小中学校の「音楽」って意味ないよね

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30名無しの笛の踊り
音楽の時間となると
クラスメイトのうるさい奴らは楽器を出鱈目に叩きまくる。
私は正直うんざりしていた。

ああ、また音楽の時間か。

その日は音楽鑑賞の時間だった。
小学2年生にとってクラシック音楽を聴くのは校長先生の
朝礼を聞くのよりの耐え難いのだろう。
先生が教室に入ってきた。
31名無しの笛の踊り:2005/03/28(月) 15:03:19 ID:Scdw+HcL
相変わらずお喋りはやまない。

「今日は皆さんに音楽鑑賞をしてもらいまーす」
先生の言葉に聴く耳を持たない。

ああ、どうしてこんなやつらと同じクラスなんだ。
いつのまにか私は自分を嘆いていた。

机の上にのって遊ぶ山田、リコーダーで叩き合う野村と菊地。
恋話に花が咲く飯田さんと池内さん

怒りを通り越して惨めな気持ちになっていた。

・・次の瞬間、信じられないことが起こった
32名無しの笛の踊り:2005/03/28(月) 15:08:52 ID:Scdw+HcL
・・・・・・

教室内が静寂に包まれた

ブルックナーの交響曲第9番のアダージョだった

さっきまで遊んでいた奴等はぴくりとも動かない。
口をあけたまま石像のように固まっている

そのうちに目から涙をながすやつも出てきた
33名無しの笛の踊り:2005/03/28(月) 15:15:43 ID:Scdw+HcL
みんな崇高なアダージョに胸を打たれてしまったのだ

山田「なんて崇高なアダージョなんだ」
野村「この世のものとは思えない」
菊地「ピアニッシモから金管楽器のコラールへ・・・美しい・・」


・・・音楽は天に溶けていくように終わった