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ではソナタ形式についてもっと詳しく
●序奏
まずソナタ形式には1〜2分の序奏が付く場合があります。
ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」第一楽章には序奏が付いていますが、ワルトシュタインソナタ第一楽章や熱情ソナタ第一楽章では序奏がなく、いきなり提示部から始まります。
●提示部
提示部で二つの主題(第一主題、第二主題)を提示します。二つの主題は異なる調で現れます。
例えばハ長調の曲では、第一主題がハ長調、第二主題がト長調というのが古典的なケースです。
短調の場合、例えばイ短調の曲では第一主題がイ短調、第二主題がハ長調というのが古典的なケースです。
第一主題を提示して、その後第一主題の確保が行われます。
そして、第二主題への推移部が現れ、転調し第二主題が提示されます。
そして、提示部の結尾句(コデッタ)で提示部を締めくくります。
ようはポップスでいうAメロが第一主題、Bメロが第二主題、サビがコデッタととらえると非常に解りやすいと思います。
提示部は二回繰り返される場合と繰り返されない場合とあります。ベートーベンのピアノソナタ「月光」第三楽章では提示部が二回繰り返されますが、熱情ソナタ第一楽章では一回しか提示しません。
●展開部
そして提示部が終わると、提示部で提示した二つの主題を様々な調に転調しまくる展開部に入ります。
とにかく転調が激しいです。
展開部の締めくくりにはその曲の元調の属和音(その曲がハ長調ならソシレファの和音、イ短調ならミソ♯シレの和音)が長く奏でられます。
●再現部
そして展開部が終わると、提示部で提示した二つの主題を再び提示します。
ここでポイントがあります。提示部では二つの主題は異なる調で現れましたが、再現部ではその二つの主題が同じ調で現れます。
やはり第一主題の提示、第一主題の確保、第二主題への推移、そして第一主題と同じ調で第二主題の提示、確保が行われ、結尾句(コデッタ)が現れます。
●コーダ
いよいよクライマックスです。
曲はどんどん盛り上がり、終結部(コーダ)に入ります。
コーダでも展開部のように二つの主題が色々な形で現れますが、展開部ほど激しい転調はしません。
と、こんな感じです。
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1:2006/12/18(月) 14:15:31 ID:xzcjTHRJ