1 :
名無しの笛の踊り:
クラシックの作品、特に交響曲や弦楽四重奏曲には、いわゆる標題のついたものがよくありますよね。
標題の付き方を私なりに分類してみると、次の四種類になるかと思います。
[実例はできるだけ有名な古典派の作品から挙げておきます]
@作曲された土地や、献呈された相手の人名に由来するもの
(「ロンドン」「プラハ」「ラズモフスキー」など)
A作曲者自身が意図的につけたといえるもの(「田園交響曲」など)
Bその曲自体の内容とはほとんど関係がなく、ちょっとしたエピソードなどに由来するにすぎないもの
(「V字」「奇跡」「戴冠式」など)
Cその曲の持つイメージや、その曲の成立にまつわる重要なエピソードをもとにしてついたもの
(「英雄」「運命」「月光」「ジュピター」など)
このような標題は、初心者がそのおかげでその作品に親しみを持ち易くなるという利点は確かにあると思います。
しかし、その反面、標題のイメージに引きずられて、その作品に対する鑑賞の仕方が一面的になってしまう危険はないでしょうか。
上記の分類のうち、特にCのタイプが、そのような点で問題だと思います。
たとえば私の個人的感想では、Cに挙げた四曲などはそのような標題であることを意識せずに、
単に古典派の傑作のひとつとして鑑賞したほうが、はるかのその曲の持つ色々な魅力に気付きやすいと思うのですが。
このような標題の是非について、語りあってみませんか。
2 :
名無しの笛の踊り:2007/02/15(木) 23:04:49 ID:t/TIKEkk
3 :
名無しの笛の踊り:2007/02/15(木) 23:07:07 ID:/aOyhqxA
(2)以外は、全部問題ないか?
(1)に入るであろう「イギリス」なんて、曲は全然イギリスじゃないもんなあ。
4 :
名無しの笛の踊り:2007/02/15(木) 23:08:07 ID:vpSgM/L2
モルダウ
5 :
名無しの笛の踊り:2007/02/15(木) 23:37:54 ID:s+Gzbccx
なかでもとりわけ私がひどいと思ってるのは、
モーツァルトの弦楽四重奏曲第14番ト長調に
「春」という標題がつけられているのが時折見かけられること。
あの、モツの作品の中でも最も楽曲構造と作曲技法を楽しむべき
意欲的傑作のどこに「春」なんていう変に具体的なイメージが
割り込む余地があるのでしょう。
6 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 00:09:57 ID:RsIeRigX
都市名=傑作ぞろいの法則
ロンドン、パリ、プラハ、リンツ、ハンブルク、
ニュルンベルク、ブランデンブルク、
グラナダ、アルジェ、ヴェネツィア、
ピッツバーグ、ヒロシマ、メヒコ
河の名前=通俗名曲の法則
ドナウ、モルダウ、ライン、黄河
7 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 00:12:32 ID:4J8vZPZN
惑星名=もはや恥さらし
8 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 00:14:54 ID:4J8vZPZN
あ、そんなことないや。超傑作ジュピターを失念してた。
惑星名=玉石混淆、法則なし
9 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 00:37:48 ID:s0PWwWKJ
>>1 出版者が宣伝のために勝手につけた、ってのもあるよね。ベトの「熱情」とかは
そうだった気が。まあ、これは結構はまっているとは思うけど。
>>6 「東京」だと、”TOKIO”とか”ラブユー東京”とかが傑作なのかな。
10 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 00:43:11 ID:lsHUZzeH
オレは月光を聴きながら膀胱のことを考えているから大丈夫
11 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 00:59:37 ID:RsIeRigX
島、山=娯楽的描写音楽の法則
フィンガル(ヘブリディーズ)、アルプス、アパラチア、
コーカサス、ボヘミアの森、中央アジアの高原
国名、地方名=中途半端な名曲の法則
イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、
イタリア、イベリア、ハンガリー、ルーマニア、
トルコ、エジプト、アラビア、小ロシア、ポーランド、
アメリカ、キューバ、ブラジル、南極
12 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 01:02:22 ID:SBKk4MzN
しかし、日本人は表題大好きだよな・・・
13 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 01:11:00 ID:QE54ZVQ+
表題ついてない曲は大した曲でないと思ってる人が周りにいてオコタ
14 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 01:11:58 ID:lsHUZzeH
俺は歌劇の歌詞はフリートークであるべきと
考察している
15 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 01:15:43 ID:gnQjV+PH
マーラー1番の巨人なんてワケワカメだよな。
日本産の「運命」なんて、今じゃ輸出されているもんな。標題って、楽しいよ。
>>15 標題自体は作曲者が一時採用したものだからともかく、
その元ネタが「巨人」的なものの否定をテーマとしているからややこしい。
18 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 01:40:00 ID:SBKk4MzN
>>16 楽しいけど、勝手なイメージがついちゃうのが問題だなぁ
19 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 01:41:57 ID:VO1btn38
正当なイメージなんてあるのか?
