1 :
名無しの笛の踊り:
様式の規定には疑問がありますが18世紀後半から19世紀前半の音楽です。
そして予定調和の2
意外に知られてないけど、疾風怒涛期に書かれたディッタースドルフの短調
交響曲は、かなり聴きごたえある。ハイドンには敵わないにしても、ヴァン
ハルより上じゃないかな。それから、ミヒャエル・ハイドンの交響曲は、古
典派ファンなら全曲聴くべき。
M.ハイドンはほのぼのドイツ語ミサって作曲家の印象だったけど
交響曲のほうもイイですか。。。
この手の竹の子のように出てくる作曲家たちの作品目録やバイオグラフィーの載った
辞典のようなものでお勧めのものありますでしょうか?
田舎なものでネットでCD購入するときのガイドにしたいんです。
>>4 最近のところでは、レコード芸術8月号で古典派の特集やってます。
個々の作曲家の作品目録は、日本語の文献では手に入れにくいですね。
CDのライナーノートから断片的な情報は手に入りますが、この手の
文献は間違いもが多いようです。巷にはモーツァルトの文献が溢れて
おり、同時代人作曲家についての記述も結構見られます。そのあたり
から入っていくのもよいのでは。
シャンドスからは、「モーツァルトの同時代シリーズ」という一連の
交響曲録音があります(10枚ほど出ているはず)。
>>5 おっ。出たばっかりですね。>レコ芸(最近買ってないなぁ)
M.ハイドンを調べてたらDeutsche Kammerakademie Neussの演奏で
ボッケリーニ交響曲集(8枚)が爆安だったのでゲト。目移りしました。。。
8 :
名無しの笛の踊り:04/07/21 17:11 ID:fBvV0mFU
モーツァルトの出発点を知るためには、JCバッハを聴いておくべきですね。
ボッケリーニの交響曲をクラシックを聴かない友人に聴かせたら、「退屈」
と言われてしまった。「音楽に盛り上がりがない」と。
あの平坦な世界がボッケリーニの魅力なんだけどな。古典派の作曲家の中で
も、かなり強い個性を感じる。ボッケリーニを楽しめるようになれば、充実
した音楽ライフを送れます(ホント?)。
>>9 アマゾンの試聴ファイルで聴いた感じだと
初期のディヴェルティメント風の遊び心が良かったです。
ちょうどヘンデルの管弦組曲とモーツァルトの中期作品の中間という感じ。
反対に後期のハイドン風のものは気負い杉で「?」でした。
でも1枚千円を切ってたので全部買っても同じですよね。。。
>>4 ご存知と思いますが、モーツァルトの交響曲第37番が欠番になっているのは、
作曲者がミヒャエル・ハイドンと分かったからです。モーツァルトが演奏に際
して第一楽章に短い序奏部分を作曲して付け加えたのを、全体がモーツァルト
の作曲と勘違いされたのです。つまり、両者のスタイルはそれだけ接近してい
ます。いや、むしろ、モーツァルトがミヒャエルから影響されたとも言われて
いるぐらいです。例えば、フガートで終わるミヒャエルのハ長調交響曲は、明
らかにジュピター交響曲最終楽章の原型と思われます。
>>11 が〜ん。知りませんでした。。。トホホ。
しかしモーツァルトが自分のコンサートでミヒャエルの作品を演奏したというのが意外。
単なる尊敬以上のものを感じますね。
モーツァルトの旧第37番は、ホグウッドの交響曲全集で聴けます。また、
最近、ミヒャエル・ハイドンの「レクイエム」とのカップリングで新譜も
でました。このミヒャエルの「レクイエム」も、ゴセックの作品とともに
モーツァルトの「レクイエム」に影響を与えたと言われる重要な作品です。
>>13 MGから出てるM.ハイドンの企画盤はいたずらっぽい選曲ですね。
いろいろ調べてみるとモーツァルトが4楽章ソナタ形式の交響曲を書いたのは
本当に後半の数曲なのですね。
ホグウッドの全集は都市毎に編集してあるとのことで食指が動きつつあります。
当時の楽団のローカリティに少し興味があるんです。
今のタケノコのような室内管弦楽団ブームと邂逅させています。
レコ芸の8月号を読むと、ボヘミアの作曲家アントン・ロゼッティは、もはや
マイナーな存在ではないそうです。確かに、最近は器楽曲の録音がぐっと増え
てきました。彼の作品では、私もホルン協奏曲をお勧めします。中でも、ホ長
調の1曲(残念ながら、録音はタックウエル盤しかありません)は、モーツァ
ルトのホルン協奏曲全集とカップリングさせても全然違和感なく聴けるほどの
傑作です。このような優れた作品がほとんど知られていないのは、本当にもっ
たいないことです。
ロゼッティは「レクイエム」も作曲しているので、どこかで録音してほしいも
のです。
ホグウッド=シュレーダーのモーツァルト全集って,出た当時は
何見ても大絶賛でしたが,いろんなピリオド奏法の録音がある
今でも良い全集ですか? それともコレギウム・アウレウムとか
みたいに「今となっては一つの通過点」的な存在?
