1 :
名無シネマ@上映中:
07年度アカデミー外国語映画賞ドイツ代表決定!
「この曲を本気で聴いた者は、悪人になれない」
1984年、東西冷戦下の東ベルリン。
壁の向こうで、何が起こっていたのか?
ようやく明かされた“監視国家”の真実――。
あの日、聴こえてきたもの。それを聴いたとき彼は、生きることが与える歓びに震える。
公式サイト
http://www.yokihito.com/ 第79回アカデミー賞外国語映画賞候補作。
2007年2月10日よりシネマライズ他にて全国順次公開。
2 :
名無シネマ@上映中:2007/02/07(水) 21:29:38 ID:maJpVeCj
国家保安省(シュタージ)局員のヴィースラーは、劇作家のドライマンと舞台女優である恋人のクリスタが
反体制的であるという証拠をつかむよう命じられる。成功すれば出世が待っていた。
しかし予期していなかったのは、彼らの世界に近づくことで監視する側である
自分自身が変えられてしまうということだった。国家を信じ忠実に仕えてきたヴィースラーだったが、
いつの間にかその自由な思想、音楽、文学、生活や愛に影響を受け、
今まで知ることのなかった新しい人生に目覚めていく・・・。
初監督作にして世界で大絶賛を浴びるのは、弱冠33歳のフロリアン・ヘンケルス・フォン・ドナースマルク。
歴史学者や目撃者への取材、記録文書のリサーチに4年を費やし、
人類史上最大の秘密組織“シュタージ”の内幕を驚くべき正確さで描いた
本作は“近年のドイツでもっとも重要な映画”と称賛された。出演は、
自身も監視された過去を持つ東ドイツ出身の名優ウルリッヒ・ミューエ。
変わりゆくヴィースラーの哀しみと歓びを静かに物語る。
また、『愛人/ラマン』や『イングリッシュ・ペイシェント』を手掛けた
オスカー受賞者のガブリエル・ヤレドが台本から参加し美しいソナタを提供した。
アンズラビリンスとどっちが面白い?
華氏451のパクリ臭い
最近のドイツ映画界は日本人より自虐がひどいな
白い兄弟でも黒い兄弟でも
ネズミを捕る兄弟は偉大な兄弟だ
あまり面白そうにも思えないけど、自分はDDRヲタだから見に行く予定
8 :
名無シネマ@上映中:2007/02/08(木) 14:37:20 ID:uKtOoY+Q
文春の映画評で知った。 おすぎがどうしてこの時期にこの映画なのかわからないと書いていてちょいウケたw
自分はなんかドイツなんかがこの時期こういう映画をとる必然性が充分あると感じたので、やっぱテレビ出てる人は違うなと感じた。
舞台が1984年当時の東独なんて狙いすぎだろ
10 :
名無シネマ@上映中:2007/02/10(土) 22:22:12 ID:UqeI+c3N
で、見た人どうよ
明日行く
12 :
名無シネマ@上映中:2007/02/10(土) 22:50:45 ID:PfSsUrUw
見てきた。個人的には好きな映画。最後が良かった。
でも予告見て音楽が結構重要な映画なのかなと思ってたから監視員が音楽に聴き入るシーンは
ちょっとだけでアレ?と思った。
国家にあれだけ見張られて自由に会話できないなんて信じられないけど
実際に当時はそういう人達がいたんだろうな。
監督33歳なんだよね。よくこの時代の映画を撮ったもんだ。
13 :
名無シネマ@上映中:2007/02/10(土) 22:54:45 ID:+mdTZXD9
俺も明日行きたいけど、混んでそうだなあ。
連休は避けようかな。
14 :
名無シネマ@上映中:2007/02/10(土) 23:23:37 ID:PfSsUrUw
今日は混んでたよ(シネマライズ)。2階の後ろまで満席。
でも日曜日の最終回は1000円で見れてお得。
おじいちゃんから若者まで来てた。
社会派映画ではない。
仕立て屋の恋風の切ない映画でした。
16 :
名無シネマ@上映中:2007/02/11(日) 01:43:50 ID:eOwrV/q7
えぇー!?
仕立て屋の恋もこの映画も好きだけど全然違う種類だと思ったけどな。
第一、善き人は恋愛映画じゃないし。
(以下ネタバレ)
もしかして女が裏切る所が同じとか思ってる?
仕立て屋は女が自分の犯した罪を自分の事好きなオジサンになすりつけたんだし、
善き人は女が女優として生きていくために仕方なく恋人の悪事を吐いたんだから
全然別物でしょ。
撮り方(色抑え目の暗い映像)と切ない映画だってのは共通してるけどまったく別物。
夕方の回で前2列か端っこと言われたので2階にした
上の階は2階のほうが見やすいはずなのでOK
俺も音楽がもっと重要と思っていたから、あっさり味に
肩透かしをかんじながらも、これでよかったと思う
女優があと5年若ければなおよし
18 :
名無シネマ@上映中:2007/02/11(日) 23:09:29 ID:XlZiVrSi
1984年の世界そのものだね、オーウェルの。
主人公の監視員は愚鈍だね。
同期が中佐でえらくなったのにくらべて出遅れてるのが
よーく伝わってくるだめ男という感じだった。
チョビヒゲのおっさんは思想よりも出世命
ホーネッカーネタでそれを表してると思ったけど
>>16 ストーリーが似ていると言ったのではないです。
恋愛映画ではないけれど、愛についての映画だとは思う。
仕立て屋の恋を連想したのは、ひとえに主人公の風貌からですが。
この主人公は、仕立て屋の恋の主人公のように“愚鈍”ではないし、
“だめ男”ではない。
21 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 10:39:09 ID:ZAazHp01
愚鈍でだめ男じゃん。
仕事しか能がなくって、それを逸脱したら白紙になった。
しかもあんなひどいことしたのに全然わかってないし。
あの女優ころしたのはあいつだろ。
22 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 13:57:30 ID:BiDUkfN1
色んな解釈の人いるんだね。
ネタばれあり↓
私は女優さんは誰のせいで命落とされたとかより
当時の東ドイツで女優として生きるには国家(スケベ大臣)に従わなくては
いけなかったのが切なかった。
自分は監視員はタイプの件GJだと思った。ああしなければ劇作家は処刑されてたし
女優さんは自分の密告で彼が捕まったら深く後悔しただろうし。
| _ \
| 【'A`】 アンッアンッアンッ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ /
________ / ̄ ̄ ̄ ̄\
(はい、もしもし? ) | いい娘一人 |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ \ お願い/
V |/ ̄ ̄ ̄
[ □] ('A`】>
エ ヘヘ ノ `~~田
24 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 17:15:01 ID:DL0FnmIL
>>21 …何をどう観たらそんな解釈になるんですか。
ヴィースラー大尉は間違いなくスゴ腕。社会主義を純粋に信じたバリバリのシュタージ。
だけど一方で、私欲の為に権力を濫用するヘムプフ大臣やグルビッツ部長を軽蔑する人物でもあった。
この設定が良かったと思います。
それが普通の解釈だと思う
26 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 19:53:05 ID:ns0bAdTi
ああいう抑圧的な中でのレジスタンスは最後の砦は互いの信用だと思う。
その前にこっそりタイプをかくしてるとこを
偶然女優がみつけるシーン、あれは互いの信頼が不安定な伏線じゃないかな。
その状態で大尉は、女優の、女優としてのプライドをくすぐって、弱っていた
信頼関係に亀裂を入れた、そして女優はそれが取り戻せない気の迷いと後から
気づいて絶望して死んだんじゃん。たぶんほかのシュタージのやり方では
ああまで素直な口の割り方しなかったはず。
大尉は自分のしたことの重さが全然わかってないわけだよ。
しかもそのあたりを知らない作家に感謝されてぬけぬけと誇らしく
感じてる、だから愚鈍だと思うわけだ。
27 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 19:55:26 ID:ns0bAdTi
とまあ、いろいろ書いたけど、映画の見方、解釈には
いろいろなのがあり、個人の思い入れなんかにも左右される、
そういうことで、こんな見方もあると許してくださいな。
感動に水を差すようだったらごめん。
28 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 20:27:26 ID:8VAzVERe
こんなカス映画
違うの分かる私は見ないわ
脚本家の恋人への心遣いがわからないのか
それにオープニングの講義で主人公のそれまでの仕事振りは連想できるはず
30 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 21:24:38 ID:VKbhJkm8
社会派映画じゃなくてロマン映画だったよ。
新聞の映画評欄で持ち上げる程のものとは思えん。
途中も冗長なら、終盤もラストも蛇足。
体制と個人の問題なら「白バラの祈り」が圧巻。
こっちは上で誰かが言ってたようにDDR版「仕立屋の恋」だ。
31 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 21:33:54 ID:ns0bAdTi
かけおちした二人が結局うまくいかず別れる。
それは追っ手に邪魔されたからではなく、心の底で
どこか互いに信じきれないところがあって、ちょっとしたことで
それが表面化して魔が指してしまうから。。。
それと似たような映画なんだと思う。
大尉は仕事しかできない、愚鈍というか愚直な人なのだろう。
使うには便利だが不要になったらポイ捨て要員、そんな気がする。
32 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 21:36:43 ID:ns0bAdTi
結構、なにかと反論する俺は、なんだかんだといって
この映画に結構入れ込んでいるんだなとシミジミ
This is for meだけ英語だった
34 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 22:22:43 ID:8VAzVERe
こんなカス映画
違うの分かる私は見ないわ
35 :
名無シネマ@上映中:2007/02/12(月) 22:49:41 ID:BiDUkfN1
みんなにスルーされる28、34ワロスw
今までの講義を聞いていれば
ID:8VAzVEReが嘘をついてるのはわかるな
「白バラ」はあほな学生運動に感じられてだめだった、まあ実話だけど
そういえばこの映画はほとんど若い人が出てこない
37 :
名無シネマ@上映中:2007/02/13(火) 01:02:05 ID:mTYOijvO
さっき最終回観て来た。
良い映画だった。満足。
が、久しぶりにライズに行ったら座席指定になっていて、
隣のババアが上映中、いちいち声を出して感想を言うので参った・・・orz
おい、ババア、死ね。
38 :
名無シネマ@上映中:2007/02/13(火) 01:03:18 ID:BOwA0YKn
39 :
名無シネマ@上映中:2007/02/13(火) 01:51:58 ID:uuDzFEfE
(ネタバレあります)
監視報告書の最終ページの指紋って、パンフによれば、単なる報告者の捺印なんですね。
自分はてっきり、赤いインクリボンでの汚れかと思い、ニヤッとしてしまいました。
ラストの謝辞は、展開としては読めてしまうけれど、鮮やかなストップモーションにやられました。
彼の全編で唯一の心からの“笑顔”だったのではないでしょうか。
40 :
:2007/02/13(火) 02:04:39 ID:GnMovb8q
アクション映画にしか興味がないけど、見てみたいと思う。
>>39え??あれって主人公がタイプ隠した時に付いたインクリボンでしょ?