20 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 09:37:39 ID:cO6SXqwf
ハイドンの場合なんか、あまりに交響曲や弦楽四重奏曲の数が多いので、
その中で特に人気のあるものや印象が深い作品に、後から自然にあだ名がついていった、という感じですよね。
「V字」なんてその最も典型的な例でしょう。
そういう意味では、標題のついた曲には確かに傑作が多い、ということも、あながち間違いではないかもしれない。
もちろん、標題のついていない作品の中にも傑作が沢山あることは決して否定しないけれども。
校長先生
22 :
名無しの笛の踊り:2007/02/16(金) 19:37:04 ID:RR01+YX5
うかつ者
交響曲第7番「のだめ」
24 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 00:00:13 ID:J0PTfRwX
やめてくれーヽ(・∀・)ノ
25 :
poko:2007/02/17(土) 09:44:38 ID:fUXmH8O+
標題音楽はすべて聴く必要がない。精神性が皆無だからだ。
26 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 09:49:00 ID:qkThnjbK
マジで、ベト7は世間で「あののだめのやつ」とか言われてそうだな。
27 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 10:13:38 ID:BWm2T5YQ
ハイドン先生のかみそり
哲学者
曲を使った映画のタイトルが、そのまま曲の愛称になる例はあるね。
モーツァルトのピアノ協奏曲第21番「エルヴィア・マディガン」とか。
日本では使われてないけど。
30 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 14:13:27 ID:tzXJXMkn
>29
イージーリスニング系などは〜儚くも美しく燃え〜とサブタイ風に書いてありますね
32 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 14:20:31 ID:dVMwxv6S
>>26 別にいいんじゃない? 「別れの曲」だって似たような経緯で付いたニックネームだし。
33 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 14:25:37 ID:puY2SOH7
一介のピアノ教師の名前がついた交響曲というのは珍しくないか?
34 :
名無しの笛の踊り:2007/02/17(土) 18:19:22 ID:BV9f1NwJ
良いんじゃないの〜。
映画俳優の名前を各楽章の副題にしてる交響曲も有ることだし。
確かに、ベートーヴェンの最後の三大ピアノソナタなんて標題が無い分得してるって気もする
30「追憶」31「敬虔」32「神聖」とかなってたら、今ほど畏敬されてるかどうか
その一つ前が俗っぽいのは名前がついているから?
>>36 あれはタイトルつっても単に楽器の名称だろ
それにそもそもは28番以降は全部「ハンマークラヴィーアのための」ソナタなんだし
29番が俗っぽいのはハッタリ気マンマンな曲調そのものからじゃね?
アルバンベルク
Vn協奏曲「ある天使の思い出」
だっけ? やめてくれよ…
ヤナーチェク「ないしょの手紙」
タイトルのせいで、死んでからあることないこと
プライバシー晒されるわ遺族はおちょくられるわw
40 :
名無しの笛の踊り:2007/02/26(月) 08:14:45 ID:scHeXR6e
標題とはちょっと違うけど、オペラのタイトル(原語でも日本語訳でも)なんかで、
これはちょっとおかしいのでは?というのがあったら、このスレの話題に加えてもよいのでは。
では「魔笛」
「悪魔が来たりて笛を吹く」
を連想してしまう
團伊玖麿の交響曲第6番「HIROSHIMA」
なぜ「広島」でも「ヒロシマ」でもなくヘボン式ローマ表記で「HIROSHIMA」なのか
こういう表記は国内でしか通用しないよなあ
つか、ずっと原爆の恨み節の曲だと思って聴くの敬遠してたぞ
43 :
名無しの笛の踊り:2007/02/26(月) 14:25:24 ID:VmJ6YoGW
44 :
名無しの笛の踊り:2007/02/26(月) 15:02:41 ID:6G6WLJdI
>>42 HIROSHIMAは海外でも有名だと思いますよ。
ここでジョーク・クイズ
ヒロシマ・長崎・テヘラン・平壌の4都市に共通点はなんでしょう?
