
第1交響曲(奇しくも「巨人」=タイタニックの語源と同じ!)や 
歌曲集「子供の不思議な角笛」「亡き子をしのぶ歌」など
(比較的前期の)有名なメロディが、走馬灯のように次々と現れては消える、
わたしのようなマーラー・フリークには もー堪(たま)らない内容になっています。
わたしはユリ・ケインの破天荒なマーラー・アレンジ作品も大好きなんですけど、
あれほど ぶち壊されてはいなくて、一応クラシカルなフォルムの中に留まっている感じですね、
また別のオモシロさです!
(続く?)
1401=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/31(土) 23:53:42 ID:FC4xgmNx
(はい、続き)
で、実際にその音が聴けるディスクは、
2001年7月にトプラッハで開催されたマーラー・フェスティバルからのライヴ盤が
多分唯一の音源です。
これも夫のCD棚でホコリを被ってたのを わたしが発掘したものですw

プロメテオ弦楽四重奏団(Quartet to Prometeo)なる団体による、
トプラッハのグスタフ・マーラー・ザールにおける演奏。
で、わたしが注目している第4楽章Flamenco Macable:rasch und schaurigは、
死の舞踏を思わせる 激しく旋回するワルツ(やっとスレタイに繋がったわ!)で、
4人の弦楽器奏者は超熱演、弦も引きちぎれんばかりのピチカート、
弓も傷だらけになりそうな(聴くだけで痛い!)捨て身のコル・レーニョの嵐の中から、
歌曲「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」の断片が浮かびあがってくるのが聴かれますが、
この“魚”を調理する方法が、ベリオの「シンフォニア」にも 似ていなくもないけど、
とにかく“おいしい”デス。
(まだ続く! いい加減にしろってか? おさるさん)
1411=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/31(土) 23:56:06 ID:FC4xgmNx
(続き)
シュトゥプナーに関しては、資料が多くなく、
本当は私も詳しくは知らないんですけど、
その出身はイタリアのボルツァーノ(オーストリアとの国境近くのたいへん美しい町。
イタリア領だがドイツ語が半分公用語で、地名呼名も独語だと“ボーツェン”)。
“聖アントニウス”パドヴァのコンセルヴァトワールでピアノ・作曲を修め、
ウィーンをはじめヨーロッパを中心に活躍している作曲家です。
この曲を含め4つの弦楽四重奏曲、その他に交響曲、舞台音楽、
ピアノ曲などを発表しているそうです(スミマセン未聴)。

ちなみに、南チロル地方トプラッハ(現イタリア領ドッビアーコ)で
なぜマーラーフェスティバルかと言うと、
実は かの地はマーラーにたいへん縁(ゆかり)の深い土地で、
彼は1908年以降の最後の三年間、この山荘で夏休みを過ごし、
最高傑作の「大地の歌」と「第9交響曲」、そして未完の「第10交響曲」を、
この地で書いたんですって
(アルマを追って、愛人グロピウスちゃんがやって来て
 修羅場になったのもここなんですって、キャー大変)。
1421=Mr.&Mrs.発起人:2009/01/31(土) 23:57:59 ID:FC4xgmNx
(続き)
この“2001年マーラー週間”のライヴ録音2枚組には、
他にもめずらしい「角笛」のピアノ・トランスクリプリションや、
ブンデス・ユーゲント管弦楽団なる青少年オーケストラを ロベルト・パータノストロが指揮した
両翼配置の 熱い「交響曲第9番」なども聴けます!
最近、輸入CDショップでも殆ど見かけなくなっちゃったので、
内容の面白さから コレ もったいないなーと思ってご紹介しちゃいました!
あれれ、夫は 本当に寝ちゃったようね。
つまんないわ、わたしも もう寝ます、またね。

P.S.
あー、これをお読みの ワルツ同好会の方、
どなたかランダムに語ってくださらないかしら、たまには。。。
1431=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/03(火) 22:58:47 ID:6rzvkiwn
発起人(夫)です。 
私にはシュトゥプナーの弦楽四重奏曲「タイタニック号のマーラー」>>138-142 を、
家内がそんなに面白がる理由が 正直 よくわかりません。
私自身 マーラーは 中一の頃から大好きでしたが、この曲には不完全燃焼しか感じられません、
このライヴ・ディスクにおける奏者の熱演は認めますが。

わざわざ冬の寒い真夜中に起きて、ファン・ヒーターの前で 静かに聴く
シベリウスの 魅力にハマってる今日この頃>>134-137 。
われながら倒錯してるなあ。
昼間もオフィスで仕事をしながら、ふと気づくと ぼんやりと 
「レミンカイネンの帰郷」の異稿版のことなどを考えていたりして、
ハッとする毎日です。・・・いかん いかん、リストラされてしまう。
1441=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/04(水) 23:55:35 ID:+tgBdioL
発起人(妻)です、今晩は。
ウチのダンナったら、先週から毎晩 午前1時半頃に起きだして 
リビングで2時間くらい独りで 黙々とシベリウス聴いてるんです。
心配になって 昨日の夜中、わたしも起きてみて、遂に 現場を押さえました!
午前3時、厚い白靴下を履いて 黒いタートルネックのセーターを着込み、
冷たいブルー色のLEDデスク・ライトの灯の下で、
「タピオラ」を EMIのカラヤン/ベルリンPo.盤なんかで 聴いていやがる。
うーん、どうやら 北欧のフィヨルドに想いを馳せているらしい(笑)。

私 「こらこら、灯油代も電気代も モッタイナイじゃないのっ。
   それに夜中 独りでなにを飲んでんのよっ」

夫 「あれれ、起きてきちゃったのか。
   熱い紅茶に ブランデーとストロベリー・ジャム少し入れると 
   ホッとする美味しさだぞ。オマエも 自分のティー・カップ持ってこいよ」

私 「え ♡ 作ってくれるのー(いきなり上機嫌。
   夫と一緒に 北欧のフィヨルドに想いを馳せることにw)」

(続く)
1451=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/05(木) 00:06:18 ID:OpDdXlHd
(続き)
夫 「そうそう、シベリウスの めずらしいワルツの国内盤を、今日の昼、
   御茶ノ水のユニオンで見つけたんだった、聴くか? ほら この堀出物」

シベリウス:室内オーケストラのための小品集(WPCS-5711)
http://www.barks.jp/cdreview/?id=2000101389
ヤーネフェルトの劇「クオレマ」への付随音楽から(4曲)
1「美しきワルツ」作品44の3、
2「鶴のいる風景」作品44の2、
3「カンツォネッタ」作品62のa、
4「ロマンティックなワルツ」作品62のb、
この他に 「弦楽オーケストラのための即興曲」、「プレスト」、「美しい組曲」作品98a、
「田園組曲」作品98b 「ロマンス」作品42などが収録。
ペッカ・ヘラスヴォ指揮 フィンランディア・シンフォニエッタは、小編成のオーケストラで、
Vn.T:6、Vn.U:6、Va.:4、Vc.:3、Cb.:2、Fl.:2、Cl.:2、Hr.:2、Timp.:1、Hp.:1
(1985年フィンランドのラハヤにあるラウレンティウス・ホールで録音)。

私 「本当だ、“美しきワルツ”ですって。たしかに聞き慣れないタイトル。
   さすがFINLANDIAレーベル、こんなワルツもあったのねー」

夫 「BIS 15枚組 “シベリウス主要作品全集”の中にさえ入ってない、
   オレも全然知らない曲だったんで、思わず興奮してレジに走ったさ、かけてみよう」

私 「わーい」

で、聴いてみると・・・

夫 「うーむ、この静かなピチカートの出だし “悲しきワルツ”に似てるな」

私 「 ・・・ って、コレ “悲しきワルツ”じゃん」

夫 「 ・・・ 」
1461=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/05(木) 00:10:35 ID:OpDdXlHd
(続き)
夫 「うーん、やられたな。裏ジャケ誤植か」

私 「(爆)よく見なさいよ、“美しいワルツ”w の脇に 
   原題“Valse triste”って しっかり書いてあるじゃない。
   第一 “クオレマ” の中に、もともとそんなタイトルの曲ないでしょ。
   “悲しいワルツ”のミスプリだって お店で気づかなけりゃダメじゃん。
   アナタ、それでも クラヲタなの?」

夫 「むむ、それは 否定も肯定もしたくない・・・」

私 「でも 我慢して聴いてみると、このディスク、
   弦にとても近い位置にマイク・セッティングがされてて、
   かなり臨場感もあるし、ティンパニも堅い撥で叩かれてる音色が気持ちいいし、」

