【ハリフォー】 正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 【困り顔】

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40名無シネマ@上映中
俺は予備知識なしで行き当たりばったりにレイトショウを観るんだが、
今回はハリソンの新作という事だけを手掛かりに入ってみたわけだ。
タイトルからして「24」やなんかの、人気洋ドラの気の抜けた便乗劇場作品で、
映画館で観るにはソコソコのアクションをホドホドに楽しめるだろう、くらいの期待で。

まず聞いたことも無い映画会社だったのに驚いて(え、ハリソン落ちぶれた!?)、
映像がチープなのが気になって(カネ掛かってねぇなあ…)、つくづく日本人の肌は
キレイなんだなぁ…と改めて感心しつつ…

作品としては思わぬ拾い物だった。尺の割に長く感じたけれど、退屈はしなかった。
普通なら「長いな」と感じた時はダレて作品から気持ちが引いて気が散っている状態
なんだが、本作はそういうのとは違う、ずっしりお腹一杯な感じで、作品に惹き込まれて
いながら(映像とか全く気にならなくなっていた)も、しっかり長さを感じるという自分的には
不思議な感触だった。

で、自分の場合、自分とは境遇の全く異なる劇中の人々の身の上に起こる出来事に共感するのは、
あくまで作品のお話に乗っかっている限りで主人公に感情移入してみたり…という程度に
留まりつつ美味しく鑑賞するのが普通なんだが、この作品では人物各々の立場や心情が
何故か普段より深く自分の中に(しかも自然に)入り込んで感じさせられ、考えさせられるようで、
オムニバス的なそれぞれの人物に、それぞれ共感や同情を覚えるという、滅多にない映画体験を
得られた。Xメンとか如何にも映画の醍醐味で大好きなんだが、本作の様な作品をたまには
観たいよなぁ…これぞ映画だよなぁ…とか感じられて満足。