そうじゃなきゃ、作家さんがタイプを隠してくれたと
確信する根拠がないし・・・。
それはそうと、オレも今日見てきたけど、本当に期待通りの力作でした。
宣伝じゃまた音楽がらみのお涙頂戴かと思ったが、
往年の「カンバセーション:盗聴」を思わせる極上の心理サスペンスでした。
↑でも指摘ある「仕立て屋の恋」の影響も確かに見受けられるし、
監督はかなりの映画通なのじゃないかな。
42 :
名無シネマ@上映中:2007/02/13(火) 07:53:57 ID:tkE11HnB
敷居の下にタイプがなかった時点で作家を無罪放免にしたのは
シュタージ甘いね。あの精神状態なら問い詰めればすぐに
白状したろうに。
あの中佐も初期から大尉を疑ってるのかと思ってたのに
拍子抜け。
結局は、最後で謝辞を言わせるために生かされたんだろな、と
ひねた見方をする。
43 :
名無シネマ@上映中:2007/02/13(火) 10:47:47 ID:zY2I4dyJ
>>42 女優が死んだから、死人に口なしで作家も無罪放免にしたと思ったが、違うの?
44 :
名無シネマ@上映中:2007/02/13(火) 11:03:02 ID:SO1u5s6c
国家的恥に関わる事件だ。
女優の死くらいで幕引きにならないと思うな。
また、あの取り乱し方をみると密告の内容、少なくとも
嘘ではない、と考えないか?
俺がシュタージならドライマン連行し、40時間尋問する。
物的証拠がなければ捕まえられない、シュタージはそんな体制でも
ないだろうし。
俺ならその前にあの大尉を射殺する
>>44 ドライマンは西ドイツでも評価が高い、いわば有名人だったわけだから
物的証拠もなく引っ張るのはかなりまずいんじゃないかね。
実際、ドライマンが自白したとしても
今まで上げていた報告書との差もあるし、
中佐としてはタイプライターがなかった以上、調査を終えて、
適当な理由をつけて大尉を左遷するのが、
自分のキャリアと、(一応)友人を守る精一杯だったのではと思う。
あの赤リボンが朱肉を見たときに連想させる小道具とはうまいな
48 :
名無シネマ@上映中:2007/02/14(水) 01:15:47 ID:Ayi5eoW/
俺はヴィースラーの手についた女優の血かと思ってた。
パンフには違う事書いてあるんだな。
49 :
名無シネマ@上映中:2007/02/14(水) 07:57:38 ID:b8PwOsrU
ドライマンがタイプ隠すとき指に怪我しなかったっけ?
それが紙について指紋が残り、証拠になるのかと思ったら違った。
怪我じゃなくて、インクリボンに触っちゃったから。
インクリボンなんて知らんのかw
そんな証拠を残すわけないか
52 :
名無シネマ@上映中:2007/02/15(木) 00:49:38 ID:JsxhoWwP
心情的には、インクリボンで汚れた説に立ちたいですけど、それって書類ミスとしては致命的ですね。
左遷どころか国家反逆罪級かも。
やっぱり、連想だけを狙った伏線、演出なのでしょうか。
53 :
名無シネマ@上映中:2007/02/15(木) 22:11:47 ID:5g606hDp
考えてみれば、お手つき女優が死んじゃったから中佐は大臣から
責任とらされるだろうね。
だから、もう国家のことなどどうでもよくなって、あれこれ大尉を調べるより
左遷とか手っ取り早い腹いせですませたのかも。
などと考えていたら、管理職の中佐に同情してきた。。。
54 :
名無シネマ@上映中:2007/02/16(金) 13:10:25 ID:Vx20poCh
明日大阪は混むかな?
55 :
名無シネマ@上映中:2007/02/17(土) 08:37:01 ID:Yp9n8rqx
これって面白いの?
シネマライズ、昨日(金曜)初回で70パーセントくらいの入込み。
関東ではここ一箇所の公開だけだから、多いとも少ないともなんとも。
赤い指紋、はドライマンがタイプライターの隠匿者を確信するキーポイントだから、
「ただの指紋」と言い捨てられちゃうと、ちと困ります。
抽象的に誰でもおんなじ赤い指紋から連想した、というシュールなオチもアリだとは思うけど、
そしたらドライマンは少々オバカさん、ということになっちまいます。
57 :
名無シネマ@上映中:2007/02/17(土) 12:58:14 ID:Yp9n8rqx
大阪で見てきたがこれは実話?
58 :
名無シネマ@上映中:2007/02/17(土) 13:18:07 ID:ocw1okJs
実話じゃないよ。
でも当時の東ドイツにはこれと似たような現実があったんだろうなと思う。
59 :
名無シネマ@上映中:2007/02/17(土) 13:35:12 ID:Yp9n8rqx
実話じゃないんや。でも大尉役の人は実際に密告されていたんか。複雑な心境だろうな
プロの仕事師が汚れた手で仕事するかなあ?誰か二回目を観て確認して
2回見たけど、手自体は映ってなかったと思う。
実際、アパートの玄関の角に立ってる大尉の姿しか出てこないし。
中佐に報告書を渡すときも、特に映ってなかったと思う。
あの赤インクがなければ「誰がタイプライターを隠したのか」が
ドライマンにはわからないわけだし、プロの仕事云々の話じゃないわけだ。
プロの仕事師なら、シュピーゲルの話題に思わず反応してしまったときに
「しまった」って顔しないし。
>>58 大尉役の人は実際シュタージにつけられてたらしいし
実の奥さんに密告もされていたそうだ
63 :
名無シネマ@上映中:2007/02/18(日) 09:47:48 ID:T6lrmWtI
少しカット割りが変なところもあったよね?
例えば?
65 :
名無シネマ@上映中:2007/02/19(月) 09:09:50 ID:cnpNnG4I
最後の方で手紙の開封作業している時にカット変わると手紙が消えてたりしてたね
66 :
名無シネマ@上映中:2007/02/19(月) 19:31:11 ID:myKT9GN6
シネスコな必要が全然無いのになんでシネスコなのかと思った。
まあまあ良くできたメロドラマでしたね。
67 :
名無シネマ@上映中:2007/02/19(月) 21:23:23 ID:qg/GAj6A
たぶんDVD出たら買う
素晴らしいラストシーンに泣きました!
涙がとまりません?
笑わないドイツ人、軍服が似合うドイツ人、時間厳守の
ドイツ人、全てを記録する完璧なドイツ人
この涙のわけは?
69 :
名無シネマ@上映中:2007/02/19(月) 21:27:12 ID:SSEZBiSD
なぜ大佐はこの劇作家を守ったのか。その感情を思うと鳥肌が立つ。
かつてミハルコフの初期作品『戦いの終わりの静かな一日』では
ロシア兵が古典絵画をかばってナチスの残党に撃たれるシーンがあった。
本当に美に理解がある人ならば口先で賛美するだけでなく身を挺して芸術を守る。
それは個人主義的な現代の価値観からすれば狂気の沙汰かもしれない。
だが捨て身で守るに値する美は確かにある。文化的遺産は上層階級の私欲により潰されてはならない。
腐った体制から純愛に生きる劇作家という文化的遺産を守る大佐は真の社会主義者と云える。
その奥深さ故にヘルツォークでさえもこの作品を絶賛したのだろう。
かつては労働者の味方だった共産党にだって利己主義の卑劣な豚はいる。権力を盾に劇作家の恋人を脅し手込めにしようとする醜い私欲の塊。
この豚の私欲が公共の財産たる芸術を捻り潰す。豚の手先として劇作家の自宅に盗聴器を仕掛けた大佐は良心を信じる作家たちに打たれ豚に背く。
自分たちの舞台を守る為に豚に抱かれる事を選んだ女優の前にァンとして現れ権力に屈せぬよう諭す。これは実に素晴らしい名シーンだった。
素材の話題性に依存し過ぎずラブストーリーとしてもサスペンスとしても実に周到で魅力的な傑作。シェチンに遅れる事30年、やっと東ドイツ版『天雲山物語』が姿を現した。
コピペ乙。
>時間厳守のドイツ人
あの娼婦のオバチャンのことか?
