1 :
名無シネマ@上映中 :
2006/06/13(火) 00:12:30 ID:kisaj9ai について語りましょう。 自分は謎だらけでわからなかったので。
2 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/13(火) 00:16:04 ID:VCFRCGdj
良スレあげ レストランの裏にいる男が怖過ぎる
シレンシオ…
5 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/13(火) 13:38:30 ID:kisaj9ai
流れは前半(箱を開けるまで)が夢で後半が現実って事でいいの?
その夢はいつ見たものなのかがよくわからない。
自殺した後死ぬまでの間?でもそうするとカウボーイの「お嬢さん、おきる時間だよ」
はどういう意味になるのか・・。
>>4 どういう事?女なの?何者なのか教えてください。
浦安に東京マルホランド作ってほしいな
7 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 03:14:21 ID:9qNME18C
最初の「ハァハァ」言ってるシーンが謎のすべて ちなみに映画の中で「青」色は死をあらわす 娼婦ブローカーのカウボーイが言うセルフ(おきろ)と青髪の女のシレンシオ(しずかにして)との関係は(ry
8 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 14:11:32 ID:cnsBiKXc
@レストランの裏の男 Aレストランの裏の男をみて倒れる男 B老夫婦 だれか解説してくれ〜。
9 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 14:21:56 ID:Y8w9+/Uj
@なまはげ A悪い子 Bなまはげ夫婦
10 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 16:34:42 ID:WqnU2PlL
凄い名作らしいね 俺は途中で寝ちゃったんだけど 要約おねがい
11 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 17:29:46 ID:FJucxtLU
>>10 要約しますよ
色々とあったけど、最後はハッピーエンド
OK? (^^;
12 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 18:46:54 ID:TumLYXF8
凄いことは凄い。よく分からんが、シーン後とのインパクトが・・・。 リンチはこれをTVシリーズにしようとしてたってのを聞いて、さすがに無理あるだろうと思った。
13 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 18:53:23 ID:L8+V8mc2
♪クラブ・シレンシオのシーンは鳥肌モノ
とにかくエロい
16 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 23:16:20 ID:cnsBiKXc
ハリウッドの汚くて醜い部分の象徴? ダイアンの汚くて醜い部分の象徴?
17 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 23:20:49 ID:FhsocI6h
カウボーイ=死神
18 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 23:22:47 ID:RVi5D6VV
栄光を夢見てハリウッドに来たけど 所詮、田舎でちょっと目立っただけの存在。 レズビアンの恋人にも裏切られ殺害を依頼。 後は思い描いていた夢と思い描く青写真の狭間で妄想の日々。 素直に観れ。捻りなんかあると思うな。
19 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 23:30:52 ID:cnsBiKXc
20 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 23:33:18 ID:cnsBiKXc
何の情報もなくほんとに素直に観て、
>>8 がよくわからなくて気になってしょうがないです
サンライトイエローオーバードライブ!!