答え:
なし(今のところは)
>>41 キカイダーに変身させないように吹く笛とか。
>>41 「魔笛」はいいと思うけどな。日本語的にかっこいい。
でも、The Magic Fluteはダメだ。めちゃくちゃ安っぽくなる。
47 :
名無しの笛の踊り:2007/02/26(月) 18:56:59 ID:scHeXR6e
逆に、この曲にはこんな標題をつけてもいいんじゃないか、
というのもこのスレで提案してみて欲しいでつ。
モーツァルトの弦楽四重奏曲やヴァイオリンソナタあたりに
そういう曲が結構ありそうな気がしまつ。
タコ7は「ザンクト・ペテルブルク」に改題すべきか否か
モツ弦四第23番「ハツカネズミ」
50 :
名無しの笛の踊り:2007/02/27(火) 10:03:21 ID:PSXvabhX
ハイドンの標題は見ていて面白いが、同時に
作品の理解を難解にしている気がする
51 :
名無しの笛の踊り:2007/02/27(火) 10:21:33 ID:SHWKuvOl
モツ弦四第20番「木こり」
(第一楽章呈示部の末尾に現れ、展開部で主要なモチーフになる特徴的な音形から)
モツVnソナタ変ロ長調K.454「呼び鈴」
(第一楽章呈示部末尾にあらわれる音形から)
>>41 これは訳が悪いんだろ。「まほうのふえ」でいいじゃん。
あと、「魔弾の射手」も×。
印象派系はそもそも標題無いと成立しないんじゃねーの
54 :
名無しの笛の踊り:2007/03/03(土) 10:22:43 ID:EvUOOdXr
なるほど、その系統を忘れてた!
>>53 >>1に拠れば古典派からロマン派に限った話のスレみたいだから
その前の時代だとまた標題音楽の方が主になるし
56 :
名無しの笛の踊り:2007/03/08(木) 16:09:10 ID:eu2hjuaS
時々マラ4に「大いなる喜びへの讃歌」なんつー意味の分からん副題がついてるのをみる
ベト弦楽四重奏15番 「感謝の歌」
こりゃだめだな。
58 :
名無しの笛の踊り:2007/03/08(木) 17:36:38 ID:ZxIRb5wM
ベト弦楽四重奏16番 「ハイドン先生」
タコ5の「革命」っつうのはどこの誰がつけたんだ。
>>1 ネット検索しやすくて便利というメリットもあるべ。
「交響曲第○番」だけだと、グーグルで余計なのが引っかかる。
61 :
名無しの笛の踊り:2007/03/08(木) 19:59:42 ID:2+TTZTZq
ベートーベン交響曲第7番「 」
ベートーヴェン交響曲第二番「青春」
ほんとに付ける業者いたりして
64 :
名無しの笛の踊り:2007/03/13(火) 12:04:23 ID:hfp1Xx/J
>>63 ベートーヴェン:交響曲第二番「ハイリゲンシュタット」だろ
遺書も含めて青春
モツK.331が「トルコ行進曲付き」なのと同じデンで
ブラ4「パッサカリア付き」とか
じゃあ
ブラ3「ムード音楽付き」とか
じゃあアレは「ピエロ月憑き」かよw
>>68 いや、だからあくまで絶対音楽系の曲だってば
ベトPfソナタ32番「フリージャズ」とか
70 :
名無しの笛の踊り:2007/03/17(土) 03:34:55 ID:LX8NWQUf
ヤナーチェクの弦楽四重奏曲第一番
「トルストイのクロイツェル・ソナタに霊感を受けて」が
単に「クロイツェル・ソナタ」って、略称で呼ばれてたりしてて紛らわしかったりするんだが
マーラーの第一交響曲も
「ジャン・パウルの巨人に霊感を受けて」と呼べば
何の問題も無いのですね
73 :
名無しの笛の踊り:
モーツァルトの弦楽四重奏曲「ハイドン・セット」も、
田舎のCDショップなんかではハイドンの棚に置かれていることがよくあるよ。