夫 「ラウレンティウス・ホールの 残響豊かでいて自然なトーンも 
   きれいに収録されてる良録音だろ」

私 「うん、まあ 必ずしもハズレではないわね。
   3曲目の“カンツォネッタ”って題された優雅なワルツなんか、
   もう繰り返し聴きたくなっちゃう覚えやすいメロディだし、
   今回は特別に許してあげるよ」

夫 「って、一体オマエ 何様なんだよw」

私 「あ〜あ、他に話題は無いのかしらー」
147名無しの笛の踊り:2009/02/05(木) 00:11:24 ID:BOYCMHPB
ここですか、キ印が自分の庭と間違えて妄想を書き連ねてるのはwwwww
148名無しの笛の踊り:2009/02/06(金) 13:54:43 ID:esNWyQr/
<丶`∀´>ワルツの起源はギターニダ
149名無しの笛の踊り:2009/02/06(金) 21:31:36 ID:fQPfqmRC
ここですか、キ印が自分の庭と間違えて妄想を書き連ねてるのはwwwww
150名無しの笛の踊り:2009/02/06(金) 21:32:46 ID:fQPfqmRC
ここですか、キ印が自分の庭と間違えて妄想を書き連ねてるのはwwwww
151名無しの笛の踊り:2009/02/07(土) 01:05:27 ID:nxYdJxL/
そういえば、最古のワルツはいつ頃作られたの?

ベートーヴェンも晩年には作曲してたらしいし、
モーツァルトも何曲かあるらしいね。
152名無しの笛の踊り:2009/02/07(土) 01:07:25 ID:SODR/ctb
レントラーからの発展形だと聞いたことがある
153名無しの笛の踊り:2009/02/07(土) 09:58:02 ID:2IUhkcZD
>>151
ドイツ舞曲はハイドンも作曲しているよ。
154名無しの笛の踊り:2009/02/09(月) 21:48:16 ID:g+Mduloq
>>151-153 
ワルツは、快適なテンポの舞曲、及び それに合わせて踊るダンスを指し、
舞曲としては3拍子が一般的である。
レントラー(独:Ländler)は、3/4拍子の南ドイツの民族舞踊である。
18世紀末ころまで、現在のドイツ、オーストリア、スイスにあたるドイツ圏南部一帯で踊られた。
ワルツ、レントラー、いずれも 同じ西オーストリア・南ドイツ(ハプスブルク帝国)起源で、
13世紀頃から今日のチロル州とバイエルン州の 農民が踊っていた ヴェッラー(Weller) 
という民族舞踊から成立した(言葉自体はフランス起源という説もある)。

ヴェッラーは、ゲルマン文化初の「男女が身体を接して共に回るダンス」であったが、
卑猥である という理由から、ハプスブルク帝国時代には 長年に渡って法律的に禁止されていた。
しかし 監視の目が届かないアルプスの渓谷の奥では、寒村の厳しい自然環境の下、
ヴェッラーは 農民の数少ない娯楽のひとつとして徐々に定着していった。
このヴェッラーが16世紀に入ってから 渓谷に住む農民だけでなく、
インスブルックなどの都市圏にも伝わり、町の住民も踊るようになった。
しかし都市の住民には 当時農民が躍っていたような激しい動きは好まれず、
優雅さが求められたことから、ヴェッラーは 段々とその質を変化させ(上品化していき)、
ヴェッラー → ヴァッラー → ヴァルツァー へと発展していく。
そのあまりの人気のため、ハプスブルク帝国では 法律の改正を余儀なくされ、
当初はチロル州でのみ、最終的にはオーストリア、
そして遂にハプスブルク帝国全体でも解禁された。
そして18世紀には インスブルックやウィーンのホーフブルク王宮でも踊られるようになり、
正式にハプスブルク宮廷にさえ取り入れられるようになった。
155名無しの笛の踊り:2009/02/09(月) 21:54:25 ID:g+Mduloq
この段階で、ヴェッラーから 別の発展を成し遂げて有名になったのが、レントラーである。
今日でも「チロルの夕べ」などで 踊られている“チロリアン・ダンス”でも 
ヴェッラーのステップが、歴史の面影として見られる。
レントラーの伴奏音楽は、純粋な器楽のこともあれば、ヨーデルのような歌が混ざることもある。
19世紀ヨーロッパで 舞踏会が一般的になると、レントラーは より速いテンポになり、より優雅さが追求されるようになり、
男性はHobnail(そこに釘が打ち付けてある長靴)を身につけるようになった。
これが ワルツの前身である、と考える説もあるが、系列的には
ワルツ、及びウィンナ・ワルツの親戚である。
国際的な場に 初めてワルツが登場したのは1814年、
「会議は踊る、されど進まず」で有名なウィーン会議でのことで、
これを機にウィンナ・ワルツ(ヴィーナー・ヴァルツァー)として世界中に広まった。

またロマン派の作曲家たちによって、どちらかというと
舞曲ではない純粋の音楽作品としても多数作曲され、
特にピアノによるものが有名である。
このジャンルで ほぼ最初のものは、
カール・マリア・フォン・ウェーバーの「舞踏への勧誘」とされている
(ワルツでなく形式に基づいて“ロンド”の名が付けられている)。
続いて オーケストラ曲であるエクトル・ベルリオーズの
「幻想交響曲」第2楽章「舞踏会」も有名であるが、
これらは舞踏会の様子を表現した標題音楽的作品である>>65-68
演奏会用の作品としては、有名なショパンの一連の作品に続き、
リストやブラームスらによるピアノ曲も書かれた。
156名無しの笛の踊り:2009/02/09(月) 21:56:51 ID:g+Mduloq
舞曲としては 19世紀前半のヨーゼフ・ランナーやヨハン・シュトラウス1世、
さらに それに続くヨハン・シュトラウス2世ら兄弟のウィンナ・ワルツが人気を博した。
シュトラウス一家のワルツは、オーケストラによる演奏会用の作品としても有名である>>14 >>45
一方、レントラーは ベートーヴェン、シューベルトらによっても作曲されている。
モーツァルトやハイドンの「ドイツ舞曲」も、その実体は レントラーである。>>88
また、マーラーは自身の交響曲の舞曲楽章で 
通常のスケルツォの代わりにレントラーを採用した >>72-73
ブルックナーにも交響曲第4番などに、同様の事例がある。
ベルクがヴァイオリン協奏曲で引用したケルンテンの民謡もレントラーであり、
オペラ「ヴォツェック」の第2幕でも 
レントラーが演奏されている http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/classical/1196862655/
ブリテンの「ピーター・グライムズ」でも、
舞踏会のシーンでレントラーが演奏される。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」では、
マリアとトラップ大佐がレントラーを踊る >>115-117
(以上、Wikiの文章に一部加筆)
1571=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/11(水) 17:44:27 ID:DL/zwg2Z
>>147-150の正体って、さては “勃起人” >>55かしらw
ひとつひとつが貴重なレス番なんですから、お願いですから 
無駄な言葉を使って 意味なくレスを埋めないでくださいね。
以下は、夫。 はい、打つ

発起人(夫)です。
2週間ほど前から、毎晩 真夜中に起きてきて 月明かりの差し込むダイニングルームで
シベリウスを聴きながら 北欧のフィヨルドに想いを馳せるのが習慣になっています。
この厳しい寒さにシベリウスの音響が実にぴったりで、それは快感です。
目も眩むような夜明け前の高い空を ちぎれて流れてゆく雲が、
遠い朝焼けの光芒さえ まだ届かない中、少しずつ晴れてゆくように キーンと頭が冴え渡ります。
遥か遠くの山へ エコーのように響き渡るホルンと 星の瞬き、遠雷のようなティンパニのとどろき。

さて、開き直って 堂々と 「妄想を書き連ね」よう と思ってますw
妄想とは、「夢」の話です。
(続く)
158名無しの笛の踊り:2009/02/12(木) 14:59:00 ID:In6iFFXX
sage
1591=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/16(月) 23:35:17 ID:OiHOhADs
(続き)
その夢とは おそらく 殆どの皆さんも きっと一度はご覧になった、
同じテーマだと思います。

「シベリウスの交響曲第8番が発見された!」・・・というもの。

1957年 シベリウスは亡くなりましたが、最後まで推敲を重ねていたとされる
「交響曲第8番」の楽譜は、その住居の何処にも残されていませんでした。
自己批判の強いシベリウス自身(あるいは彼の遺言に従った者)の手によって、
残されていた楽譜と共に すべて 焼却されてしまった、と伝えられていました。
(続く)
1601=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/16(月) 23:36:44 ID:OiHOhADs
(続き)
第8交響曲の 最も最初の段階の着想は、
その初期構想をシベリウス自身から明かされたという 
指揮者シュネーフォイクトの証言によって、1924年頃 と推定されています。
あの深遠な第7交響曲の手稿譜の一部に、次なる第8番のスケッチが 
不完全ながら 記されたものが残っています。

