10才の母甘利春菜コドモのコドモ

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36名無シネマ@上映中
主役の甘利はるなのノホホンとした雰囲気に似て、映画は最後までノホホンとコミカルに進むが、そこで描かれている世界はすごい。11歳の女の子がな
んとなく妊娠し、親や学校の先生たちが気づかないうちに、彼女の級友たちの助けだけで見事立派に赤ん坊を産んでしまう。この映画は、『ジュノ』な
んかよりはるかにラディカル。◆最初の方のクラスルームのシーンで、子供たちの表情がそれぞれに個性的であることに、これから展開される演技が、
舞台の様式化されたセリフや型にはまった演技には終わらないであろうことを予測させる。オーディションで400人ものなかから抜擢された甘利はるな
の存在感。「くっつけごっこ」(性行為の描写はない)をしていて春菜(甘利はるな)を妊娠させてしまうヒロユキを演じる川村悠椰は、キャスティン
グとして適材適所。川村は、そういうことが好きそうな子供のイメージではなく、だからといって、そんなことをするようには見えないわけでもなく、
見ているうちに、そういうこともありえるなと思わせるところが絶妙だ。◆子供が妊娠し、おなかも次第に大きくなり、食欲も変化しているのに、それ
に全く気づかない親たちは、風刺の対象になって当然だが、この映画は、世界をそういう格式ばった姿勢ではとらえない。そういうこともありなのだ。
新任教師で「新しい」性教育に熱心な八木先生(麻生久美子)も、肩透かしを食い、八木先生のやりかたに躊躇していた、教頭(塩見三省)をはじめと
する他の教員たちも、風刺されていることにはかわりないが、この映画は、一面では風刺しながら、それもありかという寛容さを見せる。「事件」で学
校に集まった父兄たちも、型通りに「責任」の追及をするが、映画は、父兄たちのその後の反応にはこだわらない。わたしが、「ノホホン」と言ったの
は、そういう意味だ。萩生田宏治のバカメ「14才の母」の中2の出産の何倍も重い小5のテーマを高も軽く扱うバカ監督め。この監督を称賛するやつ
らもバカである。小5の出産〜映画化に異議「コドモのコドモ」という漫画をご存知だろうか?(著者:さそうあきら 出版:双葉社)ストーリーを簡
単に説明すると『小学5年生の男子と女子が「くっつけっこ」と呼んで、それと知らないまま性交渉。女の子は妊娠してしまう。しかし、周囲の大人た
ちはそれを信じようとせず、