18 :
名無しの笛の踊り:04/07/22 21:17 ID:pTC31tNI
ヴァンハル好きだな〜。NAXOSがもっと出してくれると期待してたんだが。
>>17 古楽器による全集は、現在でもピノック盤とブリリアント盤くらいですね。
ただし、これらは「交響曲全集」であって、ホグウッド盤の「シンフォニ
ー全集」には、これでしか聴けないという曲が結構あって、現代でもそれ
が全集としての価値を高めていると言えます。偽作のK.16a「オーデンセ」、
新・旧「ランバッハ」、ミヒャエル・ハイドンの交響曲などがその例です。
後期の曲はさすがに苦しいですが、廉価盤が手に入る現在、モーツァルト・
ファンは1セット持っていても損はないでしょう(私は、5万円近かった国
内盤CDを中古で買いました)。全集録音と平行して書かれたニール・ザスロ
ウの「モーツァルトのシンフォニー」(東京書籍)もようやく翻訳刊行され
ました(全2巻12,000円)。おそらく、モーツァルトの交響曲について日本
語で書かれた最も詳細な解説ですので、深く極めたい方はこれを片手に聴く
のがベストでしょう。
ボッケリーニの交響曲全集(CPOの8枚組)が届きました。
主題の対比よりも調和を好んだボッケリーニの流儀でまとめられた作品群は
独特の歌心が手を変え品を換え連綿と続きます。
その意味でセレナーデのような性格も持ち合わせているように感じます。
ボッケリーニは他の作曲家と違って古楽器による室内楽の演奏に優れたものが多いですが
Deutsche Kammerakademie Neussの演奏はモダン楽器によりながら
ときおり四重奏とトゥッティを切替えたりして十分チャーミングな仕上がりです。
21 :
17:04/07/23 00:18 ID:UWzGXriC
>>19 うーむ,わかりやすいです! どうもありがとうございます。
>>20 これだけまとまった録音は他にないので、cpo盤の存在はありがたいです。
ただし、全集としてはまだ完結していないらしいので、いつの日か続編が
出るかもしれませんね。
>>22 円満な演奏といえばそうですが、お花畑のような雰囲気がボッケリーニ的なのか。。。
一時期のヴィヴァルディと同じ感触がなきにしもあらずです。
ドイツ系の古楽管弦楽団は疾風怒濤の表出に優れていますが
レパートリーはまだエッセンスでの取り組みなので、体系的な楽しみは減退します。
コンチェルト・ケルン、フライブルク・バロックorch、ベルリン古楽アカデミーなど
スポット的に作曲家像を照らし出してくれるのが、今の状況でしょうか。
その意味ではホグウッドのモーツァルトSym全集は凄いのですよね。
>>19さんの紹介のように楽曲解説が付くと鬼に金棒です。
(なんとか盆前には手にしたいような。。。)
ミヒャエル・ハイドンの交響曲では、古楽器で演奏されたフンガロトン盤が
魅力あります(ネーメト指揮カペラ・サヴァリア)。現在3枚出ています。
フンガロトンは、cpoとともにミヒャエルの録音に積極的なレーベルで、交
響曲の他に「グロースヴァルダインのミヒャエル・ハイドン」などの宗教曲
シリーズやヴァイオリン協奏曲全集なども見逃せません。
>>22 マイナー作曲家の体系的な録音は、マーケッティング的に一昔前では不可能
でしたが、ナクソスやブリリアントなどの廉価盤レーベルが将来的に取り組
む可能性はあると思います。これらのレーベルは、当初は価格が安いだけで
レパートリーが平凡でしたが、最近の発掘路線には目を見張るものがありま
す。ブリリアントから出たカルッリの作品集Boxを見た瞬間、ヴァンハルの
交響曲全集、ボッケリーニの弦楽五重奏曲全集、ハイドンのバリトン三重奏
曲全集などもやってくれないだろうかと思いました。
>>25 ずいぶん昔にはヒューゴー・ヴォルフ協会とか会員予約で出してた時期に比べると
雲泥の差ですね。。。それも喫茶店でコーヒー一杯楽しむ価格なので驚きです。
カルッリのギター&Fpデュオは面白そうですね。存在自体を知りませんでした。
私もハイドンのバリトン三重奏曲を入れて欲しいと思います。
(モンポウのP全集をみたとき絶句でした。Ades所蔵のメシアンも出ないかと思ってます)
カルッリ、ジュリアーニ、トレッリなどのギター作品は、「イタリア」の明
るい日差しを感じさせてくれて、聴いているととても癒されます。
ちょっと時代が進みますが、パガニーニのギターを伴う室内楽曲もこれらの
延長線上の作品で、心から楽しませてくれます。