しかし、その後 シベリウスは 劇付随音楽「テンペスト」(1925年)や 
交響詩「タピオラ」(1926年)に集中することになり、
本格的に この交響曲の創作を開始したのは
1926年以降と考えられています。
翌1927年には アメリカの音楽研究家ダウンズに
「すでに2つの楽章を書きあげている」と述べていたのに、
1928年12月には デンマークの楽譜出版社ハンセンに対し
「交響曲全体を構想中である」と伝えた、との記録が残っています。
(続く)
161名無しの笛の踊り:2009/02/16(月) 23:40:03 ID:TaKccjZx
sage
1621=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/16(月) 23:50:09 ID:OiHOhADs
(続き)
そしてクーセヴィッツキーが1932年から翌年にかけて、
ボストン交響楽団のシーズンにおいて
シベリウスの全交響曲演奏会を企画した際、
シベリウス自身から 新作である第8番の世界初演を行なう
権利付与を約されたことは、有名な事実です。

実際、シベリウスはこの約束を果たすために、
交響曲の作曲を精力的に進め、
その進捗状況をクーセヴィッツキーに書き送っていますし、アイノ夫人の証言も
(夫が「創作が劇的に飛躍している」と語った、というもの)残っています。

(続く)
1631=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/17(火) 22:20:13 ID:LHEeezMC
(続き)
1933年9月 シベリウスは パウル・フォイクトに楽譜の清書代金を支払っていますから、
少なくとも第1楽章に関しては この時点で 完成していた、と考えてよいでしょう。
この最初の楽章は、全部でスコア23ページほどの量があり、
「新しい交響曲が完成した暁には、作品全体の大きさは、この およそ8倍になる予定」と、
作曲者は その規模を フォイクトに告げています。

その翌年には レーヴィ・マデトヤという音楽家も、新聞記事に
「シベリウスの第8交響曲は 間もなく完成する」と語っています。
根拠なく発言できる内容ではありませんから、
マデトヤも 作曲者自身から 何らかの情報を得ていたと思われます。

そして1938年、新作の交響曲第8番は 遂に完成した、と推測されているのですが、
なぜかシベリウスは この新作交響曲の初演を約束した相手であるクーセヴィッツキーに送ろうとせず、
総譜を手元に置いたまま 考え込んでしまうのです。
(続く)
1641=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/17(火) 22:22:49 ID:LHEeezMC
(続き)
推定14年もかけ、やっと完成した第8交響曲を、
シベリウスは 公開演奏も 出版も許そうとはしませんでした。
それどころか、1945年8月 指揮者バージル・キャメロンに、
「私は交響曲第8番を何度か完成させたが、そのいずれにも満足することはなかった」と語り、
その後 「スケッチを含む楽譜の殆ど全てを焼却してしまった」と、
秘書のサンテリ・レヴァスに 語ったというのです
(以上、ここまでの記述は 日本シベリウス協会理事 神部智氏の研究文章を参考にさせて頂きました)。

しかし、実際には 第8交響曲の草稿(1938年稿)は 焼却されておらず、
ヘルシンキに住む遺族の子孫によって、
なんと 今も保管されていることが 先月伝えられたのです!
(続く)
1651=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/17(火) 22:30:03 ID:LHEeezMC
(続き)
このシベリウスの第8交響曲は 三楽章構成
(第2楽章と第3楽章の間に配置された、
短いインテルメッツォのワルツを含めると、事実上 四楽章構成)で、
しかも声楽入り(!)です。

まず、第1楽章はト短調、緊張感に満ちたアダージョです。
速度は緩慢でも ヴィオラとチェロによる力強い第1主題にホルンが呼応し、
木管が風のように高く飛翔してゆきます。
第2主題はニ長調、フルートに現れる 憧れを込めた旋律で、
木管の“飛翔動機”から派生したものと思われます。
この第1楽章は厳格なソナタ形式ですが、再現部で戻ってくる第1主題の上に、
覆いかぶさるように ヴァイオリンによる新しい対旋律が登場するのが興味深いです。
この音型も、実は 木管の飛翔動機のヴァリエーションで、第2主題とも連関しています。
(続く)
1661=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/18(水) 21:36:57 ID:HyYfeVCj
(続き)
発見されたシベリウスの交響曲第8番 第1楽章アダージョのコーダ直前に、
4人のホルン奏者が次々と立ちあがって“呼応”動機を吹奏 
これを強調するティンパニ奏者による激しい連打が6回繰り返される、
という力技(ちからわざ)的な場面があります、凄いです。
ここは、まるで 二人の歌舞伎役者が(1人が高い場所で、もう1人が低い場所で)
同時にポーズを決める いわゆる“天地の見得(みえ)”を切ってみせる
(有名な「楼門五三桐」における 南禅寺山門の五右衛門と久吉の場の)ような
視覚的イメージを連想してしまいます。
実に格好良い 聴かせどころです!

そして これが合図であったかのように、ここから速度がさらに落とされ、長いコーダに入ります。
コーダは、記譜上はニ短調とされているものの 実際には ニ調のドリア旋法を基調とした、
シベリウス独特の音楽となり、シベ・フリークには堪らない部分ではないでしょうか。
一旦 フェルマータのついた終止を経て、アタッカで 変ロ長調の美しい第2楽章へと続きます。
(続く)
167名無しの笛の踊り:2009/02/18(水) 21:57:13 ID:w7K6B3r4
(続き)
まだこのキ印はやってんのか、救い難いな。
ブログ立ち上げるということにまで考えが及ばない、猿並の1=Mr.&Mrs.発起人というわけだ。
(クソスレ)
168名無しの笛の踊り:2009/02/18(水) 22:03:25 ID:xIxUmYRx
>>167
じゃあ、あんさんはこのスレを超えるようなクオリティの内容の文章は書けるのかいな?
確かにブログ立ち上げてもいい充実した内容だけど
別にブログでなくて、ここで書いていても全然構わない。誰に迷惑をかけている訳でもなし。

Mr.&Mrs.発起人さん、
構わず、これからも存分に語ってください。
あまりレスはしてませんが、このスレいつも楽しみにしています。
169名無しの笛の踊り:2009/02/18(水) 23:24:01 ID:w7K6B3r4
>>168
>じゃあ、あんさんはこのスレを超えるようなクオリティの内容の文章は書けるのかいな?

こういうのは反論になってないんだよ、わかる?
こういうのを幼稚園児並の発言って言うんだよwwwww

明日から「1=Mr.&Mrs.発起人」という名前にするかな?
幼稚園児並の「1=Mr.&Mrs.発起人」とその仲間に敬意を表して・・・白々しいなwwwww
さしずめシベ8第二楽章以下について書くかな?
どこまで本当のことが書けるかわからんが・・・作文でいいかもwwwww


170名無しの笛の踊り:2009/02/19(木) 11:04:13 ID:xLNgax4a
>>167>>169
あなたはこの発起人に対して何が言いたいのかな?
発起人さんの事をひどく馬鹿にしているような口ぶりだけど
申し訳ないがちょっとあなたの方が馬鹿っぽく見えてしまう。
あなたが発起人さんに対して何がそんなに不満なのか、
何をそんなに茶々を入れたがっているのか全く分からない。

発起人さん、気にしないで続けてくださいね。
いつも楽しみにしていますよ〜。
1711=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/19(木) 20:37:37 ID:sq5lQ+jo
発起人(妻)です。

荒らし、煽り、駄スレは放置方針です。
好意的な170さまにも お願いします。煽りに対しては レスは付けないで下さい。
もし これ以上 スレが荒れるようなら
スケルツォ倶楽部、ワルツ同好会は解散します。
1721=Mr.&Mrs.勃起人:2009/02/19(木) 22:23:28 ID:Amr5QW7u
解散すれば?
>>170罵倒したいのを無理に抑えた上からの物言いの文体が笑えるね。

今このスレは1=Mr.&Mrs.発起人によって荒れています。
荒らしている本人が「これ以上 スレが荒れるようなら 」と言うのは、意図せぬ笑いとなっているのですが、本人は気づいていないようです。
スルーしなきゃいけないけど何か言いたくてイライラしている>>170の様子が容易に想像できる今日このごろです。
>>170とは別人を装って何か書くのでしょうか、どうなんだろうねwwwww
1731=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/20(金) 22:40:38 ID:FifGSq+Y
突然 舞い降りた“勃起人”さん >>172に、 
強く非難されている 
“幼稚園児並の”発起人(夫)が、この私です。
 