72 :
名無シネマ@上映中:2007/02/22(木) 00:45:43 ID:EY46c8j3
二回目行こうか考え中
いまいち自信がないが、手紙の開封作業してたときに後ろにいた人は、
ホーネッカーと太陽のジョークを言ってた人だよね?
やっぱり左遷されたのか・・と思ったよ。
74 :
名無シネマ@上映中:2007/02/22(木) 20:30:17 ID:1m5WZSBq
監視ものとしては「EAST WEST 遙かなる祖国」や
「ビューティフルマインド」「ミュンヘン」のようなおもしろさがある。
大尉は西側思想や音楽に共鳴したという解説があるが、あまり作中には
描かれていない。女優に感情移入しすぎた末の?末記といったところだ。
ところで大尉が持ち去った本の作者は誰でしたか。ど忘れしたので教えてください。
>>73 やっぱりそうだよね? >ホーネッカーと太陽のジョークを言ってた人
ああいうオチは好きだな。出た瞬間クスっと笑っちゃったよ。
77 :
名無シネマ@上映中:2007/02/22(木) 22:08:08 ID:Y7xeFcR6
75さんありがとう。「てんまつ」は変換不能の字のようです。
78 :
名無シネマ@上映中:2007/02/23(金) 16:41:23 ID:wGVd+WCu
アカデミー最優秀外国語映画賞期待あげ
79 :
名無シネマ@上映中:2007/02/23(金) 20:35:36 ID:0OH0DVEI
娼婦のオバちゃんでかすぎw
大尉が小さく見えた。
これで拡大上映が期待できるかな。
映画と同じように淡々としたスレですね
アカデミー外国映画賞とりましたね
おめでとう
おお〜外国映画賞おめ!
映画はそんなにしょっちゅう観ないんだけど、
これは設定に惹き込まれて映画館に足を運んだいきさつがあるから、すごい嬉しい。
84 :
名無シネマ@上映中:2007/02/27(火) 19:41:10 ID:+goL+7IP
中野翠がベタ誉めしてました。
85 :
名無シネマ@上映中:2007/02/27(火) 21:39:42 ID:R1wTgNHi
"おすぎ”の評価は「EAST WEST 遙かなる祖国」以来の内容?
「何故、今、この題材で映画を撮らなければいけない必然があるのか、
判らない。」(週間文春07.02.15より)
この方は共産党下の抑圧ものはお嫌いなようだ。
どーでもいい
おすぎって一般人以下の鑑賞能力と言語表現しかできないのに
仕事なくならないのが不思議だ
88 :
名無シネマ@上映中:2007/02/28(水) 14:02:01 ID:gEZEEg0Q
外国語映画賞なんて世間に認知されてないから、影響ナシだと思う
いや、単館規模なら充分影響あるよ
91 :
名無シネマ@上映中:2007/03/01(木) 00:41:16 ID:xbsapH1w
実際渋谷は混んでるの?
公式サイトの文字が見られないです。
黄土色のバックは表示されているのですが。
IEの6.0を使っています。何故でしょうか?
>>92 JavaScriptがオフになってるんじゃないの?
ツール→インターネットオプションで確かめてみ。
再 映 画 化 決 定
95 :
名無シネマ@上映中:2007/03/01(木) 21:41:59 ID:59e0hxv0
衝撃的な事実が明かされるわけでもなく、まるで御伽噺のようだ
やはり、色々制約があるのか、何が言いたいのか分からない
詰めの甘い映画になっていると思う。
統一された今、昔のことを蒸し返してもしょうがないしね
いまや、地峡全体が監視社会になろうとしているのは皮肉としか言いようがないw
良作。おれが言うまでもないが。
色々ある中で、びっくりしたのが、壁の崩壊後って、監視されていた市民は
自分についての記録を自由に閲覧できるようになってた、ってこと。
しかも完全な生資料だしな。
ナチスに対する徹底した裁判といい、やっぱ、ドイツ人って凄いと思った。
いい映画だった。久しぶりにパンフ買ってしまった。
夕方の回、谷川俊太郎が見に来てた。
98 :
名無シネマ@上映中:2007/03/02(金) 17:46:21 ID:QYZZyAw1
最低10レスくらいは読んでから書き込もう
101 :
名無シネマ@上映中:2007/03/02(金) 20:21:13 ID:JK1A5E5W
またリメイクか。ハリウドおわた。
102 :
名無シネマ@上映中:2007/03/02(金) 22:30:09 ID:9c0Jmsnz
今日観て来ました。2回目前のほうの席は空いていましたよ。
>>76そのシーンでは自分を含めクスリとした人が多数いましたよ。
後半ぐんぐん惹きつけられて良い作品でした。
ラスト、自分の想像通りで終わり方が良かったです。
自分も久しぶりにパンフを買いました。
すみません!ageてしまいました!
ドライマンの中の人がスティーヴン・セガールに見えるんだよなぁ。
おでこの形のせいかなぁ……。
この人、『飛ぶ教室』で禁煙さんをやったんだよ。
禁煙さんがセガールかぁ、と、ちょっとorzだったんだ。
……チラシの裏だな。すまん。
105 :
名無シネマ@上映中:2007/03/02(金) 23:44:31 ID:i/8yc/2e
ドライマンの人はブラック・ブックにも出るので請うご期待。
むしろアントニオバンデラス
あー、公式無意味に重い
さっきアカデミー賞授賞式見返してみたら、客席に俳優3人いたんだね。
ウルリッヒ・ミューエ、メガネかけて地味な雰囲気だからスタッフかと思っちゃったよ。
しかし映画では見せない満面の笑顔だった。
108 :
名無シネマ@上映中:2007/03/03(土) 22:00:18 ID:wrMWZvCA
今日見てきました。なんていうかメロドラマですね。
切ない感じで心にしみるものがあってよかったです。
上のほうにあったヴィースラー=だめ人間説、結構腑に落ちるものがありました。
ヴィースラーが娼婦に甘えるシーンとかすごくぐっときてしまいました。
シュピーゲル誌投稿用タイプライターって隠す必要あったのかな。
解体してりゃ、証拠隠滅になっていたと思うのだけど。
結構好きな映画だった。この4〜5年独映画でいいの多い気がする。
この作品まではりうどリメイクすんのか。。。糞だな
ここ数年アカデミー賞は外国語部門しか興味ないからどうでもいいけど。
111 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 03:36:53 ID:Ors6WSDM
忙しくて行けないうちに外国語映画賞獲っちゃったんだな・・・。
受賞で混んでるんじゃないかと心配なんだが、やっぱり混んでますか?
つうかもともと混んでるか・・・。
いつもド田舎の地元シネコンで最新作も客5人wとかで観てるんで、
都心の単館系の「早目に行って整理券ゲット&行列&席取り合戦」方式は
不慣れなもので・・・w
112 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 09:29:51 ID:5MUsqiIn
>111
渋谷シネマライズは一週間前から座席指定のチケットを窓口で発売開始
当日チケットを買うなら二時間前には行かないと希望の座席は無理
ピンポイントで好きな座席が買える
スクリーンが上の方にあるんで前過ぎると観づらいかも
川崎のシネチッタはネットから座席指定購入可能
鑑賞日の二日前から発売開始
こちらもピンポイントで好きな座席が買える
それ以外の地方は知らない
113 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 10:21:12 ID:JLPOvyzV
渋谷の1階はスクリーンを見上げるような構造なので違和感がある。
早めに予約するなら、2階前列中央側がおすすめ。
114 :
111:2007/03/04(日) 14:05:25 ID:MGX50sPC
>>112-113 どうもです。
シネマライズだけだと思って場所書かなかったんですが、
川崎でもやってるんですね。
おっしゃるとおりシネマライズはあの構造だから
俺的に2階前列しか有り得ないんでw、超早めに行くことにします。
にしてもあの構造はなんとかならないのかな。
1階だと見上げ杉、2階だと見下ろし杉・・・。
まあそのおかげでスクリーンにほぼ直角に映像撃ち込めてるから
台形歪みが少ないのは素晴らしいとは思うが・・・。
それでも1階よりは2階がいいな
白バラの祈りもリメイクするらしいけど、どうなったんだろ
117 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 21:37:03 ID:ZDZpjwaF
割引デーは日曜の最終回\1000だけですか?
水曜レディースデーは、無いですか?