22 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/14(水) 23:43:52 ID:FhsocI6h
なまはげは夢の中の象徴的人物 老夫婦は現実世間一般の象徴的人物
>>20 ダイアンはハリウッドの裏に蠢く得体の知れない物に自分は
あぼーんされたと思ってるの(眉毛男=ダイアン)。
でも実際は実力が無かっただけ。ハリウッドにやって来た時点で
また勘違い女が来たと(老夫婦に)嘲笑されてる。
そして事の最後の最後の顛末、それ見たことかとまたしても嘲笑。
ちちゃい老夫婦は微妙に笑えた
25 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 09:10:15 ID:jA2GroIH
>>8 老夫婦についての個人的見解
オープニングの大会で優勝した時にダイアンの隣にいることから
彼女の両親だとかいう意見も聞くけど、ちょっと違うと思う。
老夫婦は、彼女の希望とか夢に向かう気持ちとか、そういうものの象徴じゃないかな。
空港で「がんばってね」と言ってダイアンと別れた後、タクシーで
老夫婦がおかしそうに笑ってたよね。
あれは夢と現実のギャップをまだ知らないダイアン(自分)への、無意識の嘲笑だと
思う。
最後にふたりが笑いながら襲ってきたのも、人生への希望やそういうものに
敗れて押しつぶされて自殺してしまった過程の表れじゃないかな。
26 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 09:12:23 ID:jA2GroIH
あと、>22さんの言ってる現実世間一般の象徴っていうのもそうだと思う。
>>5 大体その通りでいいと思う。青い箱が夢と現実の切り替えアイテムみたいな感じ。
ただ、後半はその境界がだんだん曖昧になって死者の見る夢「雨月物語」の様な
ゾクッとする感じが良い。箱の中にいて箱を見る様な。
あとウィンキーズ行きたい。
うん。現実世間一般のウィンキーズじゃなくて、「あの」ウィンキーズにね。
29 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 16:22:57 ID:vbkGwSI5
コーヒーだっけカプチーノだっけかオヤジが吐くシーン。。。ワロタ あとマヌケな殺し屋の流れ弾が隣の部屋のデブのケツに命中したシーン『なんか噛み付いた!』て
リンチの作品で他に小さいおっさんが出てくるのがあった気がするけど ツインピークスだっけ? オレ、自分のマンションのスペアの鍵を青いの頼んじゃったよ。
31 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 17:03:38 ID:V5SeYwxH
あの、二人で見に行く見世物小屋で、口パクの歌手が出てくるけど、 要するに勝ち組と負け組を分けるシステムがあって、人間のほうは そのどちらかの役を演じるだけ。 誰がどっちの役を演じるかはわりと適当に決まる。 口パクの歌手のように実力なんかなくても 周りが盛り立ててくれるから構わない。 途中で、誰が誰だか固有名詞の対応関係が混乱するけど 負け組のジュディ、勝ち組のケイト、とかの役割を演じてるだけだから それはあまり重要なことではない、ってな感じかな。 (具体的な固有名詞は何だったか忘れました)
?????そんな解釈かい。
>>31 >要するに勝ち組と負け組を分けるシステムがあって、人間のほうは
>そのどちらかの役を演じるだけ。
>誰がどっちの役を演じるかはわりと適当に決まる。
これは俺らのいる社会の事じゃなくてエンターテインメントの世界の事?
それなら納得出来るな。 現実にナオミワッツ自体、あれだけの芝居が出来てるのに
ずっと埋もれてたんだからな。 逆に能力が無い香具師が仕事がいっぱい
来てるってのもあるし。日本の芸能界なんてそれで成り立ってるしね。
>誰がどっちの役を演じるかはわりと適当に決まる。
これを運って呼ぶんだろうか・・・・
ジュディじゃなくてベティでしょ。
>>30 ツインピークスの赤い部屋にいた人だね。隣地のお気に入りかな?
35 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 19:36:03 ID:wR3PmAoq
>>31 はじめて聞いた解釈でした!
たしかに。
他の人はクラブシレンシオの場面をどう解釈しました?
近年のメジャー映画は音響で観客を騙しているクソ作品ばかりだ とリンチは言いたかったのだと思います。
37 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 20:02:42 ID:V5SeYwxH
>>33 >これは俺らのいる社会の事じゃなくてエンターテインメントの世界の事?