スケルツォ倶楽部とワルツ同好会の皆さん、
今まで 全く意図せず スレを最初から荒らし続けてしまい、
本当に申し訳ありません。
1741=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/20(金) 22:42:25 ID:FifGSq+Y
「シベ8第二楽章以下について」を、(>>166から)続けさせて頂きます。

この緩徐楽章は、前楽章から 更にギア・チェンジしたかのように テンポを落としたラルゴで、
しかも 極めて息の長い36小節にも及ぶ弦セクションによる主要旋律は、気が遠くなるほどの美しさです。
主題を奏し終え、穏やかな経過句を味わっているところへ、
唐突に半音下がる中間部は(イ長調となり)、
初めて聴く聴衆にとっては 良い意味で 意外な違和感の中に放り出される瞬間です。
そこは、まるで小川から広い大河へ流れ出たような感覚が新鮮です。
クラリネットのソロによる 新しい旋律が 愛らしく 印象的で、
このメロディは 1890年に作曲されたピアノ五重奏曲ト短調(JS159)緩徐楽章から転用されたもの。
やがて主調の変ロ長調に戻ると、3本のトロンボーンと弦のピチカートによる 静かなコラールとなり、
宗教的と言ってもよい感動的な静寂が広がります。
テンポが ほぼ倍のアンダンテとなると、フォーレの「レクイエム」第7曲(イン・パラディスム)に、
たいへんよく似たリズムと音型とがハープと弦によって刻まれながら、
楽章冒頭の主要主題が 今度は木管によって回想、天に召されるような穏やかな浮遊感の漂う中、
静かにオーケストラ全体が消え去ってゆくような結尾となります。
(続く)
1751=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/20(金) 22:44:08 ID:FifGSq+Y
(続き)
当スレ的に注目すべきは、この第2楽章と フィナーレの第3楽章との 間に置かれている
「インテルメッツォ」と題された楽曲が、演奏時間4分ほどの 穏やかで愛らしい、
変ホ長調のワルツ−と言うより レントラーに近い舞曲である、という点です。
その旋律は、シベリウスの若き日の作風のようでもあり、
グリークの抒情小曲集からの作品をさえ思わせる 北欧民謡風の、古典的和声に支えられた佳品です。

これには 歌詞を付けて、平原綾香さんくらいの上手な人に ぜひ歌ってもらいたい!
これからは、名曲アルバム的な「これがシベリウスだ」みたいなCDが編まれる際には、
「フィンランディア」とか「カレリア行進曲」などと並べて、
この 「インテルメッツォ(ワルツ)」 の収録も欠かせなくなるなあ などと考えたりしました。
繰り返し聴きたくなってしまう、この極めて美しいカンタービレのメロディ・ラインは、
主に チェロと木管楽器によって 交替で歌われ、
それを支えるコントラバスは ピチカートでワルツのリズムを柔らかく弾(はじ)きます。
なお、ホルン以外の金管と 打楽器は、ここでは休みます。
(続く)
1761=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/20(金) 22:45:33 ID:FifGSq+Y
(続く)
そして、シベリウスの第8交響曲、いよいよフィナーレとなる長大な終楽章、
若き日の「クッレルヴォ交響曲」以来、久しぶりに合唱が導入されています。
テキストは シェイクスピアの散文詩や、「リチャード三世」、「リア王」からの
シベリウス自身による台詞の抜粋などですが、
テーマは「繁栄」と「賛歌」、そして「没落」と「悲嘆」という 相反する2つの性格を有し、
ソプラノとバリトンの独唱も活躍します。
アレグロ・モデラート ト長調 → 変ロ長調 → ヘ長調 → イ短調 と、
調性はめまぐるしく変わり、やがて 第2番のフィナーレのように
英雄的なニ長調の壮大なクライマックスを迎えます、
そのままコーダへと突き進むかと思いきや、
舞台裏から 別働隊のブラスバンドが あたかもマーラーの「嘆きの歌」第3部を連想させるような、
主調とは異なる調性(変イ調)が突然参入、不協和な緊張が走ります。
ここから声楽は途絶えて まったく聞こえなくなり、徐々に暗雲が立ち込めるような 
管弦楽だけの 悲しみに沈むアダージョ ハ短調、となります。

ここからが、管弦楽のみによる 長大な終結部です。
(続く)
1771=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/20(金) 22:46:26 ID:FifGSq+Y
(続き)
シベリウスの第8交響曲、終楽章の終結部では、弦セクションが23パートにも細分化され、
各々がまるで 好き勝手な自由意志で動き始めたのではないか、とさえ思えるような 
繊細で複雑な音響が聴きどころです。
戦後 R.シュトラウスが 国土の災禍を悼んで作曲することになる「メタモルフォーゼン」を 
先取りした感動が ここにあります。
国策を誤って第三帝国に急接近してしまった 当時のフィンランドの不吉な空気を 
敏感に感じ取ったシベリウスが、再三のロシア(ソ連)との避け得ぬ戦禍によって被(こうむ)る苦しみを 
予期していたかのような、痛ましい祈りに満ちた葬送行進曲です。
(続く)
178名無しの笛の踊り:2009/02/20(金) 23:11:09 ID:uaCidBXb
1=Mr.&Mrs.発起人に問う。
>>165から書いてきてる内容のはどこから出てきてるんだ?
それをなぜ書かない?
それがわかれば、わざわざ君の細切れコメを読まなくても、出典にあたって内容を知ることができるかもしれんのだよ。
先に情報を開示しろよ、もし出典を隠して小出しにして隠微な快感に浸るのが趣味でないなら。
「自分の文章ではない」ものを書き写してるんだろ?
そういう場合は「最初に出展を明示する」のが常識ってもんだよ。
しかもワルツとは無関係な内容になってるしな。
出典をすぐに明示しないのなら、このスレをシベリウス関係の組織などに教えて、どう思うか訊いてみようか。
最後に「以上は○○からの情報です」なんてのは、この件のような場合には情報を弄んでるバカのやることだ。
1791=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/21(土) 01:04:08 ID:8bb9zo2X
>>177続き)
この部分の荘厳な楽想は、シベリウスが 
友人のアクセリ・ガッレン=カッレラの死去に際して作曲した
1931年のオルガン曲「悲しみの調べ(葬送行進曲)Op.111-b」
に基づいていると言われ、重々しいティンパニが葬送のリズムを刻む中、
苦渋に満ちた楽想を繰り返しながら 徐々にその苦悩の昂ぶりを鎮めつつ
ハ短調から 変ホ長調 → 変ロ長調 → ト長調へと転じ、
フィヨルドの霧の中へ 自分自身を 少しずつ消し去るかのように、
浄化して終わりを迎えます。

第7交響曲の結尾部と同様、この第8交響曲にも 長ーい掛留が用意されています。
第7の場合には 最後の音で解決に導かれていましたが、
こちら第8の結尾では 長七の和音のまま 最後まで解決されずに終わります、
しかし これが あたかも未知の世界へ開かれた扉のように、
静かでありながら 誠に感動的な終結部でした。
・・・実に素晴らしかったです。
(続く)
1801=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/21(土) 01:11:29 ID:8bb9zo2X
(続き)
妻 「それで、アナタ そのシベリウスの“第8交響曲” 実際に聴いたの?」

私 「たしかに聴いた! 全曲終わったところで 余韻に浸る静寂が 1分近くもあって、
それは まるで聴衆全員で心を合わせていたかのようだった。
その後 少しずつ拍手が起こって 徐々に高まり、やがて一斉にブラボーが聞こえ・・・、
そこで 心地よく 目が覚めた。あー 幸せだったなー、
インテルメッツォのワルツ 可愛かったなー、 もう一度聴きたい・・・」

妻 「なんだか 少しうらやましいような、でも やっぱりバカバカしいような・・・ 
それで 一体 どこのコンサートホールで聴いたのかなw 」

私 「いや、NHK‐FMだったような気が。
   “オーストリア放送協会提供のテープ”だって、藁科雅美さんが 
    マイクのそばに口を寄せて ゆっくり解説してる声の記憶まで 鮮明にあるから。
    ま、夢だからね。全部自己満足の妄想だってことは、いちいち“勃起人”さんに指摘されるまでもなく、
    すでに十分自覚しているのさ(哄笑)」

妻 「あ、開き直ったわね? ひとつひとつが貴重なレス番なんだから、
   こんなにも長く 無駄な言葉を使って、
   しかも“夢落ち”みたいな無意味な話題で、レスを埋めないで って、
   自分たち自身で言ってたじゃん。
   せっかく 久しぶりにレスを頂けた>>178 と思ったのに、 
   もー 非難轟々よ!」

