コードを作った人

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498ネタ提供
ジャズをやり始めると2-5のつぎに、コードパターンを知ることになるよね。
このとき機能とかドッペルドミナントとかの言葉がちらほらと耳に入ってくる。
たとえば Cmaj7-Am7-Dm7-G7-Cmaj7を1-6-2-5-1と音度分析して、
さらにこれを T-T-S-D-Tと機能分析する。
ここでお馴染みの「機能が同じ和音によって代理できる」という言説によって、
Em7-Am7-Dm7-G7-Cmaj7(3-6-2-5-1)などのバリエーションが説明される。

でもね。機能分析ってホントに意味があるのかな。
Cmaj7-Am7あるいはEm7-Am7には機能の変化はなく、
Am7-Dm7には変化があるなんてナンセンスだと思う。
機能などという概念は、まったく無意味なのではないか。

近代和声やジャズ理論などの説明には、
機能の拡大だとか、機能の否定なんて言葉が見られるが、
機能自体が幻想だったとすると、これらの説明がまったく不毛なものとなる。
「各スケールにはT/D/Sにそれぞれ対応する響きがあるから、
それを聞き分けられる耳を養おう」などという意見を見るにつけ、
それは響きの違いを聞き分けているという思い込みだと揶揄したくなる。