映画×ドラマ「赤い糸」

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84名無シネマ@上映中
『赤い糸』問題(2)

 また、上記の個別の問題以外に、そもそも、アクセス数を根拠に、過大な視聴可能
性人数を弾き出した代理店、それを鵜呑みにし、かくも無内容・有害な作品を「純愛」
という虚偽の包装紙に来るんで製作する、フジテレビ・松竹−また、この番組・企画
に関係・出資するスポンサーは、ここまで問題性が明らかになっている稚拙な作品を
あえて映像化して世に問う「意義・意図」を明らかにするべきである。
ただ「売らんかな」という問題ではなく、これはメディアの良識と責任に関する根幹
の問題と連関する。

 TBS系統の「恋空」が5%に届かず、日テレ系統の「学校じゃ教えられない」も保
護者から「子供に見せたくない番組・ベストテン」入りしている現状、あまりに露骨
で過激な中高校生のセックスや妊娠がテーマをテーマとしたものは、この夏休みにあ
っても低視聴率にあえいでいるのが現状である。
 逆に、古くさい古風な学園ドラマ「ごくせん」が高視聴率をマークしているのは、
ある意味、皮肉である。

 保護者の選択によって、テレビの視聴の選好や映画の鑑賞は大きく左右される。
「保護者が子供に見せたくない番組・映画」を量産して、テレビ局や映画会社に何の
利得があるのか、客観的には全くその理由がわからないのが正直なところだが、この
流れを考えると、主人公の中学生の男性遍歴、強姦、妊娠、友人の喫煙、麻薬などの
非行を前面に打ち出した『赤い糸』の前途は多難である。
 同番組の公式HPなどでは「純愛路線」を謳うが(また、意見聴取の項目もない
「一方的告知HP」である)、主人公・南沢奈央がシナリオを読んでショックを受け
たとの報もあり、内容の過激さは、依然、保たれているようにも思われる。
「傷は浅いうちに・・・」という声も漏れ聞こえるようであるが・・・