これらの作品は、イタリアの複数のレーベルから多数の音盤が出ていて嬉し
い限りです。
やっとボッケリーニの交響曲28曲を通して聴き終えました。
聴き終えた後にギター五重奏(モレーノ&ラ・レアル・カマラ)を聴くと
シンフォニーでトゥッティとソロ四重奏に切り分けられた対比が明瞭に判るので
耳が勝手にボッケリーニのユーモアに付いて行ってることに気が付きます。
古典派の室内楽や器楽曲にはシンフォニックな一面もあって楽しみのひとつです。
室内楽にもそれでしか得られない機知があるのですが
そういう境界線があやふやな面がボッケリーニにはあるようです。
29 :
名無しの笛の踊り:04/07/24 11:01 ID:4jCWpX2C
ゴセックとかメユールとか、フランス古典派の交響曲を聴きたいんですが、
CD少ないですね・・・
>>29 ゴセックの交響曲は、レコ芸8月号でコンチェルト・ケルンの演奏が採り上げ
られていましたが、ASVというレーベルからザンデルリンク指揮の交響曲集
が現在2枚(8曲)出ています。シャンドスの「同時代人」シリーズにもあり
ますね。
メユールは、かつてニンバスから4曲を収めた2枚組の全集(?)が出ていま
したが、現在ではナクソスから第1番、2番を収めた1枚と、最近BNLとい
うレーベルからベートーヴェンの1番とのカップリングでメユールの1番が出
ました(おそらく、古楽器による初録音)。
フランス系の作曲家では、最近出たヴァイオリン協奏曲集で少しずつ名前が知
られてきたサン・ジョルジュの2曲の交響曲も録音があります。この人のヴァ
イオリン協奏曲と協奏交響曲は、全曲聴く価値があります。
>>23 ホグウッドに興味を持たれたら、「ハイドン交響曲全集」をお勧めします。全
15巻を予定していましたが、現在10巻まで出たところで中断しています。
この全集では、ハイドンが交響曲の演奏に際して通奏低音のチェンバロを使用
していなかったという研究結果に基づいて演奏されています。実際、モーツァ
ルトの全集を録音した当時と比べてもオケが格段によくなり、初期から中期に
かけてのハイドンの交響曲で、今後これを超えるのは不可能ではないかと思わ
れるほど素晴らしい演奏です(疾風怒濤期の曲には、ライバルがたくさんいま
すが)。この全集盤で初めて良さに気づいた曲が何曲もあり、個人的にはホグ
ウッド最良の仕事のひとつだと思います。
>>31 くおぉ〜〜。大型物件ばかり。。。でも王道ですよね。
今日は今日とて辺鄙なものを物色してきました。
古典派作品の兵糧責め体制です。
●スペインの作曲家による交響曲集/コチェルト・ケルン
アリアーガ、ポンス、モレーノ、ノーノなど1800年前後の作品。
後期古典派から前期ロマン派までの作風が聴けます。
●ソル・ギター作品集/福田進一
マイスター・ミュージックに入れた第一集です。19cギター使用。
上記2点はボッケリーニの延長線を観たかった。。。と思いきや
実際は中央ヨーロッパからの影響が非常に強いことが判りました。
●カルッリ/ピアノとギターの二重奏曲集
>27で言っている作品集。
●Brescianello(1690-1758)/コンチェルト&シンフォニア
ヴュルテンベルクの宮廷楽長だった人だそうです。
シンフォニア(1738年)はコンチェルト・グロッソの延長のような作品です。
>>32 ボッケリーニに作風が似ている作曲家としては、こんな人がいます。
○Manuel Canales (1747-1786)
スペイン人の作曲家で、スペインのレーベルから弦楽四重奏曲集の作品1と
作品3の録音が出ています。
○Gaetano Pugnani (1731-1798)
イタリア人作曲家です。
序曲集(Opus111)、室内楽曲集(stradivarius)、「Werther」(Opus111)
などが出ています。
>>33 南欧的な大らかさと古典派というとどっちつかずな感じですが
永遠にメヌエットが続いてそうな妙な安心感があります。
紹介してくださった作曲家のCDは適時買い求めたいと思います。
35 :
29:04/07/25 16:05 ID:CvToJshX
>>30 ありがとうございます。レコ芸買ってきました。うーんタイムリー。
古楽器のメユールはぜひ聴きたいと思います。ナクソスのは持ってるんですが。
マイナー作曲家の録音に関してはモダン楽器オケの方が積極的なんですかね。
レコ芸の前古典派担当者って、たしかにガッツはあるけど、
明らかな失敗録音でも大推薦する傾向がありませんか?
