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名無しの笛の踊り:
【とりあえず必聴】
・ムラヴィンスキー メロディア選集(Venezia)、ビクター、アルトゥス
殺人的な演奏。作曲者直伝、永遠のスタンダード。
【ロシア的・表情が濃厚な演奏】
・コンドラシン(音質は Aulos>Venezia だが、Vene盤でも問題はない)
圧倒的なパワーでごり押し。ショスタコーヴィチのロシア的なモチーフを余すところなく伝える。手に入る2種の13番は圧倒的。
・ロジェストヴェンスキー
コンドラシンよりキレがある演奏で、聴きやすい。悪く言えばやや軽い面もある。9番などは素晴らしい。
・ロストロポーヴィチ
ムラのある演奏。セカンドチョイスとしてはありだが、初心者にはあまりおすすめできない。14番は名演。
・マキシム・ショスタコーヴィチ
息子。編集ミスが多い。番号によって水準に差がある。初演した15番、合唱が力強い13番、練達した5番は名演奏。
【ドイツ的・純音楽的な演奏】
・ザンデルリンク(選集)
10番、15番はベストを争う。価格も安く入手しやすい。バルシャイより徹底してドイツ的と言える演奏であり、比較して聴く場合たいへん面白い。
・ケーゲル(選集)
7番は新境地を開拓したと定評あり。どれも独自の解釈が光る、冷徹なショスタコーヴィチ。
・キタエンコ
最初のSACD全集。しっかりとした演奏で、安心して聴ける。他の全集と比べるとやや高いのでそこがネックか。
【折衷的な演奏】
・バルシャイ
最も入手しやすい全集。折衷的だ、面白みがない、などと批判はあるが、曲の美しさは堪能できる。持っていて損はないだろう。
・ハイティンク
しなやかさを持った演奏で、曲にムラがない。誠実な解釈で面白みに欠ける面もある。14番は原語復元版で貴重。
・マリス・ヤンソンス
アクがなく美しすぎるという批判もあるが、全集としては一定の水準を保っている。オーケストラの性能の良さが魅力。
・ゲルギエフ(全集録音中)
ショスタコーヴィチファンの間では評価が高くない。普段の奇抜さがなく、おとなしい演奏が多い。
・バーンスタイン(選集)
「バーンスタインのショスタコーヴィチ」であり、彼の個性がはっきりと刻印されている演奏で評価が分かれるところ。ポジティブ。