いちおう直接的にはハリウッドのことだと思います。>勝ち組と負け組を分けるシステム
でも、ある程度は、「ハリウッドは社会の縮図」みたいな意味合いもあるかなと。
ハリウッドの代わりに「都会」とか「資本主義社会」とかを入れてみても
通じる部分があるかもしれない。
もちろん、日常生活で自分が属してる世界が「マルホ〜」みたいだと、
いつも思うわけではありませんが、そう思える瞬間もあるのではないかと。
そうだ。ベティですね。サンクス>最後の一行
38 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 20:10:53 ID:ROgwch7M
きもい笑いの老夫婦はプレッシャーの象徴と解釈してた。 調子いい時は田舎の応援してくれる無邪気な身内は励みに なるけど落ちぶれた時の無邪気な応援は恐怖になるみたいな。。 最後襲いかかってきて自殺しちゃうのはプレッシャーに押しつぶされ る表現なのかと勝手にそうオモッてた。
39 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/15(木) 20:21:00 ID:NkQ7mEql
>>35 勝ち組とかは関係ないかな。
「全てはまやかし」 これに尽きる。
40 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/16(金) 11:22:34 ID:TrF6xLCZ
カウボーイとクラブシレンシオは対比するもの? それとも似たような存在?
>>40 目覚まし効果という点では似た存在じゃない?
他にカウボーイがセリフ言ってる所って、極楽の加藤似の監督に
脅してる所くらいだもんね。
カウボーイが監督に「上手くいけばもう一回、失敗すればあと二回私に会うことになる」 って感じの台詞が、なんか印象的だった 普通なら 失敗したら、もう二度と会えなくなるっていうとこなのにさ やっぱリンチは凄いと思った
うんうん、そのセリフ、どういう意味だと思います?
意味は無いと思うなぁ。 リンチ得意の思わせぶりな演出?
演出っていうか・・・この脚本、リンチだっけ??
>>43 前半のアダム=ダイアン
成功者となった後半のアダムはパーティで1回、ダイアンはパーティと自宅で2回。
ガイシュツだけど「サンセット大通り」と比較して見てみると面白い
49 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/18(日) 19:59:03 ID:qAlvE1gO
ナオミワッツは良く見るけど、黒髪のネエチャンはあんまり見ないな あっちのほうが好み
50 :
シネマ人 :2006/06/18(日) 20:32:24 ID:EsVMPW5V
この映画、1週間レンタルで3回観てわからなくなり、DVD買って何度も 観ました。さらに、解説サイトを読み漁りましたが、やはりピタッと理解 したとは言いがたい。監督が言っているように感じる映画なのかも? さらに僕は、あのカミラ・ローズの歌が入っているCDを探し買いました。 通算6000円ほど出費しました。これがリンチ監督の狙いなのかも。 好きなシーンは、@カミラ・ローズのオーディション、Aパーティーに呼ばれ 恋人の手にひかれて坂を登るシーン、Bクラブシレンシオです。 ナオミ・ワッツは演技力ありますね。
あの劇場の口パク女の歌ってなんかインパクト強いな。 泣きそうになる。
52 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/18(日) 20:51:03 ID:i7Aw/KsQ
ほんと、すべてが【まやかし】の映画だよな・・・
老夫婦は怖かった。 タクシーでやけにはしゃぐとことかラストの自殺に駆り立てるとこなんか。 ああいう意味のよくわからない不気味さって苦手だ・・
>>54 その二つの解説とも、よくそこまでネチネチと細かいところまで
説明を付けようとするよなぁ、、、などと変な感心はするものの、
でも、それ以上の関心はないなぁ。
どちらも映画の「方法」についての説明に終始しているだけで、
映画の「感動」についての説明にはまるでほど遠いから。
物事には目的というものがあるのじゃ
うん、ある程度の理解がない上での感動ってのもちょっとね。
俺はむしろ
>>55 と同じで、ツインピークスにしろロスとハイウェイにしろ論理的説明とは関係ない部分で
感動してる
上の解説も、ほう、とは思うが個人的にはむしろそこまで説明してしまうと「考えすぎ」で詰まらんかな。
リンチ作品は意味の分からない方が怖いし面白い、と思ってるから。
とりあえず、ツインピークスなんか見てても、あんまりストーリーやシーン自体に意味性を感じなかったし。
マルホランド〜ももともとTVシリーズ企画のパイロット版として考えられたものだから、余計深い意味を感じないな。
59 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/20(火) 22:13:49 ID:yAR5g7V1
この作品での「ハリウッド」が余りにもステレオな偏見のイメージで描いてるのも わざと。(もちろんハリウッドが実際どんな世界かは知らんが) 解りやすさ重視で描かれてる。 オープニングの一頃のGAPのCMみたいな流れや老夫婦の存在も解りやすい。
60 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/22(木) 02:21:03 ID:waMNtBT8
最後のばばーとじじーが追い掛けて来る所で、いつも爆笑するよ
61 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/22(木) 22:04:32 ID:4cAmHRte
>>54 の解説サイトあんまりしっくりこない。
喫茶店裏の浮浪者が夢の象徴、ってそれだけ??
