コードを作った人

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202199
いきなり165さん、正解です。あなたは曲も知っています。

第1〜5小節が不安定なのは、旋律が主音ではない属音Cを中心にしているからで、
逆に第7/8小節では旋律が主音Fを中心とするから安定すると考えられます。

完全4度上昇進行と完全4度上への転調は、立場あるいは解釈の違いです。
あなたが第6小節を特別に感じるのは、
そこで旋律がまったく異なる様相を見せているからです。
そしてあなたは、接続部分のC7(第6小節)は以降のFmに属すると考えていますね。

ところが同時にあなたは、
この部分の旋律が以前のC7と以降のFmとを繋いでいるとも感じているはずです。
事実、この部分で旋律はCからFへなだらかに降下しています。
この場合、接続部分であるC7(第6小節)は以前と以降の両方に属し、
したがって8小節からなる全体はひとつの固まりと考えることができます。

したがって「第1〜5小節のC7がFに向かう」と「6小節目でFに向けて転調」は、
同一の事柄をちょっと違う見方で述べているに過ぎません。
両者の違いをキーの概念に反映させたいなら、それぞれを独立した概念として定義し、
両者の中間的な状態についての議論を意識的に避けなければなりません。

僕の解釈ですが、
第1〜6小節は全体で第7/8小節へ向かうドミナントと考えて問題なしです。
旋律を考慮すると、 第6小節で旋律が急転回するので、
それだけが第7/8小節へかかっていくと強く感じられますが、
そのことから第6小節だけがFmへ向かうドミナントだとするのは誤りです。
旋律を和声分析の対象にするのは容易ではありません。

こう言うことをいうと、だれもコメントできなくなるよね。ここでは。
165さんがレスをつけるまで、だれも反応しなかったのはその証拠。
ここには、理論と楽典と教科書の区別が付かない、
したがって理論の解説書と似非理論の本の区別も付かない、
それらの内容に消化不良を起こしている──そんな人が多いように思う。
だけどそれを自覚せずに(本当は自覚してるんだろうけど)、
発言するのは楽しいんだろうな。

もしかしたら、モード絡みを遠慮するようにお願いしたからかな。
それだったら、まずモードの定義あたりから始めてもらいたいな。