私 「これで ますます 良識あるレスが つかなくなっちゃうかなw」

(続く)
1811=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/21(土) 01:16:08 ID:8bb9zo2X


(続き)
私 「えー それでは 口直しに。
今年1月 残念ながら閉店してしまった千葉市稲毛区のクラシックCD専門店
ブレーメン>>114 で、私たち発起人が 最後に購入した、
ジョージ・セル生誕100周年記念の貴重な(クリーヴランドO.自主制作盤)7枚組ボックスから、
シベリウスの「第7交響曲(1965年ライヴ)」を 今夜は聴いてから寝るとするか」

妻 「まだ引っ張るか、シベリウス・ネタ。
今夜も 北欧のフィヨルドに想いを馳せようってゆーわけなのね」

私 「コレ、録音はいまいちだけど、緊張感のある名演だぞ。
セル=クリーヴランドO.には シベリウスの録音が少ないけれど、
第2番(1970年東京ライヴ)の超名演(Sony)盤などを通して、
その演奏適性が高かったことを 知らぬ者はいない。
この第7番でも 冒頭のティンパニの静かな迫力も特筆ものだし、
後半のラルガメンテ・モルトに入る直前、例の全合奏によるfffのクライマックス一発なんかっ、
うう、やられたーって感じ、鳥肌立っちゃうよー」

妻 「んもー 入手困難盤の自慢はいいから。
アナタ、もの凄いスレチだって そろそろ気づいたらw」

私 「途中 何回か 中断しましたが、長々と“夢落ち”の物語に、おつきあいくださって 
   どうもありがとうございました。
   ご不快に思われた方は、どうぞ ルカによる福音書第23章34節を 
   読んで頂きたいと思います」
182名無しの笛の踊り:2009/02/21(土) 06:57:42 ID:4RH4YD46
なんだ夢落ちかwww

でも、「東京大学物語」の最終巻よりは全然怒りがわいてきませんよ。
ここは2chなんだし。
183名無しの笛の踊り:2009/02/21(土) 10:07:21 ID:UIHvTN4t
>>182
自作自演?
それとも1=Mr.&Mrs.発起人と同類のキ印?
1=Mr.&Mrs.発起人は自分の場所と他人の場所の区別がつかない馬鹿である。
都合が悪くなったから急いで終わらせてゴマカシ、しかも笑いでごまこうそとする馬鹿。
センズリ野郎の1=Mr.&Mrs.発起人、うんこ撒き散らしてるなよ。
ワルツに関することも自己満足のデタラメがいっぱいってことだ。
いいかげんクソスレやめろ。
184名無しの笛の踊り:2009/02/23(月) 22:39:40 ID:UqT7eYD6
以前から ここの 発起人ご夫妻様 による会話には 注目しておりました。
特に 過去スケルツォ・スレにおける 「未完成」論や、ハイドン作品のメヌエット楽章の解説等々は 楽しく、記憶に残っています。
また、発起人ご夫妻様へのレスも、その質が高かったことは 特筆すべき と、心得ます。
今回は 個人的にも40年来 愛好してきたシベリウスがテーマだったため、じっくりと読ませて頂きました。

第8交響曲に遺されているエヴィデンスは 私達シベリウス愛好家にとっては どちらかと言えば よく知られた史実ですが、
発起人様が それらの情報も正確におさえながら、豊かなる知識とイマジネーションを加味し、リアリティ溢れる 知的なフィクションに仕立て上げられた手腕 >>157-181には、感服いたしました。
最初の>>157から、「これは妄想であり、夢の話である」と、発起人様は きちんと断ってスタートされていたにもかかわらず、その迫真の筆力に
(うむ。あり得る、本当のことかも)と、途中で 思わず引き込まれていました。大拍手。

2CHへお書きになるには 勿体無いほどの文章のクオリティーです。 
これに 嫉妬か羨望か、汚いアゲインストが撒き散らされているのを目にして心が痛み、思わずエールを送らせて頂いたものです。
185名無しの笛の踊り:2009/02/23(月) 23:06:06 ID:lUuKAuhO
>>184のようなキ印が1=Mr.&Mrs.発起人と同類だからやってくるのか、それとも自作自演か?
いずれにしても、笑止千万の礼賛は創価学会員の池田大作礼賛に匹敵するおぞましいものですなwwwww
1861=Mr.&Mrs.発起人:2009/02/27(金) 20:02:47 ID:gK5ntGKx
こんばんは、発起人(妻)です。
>>182さん、レス ありがとうございます。
夫の妄想話を江川達也に比較してくださるなんて、光栄ですね。
でも わたしは「BE FREE ! 」までだな。
OL時代に、ラヴコメだと思って読み始めた「東京大学物語」が 
しばらくして実はエロ漫画だったと気づいて止めてから、もう読んでいません。

シベリウス愛好家の>>184さんに この上なく高いご評価を頂けて、
夫も本望でしょう。心より感謝申し上げます。

皆さま、どうぞ ○ワルツについて ランダムに語ってください ね♡
187名無しの笛の踊り:2009/03/07(土) 00:19:18 ID:JPE8j2S1
ageてみる
188名無しの笛の踊り:2009/03/09(月) 15:51:07 ID:Di+zCSB7
内容がとても濃いので、なかなかレスはつけられなかったけど
「読み専」として楽しみにしていたのに
ワルツ同好会、解散しちゃったのかな?
かなしいなあ。

発起人さん、また戻って来てください。

↑このレス、自作自演ではない。私は全く別人です。
1891=Mr.&Mrs.発起人:2009/03/09(月) 22:27:54 ID:kF4z6SyF
>>188さん 
好意的なお言葉、どうもありがとうございます。
引き続き ぜひ語って頂きたいと思います。


花には、  水を

妻には、  愛を

ワルツ・スレには、  ランダムなレスを

心より お待ちしてます!
1901=Mr.&Mrs.発起人:2009/03/12(木) 00:14:08 ID:a5RKJm2L
発起人(妻)です、今晩は。

ところで。
>>188さん以外にも、“実は「読み専」”だった・・・っていう 
スケルツォ倶楽部、ワルツ同好会の会員さん、いらっしゃったのかしら。
実際には どのくらい いらっしゃるのかしら・・・
いたら どうぞ 手をあげてー! (コメント不記入でもいいですから「書き込む」を押してw)

夫  「コラやめろよ、そんなこと 呼びかけて “オマエの庭じゃねえぞ”とかって、 
    また天敵の勃起人に叩かれるだろw」

私  「なにごとも 自分を追い込まなきゃ ダメよ」

夫  「進退を賭けて レスが無かったら、本当に解散せざるを得ないじゃん」

私  「その場合は 支持が無かったわけなんだから  あー やっぱりね、って 
    アナタも 辞める決心 つくでしょーが」

夫  「・・・」

私  「fffおねがいしまーす、会員さん いたら 返事してくださーい!」


・・・ で、ちなみに(最後の?)BGMは、 
ウェーバー作曲「舞踏への勧誘」プレトニョフ(D.G.)盤。
主部のワルツ開始からは 噴水が迸(ほとばし)るような大音量で Silvousplait!
191188:2009/03/12(木) 08:38:07 ID:emLLFVg3
まず私から、
はーい!。

あと>>184の方は私ではないので、このスレの読み専は2人以上は、います。

わたしごとで恐縮ですが......
私自身ブログ(その内容はクラとはまっったくかけ離れているので紹介は割愛しますが)
を書いていて、そうするとアクセスのログを見られるわけですが
(この日は何人の人が何回アクセスしたか、そしてそのアクセス元地域などが把握できる)

そうすると、1日数人の人がどこからか、見てくれていたりする。
嬉しいんですよねー。それがたった2人でも。

ワルツスレに話を戻しまして。
実は私にとってはけっこうこのスレの内容は難解で、
何回も読み込まないとわからなかったりするのですが、とっても楽しみにしています。
ご夫婦の会話の掛け合いが、特に好きです。

もちろんクラ板でお続けになるのは構いませんが、
もし、これが発展してホームページ、ブログ作成という展開になりましたら
ぜひアドレスを教えてください。
192名無しの笛の踊り:2009/04/06(月) 22:39:16 ID:ljeE7+dW
ずいぶん長いアクセス規制だな
1931=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/07(火) 21:41:04 ID:haEDPMO/
お久しぶり、発起人(妻)です。
半月ほど ワケわかんない「アクセス規制中」とかで 一切投稿出来ず、
ずっと失礼してました、スミマセン。
何より >>191の188さんがくださった 暖かいお言葉のレスと 貴重な情報に対し、
お礼が言えなかったことが 何より心残りだったので、あらためて 感謝申し上げます。