ただのレズ映画としか思えなかった・・・
レズ、自慰シーンに惚れたにすぎないが、 複雑な物語構成、トリックなどの知的要素に惚れたんだと、 理由を後付けして、ごまかせる、都合の良い映画
リタ役の女優さん、今頃何やってんのかなぁ。 すっかり聞かなくなってしまった。 ワッツは次回作、クローネンバーグだというのに。 どっちかっていうと自慰はワッツのでなく、リタのほうが見たかった。
>>64 いまごろ映画の通りにベッドの上で腐ってるかもよ。
リンチ映画の出演者は油断できないからなあ。
……シレンシオ
リタ役の人 パニッシャーにでてた
67 :
55 :2006/06/22(木) 23:42:59 ID:eeiqPE4M
詳細だけどくだらない「解釈」とやらが幅を利かせてずいぶん経つにもかかわらず、 真っ当な「これぞデイヴィッド・リンチ!」といえる解釈をどなたも表明しないので、 このあたりでそろそろはっきり書いておきたいと思います。
68 :
55 :2006/06/22(木) 23:45:05 ID:eeiqPE4M
1). ベティ ---> ダイアン(ナオミ・ワッツ)と、 2). リタ ---> カミラ(ローラ・エレナ・へリング)とは、 お な じ 人 間( 女 性 の )異 な る 面 の 表 象 です。 これを理解するには、かつてルイス・ブニュエルが 『欲望のあいまいな対象』において、 家政婦コンチータの貞淑な面と淫らな面とを、 それぞれ違う女優に演じ分けさせた(=二人一役)ことを 思い出すだけで十分でしょう。 『マルホランド・ドライブ』においては、 一人の女性の中の対立しあうそれぞれの面に対して いちいち名前がつけられているので少々混乱を生じやすいかもしれないですが、 ベティ/リタ(前半)の組においても、 ダイアン/カミラ(後半)の組においても、 それぞれの組が、 その時点における主人公の分裂した面同士の「力関係(もしくは分裂の均衡状態)」を 表している、、、と考えてみるのです。
69 :
55 :2006/06/22(木) 23:48:26 ID:eeiqPE4M
それはどのような分裂でしょか?、、、例えば、、、ですけれど、例えば僕は、 「社会人(=職業としての女優)」VS「自然人(=生物としての女性)」 というような、対立しつつも、一人の同じ女性の中で並存しうる、 かつ、互いに対立しうる属性同士の対というものを考えます。 前半のベティ/リタの対立する組においては、 主人公の女性は、たんに、まだ希望に満ちた、才能のある、無名の、女優の卵、、、 に過ぎません。 田舎者だし、その意味では、彼女は少女でもあります。 この状態において、彼女は、自らの性(sex)を抑圧している、、、というわけではないにせよ、 とにかくまだ「おんな」ではない。 しかしながら、彼女が仕事(=芝居の役)を得るためには、 彼女の「職業的な能力」よりも、彼女のsexが、威力を発揮する、、、 というのが、後半のダイアン/カミラの対立する組です。 この状態において、「女優=職業人」であるはずの勢力はいかにも弱弱しく、 代わりに、彼女の生物学的属性、、、おんなというsexは、最大限に「露出」しています。
70 :
55 :2006/06/22(木) 23:52:27 ID:eeiqPE4M
