昨年9月11日の米同時多発テロの2日前に、ウサマ・ビン・ラディン氏の軍事組織
アルカイダを掃討する「詳細な戦争計画」がブッシュ大統領にすでに手渡されていた
ことが判明した。
米NBCニュースが「米国と海外の消息筋」の情報として伝えたところによると、
ブッシュ大統領は、アルカイダに対抗する外交上、軍事上のあらゆる手段を使うことを
目的とした計画書である国家安全大統領指令に署名するよう求められていた。
テロ事件後のブッシュ大統領の行動は、ほぼその計画書の筋書きどおりで、計画書には、
諸外国への情報収集面での協力要請やアルカイダの銀行口座の 凍結、資金洗浄活動の
阻止なども含まれていた、という。
NBCは、計画書は、9月9日の段階でブッシュ大統領の机の上に載っていたが、ブッ
シュ大統領はテロ事件後まで署名するチャンスがなかった、と伝えている。
一方、米有力議員らは、米国政府がテロ事件の発生前に、テロ事件を未然に防げるだけの
十分な情報をつかんでいた疑いがあるとして、政府に説明を求め た。