ターザン山本のシネマイッキ塾

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34名無シネマ@上映中
1980年5月18日、光州で起こった民主化を求める市民とそれを抑えようとする軍隊の衝突をドキュメント風に描いた映画「光州5・18」。

 これは韓国の人たちにとってはタブーの事件だった。軍事政権化、多くの市民が犠牲になったからだ。

 それもあってこの映画が公開されると観客動員740万人を超える大ヒットとなった。歴代韓国映画興行収入第8位に輝いたのだからすごい。

 しかし私は実に呑気(のんき)なものである。主人公のひとり看護師、ミネ役のイ・ヨウォンが、奇麗な女優さんだなあと、上映中そればかり考えていた。

 たしかに彼女はひときわ光っていた。美しかった。イ・ヨウォンの存在がなかったらこの映画は正直、退屈してしまう。

 さらに市民を指揮する元軍隊で大佐だったバク・フンス役のアン・ソンギ。この男優は1952年生まれの56歳なのだが、また格好いいのだ。

 映画の中ではガク・フンスはミネの父親という設定。そしてタクシーの運転手でかわいい弟を軍に殺されたミヌ役のキム・サンギョンもいい男なのだ。

 やさしくて母性を刺激するタイプ。要するにこの3人の主人公のビジュアルの良さがきわだっているのだ。

 理想の親父、理想の女性、理想の男性というわけである。それがこの映画の悲惨なストーリーを完全に救っていた。

 いやあ、美男美女というのはいいよな。悲しい事件を題材にしながら一方ではこの映画は視覚的には、古風なメロドラマ仕立てになっているのだ。

 やられたあである。やっぱり映画はスター主義、美人と美男子は絶対に必要だ。



http://www.ibjcafe.com/talk/content/tarzan/column/6/117.html