この反転の途中に挟まれる、両者の勢力同士による同性愛的な表現は、 少女がおんなに目覚めるプロセス、すなわち、人間(少女)が生物(女)へと移行するプロセスそのものでしょう。 彼女は自分の中の生物(おんな)に気付く。 彼女はそれをいとおしむ。 彼女はそれと中睦まじくなる。 しかしながら、しまいには彼女はそれに彼女自らを乗っ取られる、、、 かくして、彼女が女優(=性を超えた社会人としての存在であり、 彼女の意思そのものでもあるところの希望的状態)であり続けることはもはや不可能となります。 彼女はたんに「おんな」を売り物にしただけの、 ハリウッドにいくらでもいる、特にどうということのない、 有名人の取り巻きの一人にすぎなくなります。 「監督」はもはや、彼女の「才能(=職業的な能力)」などには目もくれず、 彼女の「sex(=生物学的な能力)」だけに惹かれています。 あの、お互いにお互いを愛し合った中睦まじい状態 (=思春期の、少女でもありつつ女でもありうる、一人の人間でいられたあの状態)は、 もう取り戻せないのか? どうしてもはや自らを愛することができないのか? 彼女は、そのような「自分自身の中に潜む魔物」=「おんな」を憎みはじめます。 そいつが私の邪魔をする。 それさえなければ、私は幸せな均衡を保てたのに。 、、、と、これだけ書いておけば、みなさんもあとはもう分かるでしょう。
71 :
55 :2006/06/22(木) 23:54:03 ID:eeiqPE4M
具体的な映像的ヒントをあげておきたいと思います。 留守番電話のメッセージの声の主を訪ねて行って、 彼女「ら」は、そこに死体を発見します。 その恐怖で声にならない声を抑えつつ部屋から表に飛び出してきた「二人」は、 まるで互いの肉体が溶け合うような、あるいは別の言い方をすれば、 互いが相手の中から生み出されてくるような、 映像的表現が施されていたはずです。 また、このときに、最初、間違えてベルを鳴らして出てきた愛想の悪い女は、 彼女「ら」を、二人連れの女性として認識した、、、という表現がどこかにあったでしょうか?---ないはずです。 編集上のトリックで我々はそう思わされますが、そんな部分は一つもありません。 おばさんのアパートの部屋にやってきたミセス・レノワ(=ココ)には、 彼女(=ベティ)がリタの姿でいる瞬間を一瞬だけ目撃されます。 それでも、ココが二人を「同時に」見ることはありません! ただ唯一、祈祷師のおばさんだけが、ほんの一瞬だけですが、 彼女「ら」を、二人同時に見るのです。 というか、このおばさんだけが、 ベティの背後に潜むおんな(=リタ)の存在に気付くのです。
72 :
55 :2006/06/22(木) 23:56:01 ID:eeiqPE4M
「監督」と彼女の失敗した出会い、、、のシーンもまた大変重要です。 彼ら二人は、一瞬にして、互いに惹かれ合います。 この瞬間に二人のまなざしの交錯に流れているものは何でしょうか? たんなる情熱的な恋愛感情(=生物額的なもの)でしょうか? それよりもむしろ、それこそ、"This is the girl !!" と言うべき 職業的確信によるものなのではないでしょうか? しかしこの出会いは失敗に終わります。妨害される。 というよりも、監督の「不能」によって阻害されるのです。 闇の世界のエージェントなど何処にもいません。 彼はたんに「不能」なのです。 、、、まぁこのくらいにしておきましょう。 デイヴィッド・リンチ・ワールドへようこそ!