ない
119 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 21:45:12 ID:ZDZpjwaF
120 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 22:45:10 ID:/Z+rlDr6
当時の体制側の人間は自由の何たるか、有害思想・有害図書を
当然知りうる立場にいたわけであるから、ドライマンへの軽い嫉妬心は
結果として高くついたってとこだろうか。
121 :
名無シネマ@上映中:2007/03/04(日) 23:37:17 ID:ZsFY7i+t
まあ日本だって、芸や専門知識のない人が必要以上に持ち上げられて、
たたき落とされる風潮はあるわけだから、旧東独と同じと言えば同じ。
首が痛い
>122
偶然だな俺もだ
124 :
名無シネマ@上映中:2007/03/05(月) 03:08:52 ID:KDBVPVw7
首が回らない
125 :
名無シネマ@上映中:2007/03/05(月) 10:26:47 ID:cinvcJqT
シネ・リーブル梅田で観た人いますか?
この土曜日に観に行こうと思うんですが、混んでますか?
126 :
名無シネマ@上映中:2007/03/05(月) 15:58:34 ID:BPalsU6a
昨日シネリーブル梅田で鑑賞しました。午前10:20から
の回でしたが、すいてましたよ。午後はわりと混んで
いたみたいですが。
楽しんできてくださいね。
127 :
125:2007/03/05(月) 18:38:32 ID:cinvcJqT
>>126 レスありがとうございます。
午前の回を観れたらいいのですが、あいにく午後からしか観れなくて…。
でもすごく混んでるわけではないようなので安心しました。
お気遣い頂いて嬉しいです。楽しんできます!
129 :
名無シネマ@上映中:2007/03/06(火) 19:57:57 ID:iD8keYD6
今日観てきた。
4つ星だな(5つ満点)。
主人公が徐々に自分の職務に疑問を感じていく件は、実によくできている。
(あの曲を聞いて一筋の涙を流すシーンもよくできている。「いかにも」になりそうにならなかったのは役者の力量)。
だから、女優の役の女優が「?」にしか見えなかったのも、作家役の人がスティーブン・セガールに見えたのも、小さいことだと思った。
久々にパンフを買っちゃった。
130 :
名無シネマ@上映中:2007/03/06(火) 22:04:56 ID:zGlBTi4O
主人公は左遷されてもあまり変わらないような。黙々と仕事をこなすタイプ。
題名、ちょっと地味かな。サスペンス・ロマンス・社会派ドラマにブラックな
笑いもあるし。もっとアピールしてもいい映画だと思う。
131 :
名無シネマ@上映中:2007/03/06(火) 23:30:50 ID:RKiap465
なんで邦題はDas Leben der anderenからDie Sonate vom Guten Menschenになったん?
というか逆に原題が後者じゃないのは何故といったほうがいいのかな。
132 :
125:2007/03/07(水) 10:19:36 ID:/5OV7Sy5
>>128 ご親切にどうもです。
土曜日に行くつもりが日曜になってしまいました。
13時と15時どちらが混んでるのだろう?似たようなもんかな。
133 :
名無シネマ@上映中:2007/03/07(水) 13:09:59 ID:AxMbsJz5
134 :
名無シネマ@上映中:2007/03/07(水) 21:46:00 ID:zL+q0kxU
これイギリス住んでる友達が見たいと言うんだけど英題がわからないらしい。
わかる人いたら教えて下さい。
135 :
名無シネマ@上映中:2007/03/08(木) 00:07:07 ID:qj2Ua63R
>134
The Lives of Others
パンフより
ちなみにオリジナル独題は
Das Leben der Anderen
136 :
名無シネマ@上映中:2007/03/08(木) 02:21:56 ID:jHuXIG87
ありがとう。
そうなんだ。邦題とだいぶ違うね。邦題いいね。
137 :
名無シネマ@上映中:2007/03/08(木) 13:01:15 ID:kUUpV3c3
その友達はなんでそんな事を検索できないんだろう?
>>134
ネット環境が無いとか
まぁ、そんな事別に良いじゃん。
よかった。じーんとした。
(ネタばれの可能性?)
例えば、
ベルリンの壁は崩壊した。
結局劇作家に真実を知られることはなかった。
一介の郵便配達になった主人公が、
人知れず黙々と郵便を配達している・・・
みたいなラストでも成立したと思うんだよね。
ちょっと苦いカンジでさ。
でもやっぱりああゆうラストでホッとした。
俗っぽいギリギリのセンかなとは思ったけど、
この新人監督さんの優しさがにじみ出ていて、とってもよかった。
あれ、郵便配達じゃなくて
チラシを入れるオッチャンだろう。
141 :
名無シネマ@上映中:2007/03/10(土) 08:00:21 ID:ifSLBGrk
このスレを見てから見に行った初めての映画になりました。
かなりネタばれしたので感動は薄れましたが、より深く掘り下げられたと思いましたw
以下私の極度の妄想を混ぜた感想です。
スレの上の方であったパトリスルコントの「仕立て屋の恋」「髪結いの亭主」の影響は否めないと思います。
主人公のキャラクターは仕立て屋の恋そのものですし、突然の自殺は髪結いの亭主そのものです。
ある意味あの両作品の偉大さを正直に評価してるヨーロッパの初めての作品かもしれません。そういう意味では
メロドラマとして必然であり評価されても問題ないのかもしれません。ただパクリとしてみると、節操が無いわけで、
かつ新しさがないとして論外でしょう。僕は前者としてよりも後者としてとりました。2chの影響もろかぶりですw
あと主人公はユダヤ人じゃないですかねw 行動パターンが典型的なユダヤ人的に感じました。
で、出てきたのが最近流行のユダヤ陰謀論とつながって、ヨーロッパもユダヤとアーリアも連携してるなとw
まあおすぎも言っていますが、何でこの時期にってのはほとんどの人には当然と思います。
私個人的には「マッチポイント」と共に時間つぶしにはなる作品でした。哀しいかな対した感慨はありません。
極度の妄想
まで読んだ
宣伝スチールぱっと見でヘッドフォン男が東京裁判かと(ry
いい映画したね
144 :
名無シネマ@上映中:2007/03/18(日) 15:33:04 ID:xERR8IIp
保守
人少ないねえ・・・
アカデミー賞取ったのに。
今も映画館に人は入っているのかな?
今日行ってきました。初回で6〜7割りの入りかな?
年配の方が結構多かったかな。
地味ですけど実にいい映画でした。緊迫感とユーモアが程よくて、
なんとも切なく、ジーンとくるラストでした。
ひさびさにシネマライズ行ったんだけど、相変わらず首が痛くなる映画館だw
1階は地雷
>146
ライズは2階の最前くらいしかまともな席ないよ
146です
>>147>>148 そうなんですか、今度機会あったら2階いってみます。
今パンフ読んでて、わかったんだが、主演のウルリッヒ・ミューエは
奥さんで女優のイェニー・グロルマンに10数年間にわたって密告され
続けたらしいね。(夫人は否定してるみたいだけど)
なんかそう考えると、大変な役を引き受けたんだな。過度に感情に
流されるでもなく、抑制が効いていて、ほんと表情切ないは。
>2階の最前
…だったけど、結構きつかったよ。
>夫人は否定
ちなみにDas Leben der anderenの本(脚本が本で出てる)を買うと
最後にミューエのインタビューが載ってるんだけど、
奥さんの密告云々のところは黒塗りになってる。訴えたから。
151 :
111:2007/03/22(木) 00:56:39 ID:HhlNIoz6
俺も結局2階の真ん中ブロックの最前列で観たけど、
あれはあれでちょっと見下ろし杉かなぁ・・・。
まあ首痛くなるよりはいいし、ライズでは最良の席なんだろうけど。
来月初めに地元のシネリーブル千葉ニュータウンに来るから、
わざわざ渋谷まで出向いて満員で窮屈な思いするよりは、
ちょっと待っていつものように客2〜3人のガラガラの環境で観ようか
とも思ったんだが待ちきれなかったw
シネリに来たらもう1回観に行く予定。
152 :
名無シネマ@上映中:2007/03/22(木) 01:12:11 ID:VB+yNe8d
シュタージの監視員は、何もその当時の東独でなくても
現在の日本の組織社会にはこういうタイプの奴いっぱい
いるんでないの。組織で仕事をするには情に流されては
だめなんだよね。リーマンの俺としても複雑な気分だ。
別にドイツに限った話じゃなくて、日本でも戦前・戦中はあんなものだった。
堀田善衛の半自伝の「若き日の詩人たちの肖像」とかを読めば、全体主義国家に
生きる芸術家、思想家であることの大変さっていうのは人事でなくわかると
思う。転向して権力にこびて書かせてもらう詩人、特高の監視の下で危うい
綱渡りを強いられる文筆家、床下に隠された禁じられた書物・・・・・
154 :
名無シネマ@上映中:2007/03/25(日) 00:11:05 ID:K8FHgYVW
最後に公安?のおじちゃんが作家と劇場で話した後のシーンで
さりげなくネクタイを直すのがうまいと思った
クリスタと作家の幸せだった頃を思い出させるね
身長2メートル以上なんだ
見た。善い映画だった。
最後のシーンがやはりよいです。
迷う・・・
これは誰のための映画なんだろう?
160 :
158:2007/03/30(金) 01:23:59 ID:k9cEpQEV
東ドイツから逃げようとして逃げられなかった人のニュース映像、市民の相互監視など
「いい話だ」と考えるのを邪魔する要因が多く、とても興味を惹かれていますが迷ってる。
思いすら残せなかった人たちのための映画であってほしいと勝手に期待してる自分が映画として楽しめるか。
テレビしかなかったころのドキュメンタリは、印象に残ってしまって。
映画は映画。
実際に似たような話があったとしても、
1本の映画として楽しめばいいんじゃないの?
