絶望にせよ、絶望から生まれる希望にせよ、厳しい現実に対して精一杯抗ったという事実
があってこそ、人の心を打つものだと思ってるんだけど、セルマはとにかくイノセントと
いう設定一点押しで、現実に対して何一つアクションを起さないよね。
ただ独善的な思い込みがあって、悲劇だ悲劇だと2時間以上泣き言を言ってるだけ。
周りの人が、そのセルマの無垢さを何故か暖かく見守りつづけるというところにも、
何の必然性も読み取れなくて、とにかく見ているあいだ苦痛でしょうがなかった。
手持ちカメラにも酔ったし、ビョークは音程が単調だし、暗いとかどうとかいう以前に、
本当に大嫌いな映画が一つできました。