松本人志 第一回監督作品 「大日本人」part88
イエスは女に答えて言われた、「この水を飲む者はだれでも、またかわくであろう。
しかし、わたしが与える水を飲む者は、いつまでも、かわくことがないばかりか、
わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠の命に至る水が、わきあがるであろう。」
(ヨハネによる福音書4.13−14)
さて、肉じゃがである。なぜ肉じゃがをセレクトしたかというとだな、
玉葱が余っていたからだよ。じゃがいもは買った。にんじんも。
肉じゃがつくって万が一不味かった場合の保険で鶏の腿肉も買ったのさ。
すなわち本日の自炊事始のメニュはだな、@肉じゃがAカラアゲというわけだ。
俺様はだな、鼻歌まじりにピーラー(皮むきのことだよ、100円ショップにあるよ、
おぼえとけ!)でじゃがいもの皮を剥き始めた。4個だよ。芽もたったよ。ピーラーに
芽をとる輪っかみたいなのもついているのよ。剥いてテキトウに切って水に浸したよ。
それが基本だからな。そして人参、玉葱と適当の大きさに切る。知っていると思うが
玉葱の皮を剥いて切ると、本当に涙目になるんだぞ。(続く)
んで、牛肉の細切れ肉といっしょに、まず軽く炒めるのよ。でもそんときに
俺様は思ったんだ。「鍋、ちっちゃくね?」と。なんかギュウギュウ詰めに
なっているのよ。でも、まあいいや、いやな予感はするけれども。んで、炒めたあと
だし汁、みりん、砂糖、醤油を投入して、最初は強火で5分ほど、さらに弱火で
15分ほど煮込んださ。もちろん落し蓋をしてな。けど、容量オーバーしているせいd
「これ、普通の蓋でもいいんじゃね?」とも思ったさ。弱火にするとき、
用意しておいたゆで卵を半分に切って入れたのよ。なんかそういうのはいいかなと、
おまけみたいで、ああ、そうだ卵もあったのだよな みたいな。(続く)
灰汁がいっぱい出たからそれをすくって取ったりしながら15分ほど
待ったさ。それから味見したら、これがうっすいのよ。じゃがいもも
全然味がないのよ。醤油、砂糖、みりん、酒を足したさ。で、
味をしみこませるためにかき混ぜたりしているうちに、ゆで卵が崩壊
黄身が液中にほどよく分布して、変な色になったさ。ゆで卵なんて入れるんじゃ
なかったよ。しかも2個あったから、すげーいやな感じなんだ。でも我慢して
また煮たさ。(続く)
火をとめて、しばらく放置していれば、マジックが起こるかもしれない。
その間にカラアゲをつくろう、とマインドリセットし、あらかじめ酒、醤油、
につけこんでいた腿肉に卵と片栗粉をつけ160度の油で5分ほどあげ、最後は
強火にしてカラっと仕上げる。この火加減が絶妙ね、センスあるよ、俺
と自分を励ましながらやったよ。(続く)
そしていよいよ試食タイム。のどこし本生かんなんか飲みながら(本物のビールは
高いからな)食ったよ肉じゃが。うーーーーーーーん。どうなんかな・・・・
うーーーーーーーーーん。不味くもないが、美味くもない。絶対に美味いとは
言えない。うーーーーーーーーん。カラアゲのほうは味が沁みていない。
漬け込むときに肉に穴あけとくべきだったかもしれんな。結局どっちも
もう一つだなあ・・・
これまでは天才的料理センスだのみで、レシピはほとんど無視していたが、
どうやら俺様の自炊事始も見えない壁にぶちあたったようだな。
次回は基本に立ち返るべく、カレーをつくることとする。
それでは、また。