>>158 「これは誰のための映画なんだろう?」
まさに映画のラストシーンでこの答えが明かされるよ。
期待=興味があるなら一度は観てみては?
>>161が言うように、映画は映画と割り切ってみれば心に残る何かがあるかもしれないよ。
ドキュメンタリーと比べて観ないのはもったいない気がする。
163 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 07:50:27 ID:ZJYEr2RQ
まあねえ要するにどんな時代もあるんだよ。
でねいつの時代も変わらないってことなんだな。
内容的には薄いよw 演出も弱い。情が深くないね。
結局現代の特徴は人間が迷いの中にいるってことなのさw
ドイツ国内でもヴィースラーの転向に関しては「?」という意見があるくらいだから、解り難くはある。
けど、一番のポイントは「何が人間性(Humanitaet)か」ってことだと思う。
忘れちゃならないのは、国家の為に尽してる官僚も、皆が自分の保身のためにそうしてたんじゃない、ってこと。
社会主義の理想を実現することが真の人間性に資する行為であり、
目先の感傷にとらわれるのは、大局的には間違ったことなのだ、という道徳認識があった。
そういうダブルバインドの中で、ヴィースラーが結局「目先の感傷」の為に、
国家の大義を捨てた決断の意味を考れば、結構難しいものがある。
音楽なんかは、ちょっとした切っ掛けに過ぎない。
きっとヴィースラーの中には何かしら葛藤みたいなものが元々燻ぶってたと思う。
映画の最後に至るまで、結局彼は自分が正しいことをしたとは確信してなかったんじゃないか。
映画自体はそれを是として描いてるように見えるけれど、
単に「ヴィースラー勇気あったよね」で終っちゃうと、
ヴィースラーの本当の矜持というのは見えてこないような気がする。
ジョークがあんまり面白くないということが、面白い。
166 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 09:21:29 ID:ZJYEr2RQ
まあこの映画で
>>164みたいな感慨が得られる人は、相当日常の仕事で鬱積してんだよw
実際はほとんどの東ドイツ人は反省してないと思うよw 実際はね。
ロシアだってキューバだって北朝鮮だって、アメリカのその手の人たちだってみんなそうだよ。
そんなかっこつけるほどの人間の良心だなんて明確なものは無い。
スパイや監視活動は金や生活のために行われるだけであって、国のためとか秩序のためとかあるわけねえwwww
その辺の警察や警備員やへたすりゃアルバイトの誘導員が秩序のためにやるかよw 常識的に考えてみろや。
で秩序や法のために監視なんかするかよw 全ては好奇心だよ 絶対的なね。
167 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 09:26:18 ID:ZJYEr2RQ
この世を支配するのは絶対的な欲望だよ。こんな当たり前の事実を否定することから絶対主義や社会主義は始まるんだ。
それを理解すれば、こんな映画の茶番はすぐに明らかになるよwwww
この映画が作られた背景や公開する意図がね。そこには本質的な良心が無いんだよwwww
絶対的な良心の欠如と、絶対的な欲望の支配。 映画なんてそんなもんじゃね?w
168 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 09:28:11 ID:ZJYEr2RQ
悲しいけどそれが現実なのよね。
いいわけしかない映画に良い映画は無いよ。
>>164みたいな人の慰めでしかない。
169 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 09:39:50 ID:ZJYEr2RQ
社会主義共産主義国家主義というと一見理想やらなんやらといわれるが、
ナチズムというと分かりやすいね。結局そういう不純な行動に人間を突き動かす根本は
理想やらなんやらじゃないんだよ。圧倒的な生活苦だよw 圧倒的な生活苦w これ以上の表現は無い。
生活苦を生活苦のまま表現したら映画にならないし、誇張しても表現にならない。
要は映画の重要なのは、生活苦を忘れさせてあげることだろw 普通の人はこの映画見てもしようがないし、それは健全さの証だなw
申し訳ないが、ZJYEr2RQのどこをタテ読みすれば面白いのか教えてくれないか?
171 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 09:48:23 ID:ZJYEr2RQ
>>170 批評は面白さじゃなく冷静さが重要だからなw
批評の原則だ。表現に対する冷静さが批評の全て。そんな当たり前のことも分からない時代。
172 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 09:52:32 ID:ZJYEr2RQ
だからねえ。この映画にあえて救いを入れるとしたら、そもそもパトリスルコントのパクリであることは明らかなんだから、
あの監視員は死ぬしかなかったんだよ。それしか救いは無い。映画で死ぬことで生きる人がいるのであればねw
女優の死に報いる行為は死しかない。それでメロドラマとしては完結する。
あえてそうしなかったのがこの作品の製作意図を物語ってるわけよ。
で、そこについて評論して駄目駄目としたわけw
>>164さんはドイツ国内の情報も知ってるの?
元東ドイツの人は、この映画のことどう受け止めてるみたいなのかな・・・。
激しくチラ裏なんだけど、監督と同い年。
ラストに小さな希望があるらしいけど、誰のための希望なんだろう?
174 :
164:2007/03/31(土) 14:25:22 ID:UKyopLWN
実際東独でシュタージに目を付けられて反逆罪で掴まったような人の中には怒りだす向きもあるとか。
現実には、こんなような(人間的な)ことはなかった、と。
東と西の問題は今でもアクチュアルな問題。
経済的にも、メンタルな部分でも統合は全然完了していない。
ネオナチなどの不穏な動きが多いのは主に旧東で、西との温度差は大きい。
「向うの(他人の)生活」という題も、西側の人から見て、想像を絶する東の生活、とか、
今の世代の人間からは既に忘れられかけた、東のトラウマ、とか東の外からの視点を意識してると思う。
ついこの間まで社会主義政党(SPD)が政府与党だったくらいだから、
社会主義に対する考えかたは複雑微妙なものがある。
勿論東が正しかった、というような認識はないけれど。
そういう意味では「なぜ今…」のような評論はドイツではありえない。
単なるフィクションのヒューマンドラマじゃなく、現実社会に訴える部分がある。
小さな希望、というのがあるとすれば、そういう東西のメンタルの部分の壁を乗り越える足掛りに、
「何が人間性であったか」という問いが立てられることかと個人的には考える。
175 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 14:40:39 ID:+tPE1JkA
だからそうなんだよ。リアリティーが全然ないのね。
そうならやっぱ監視員は殺すしか無いんだよ。メロドラマにするならね。
176 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 14:47:19 ID:+tPE1JkA
しかしなかなか名文だな我ながらw 自画自賛
177 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 14:52:32 ID:+tPE1JkA
さあ自由主義も社会主義も存在しない時代に、人間どう生くべきか。
別に何も変わりはしないだろw しがみつくのはおやめなさい。
178 :
164:2007/03/31(土) 14:58:29 ID:i673p6Bm
そんな人間の負の部分を見せるリアリティーなんて、それこそお腹一杯という感じがする。
最後の本屋でヴィースラーが「自分にです(Das ist "fuer" mich)」と言った科白は、
おそらく存在したであろうヴィースラー的な旧シュタージとか、
旧IM(Inoffizieller Mitarbeiter「民間協力者」)に向けた科白。
「この映画は"私"のために描かれたのだ」と。
実際にそういう人達が、ヴィースラーのように行動したかどうか、は問題じゃない。
あなた方の煩悶には既に人間性を肯定する何がしかがあったのだ、ということを
伝えんとしているように見える。
>>177 変わらん、と思えるあなたは幸せなのだ。
迷う・・・orz
タイトルと、ヘッドホンつけたおじさんのシーン見たときから感動は期待してない。
「善人とかねーよw」という皮肉ドイツ映画かと思った。
だからこそ興味を持ったし、好奇心を今もそそられてる。
監督は「ドイツの歴史を知るための作品として見る必要はありません」て言ってるみたいね。
(
http://news.ameba.jp/2007/03/3615.php)
不幸な状況から残った希望で感動するのって、蟲毒の味わい?学校や社会でのアレコレに無頓着なまま
東ドイツの話で感動するより、自分の足元見たほうがいいんじゃないかと思いながら、
好奇心という欲には勝てずに観てきます。
お邪魔しました。レスサンクスでした。
レスサンクス=174に対して、です。リロドしてなくてレス進んでたの気がつかなくて。失礼。
181 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 17:11:04 ID:JrxLSow1
