【第九】ベートーヴェン交響曲第九番ニ短調総合スレ

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298名無しの笛の踊り
>>291 こんなに東京シティフィルがいい演奏をするとは思わなかった。参った。

(今日の感想を時系列で)
舞台上には指揮者の譜面台がない。すでに演奏前からある種の覚悟が伺える。
飯守登場。
第一楽章の第一主題ですでに「おっ」と思った。
冒頭の美しいクレッシェンド、そして主題の
ジャジャーーーーーン パパーー パパーー パパパーーーー パパパ パンパンパンパン 
パン・パン・パーン のキレがすごい。迫力を持って音じりをぴたっと止めるオケ。
時々会場まで漏れ聞こえる飯守の息遣い。「うん、とー」という気合いが4階席にまで届く。
飯守が全身を使って「こうやってくれ!」と表現していて、オケがそれに応えていた。
終始スコアを見ながら淡々とタクトを振っていたN響第九の某指揮者とは明確に気合いが違う。

第二楽章でも、堂々とした部分とオーボエソロなどの優雅な部分が見事に表現仕分けている。
オーボエソロをオペラグラスで見ていたのだが、迫真のソロが終わった後に女性奏者が
ほっとした安堵の表情を浮かべたのが印象的だった。
第二楽章で時折訪れる全楽器の休符。絶妙な間合いの静寂でわくわくした。

第三楽章は打って変わって、ふんわりとしたハーモニー。飯守氏のアクションも、そーっとね、という
ジェスチャー混じりで、オケはそーっと優しく演奏する。やっぱり第三楽章は(・∀・)イイ!!

299名無しの笛の踊り:04/12/29 02:37:45 ID:2QvPAWsA
(続き)
間髪入れず第四楽章。ここで20秒も休憩をとったN響第九の馬鹿指揮者とは当然違う。
冒頭のコントラソロもキレが相変わらずいい。
例のテーマに弦が加わっていく部分、Aパートのじわじわとしたクレッシェンドが的確。
バリトン・島村武男のレシタティーボが響く響く。
コーラスも人数が少ないのにオケに負けじと頑張っている。
特にテノールは15人ぐらいしかいなかったのに一人一人がフルパワーで歌い上げる。
後半。ダイネーツァウベル ダイネーツァウベルの8重唱も強い迫力。
ソリストのハーモニーもばしっと決まり、エンディング。
ラストの「ゲーーーッテールフンケン!」の後のプレスティッシモがかなり早くて
かつ段々加速していく。あー、これでもう終わるのかーと思ってる内に終了。

会場のカーテンコールは5回! 他のお客さんもかなり満足したみたいだった。
ただ一つ惜しいのが、客の入りが7割強(見た感じ)だったこと。1FS席サイドがガラーンとしてたのは
悲しかったよ。なんでこんないい演奏が不入りで、駄演のN響が満員なのかと。。。

指揮者の迫力が演奏者のパワーを最大限に引き出した名演だった。
この第九で年を越せるのが本当に本当にうれしい。