73 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/23(金) 15:38:12 ID:lja8mB6H
74 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/23(金) 20:02:19 ID:H7Y9Yak2
>>55 みたいなリンチ馬鹿って必ずいるよね。
ワイルドアットハートでさえマジになって観るような。
>>55 アプローチとしては非常に面白いと思うのだけど、このアプローチにしたがうと
たとえば……
・ブルー・キー
・ブルー・ボックス
・ブルー・キーによるブルー・ボックスの開放
……はそれぞれどのような意味を持つのでしょう?
ブルー・キーは「自己の中の"女"の抹殺(あるいはその意思)」の象徴として
読めるのかなと思うのだけど、ブルー・ボックスが何で、それを開くことが何を
意味するのかが、ちょっと理解できなかった。
55さんの解釈も面白いけど、 レズビアンラブの情念にドキドキしていたほうが 映画としては楽しいんじゃないかな?
78 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/24(土) 00:44:13 ID:BNmmwBV0
サントラ買っちまった・・ この映画は切ないなぁ・・
79 :
D.リンチ :2006/06/24(土) 02:11:56 ID:QxElrk8H
よしよし、みんな狙い通りに語っているな
>>77 誰でも、見たいものが映画の中に見えるもんなのよね。
81 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/24(土) 02:49:07 ID:jZSBVRyS
この間見直したら何か分かった感じがした。 同性だから愛しても一つに結ばれない。でもどうしても、結ばれたいから、ウロボロスの輪みたいになってる。 「∞」って記号の真ん中にあの青い箱があって、鍵を回すと1コマずれる。配役。夢と現実、虚構(映画)と現実、生と死、光と闇。 隙間に暴力的で邪悪な箱の遣いみたいな奴がおって、無理やりでも世界を成立させる。 断片的な言葉でスマソ。
82 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/24(土) 15:39:13 ID:N+6kjgD7
よくサントラの11番を部屋真っ暗にして聞く
84 :
名無シネマ@上映中 :2006/06/24(土) 20:28:14 ID:+UE7ZdKB
おおー!マルホのスレがあったとは! この映画面白い! デビッド・リンチは、今、何か映画作品作ってるの?
上のリンクに書いてある>リンチの近況
映画館に3回行って、DVDも買ったが、別に分析して一つ一つのシーンの意味を ハッキリさせたいから何度も見てるわけじゃないからな〜そうしたい気持ちは 理解出来るんだけどさ。
それは単純に「鑑賞」と「分析」の違いでしょ。 一緒にしちゃだめだよ。
分析することによってより楽しめる人もいれば、分析すると逆に陳腐に思えて楽しみが半減してしまう人もいるからな
分析すると陳腐になる作品ってのは、まあ、最初っから そのくらいの作品だったということでしょね。
>>87 でも借り物の分析結果を読んで何となくこの映画を分かった
気になっちゃってる人って多くない?
あれはダイアンの妄想と現実の入り混じった話なんだよと説明されても
この映画に惹かれる理由は何も説明できてないでしょ。
>>89 いや、同じ作品でも人によって楽しみ方が違うってだけの話。
別に作品自体のレベルを言ってるんじゃない。
同じ映画を見ても分析して楽しめる人もいれば、分析するとつまらなく思えてしまう人もいる。
あくまでも個人の主観の問題だろう。
俺はどっちもありだと思うが、リンチ作品に関しては、後者かな。
謎が謎のままってほうが、得体の知れない雰囲気とかすっきりしない感じも含めてリンチの魅力だと思ってる。
>>90 前半に関しては、同意。
ただ、よく引用されているあのサイトは分析というより解題に留まってると思うが。
後半に関してはどうかな。この映画のどの部分に惹かれたかにもよるし
それこそ人それぞれだと思う。
>>91 いや、そういうふうにあなた個人の問題に限定してもらえればまったく異論はないんだ。
少なくとも「分析」に対しては他人が検証する余地があるが
「鑑賞による個人的な感想」に対してはそれは不可能なわけでさ。
「分析」の排除を一般化してほしくないと思ったので、ああいうふうに書いた。
あと、可能性としては「分析自体が陳腐だった」ってのもあるんだけどね。
>>92 私の意見が貴殿の意見と同じ方向を向いているかどうか微妙なところですが、
よく引き合いに出される「前半は夢、後半は現実」系の分析について。
この分析には、一字一句落とさず逐語訳をした
直訳文から受ける印象と同種の違和感があります。
分析のどの部分を取っても間違ってないのかもしれないけれど、
でも総意としてはぜんぜん正しくない、というような。
というより、ぜんぜんすっと入って来ないんですよ。
実際の映像はもっとストレートに入ってくるのに。
その「すっと入って来る感じ」を、
その手の分析は、ちっとも再現・説明してくれないんですよね。
>>93 しかし、「分析」はあくまで「分析」であって
「作品」そのものではないのは当たり前なのではないか?