>>174 そうかねえ。世の中の体制と人の心ってのはいつまでたっても変わらんと思うがねえw
果たして煩悶すること、人間的であること、そしてそれらが現実に表立ってなかったということ。
それらを考えたとき、この物語が人々に何かを訴えかけるものを持っているかどうか。
俺はないと思うねえ。そういう実際に生活のために監視やらスパイやらしてる人に、
慰みを与えるだけではたしてそれで世の中良いのかって思うね。そういう問題ではあるがねw
182 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 17:14:12 ID:JrxLSow1
だから物語として誠実であるならば、監視者は死んでメロドラマとして終わるべきだと思う。
私は監視をしていました。そして対象者を苦しみのうちに死におとしめましたが私は生き残り希望を得ました、
って物語として最悪でしょw
ひさびさに来たらなんでこんなに伸びてるのw
一人がウザイ自己満足を延々続けてるから。
NG指定すればレス伸びてないよ。
クリスタのような部分も人間の普遍的な部分かもしれないけど
ヴィースラーのような「そういうものだと思ってそうしてただけ」と言いながら
なんとなく移ろいながら生き残っちゃう部分も、人間の普遍性かもしれない。と思いました。
結局誰のための映画かわからなかったけど、もう一度見に行きたくて、その理由を考えたら、
ああいうある意味無神経な部分が自分にもあって、それを肯定して欲しいのかなって。
感動するところはわからなかった。
ヴィースラーは、仕事として監視してたけど
冒頭にあったように「40時間眠らせないで」とか脅されたりとか
ちょっとした欲とか、「あいつ嫌い」という平和な時代でもなくならない普遍的な感情とか、
そういうの全部ひっくるめて相互監視を機能させてたはずで、
ヴィースラーにはそれがないから。
186 :
名無シネマ@上映中:2007/03/31(土) 21:30:42 ID:JrxLSow1
そうなんだよね。感動する映画じゃないし、共感する部分もない。
なのにアメリカでリメイクするらしい。
この社会の病んだ度合いだけが如実に明らかになる、極めて政治的な癒し映画なんだよw
この映画が好きな人ってのは高い確率で病んでるよw
187 :
164:2007/03/31(土) 22:06:00 ID:InADzgTf
他人を病んでると言って自分が健常者であることを主張する人間が、病んでいないとどうして判断できるのか。
人間の普遍性というのは抽象的なもので、何か一つ確定的な在りかたをするものじゃない。
「これが普遍性だ」と確信した時点でイデオロギーに限りなく近づいていく。
ドイツ人のメンタリティーには、そういう普遍性という概念が持つ詐欺的な性格に対する、
敏感な感受性みたいなものが確かに存在する。
大事なのは現時点でどのように判断するか。
例えばライブドア事件の堀江氏は犯罪者なのか、それとも見せしめに吊るし上げられたイノベーターなのか。
憲法九条の改変は、改善か改悪か。
そういう判断の岐路に立たされてる自分がある決断を下したとき、
例えば将来ヴィースラーのように誰かから献辞を捧げられ、
それを誇り高く「私のものだ」と言って受け取ることができるのか。
少なくとも自分の責任を賭けて決断する覚悟がなければ、
ただ(wを連発して対立する意見を鼻で笑っているだけでは、
(別に186氏に言っているのではなく、一般にそういう傾向が強いと感じる)
「私のものだ」という言葉の重みはわからんと思う。
重たい判断を尋問で眠れない時に下したくないなあ。
でもそんなことを求められた人が大勢いたのは事実らしい。
いろいろちくっちゃった人にとってはこの映画、拷問か。
リサーチしたんでしょ監督。ちくっちゃった人にもリサーチしたのかな。
ちくっちゃった人にとってもいい話だったのかな。わからなかった。
188ですけど悪く言ってるみたいだけど、観て良かったと思ってる、スレの人ありがとう。
監督にクリスタの話の意味(必然なのか)を聞きたい・・・。
190 :
名無シネマ@上映中:2007/04/01(日) 05:55:47 ID:/2Vl6EZ8
>>187 手塚治虫のアドルフに告ぐでうろ覚えだがこんなせりふがあったよ
「きちがいの指導者の下ではきちがいしか働けない。」
大事なのはこの映画が現実に即さないファンタジーであるということだよ。
ファンタジーにのめりこんでいるのは病んでいるから。良い影響をされるのはいいことだが、
ファンタジーをファンタジーとして見られなくなる人が良い影響を受けるとは思えない。
笑われて引っ込むような意見は対立する意見というものではない。
そして建設的な提案として 弱弱しい人間性ほど恐ろしいものはない。
人間は常に考える葦であらねばならない。考えない人間ほど弱く恐ろしいものはない。
191 :
164:2007/04/01(日) 07:26:31 ID:jP5c2I4i
>>190 あなたがリアルだと見做す現実の在り方を定める規範が、
その「きちがいの指導者」によって成されたものでないと、どうしてあなたに言いきれるのか。
あなたは「きちがい」は自分が「きちがい」であることを認識しているとお思いか。
あなたはどうして自分が「きちがい」でないと主張する権利を持っていると考えるのか。
例えばかつてヒトラーや、スターリンの元で理想を追い求めた人間達は、あなたより愚かだったから、
もしくはあなたより「現実的に」大局を見なかったから、その判断を誤ったのだろうか。
> 笑われて引っ込むような意見は対立する意見というものではない。
「相手は妄想に捕われた阿呆である」という前提から出発し、
相手を笑いのめすことで、その相手を「引っ込ませた」と思い込むことが問題なのだ。
あなたの言うリアリティが、どこまでリアルなものなのか、それを測る基準のことを考えたことがあるだろうか。
あなたが単に欲望とか、残虐性とか、理性の脆弱さをリアルな人間性だと思っているなら、
それはあなたの言う「弱々しい人間性」の鏡像のようなものに過ぎないのではないか。
そのエゴから行動を起こすのと同様に、人間は夢物語のようなhumanitaetから実際の行動を起こすこともあるのである。
その動機を嘘呼ばわりすることは簡単だろうが、彼らの行為自体は徹頭徹尾リアルなものなのだ。
> 人間は常に考える葦であらねばならない。考えない人間ほど弱く恐ろしいものはない。
全くそれには同意する。
では、単に欲望や利己的な行動「のみ」をリアルと見做すのは、本当にあなた自身の内省の成果なのか。
もしかしたら感傷に従った行為を全てナイーブだと見做す、別の種類の素朴さに支配されていないだろうか。
それから、もしあなたがある物語のもつ「リアリティ」というものを、
単に内容の現実に対する近似と想像しているなら、
あなたは近代日本の「私小説」作家達が自然主義について持っていた誤解と、
同じ誤解をフィクションに対して抱いているのだ。
映画として観れたら感動できたのかな。
難なく変わることができた冷徹な監視人、監視はされても誰のことも監視しない善なる芸術家。
それを安全圏から見下ろした監視人(=観客)はみんな感動したって言ってるよ。
>191=164さん、ドイツに詳しそうな方にお聞きしたいことがあるんですけど、
ドイツの人の反応を知ることができるサイトなどありませんか?
タイトル+ドイツの反応、+東ドイツなどで検索しましたが見つけられませんでした。
監視だけしてた人・監視されるだけだった人より、相互監視が最も人を傷つけただろうし、
その人たちはどう思ってるのか。なんで関係ない人ばっかり感動できるのかわからない。
195 :
名無シネマ@上映中:2007/04/01(日) 13:53:04 ID:/2Vl6EZ8
>>194 >>164さんは実際に日本で監視活動に関係しているから感動しているんですよ。
そういう立場にいるから、共感できる。そして映画の中での人間性に自慰してまた社会の中に戻っていく。
ただそれだけです。
現実はそんなもんですw
196 :
名無シネマ@上映中:2007/04/01(日) 14:03:31 ID:/2Vl6EZ8
東ドイツでも旧ソ連でも、現実のアメリカでも、日本ですら同胞に対する監視活動、
内偵活動、非合法活動は最終的にはなんら処罰されたり反省されることはないのが現実なのです。
それらは権力の名の下に何の制限もなく、
>>164さんのような延々とした言い訳と自省の中でのみ
処理され次世代へと引き継がれていくのが常であります。そういった矛盾から生じた自己満足の映画だといえるでしょう。
>>164のような強烈なオナニーを見せられるとゾッとしますw
感動したって書いてる人のブログに、名無しで突撃して
どこのシーンでどんな理由で感動したのか聞いたら嫌がられるよね。
198 :
名無シネマ@上映中:2007/04/01(日) 20:11:26 ID:ZoVQmnKS
言い訳は結構でございます。
199 :
名無シネマ@上映中:2007/04/01(日) 21:26:24 ID:33mhdg7x
うわーなんかすげー馬鹿がいるなぁ。
>196
悪いけど現実はどうでもいい。現実が欲しけりゃ図書館に行く。
俺らが映画館に劇映画を見に行く時はね、
「ありえた現実の可能性」を見に行くのよ。
それがどれだけ現実に近いかなんてどうでもいいの。
200 :
名無シネマ@上映中:2007/04/01(日) 21:29:40 ID:ZoVQmnKS
フィクションとして感動する要素が足りなさすぎ。
だから監視者は死ねと言ってるのに。映画知らなさすぎw
シュタージの人が仕事失敗した(組織を裏切った)のに
閑職へ追いやられるだけで済んだのは「体制側の偉い人だから」で納得?