今のところ 夫も わたしも、「ホームページ・ブログ作成」までは 考えていません( >>57 )。
さ、アナタ なにか 音楽を選んで。
1941=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/07(火) 21:44:03 ID:haEDPMO/
ご無沙汰してました、発起人(夫)です。

紳士的で謙虚な >>191の188さんには 私からも 深くお礼を申します。
たとえ貴方おひとりからしか ご支持の表明は得られなかったとしても、
>>168>>170>>182>>184 みたいに「潜在的な」支援者さんが まだ いらっしゃるかもしれない。。。
なんて考えて、もう少し 続けて 様子をみようかなと、家内とも意見の一致を見ました。

そういうわけで、気を取り直し 皆さまとの 久々の再会を記念して 今宵 お聴き頂くワルツは、

フーゴー・ヴォルフ作曲 “メーリケの詩による歌曲集”から、
諧謔たっぷりの傑作歌曲 「あばよ!Abschied」(約3分の短い曲)。

歌詞(邦訳)は ↓こちら( 梅丘歌曲会館)を ご参照。
ttp://homepage2.nifty.com/182494/LiederhausUmegaoka/songs/W/Wolf/S542.htm
ここは クラシックの歌曲を愛好する方でしたら もう すでにご存知でしょうが、
たいへん質の高い わたしも大好きなサイトです。
(続く)
1951=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/07(火) 21:51:01 ID:haEDPMO/
(続き)
で、このヴォルフの曲が聴ける おすすめのディスクは、なんと言っても
神様D.F.=D.が リヒテルの伴奏で(!)歌った、インスブルックにおけるライヴ(D.G.1973年)盤です。
ttp://tenant.depart.livedoor.com/t/baerenplatte/item4673697.html

このディスクは本当に素晴らしく、特に 歌曲「炎の騎士」における
火事場の様子、半鐘が鳴り響く様子を表現する、とことんぶち切れた歌唱の迫力、
そして背後で鳴り響くピアノの強烈さなんか もう比類なしです。

もとい、歌曲「あばよ」は、 最初 え、この曲 無調? と感じられるようなシュプレッヒシュティンメ風の
語りでスタートするものの、とことん無礼な批評家を 主人公が階段の上から蹴り落としてあげる辺りから、
急速なワルツになだれ込み、文字どおり 狂ったように階段を駆け落ちる
猛スピードでのワルツのメロディを反復し、そして唐突に終わりを迎えます。

妻 「最初のうちは、どこがワルツなのよ!って思ったけど、ふふん この最後のところね、
   リヒテル、ホント凄い。この後 明らかに万雷の拍手があったに違いない!って 思われる
   聴衆の反応が見事カットされちゃってるのが 惜しいわ!!」

私 「比較的 最近じゃボストリッジ(EMI)盤におけるパッパーノ(のピアノ)も かなり健闘していたけど、
   “イッちゃった(常軌を逸した)”時のリヒテルには 誰もかなわないだろ」

妻 「ところで 同じ Abschiedなのに マーラーだと“告別”で、
   ヴォルフだと“あばよ”なのね、 オモシロイ。
   じゃ、わたしの好きな歌曲“旅先で” を 寝る前に
   もう一度 聴かせてね♡」
196名無しの笛の踊り:2009/04/07(火) 22:17:57 ID:i68vdlxJ
>発起人とその妻へ
スレの独占使用は基本sageでお願いします
1971=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/07(火) 22:29:22 ID:haEDPMO/
>>196 アナタのような人が スレチでも書き込んでくださるおかげで、
このスレッドは「独占使用」にはならないわけだ。
この次は ワルツについて ランダムに語ってください。

妻 「やめなさいよ、馬鹿相手にするの。放置、放置」
198名無しの笛の踊り:2009/04/07(火) 22:38:11 ID:i68vdlxJ
オナニースレなら上げることもないでしょ?
自己顕示欲が強すぎますね
1991=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/09(木) 20:27:37 ID:jt1wxrrZ
発起人(夫)です。

私 「それじゃ、今日も オナニースルか >>198
    
妻 「わたし、アナタに オナニーなんか 絶対 させないよ」
  
私 「(激しく萌え)うむ、よく言った! 」

妻 「なんで ぱんつを下ろしてんのよ それは後でしょ、お馬鹿ね (叩き)
   比喩的な意味だよ。 メタファーだっつーの」
    
私 「スマン、自己顕示欲が強すぎたw」

妻 「で、一昨日 ヴォルフが凄かったリヒテルのワルツには、他にも
   何か ないかなーって 期待しちゃう。やっぱショパン?」

私 「そうだな。ショパンの全曲録音が残ってたら きっとベストセラーだったろうな。
   でもワルツ集からのレパートリーは たしか5〜6曲、決まった曲しか弾いてないし、
   録音もないんだよ」

(続く)
2001=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/09(木) 20:28:56 ID:jt1wxrrZ
(続き)

妻 「・・・あら残念。で、その中で お勧めは?」

私 「リヒテルの 残されたライヴ録音の中で おそらく最もすさまじいショパン、と思われるのが
   1988年プラハ・ライヴ(PRAGA)盤の冒頭エチュード第4番嬰ハ短調 Op.10-4だな。
   リヒテルさん 何かあったの? と尋ねたくなるほどの過激で高速の弾き飛ばし、
   ミスタッチなんか気にせず、一気呵成に駆け抜ける。そして「木枯らし」も凄い、
   C/Wのスクリャービン(1972年)も 実に濃い演奏・・・」

妻 「(舌打ち) また似非評論家風のディスク・レヴューに なっちゃってるぞ。
   わたし ワルツのお勧めを訊いてたんですけど。」

私 「反省・・・」

妻 「(ためいき)sageっていいかも」
201名無しの笛の踊り:2009/04/10(金) 01:19:27 ID:/NHjfeJ1
ウィンナ・ワルツは2拍目が遅れるんだっけ?3拍目?
202名無しの笛の踊り:2009/04/10(金) 07:40:07 ID:tWJrZppR
ん?2拍目が早まるのでは??あれあれ、どっちだっけ。
タッタッタ♪(標準ワルツ)に比べ
タタッッタ♪(ウインナワルツ)と聴こえるような気がするけど。
ウインナワルツでのセカンドバイオリン、ヴィオラパートは憧れですね。
あのリズム打ちをやってみたいけど、日本人の私にはついてけません。
2031=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/12(日) 16:16:49 ID:twJO0Vzt
>>201-202さん、発起人(夫)です。
ウィンナワルツの 特色あるリズムについて、という
当スレッドにとって 重要なポイントとなる話題を、どうもありがとうございます!

そうそう、金子建志氏の文章に 興味深いコメントをみつけました。
「クラシック ディスク・ファイル(音楽之友社)」より、以下 無断で引用。


ウィンナワルツは 楽譜としては概して単純なものだが、
仮に 一拍を三等分するような形でコンピューターで再現したとしても、
全くウィンナワルツにはならない。
よく知られているのは、二拍目にアクセントが来て、リズム的にも やや前に来ること。
そしてウィーンのオケでは その際、かなり元弓を使って、擦る感じではなく、
スタッカーティッシモ的に、鋭くぶつけるように弾くことによって、
あの弾(はず)んだニュアンスを出す。
(続く)
204名無しの笛の踊り:2009/04/12(日) 16:24:16 ID:4WdNo9ZD
親切なんだか不親切なんだかわからんスレだなw
(続く)なんてせずに「○○でググれ」でいいんじゃね?
2051=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/12(日) 19:27:17 ID:twJO0Vzt
>>204>>201-202さん と思いますが、ご指導ありがとうございます。
金子建志氏の この文章は、
カルロス・クライバーのウィンナ・ワルツには ラテン感性の直感的閃きが生きている、
という内容のコラムですが、ソースがネット上に存在するものではないので、
私が本を読みながら アナログにも 打ち直しているのですよ。