「分析」は理解あるいは体系化のための手段に過ぎない。
それ自体が目的なのではない。
これはあなたのいう『「前半は夢、後半は現実」系』の分析に限らない。
もし言語で完全に置換可能であるなら最初からそうすればいいのであって、
映像で表現する意味がない。
95 :
93 :2006/06/26(月) 22:20:15 ID:tuly7x8L
>>94 や、ま、そのとおり(分析はあくまで分析)なんですけども、
なんかちょっと言いたかったニュアンスとは違うというか。
たぶん
>>93 は伝えたかったことをきちんと書けてないです。
逐語訳の直訳、でもぜんぜん文脈が合ってない、、、というとこが言いたい。
慣用句など、直訳してしまうと意味不明なことって多々あるじゃないですか。そういう感じ。
でも「書かれた(=映像で表現された)」項目の逐一はちゃんと拾ってあるという、、、。
>>90 > でも借り物の分析結果を読んで何となくこの映画を分かった
> 気になっちゃってる人って多くない?
あ、それ、オレオレ
> あれはダイアンの妄想と現実の入り混じった話なんだよと説明されても
> この映画に惹かれる理由は何も説明できてないでしょ。
んなことない。「死体の見る夢」という言葉だけで、ゾクッときたよ。
なぜ惹かれるのか分かったよ。
>>80 の言うとおりだよ。
同じ映画を観ても、人それぞれの頭の中には違う像が映っているんだよ。
>>94 よく引き合いに出されるサイトの分析のことをもしあなたが言っているなら
あの解釈自体に論旨の乱れがあることを指摘しておきたい。
あまり本人のいないところで云々することは好みではないのだが。
たとえばブルー・キーを「死の象徴」としておきながら
それと対になるはずのブルー・ボックスが何の象徴であるかを明確にしていない。
それでいながら、ブルー・キーによってブルー・ボックスが開けられることが
「ダイアンとカーミラが同一化を果たしたことを象徴する」となぜか結論付ける。
本来であれば、ブルー・キーが何の象徴であり、ブルー・ボックスが何の象徴であると
論じたうえで、ブルー・キーよってブルー・ボックスが開けられることが何を象徴するかの
結論を導き出さなければならないのではないか?