どうしたらヴィースラー萌えで感動できるんだろう。
映画は良かったんですけど私は。感動はしなかった。
202 :
164:2007/04/01(日) 22:28:48 ID:mg6ENtUP
>>195、196
> ファンタジーにのめりこんでいるのは病んでいるから。
と言う発言の後で、私を公安の特捜か何かに仕立て上げようとする空想力には感心させられるが。
自分と意見を異にする人間を、あたかも客観的に見て間違っているように仕立て上げようとする心理は、
それこそシュタージのそれに通じるものがあるとは思いませんか。
私が主張しているのは、この映画が優れている、ということではなくて、
あなたの批判が的外れだ、ということなのだ。
この映画にはいろいろと緩い部分があって、決して傑作だというようなつもりはないが、
あなたのような批判のやり方は、単にシニカルで、情け容赦の無いものがリアルであり、
そういうものこそ優れている、と言っているに過ぎない。
そういうシニシズムは、薄っぺらい現代の流行みたいなもので、何も考えていないに等しい物の見方なのだ。
シュタージやIMが犯罪者だから、断罪するものが正しいサイドに立っているのだ、という考え方は、
ユダヤ人が犯罪者だから、根絶やしにするのは正しいことなのだ、という考えに近い。
あなたは自分の素朴なシニシズムがいかに簡単に「加害者」の立場に陥いる危険を孕んでいるか、
考えたことがあるだろうか。
203 :
164:2007/04/01(日) 22:34:30 ID:mg6ENtUP
>>194 実際にその手のことに従事していた人が、オフィシャルな場面で発言することは稀なのです。
また、インターネットの匿名性を利用するには、歳を取り過ぎてる。
監視されていた立場の反応については
>>174で少し触れたが、怒り出すような人もあるとか。
その一方で、例えば主演のウルリヒ・ミューエが前妻のジェニー・グロェルマン(06に故人となってる)に訴えられた、
という話がチラと出てきていたが、その裁判は終了しており、ミューエが負けてる。
(ドイツ語がわかる向きは Wikipedia-deutsch の"Ulrich Muehe"の項'Sonstiges'参照
http://de.wikipedia.org/wiki/Ulrich_M%C3%BChe)
グロェルマンが「意識的」にMfS(Ministerium fuer Staatsicherheit「国家保安省」)に協力したことは無い、
と主張して、それが受け容れられ、名誉毀損が成立した経緯がある。
俳優としてそれなりの地位もあり、実際に監視された側として複雑な状況にあったミューエが、
脚本を見て、二束三文でこの仕事を引き受けたことが、既に何かを語っている。
監視したり監視されたり、という状況に関わりなく、
目の前で起こっている事実に対して、いかなる既成の規範にも依存することなく、
個人として「正しい」判断をするということがどういうことか。
そういうことを考えさせる部分が、この映画の肝なのだと思います。
あと、小林秀雄が言っていたが、
「本当に良いものは、涙も笑いも誘わないものだ」
この映画が本当に良いものかどうかを判断するにはまだ時期が早すぎると思うが。
中華圏で中国語字幕で見たので自分の勘違いや見落としが
たくさんあったろうけど、私は感動しました。
個人の理想とエゴだらけの実社会に生きて、
人が癒されたり傷ついたりする現実、
「他人は恐ろしい存在」
「自分は身勝手な生き物」がよく描けていると思います。
旧東独という今は旅行さえできない空間に
自分の感情が流れているのを発見したような凄く満たされた気分。
いい映画に会えたぞと一人満足していたら、
みなさまの書き込みを読んでかなり混乱。
でも199氏の
>俺らが映画館に劇映画を見に行く時はね、
「ありえた現実の可能性」を見に行くのよ。
この言葉には納得できました。
これいただきです。
>203
>インターネットの匿名性を利用するには、歳を取り過ぎてる。
悲しいですね。
でもネットが普及さえすれば、言いたいことがある人はいっぱいいらっしゃるでしょうね。
ヴィースラー役の人は、壁を見張る兵士もしてたそうですね。
「運良く」その時は誰も越境しなかったらしい。
http://moviepad.jugem.jp/?eid=75 「正しい」判断を下すことができなくて傷ついた人たちにも
良い意味をもたらす映画であればいいのですが。
それともそれはこの映画のテーマではないのでしょうか。
もう一度見に行くつもりでしたが気力がなくなりました。
206 :
名無シネマ@上映中:2007/04/02(月) 08:49:45 ID:ZGJ8tR/f
馬鹿だなあ。2chだって映画と同じ匿名でのエンターテイメントなんだよw
そこで涙も笑いも無い映画がいいなんて何も面白くないし、監視してる側の人間性がいいとかwwwww
しかもこれを評価する人が公安の人間と想像するとかwwww 公安の人が評価してもいいじゃないか。
とにかく
>>164は徹頭徹尾言い訳しかないよ。
>>202で微妙にニュアンスが変わってきてるのが分かるだろw
誰にだって良心はある。それをどのように表現し実行していくかで人間として評価される。
良心に従わずに言い訳だけする人間の評価は知れよう。
207 :
名無シネマ@上映中:2007/04/02(月) 08:58:24 ID:ZGJ8tR/f
キモイんだから映画の中で位死ねやw
208 :
名無シネマ@上映中:2007/04/02(月) 09:02:43 ID:ZGJ8tR/f
批評すらパクリ、ジーっとひとを息を潜めてみている人間になっちゃいけないw
誰にでも良心はあるといったが、良心を失うことは出来るのだ。
ID:ZGJ8tR/fがキモイということはわかった
210 :
名無シネマ@上映中:2007/04/04(水) 05:03:53 ID:gk7MZhPL
レイプがあると聞いて
反体制サイドの役者がいまいちだった。
ヒロイン、ヤクやんないとやってられん程の焦燥感がでてなかった。
なーんだかアンビリーバボーの再現ぽい雰囲気。
ヴィースラーの演技は素晴らしかった。説得力があったと思う。
現場にこだわって、出世も家庭の温かさも求めず、色褪せた毎日に埋没してて
そんな人間が違う世界の美しさに目覚めた喜びと苦しみみたいな。
212 :
名無シネマ@上映中:2007/04/06(金) 22:17:39 ID:d4obXDeP
糞映画ですよ。演技を見たら。
脚本の手抜きもそこかしこに。
まだシンドラーのリストの方がいいくらいw
これに硫黄島が負けたとは‥
はぁ?
215 :
名無シネマ@上映中:2007/04/10(火) 22:42:56 ID:M0tTk6YE
ブラックノートよりまし
ブックだろ
218 :
名無シネマ@上映中:2007/04/12(木) 00:05:09 ID:KHf76MNQ
ポール・バーホーベンの「ブラックブック」に脚本家役の人が出てたね。
なかなかいい役だった。
アカデミー外国語映画賞って、これだったの?
今日観て来ました。東ヨーロッパのブラックユーモアを一つゲットできて満足。
トラバントを久々に見たわ。東ドイツの描写(街並、居酒屋)が、妙にリアリ
ティーがあって良かった。あの社会で、住民達は息を潜めて暮らしていたんだ
ろうな。
他人の生活に侵入して、ヴィースラーのこころが徐々に変化した様が良かった。
郵便物の開封というしょーもない仕事に回され、自殺しなかったのは偉いなーと
思った。壁の崩壊後に、郵便配達の仕事にありつけたんだからラッキーな人だ。
他人の生活に深く入り込んで初めて侵入者の心に変化を生じさせると言う事で、
邦題よりも原題の方がしっくりくる。
>220
自分も最初見たときに郵便配達に転職したのかと思ってたけど
あれ単なるビラ配りみたいだよ。
元はエリートで仕事に誇りを持ってたはずのヴィースラーが、
あの仕事を表情一つ変えずに淡々とこなしてるのがまた切ない。
自分は邦題の方がいいタイトルだと思ったけどな。
「善き人」ってのは干された演出家から同士であるドライマンに送られた言葉だったはずなのに
ラストでは「善き人」=「ヴィースラー」のためのソナタになっている、ってのが巧いオチのつけ方だなあ、と感心した。
ああ、なるほど、自分が今見ている映画が「善き人のためのソナタ」だったんだ、とわかるラストでしょ?
だから、この邦題はとてもいいと思ったんだよなあ。
>>221 確かに Bundes Post に委託された郵便配達人だったら黄色のバッグに
郵便物を詰めて配達するね。でも、ベルリンの壁崩壊前後の東ドイツで
郵便物がどのように配達されていたのかは知らないので、、、俺の知識
と映像からは何とも言えないね。タイトルの件は、好みの問題だねw
シュタージが存在してた頃に西ドイツに留学していたので、シュタージの
悪行は噂では良く耳にしましたよ、実際。でも、壁が崩壊した時にシュタージの
連中は蜘蛛の子を散らすように姿を消し、統一後のドイツでアンタッチャブルな
問題の一つになったと記憶している(同じ国民の中に敵味方を作り出してしまう
恐れがあったから)。だからこの映画を俺は評価している。
後面白い場面としては、尋問の講義の時に「嘘をついているやつは、同じ言葉を
繰り返す」と言う件があったが、それは実は東ドイツ国民が身にしみて理解して
いることなんだよね。彼らは決してホーネッカーの悪口を言わずに、党の与えた
褒め言葉を繰り返すに留まった。本心を吐いたら逮捕されるから。その辺りがブ
ラックで観てて楽しかったw
223 :
名無シネマ@上映中:2007/04/15(日) 11:15:25 ID:5v2uZcrA
結局民族性なんだろうな。
ロシアの諜報はまた違った形だろうし、アメリカだって同じようなことはあっても
また全然違うだろうな。
キューバとか北朝鮮でもあるだろうが、また全然違うだろう。
いずれにしてもしょーもない映画。
225 :
名無シネマ@上映中:2007/04/16(月) 02:16:29 ID:xqLpyivs
最後、ドライマンが、自分が監視されていたことを知るまではいいけど、
その監視者を探し出して、その人物にささげる本を出版する話はいらないと思った。
226 :
名無シネマ@上映中:2007/04/16(月) 09:09:30 ID:19STnd6z
俺の理解ではまれに見る糞映画。
アカデミー賞受賞は完全に政治的理由。
その糞映画のスレにずっと張りついて、
肯定的な意見が出るたびにネガキャン始めるのも政治的な理由からですか?