>>33 たびたびすいません。
プニャーニの序曲集(1770年代)の試聴サンプルを聴いて思ったのですが
前古典派の頃のイタリア風序曲(またはシフォニア)をそのまま受け継いで
18世紀後半でも作曲していたグループが存在したということでしょうか?
例えばJ.C.バッハもイタリア時代(1760頃)に同様の作品を残しています。
この頃の10年で交響曲の形式が変化して急激に増殖したとすれば
18世紀終わりの30年間で古典派様式のシンフォニーが1万曲以上書かれた
ということになります。それだけ往時の公開演奏会が盛況だったのでしょうか?
>>37 一口に「古典派様式」と言っても、地理的な差異はもちろん、哲学、宗教、
言語、文学、芸術、社会、習慣の違いによって千差万別、様々な様式が混在
していたので、明確な線引きは難しいと思います。ハイドンのように、バロ
ック後期から古典派盛期を経てロマン派初期までの様式の変化を一人でやり
遂げてしまった作曲家もいます。モーツァルトが長生きしていたら、ルイ・
シュポーアのような作風になったのではないかと考える人もいます。18世
紀後半に多数のシンフォニーが作曲された理由は、それまで宮廷や教会だけ
に独占されていた音楽が、勃興した中産階級市民の娯楽として解放された、
時代の要求が大きかったのではないでしょうか。
クヴァンツ/ベンダ/C.P.E.バッハ/ツェルニーの自叙伝を集めた本を読んでます。
バッハ以外はアマチュアに近い音楽環境から横滑りして成功を収めた人でした。
一方で酒場から町の名士に至るまで、全ての人が音楽を楽しんでいたことも判ります。
クヴァンツのいう混合様式への取組みも、ヴィヴァルディやブラヴェなど尊敬する作曲家への
ブフォン論争とは少し距離を置いた音楽への好奇心そのものだったように感じます。
大都市での音楽批評雑誌も当時の国際的な音楽環境を映し出しているように思います。
>>39 クヴァンツといえば、「フルート奏法」やフリードリヒ大王のプロイセン宮廷
との関係で語られることが多い作曲家ですね。いわゆる「前古典派」の様式で
フルート協奏曲を何百曲も書いた人というイメージですが、最近は協奏曲やソ
ナタなど多くの録音を聴けるようになりました。
ベンダは、モーツァルトとのからみでメロ・ドラマが有名ですが、この人のシ
ンフォニアや鍵盤楽器の作品は、どれも大変優れていると思います(むしろ、
C.P.E.バッハの作品よりも好んで聴いています)。ベンダの子孫が演奏した録
音もいくつかありますね。
現在入荷待ちのモノ
7月中
◆マンハイム楽派の黄金時代/コンチェルト・ケルン
◆クレメンティ、ピアノソナタ集/シュタイアー
8月初旬
◆モーツァルト交響曲全集/ホグウッド&Aam
8月末?