ですから 時間もかかるのです。ご容赦を。

で、もとい。
( >>203の続き、金子建志氏の文章から抜粋)
バルセロナ・オリンピックの時に スペインで行なわれたガラ・コンサートのライヴだったと記憶しているが、
会場から起こった拍手が やがて手拍子に変わった。それが 同一のアクセントが連続する単純な一拍子なら驚かないが、
(その時の)スペインの手拍子は 三拍子! それも均等の正三角形ではなく、明らかに そのアクセントやニュアンスにメリハリのある、
生きた三拍子を、会場全体の聴衆が一体となって叩いたのだ。何と素晴らしい、リズムだけによる素のワルツであったろうか!
筆者は三拍子を体系的に研究したわけではないが、どうもウィンナ・ワルツのリズムは、
実は ラテン的な影響の方が強いのではないかと、その時に感じたものだ。
(続く)
2061=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/12(日) 19:29:03 ID:twJO0Vzt
(続き。もう一ヶ所、同じく金子氏の文章から抜粋。)
ちなみに バルビローリの指揮したマーラーの「5番」のスケルツォは、イギリスのオケなのにもかかわらず、
最も“ウィーン風の”演奏になっている。
クライバーのワルツが、あれほど直感的な閃光としてウィーン的なリズムを放射するのも、
カルロスが その成長期をアルゼンチンで過ごし、ラテンの完成を
自然に吸収したことと関係づけて考えられるのではないだろうか。
少なくとも、ウィーンの伝統だけにすがっていれば善しとする
−言葉で言うなら 訛りだけが勝負− というような安直な土産物屋的な商売の姿勢ではない、
新たな活性化が行なわれた結果であるのは 確かであろう。
207名無しの笛の踊り:2009/04/12(日) 22:21:04 ID:ZopWM/om
そうそう、スペインの拍手は3拍子なんですよねー。
カルメン役ジュリア・ミゲネス・ジョンソン、
ドン・ホセ役にプラシド・ドミンゴの映画カルメンの中で
カルメンの登場の前かなにかに、昼休みの憩いで広場で民衆が踊る場面があり
踊り終わった後に自然と皆が手拍子を始める。
その手拍子が3拍子だったのが、とても印象的でした。
「なんて、リズム感のある国民なんだろうー。」と、はっとしたのを覚えています。
2081=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/14(火) 23:58:49 ID:seLGh/oh
今晩はー、発起人(妻)ですっ。
スペインといえば、アンダルシア出身のフラメンコ・ギタリスト パコ・デ・ルシアの
素晴らしい演奏を聴くと、パーカッションの代わりに しばしば複数名のハンド・クラッピングだけで
リズム・セクションを構成している名曲・名演
(たとえば「アンダルシアのルーツを求めて」、「アルモライマ」、「あかがねの肌」、「弾丸通り」etc.)
があり、まさに このスペインの複合三拍子を生かした(ときには同時に、ときには交互に、)
独特の高揚するリズムに乗って 弦の上を旋回する指先が、ホントにカッコいい!
傑作 “Cositas Buenas(2004年)” 以来、最近は 以前ほど新譜が出なくて、ちょっと さびしいんですけど、
パコのアルバムは どれも傑作で ハズレ無しですから。
クラ板の皆さんも ぜひ 聴いてくださいねー。
(続いちゃう)
2091=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/15(水) 00:02:37 ID:zT+XLd25
(続き)

夫 「詳しくはないけど、パコ・デ・ルシアに クラ素材のCD って あったよな」

私 「 “Interpreta A Manuel De Falla(1978年)” ね。ファリャの作品をアレンジしたアルバム。
   パコのグループによるアレンジなんだけど 聴いてると ファリャの楽想の原点って
   実はこちらだったのでは? なーんて錯覚してしまうほど むき出しの迫力なんだよ。
   “火祭りの踊り” なんて プリミティヴな凄さが出色。コレを聴いちゃったら
   もー RCAのルービンシュタイン盤なんて、ブクオフ行きは確実。」

夫 「いや、それなら とっくにユニオンに払い下げてるしw
って、そーでなくて クラシックのオリジナル曲をパコが演ってるディスク、あったよな」

私 「あー、ロドリーゴの“アランフェス協奏曲(1991年)”ね。
基本的には楽譜どおりに運ばれてるんだけど、ギターの語り口やスピード感が
クラシック・プレイヤーによる演奏とは一味違うの。作曲者自身の監修によるディスクで、
ジャケット写真にも パコと一緒に ロドリーゴ 写ってるよ。
ttp://www.hmv.co.jp/product/detail/583155
作曲者公認の演奏ってわけなんだけど、これがまた独特で、冒頭 ギターのカッティング・リズムが超個性的なの。
イエペス盤やJ.ウィリアムズ盤で聴ける、たぶん正しい演奏って
   “ タン・タタ・タン、タン・タタ・タン、タッ・タッ・タッ・・・ ” なんだけど、パコの刻んでるリズムを よーく聴くと 違うのよ(CD、スタート!)ほら、
   “ タン・タタタ・タン、タン・タタタ・タン、タッ・タッ・タッ・・・ ”でしょ! よーく聴いて。
   2連がはじけて3連に飛び散ってるじゃない。これについて語ってる人の文章に、わたし出会ったことないけど、
   絶対ここがイイのよ。スペインの手拍子なのよ、これがイイのよ!」
2101=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/15(水) 00:05:19 ID:zT+XLd25
発起人(夫)です。
スペイン音楽独特の三拍子リズムを取り込んだ楽曲と言えば
>>207さんも挙げてくださった ビゼー(「カルメン」)以外にも、もう少し後の世代の
ドビュッシー(「イベリア」)や ラヴェル(「道化師の朝の歌」、「スペイン狂詩曲」、「ボレロ」も。)など、
フランスの作曲家に多いんですよね。
中でも 私が好んで聴くのは、シャブリエ作曲の狂詩曲「スペイン」。
タイトルそのまんまですけど。
一度聴いたら決して忘れられない、管弦楽でギターの爪弾きを模した 弦のピチカートによる3/8拍子の不思議なリズムで スタート。
この音型が 楽曲の基本リズムとなるわけですが
速い3拍子×2 = 6拍(とんとんとん、とんとんとん)と、2拍子×3(とんとん、とんとん、とんとん)=6拍 とに 数えるもの。
このリズムの上に乗せて、リズミックなメロディ、流麗なメロディ、そしてワルツ調の美しいメロディが 次々と 惜しげもなく投入されます。

徹頭徹尾 とにかく 明るい。とにかく 楽しい。そして 眩しい。太陽のようにキラキラしてる。
これほどまでに、暗い要素を とことん排除した音楽も めずらしいのでは。
(続きます)
2111=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/15(水) 00:07:39 ID:zT+XLd25
比較的 古い録音に おもしろいディスクが多く、
迫力のアタウルフォ・アルヘンタ(Decca)盤、
メリハリの効いた やっぱり貫禄のカラヤン/フィルハーモニア(EMI)盤、
ひたすらザクザクと気持ちよく突き進むポール・パレー(Mercury)盤、
凄みさえ感じるイーゴリ・マルケヴィチ(D.G.)盤、
中間部 チェロとハープによる分散和音の上をトロンボーンが
マルカートで吹奏するフレーズにグリッサンドをかけてズッコケさせられるアンセルメ(Decca)盤のほか、
原曲を偲ばせるアルド・チッコリーニによるヴィルトゥオーゾのピアノ(EMI)盤、
意外なところでは 神谷百子さんの木琴(!)アレンジ・バージョン(PHILIPS)盤なんか、カワイイ!
これもかなり楽しめます。
2121=Mr.&Mrs.発起人:2009/04/15(水) 00:12:19 ID:zT+XLd25
発起人(妻)。
スペインの三拍子から連想して、バーンスタインのミュージカル
「ウェスト・サイド・ストーリー」の有名なナンバー「アメリカ」!
ここでも、上記 スペインのリズム(3-3-2-2-2)が しっかり使われているのよ。

夫 「・・・それは ちょっと飛躍しすぎでは。
  シェイクスピアの “ロミオとジュリエット” の舞台を ニューヨークに移した
  往年の大ヒットミュージカルに、スペインのリズムは無いんじゃないかって?」

私 「いーえっ。このミュージカル、ストーリーの横軸は たしかにシェイクスピアなんだけど、
  物語の背景となる縦軸には 人種問題があるの。それって もー 定説でしょ。
  この“アメリカ” で 激しく三拍子のリズムに乗り 手拍子を打って 歌い踊る、
  マリア(ジュリエット)側の人種(民族)って、実は スペイン語系の
  プエルト・リコからの移民 という設定なんだよ」