228 :
名無シネマ@上映中:2007/04/16(月) 12:26:42 ID:UNXB7gSK
芸術的理由じゃないw
>>226 非常に興味深い意見ですね。どこが糞なのか、どんな政治的な理由が
あったのか教えて下さい。
>>224 パンフのストーリー紹介と評論家のコラムには郵便配達人と書いてあるよ。
230 :
名無シネマ@上映中:2007/04/16(月) 15:48:41 ID:XLumHsDC
こないだ「素粒子」見たらこの映画の女優さんがボンテージ姿で出てたw
ムチムチ体型だけど色っぽくて1961年生まれには見えないな。
ヨーロッパコンプレックスを持ってる人間がいかにも投票しそうな映画だよ
232 :
名無シネマ@上映中:2007/04/16(月) 23:13:45 ID:2dYMw2wJ
今日観て来た。
良い映画だった。
特にラストの二コリが良かった。
ただ彼女の突然の死が、ちょっと不自然だったな。
233 :
名無シネマ@上映中:2007/04/16(月) 23:57:42 ID:FpyV4QqK
234 :
名無シネマ@上映中:2007/04/18(水) 00:41:15 ID:A3JKXH97
シネマライズで見てきました。最後の最後に深い感動が待っており、ホロリ
とさせられました。ラストシーンから逆算して作った映画じゃないでしょう
か。ブラックブックにも出てる彼は魅力的な役者ですね。英語はしゃべれる
のかな。年増でグラマーな彼女は叶美香に似てると思いませんか?
235 :
名無シネマ@上映中:2007/04/18(水) 22:17:24 ID:shSuf6Nu
この映画とクイーンの組み合わせってどう。
シュールでしょ。組み合わせがw
>>234 >ブラックブックにも出てる彼は魅力的な役者ですね
ブラックブックを見たあとで彼目当てにソナタを見に行きました。
HPを見ると演劇出身者のようですが、確かにそう感じさせる仕草や雰囲気がありますよね。
特にソナタの方が。
今日ブラックブックみてきた。
で、明日は善き人観にいく予定。
>236だれのことかな?大尉?
良かったよ
確実に80点以上はあげられるね
ケチつけられるとこもあるし
古くさい作りではある
でも間違いなく良い映画
240 :
名無シネマ@上映中:2007/04/22(日) 08:44:46 ID:BunigW2k
>>239 まあねえ。わざわざ俺が見に行った映画だからねえw
でも芸術性ではマリーアントワネットは上回っていたよwwww
どっちが面白いといわれてもねえ。
まあ映画で泣くのはどっかおかしいんじゃないのw
>237 雨がすごいので中止。来週にするお。
プラハの春思い出した なんとなく
ヴィースラー=田村正和
エロエロ大臣=森善朗元総理
に見えて仕方なかったw
君、いくらなんでもメガネの度を上げたほうがいいんじゃないか?
>>242 それって元外交官の書いた小説のやつ?>「プラハの春」。
私も、それとその続きの「ベルリンの秋」をふと思い出したなあ。
大使館は全て盗聴されているから、必ず公園とかの外で話すとか、
西ドイツの首相の秘書が東から送り込まれた二重スパイだったとか。
共産圏に赴任したら東京に帰ってきても、日本にいるスパイに監視され続けることがあるとか。
スパイの為に日本人駐在員に近づいたけど、本当に愛するようになってしまって
結婚して合法的に国を出ようとしたら暗殺されてしまった女シュタージの実話だとか。
シュタージの中にもアンチ・シュタージがいて色々あったとか。
なんか、そんなエピソードが幾つか微かに記憶に残っていたものだから。
246 :
名無シネマ@上映中:2007/04/28(土) 06:28:35 ID:k1Ls6o3k
ヒューマンな内容に感動した。
2003年「名もなきアフリカの地で」
2004年「モーターサイクル・ダイアリーズ」
そして、本作。
善き人3部作と呼びたい。
247 :
名無シネマ@上映中:2007/04/28(土) 06:54:14 ID:fC+8Bizb
間違いなくこの映画は良作
今日みてきてきた。
体調が悪く最初のほう寝てしまって起きたらいつのまにか大尉がいい人になってた。
大尉がなんで変わったかおしえてください。
娼婦とやっちゃたのはなぜ?おしえてください。
肝心なとこ見てねーのかよw
ドライマンが弾く善き人のためのソナタを聴いてから、だんだん変わっていった。
娼婦とやったのは、あんな厳格で抑圧された人間ゆえのはけ口だろう。
盗聴でずっとセックスの声も聴いてるんだから、衝動は抑えられない。
250 :
名無シネマ@上映中:2007/04/30(月) 03:30:00 ID:wIlUlPyz
一番肝心なのは大尉が悪意で女優の密会を脚本家に知らせたのに何も起きなかった所だろ
いや、そういう意味じゃなくてw
252 :
名無シネマ@上映中:2007/04/30(月) 16:11:41 ID:Z6pCSL5Y
娼婦とやるシーンが一番せつなかた。
>250 248ですけど、大尉はドライマンは助けたいけど、女優は嫌いだったの?
大尉が女優と会ってたのはなんで?
それ以前の記憶がないんのでよくわかりません。
娼婦の体系はひどかったなw
でもいい映画だったよ。
大尉はデブ専なんだよ。
体系→体型
256 :
名無シネマ@上映中:2007/05/01(火) 22:18:24 ID:rd1t98bh
大尉が変わったのは
演出家の自殺がきっかけじゃねえの?
さまざまな要因はあるが、スイッチとなったのはソナタを聴いたこと。
涙を流してたの、見たろ?
258 :
名無シネマ@上映中:2007/05/02(水) 01:35:07 ID:DFnN4UKo
ソナタを聴いて急にって感じではなかったよ。
徐々に変わっていったんだよ思う。
それがよく表現できてた。
>257 248ですけど 寝てたのでわかりません><;
新手の荒らしかw
>260 248ですけど荒してすいません。
なんだかすっきりしないので、もう一度みにいってきます。(´>ω<`)
また寝るなよw
映画観に行って寝るのが論がいだろw
いや、つまんなきゃ寝るよ
で、248は今度は寝ずに観れたんだろうか。
266 :
名無シネマ@上映中:2007/05/08(火) 21:18:55 ID:ofepnzIu
この映画観たとき、
ドライマンが書いた「善き人のためのソナタ」ってタイトルの本は、
「シュタージにも善き人がいた。その人の為に私は命を救われたのだ。」
っていう内容の本なんだろな、たぶん、って思ったんだけど・・・
俺の解釈で正しい?
ドイツ語のdreiとDreymanのDreyは何か関係あるの?
つーことで見てきた。
この映画は「ホテル・ルワンダ」に通じていて、プロフェッショナル意識・職人魂みたいなものが
根底にないと理解しきれないと思う。
音楽を聴いて大尉が変わったと言う人がいるのを見てびっくりした。
取調べの場面、大尉が行間でいろんなことを訴えてるのに、まったく通じないの。見ていて
女が嫌いになってくる作品だった。
>>268 もちろん音楽を聴いただけで人が変わったわけではないが、変わるきっかけであったことは間違いない。
どうせDVDは当分出ないだろうと決めつけて
米密林で買おうかと思っていたら、何と
日本の方はもう発売予定日決まってた。早ええ。
そこはアルバトロスだからw
抜かりはないでしょ。
>>267 俺の想像だけど、多分dreiからdreyへ表記を勝手に変えたんだと思う。
一種のお洒落じゃないかな。シュミットさんも音は同じでも色々と表記が
あるけど、特に意味はないみたいだし。
smidt, schmit, schmid, schmidt (シュミット)
drei, draei, drey, draey (俺だったら全部ドライと読む)
まあ、正解はドイツ語学を学んでいる人じゃないと分からないと思うけどね。
273 :
名無シネマ@上映中:2007/05/24(木) 10:55:17 ID:vpffJ4r3
保守
善き人のためのソナタ
発売日: 2007年08月03日
初回限定版(2枚組):特製ケース仕様
■特典ディスク約45分(監督&キャストインタビュー、撮影風景、メイキング、オリジナル予告、国内予告編)
■ブックレット■「善き人のためのソナタ」オリジナルサウンドトラックCDを封入
いいけど7,140円 (税込)ってちょっと高いね。1枚組も5,040円 (税込)ってう〜ん
275 :
名無シネマ@上映中:2007/05/24(木) 21:43:09 ID:BDsUnecL
何でこんなに早くDVD化するの?
>>274 サウンドトラックイラネーから2枚組みで5000円にして欲しい。
>>275 早いかな?
アカデミー賞獲ったし、本国ではすでにDVDも発売されて長いし
そう早いとも思えないけど。
とりあえず本編のみの通常版だせや。
サウンドトラックも欲しけりゃみんな別に買うよ。
特典ディスクなんてイラネ。
1枚組も出てるよ