作曲家の著作について語るスレ

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127( ☆´ー) ◆PpNattILVM
『けろけろころろ』やるか。

この絵本はCDつき絵本。
高橋悠治が文を書き、ピアノ曲を作曲し、自分で演奏した。
楽譜はサイト上で見ることができる。いわゆる図形楽譜。
ttp://www.ne.jp/asahi/kerbau/kerbau21/pdf/kero.pdf
楽譜をパソコンで書き、ネットに載せるってことは、誰かが再演するのを期待しているわけか。

演奏を聴いて、かつてマンデルブロ音楽に接したときのことを思い出した。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%AD%E9%9F%B3%E6%A5%BD&lr=
何らかのルール(旋法とか)であの楽譜を解釈し演奏している
ようだけど、明らかに楽譜に従っていない箇所があった。
たとえば、ゆうだちのところの空白(silence)が無視されている。
128( ☆´ー) ◆PpNattILVM :05/03/11 22:28:36 ID:udU7RPhK
ともあれ、あの音楽を聴いても蛙のイメージがちっとも沸かない。
たぶん、他の読者の多くもそうだろう。
高橋悠治をよく知っている人は、「ああ、実にあの人らしいな」と
思うかもしれないけど。

ストーリーは、蛙たちが、池に浮かんでいる、黒くてでかい物体に
遭遇するもの。その物体の正体は、物語の最後で語り手によって
明かされる。
蛙の絵本だったらみんなそうだろうけど、蛙の鳴き声がふんだんに
ちりばめられている。
文章は普通。たいしたひねりもなく、安心して読み進められる。

なっちはここで蛙詩の巨人、草野心平のことを思い出す。
機会があれば、《勝手なコーラス》や《第八月満月の夜の満潮時の
歓喜の歌》や《誕生祭》を読んでいただきたい。
それらと比べると、高橋流の鳴き声には物足りなさを覚えてしまう。