夫 「(絶句)さすが バーンスタイン、果たして そこまで考えていたのかな〜っ!」

私 「ウェスト・サイド、ひさしぶりにDVD観ましょうか♡ 」

夫 「アンダルシアのビール、クルス・カンポ を冷蔵庫に入れておいたよ。
   そろそろ 冷えたビールが美味しい季節 になってきたな」

私 「あら めずらしい。グラシャース!(グラスを取りに行く)」
213名無しの笛の踊り:2009/05/01(金) 12:00:47 ID:tMlVUaQW
ワルツは二拍子
214名無しの笛の踊り:2009/05/11(月) 21:50:20 ID:kdJSoujX
星影の悪つ
215名無しの笛の踊り:2009/05/24(日) 08:39:58 ID:wH9ZvAmN
バルビローリの「金と銀」(プロムスのライブ盤)
何と聴衆のハミング付
演奏も最高
216名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 20:48:52 ID:0s4qw23q
ヨハン、行きまーす!! 
217名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 23:36:43 ID:a9BHLBfh
発起人です。大阪へ出張でした。

夫 「ただいまー、今 帰ってきたぞ〜」

私 「おかえりなさーい、今回は長かったわね。ご苦労さま、今回のお土産はー?」

夫 「ほら、千寿庵吉宗の“ みたらし たれうさぎ ”」

私 「なに これっ・・・ か、かわいーっ!」

夫 「このうさぎ。こう見えて、実は みたらし団子なんだよ」

私 「ははーん、みたらしダレは 別袋か何かに入っていて、食べるとき お団子にかけるわけね」

夫 「ふふん、それが ちがうんだな。だまされたと思って このまま食べてみろよ」

私 「? (食べる)・・・ きゃーっ、ほいひー(おいしい)!」

夫 「団子の中に みたらしダレが仕込んであるという、われわれ関東人にとっては 逆転の発想に、超びっくりだろ。しかも美味い!」

私 「もぐもぐ、コレは チャイコフスキーの 交響曲第1番“冬の日の幻想”第3楽章のような お菓子 と言えるわね」

夫 「ほお。。。で、その心は?」(続く)
218名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 23:37:29 ID:a9BHLBfh
(続き)
私 「チャイコフスキーの記念すべき最初の交響曲のスケルツォ楽章は、中間部のトリオが なんとワルツなのよね」

夫 「なるほど! 実はワルツ大好きのチャイコフスキー。第5や第6交響曲では スケルツォ楽章の主部に 堂々とワルツを導入しているけれど、
 まだ第1番では控えめに トリオ部分で その姿をチラッと見せるだけとは。
  うーん、まさに “みたらしたれうさぎ” の中に姿を隠している “みたらしダレ” というわけだな。
  しかも稀少なことに、これは大阪地域でしか買えないお菓子なんだからなっ 」

私 「あ、ほらアナタ 見て、インターネットで これ お手軽に買えるみたいだよw
  ○ttp://item.rakuten.co.jp/tokaikiosk/11-san-7223/ 」

夫 「なーんだ(ため息)。。。 むむむ、チャイコフスキーの交響曲第1番の終楽章を、スヴェトラーノフ(ライヴ キャニオン)盤の 激しくティンパニが炸裂する演奏で、なんだか無性に聴きたくなってきたぞ、と」

私 「わたしは お茶がほしいぞ、と」(続く)
219名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 23:40:11 ID:a9BHLBfh
発起人。
私 「さて。今回 またもアクセス規制を受けていました、残念です。
一体 なんなんでしょう、ここは? 不快でなりません。
この調子なら きっと これからも 邪魔されるのでしょう」

夫 「“ばらの騎士”について語り、“ラ・ヴァルス”について語り、
そして“シベリウスの第8交響曲が もしも焼け残っていたら…”というフィクションを語り、
いよいよ このあと 実は ヨハン・シュトラウスのワルツを夫婦の会話で
作品番号順に語っていく、という企画も用意していたのですが 」

私 「もう何だか うっとうしくなってきちゃったのよね」

夫 「わたしたちは、たとえば “執拗な同じ言葉の繰り返し”とか、
“無意味な書き込みの繰り返し”、とか、“埋め立て”、
“1000取り” など 無駄な投稿は 一切してきませんでした。
いえ、むしろ このスレを立てた以上は 責任をもって、
途切れさせぬことを ずっと心がけ、
これでも一生懸命 話題を提供してきたつもりでした(涙声)」

私 「でも この2chクラ板の管理人にとっては、多分 私たち夫婦のブログ状態になってる
ということが オモシロくないんでしょ(鼻息)」
220名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 23:42:50 ID:a9BHLBfh
夫 「2chクラ板のレベルの低さには ホント失望しましたね。
尤も たとえ僅かでも期待してた私たちの方が 輪をかけて バカだった
ということで、今度こそ 本当にお別れです」

私 「はい、バカなわたしたち。もう二度と帰ってきません」

夫 「でも。ブルネロ先生はじめ、>>184 >>188さんなど、
スケルツォ・スレの頃からも含め、
このバカ夫婦に付き合ってくださった 少数の支持者の皆様には、
心より感謝申し上げます」

私 「じゃ、最後のワルツは 名匠ロベルト・シュトルツ作曲、
喜歌劇“失われたワルツ”から、
二重唱“2人の心を3拍子(ワルツ)に乗せてZwei Herzen Dreivierteltakt! ”」

夫 「はい、これにて スケルツォ倶楽部、ワルツ同好会 解散!」

二人「バイ・バーイ」
221名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 23:53:19 ID:a9BHLBfh
(カーテンコール)
私たち夫婦に好意的な皆さま、
次回は、2ちゃんねる以外の
どこか別の場所で おめにかかりましょうね!
きっとね!!
222名無しの笛の踊り:2009/07/22(水) 23:55:44 ID:ST+p5SQj
      ィ";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙t,
     彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
     イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r''ソ~ヾ:;;;;;;゙i,
     t;;;;;;;リ~`゙ヾ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    i,;;;;;;!
     ゙i,;;;;t    ヾ-‐''"~´_,,.ィ"゙  ヾ;;f^!   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ト.;;;;;》  =ニー-彡ニ''"~´,,...,,.  レ')l. < おまえは何を言っているんだ
     t゙ヾ;l   __,, .. ,,_   ,.テ:ro=r''"゙ !.f'l.   \____________
      ヽ.ヽ ー=rtσフ= ;  ('"^'=''′  リノ  
    ,,.. -‐ゝ.>、 `゙゙゙゙´ ,'  ヽ   . : :! /
 ~´ : : : : : `ヽ:.    ,rf :. . :.: j 、 . : : ト、.、
 : : : : : : : : : : ヽ、  /. .゙ー:、_,.r'゙: :ヽ. : :/ ヽ\、 
  :f: r: : : : : : : : !丶  r-、=一=''チ^  ,/   !:: : :`丶、_
  : /: : : : : : : : :! ヽ、  ゙ ''' ''¨´  /   ,i: : : l!: : : : :`ヽ、
 〃: :j: : : : : : : ゙i   `ヽ、..,,__,, :ィ"::   ,ノ:: : : : : : : : : : : :\
 ノ: : : : : : : : : : :丶   : : ::::::::: : : :   /: : : : : : : : : : : : : : : :\
223名無しの笛の踊り:2009/07/23(木) 00:25:48 ID:z0jOc61n
消しておけよ、馬鹿 
224名無しの笛の踊り:2009/07/24(金) 07:44:51 ID:GCQ6Y4ep
ブログ作ったら、知らせて下さいね〜!>発起人様
225名無しの笛の踊り:2009/07/26(日) 11:25:44 ID:e2+8iTqB
>>212
WSSでそのテのフリで『I feel pretty』(ベースはファンダンゴ)が
出て来ない時点でもうレベルが…w
226名無しの笛の踊り:2009/08/14(金) 23:41:12 ID:yas/2fIE
.
227名無しの笛の踊り:2009/08/15(土) 01:05:10 ID:YUUeBhDU
寝た子を起こすな。とっとと落せ。
228名無しの笛の踊り:2009/08/16(日) 07:44:16 ID:RTnjmeLo
>>224に同意です。
229名無しの笛の踊り:2009/09/03(木) 00:05:36 ID:S0U2OPI3
スケルツォ倶楽部発起人を発見!
http://www.kapelle.jp/classic/your_best/strauss_after_by.html
230名無しの笛の踊り:2009/09/03(木) 00:43:50 ID:UIuRV5Va
>>229 未練がましいことやってんじぇねぇよ
とっとと叩き落せよ
231名無しの笛の踊り:2009/09/03(木) 07:52:25 ID:sdQu9kWk
>>230は発起人さんに恨みでもあんのかね。
     それとも人を叩くぐらいしか趣味が無いよっぽどの暇人か....

>>229 発起人さん元気でなにより。
    ブログ開設したら、ここに書き込んで下さいね〜。
232名無しの笛の踊り:2009/09/03(木) 10:35:35 ID:gDcgzzvh
書かなくていいから
静かに死んでて
おねがい(はぁと)
233名無しの笛の踊り
このスレは なぜ落ちないのか