◆18cイギリス交響曲集/ハノーバー・バンド
◆フリードリッヒ2世時代の音楽/寺神戸、他
◆C.Ph.E.バッハ、プロイセン・ソナタ/シュパーニ
レコ芸8月号では、イギリス人とロシア人の作曲家がほとんど紹介されていま
せんでした。
イギリス人では、せめてサミュエル・ウェズレイは取りあげてもよかったので
は。この人の作品は、英国のレーベルを中心に結構手に入ります。シャンドス
の交響曲シリーズにもありますが、2つのオルガン協奏曲集もなかなかです。
ロシア人では、やはりボルトニャンスキーでしょうね。声楽曲の録音が中心で
すが、交響曲や室内楽曲も聴けます。最近は、ロシアのレーベルから古典派の
録音がぽつぽつと出始めました。
>>42 たしかにロンドンの音楽事情を取り上げなかったのは不思議ですね。
イギリス人作曲家では、モーツァルトのお友達だったトーマス・リンリーや
弟子のアトウッドの作品も聴けますね。
レコ芸の特集で安田和信が試している「1780年の耳で」というのが面白いです。
先日購入した「西洋の音楽と社会」シリーズの 6, 啓蒙時代の都市と音楽 古典派では
個々の作品論は展開していないものの、当時オペラの地位が非常に高かったのが判って
むしろ器楽曲というのが、作曲家の技法的な部分を代表するものだと感じました。
クヴァンツの自伝でもオペラに関する並々ならぬ興味が伺えます。
そういうなかで突破者という視点は、少し熟慮する必要を感じました。
>>45 「1780年代の聴衆」のことでしたら、矢澤孝樹氏の記事ですね。
私は水谷氏の推薦盤に感心しました。チマローザの作品で「パリの画家」と
「オラーツィとクリアーツィ」、グレトリーで「ゼミールとアゾール」を
挙げています。できれば、ピッチンニは「漁師の娘」、パイジェッロでは
「マレキアーロのオステリア」を挙げてほしかった。
47 :
名無しの笛の踊り:04/07/31 18:20 ID:jC72UEvP
マンハイム学派の交響曲集とC.P.E.バッハのプロンセン・ソナタ集とが一緒に届いた。
いずれもカルル・テーオドーア、フリードリヒ大王という個性ある啓蒙君主の元で造り上げられた
音楽家集団の特異な芸風を物語っています。
ブフォン論争が冷めやらない中で両者の選んだ道は、それぞれに影響を深めていきますが
そうした未来図絵よりはアバンギャルドな姿勢そのものを楽しみたいです。
最近レコード店で、Ineditaという新興レーベル(?)を目にします。
クーラウのピアノ協奏曲や室内楽シリーズが出ていますが、Domenico
SigismondiとFrancesco Vegniの宗教作品を集めた音盤がお勧めです。
ただし、独語解説のみです。
49 :
名無しの笛の踊り:04/07/31 23:49 ID:LTTpcYdY
>SigismondiとFrancesco Vegniの宗教作品
いずれもイタリア人のようだけど作風はどうでしょうか?
>>49 Domenico Sigismondi (1770-1820)
ミサ曲イ長調
キリエとグロリアだけで40分以上に及ぶミサ曲です。男声のみのために
書かれており、古典派の様式です(ナポリ派のオペラを彷彿させます)。
この曲に限らず、イタリア人作曲家のミサ曲は、部分的に作曲された例
が多いのですが、これがイタリアの地域的特徴なのかどうかは知りませ
ん。
Francesco Vegni (1771-1845)
Inno
Cantata
これらは、独唱と合唱のために書かれた短い作品です。やはり、古典派
の様式で書かれています。
古典派様式=オラトリオ形式+循環主題ということでしょうか。
当時ミサは縮小される傾向にあって、モーツァルトも悩んでましたね。
ユニークな例ではミサ・ブレヴィスという形式で
ミサ通常文を4パートに折り畳んで一度に唱える方式。
これだとクレドは3分を切ります。ハイドンも曲を書いています。
もうひとつはオルガン・ミサという形式で、オルガンと交唱する形でミサが進められる。
このやり方は16世紀のトリエント公会議でも認められた方式ですが
モーツァルト張りの楽しげなソナタ形式で書かれたオルガン曲があります。
しかし40分のキリエとグローリアなんてなると、よっぽど大きな祝日だったのでしょうか。
またはベートーヴェンのように演奏会を意識して書かれたものかもしれません。
>>51 正確に言えば、キリエが約8分、グロリアが約32分です。いわゆる「カ
ンタータ・ミサ」の形式をとっています。
リーフレットがイタリア語(ドイツ語は間違い)なので、残念ながら作曲
された背景についてはわかりません。
53 :
名無しの笛の踊り:04/08/10 09:03 ID:8qrKFJPW
最近、後期古典派=初期ロマン派の作曲家をよく聴きます。
フランツ・クロンマー、アントン・ライヒャ、フランツ・ダンツィ
って、みんなボヘミヤの人ばかり……
どの作曲家も、管楽器を含む室内楽やパルティータが魅力的です。
C.P.E.バッハ
一曲だけ弾いた事あるなあ。でも交響楽もあるのか。
55 :
名無しの笛の踊り:04/08/19 12:28 ID:cScGHaUo
C.P.E.バッハ
ベルリン時代は不遇な面も含めて室内楽までだったけど
ハンブルク時代は好きな作品を書いていたように思う。
クラヴィコードによる鍵盤曲の全集も進んでますね。
こっちの作品で美学を完成させた感もあるので
それも一興かと思うでし。
話題のサリエリの受難オラトリオ「イエス・キリストの受難」にもう1組
新譜登場。
Marco Ozbic指揮
Ensembe Sarieri Wien
[fone 012]