パバロッティさんに絶縁状　連続キャンセルで

　世界三大テノールの一人ルチアーノ・パバロッティさん（６６）が米名門
メトロポリタン歌劇場の舞台を２回続けてキャンセル。激怒した観客に配慮
した劇場側は今後、パバロッティさんをオペラ上演に招かないと宣言、事実
上の絶縁状をたたきつけた。

　パバロッティさんは１１日、同劇場の今シーズン最終日を飾るオペラ「ト
スカ」に出演する予定だった。チケットは最高１５００ドル（約１９万２０
００円）と破格ながらも早々と完売。劇場は屋外に巨大なモニターテレビを
設置、チケットを持たないファンにも約３０００席を用意した。

　８日には同じ演目を体調悪化を理由にキャンセルしており、最終日に登場
するかどうか大いに注目されたが、開演５０分前に「出演不能」が発表され、
困惑した劇場側による「観客に直接謝罪してほしい」との要請も拒否した。

　パバロッティさんは６月に横浜でプラシド・ドミンゴさんらとの演奏会に
臨むが、高齢のため長時間動き回るオペラ出演は困難なのが実情。かつての
輝かしい高音も失われ、今回の事件は「パバロッティ時代」の終わりを象徴
するものといえそうだ。

（ニューヨーク共同）（毎日新聞）

ソース：http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020513-00001012-mai-soci