論理の間が抜けているのだから、意味不明になるしかない。
多義的っていうの?何かであると同時に何かだ、って気がする。 夜の夢を解釈しても本人にすら正解は出せない感じ。 つか、リンチって撮りながら現場で色々付け加えたり考えたりして撮るって本に書いてた。 あの箱も全部撮り終わってから思い付いて付け加えたみたいな。 解釈云々より、あんたにどう観えたか教えてよ。
>>98 >解釈云々より、あんたにどう観えたか教えてよ。
申し訳ないが、それは機会を改めてにさせてくれ。
そもそも
>>86 から始まった議論であるし、
自分が意見を述べたのは
この場所における「分析する行為」の確保が目的だったからだ。
これに関してあなたに新しい意見がないのなら
とりあえずこの話はここまでにさせていただきたい。
100 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/01(土) 10:44:57 ID:NQMZY7BJ
この映画の魅力は沢山あって話は尽きないけれど、僕が一番大したものだと 考えるところは、リタが事故のショックから幾度も目覚めては寝入るシーン が繰り返される度に、新たな登場人物やステージが提示される展開法則が目 を見張る。 ダイアン本体の死の床で作り出されたステージ=朧気な世界の中で、ダイア ンはベティであると同時に、カミーラ本体から改変されたリタそのものでも ある。リタ=ダイアンは夢の中でその夢から覚めないように防衛本能を働か せることで、ダイアンの理想像でもあるベティをも生み出し、更なる登場人 物たちをも生み出し続ける。夢の中で生成した人物が更に夢を生成し、また そこから生成するという入れ子状態の展開は、その編集も手際よく素晴らし い。
映画の後半、カミラがダイアンをパーティに呼び、 「近道よ」と言いつつ二人で森を抜けるシーン。 あそこはリンチのお得意の逆回し撮影をしたらしい。 つまり現場では、彼女らは後ろ向きのまま坂道を下って歩かされた、ということ。
おお!興味深い書き込みが。 >リンチのお得意の逆回し撮影 これってどういう効果を狙ってるの?
逆回し撮影、Jホラーの幽霊の登場で使われてるけど、 マルホのあのシーンで使うって・・・。
逆回し撮影についてはリンチの方が古いと思うけど、リンチの場合には、 「過去へと進んで/未来へと戻って」行くことを意味するんじゃないでしょうか。 例えば、 ある情報を「知る」プロセスには、必ず時間的経緯を含むと思いますが、 この撮影・編集方法だと「知った」状態の方が時間的に「先」にあることになり、 さらに、これを逆回しして見せる時間は、「知った後」--->「知る前」へと、 逆行することになります。すなわち上映時には時間は「戻り」ます。 しかしあたりまえですが、実際の我々観客の眼には時間は「進んで」見えます。 それによって、映画的時間は「過去へと進んで/未来へと戻って」行くことになるんじゃないでしょうか。 たんなるおまじないのようなものだろうとも思いますが。
105 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/03(月) 12:19:44 ID:1q5TB4os
あの森を抜けるシーンって結構好きなシーンだったんでオドロキ そんなリンチマジックが使われてるなんて・・・も一回観てみよう
>>102 >>これってどういう効果を狙ってるの?
効果を狙っているというより、これはやはり
おまじないのようなものとして理解するほうがいいような気がします。
なぜなら、まだツイン・ピークスのころには、リンチ自身も
逆回しによる不思議な「効果」に確かに注目していたと思うのですが、
マルホランド・ドライブにおいては、もはや、
逆回しであることをほのめかすようなほころびさえ残っておらず、
観客に「なにか変だぞ」とさえ感じさせない作りになっています。
これは偶然ではなくて、まさにそのように意図された、
つまり、逆回しであること自体が目的だった時代を過ぎて、
もはや一つの様式となり、それ自体が目的化することはない、
という事実の証拠なのではないでしょうか。
しかもこのシーンは、観客に「なにか変だぞ」と思わせるどころか、
作品全体の中でもとりわけ美しいシーンとして演出されています。
だからこれは文字通りの意味での「洗練」なのであり、
普通のシーンをリンチ風味しあげるための
おまじないそのものなのではないでしょうか。
逆回しって、「キャリー」でブライアン・デ・パルマもラストで使っているけど、メイキング見るまで気づかなかったよ。 そんなに効果あるもんなのか? 潜在意識に働きかけるのかな?
>>107 「キャリー」では2箇所で使われているけど、なんか不気味な感じは出ている
1つめは、キャリーがふらふらと歩いていて、やってきた車が勝手にふらふらして転等、炎上するシーン
キャリーの歩き方が幽霊みたいでどことなく挙動がおかしいが、効果がある
もう1つは、ラストの生き残りのスーが、花束を持ってキャリーのお墓参りに行くシーン
スーの歩き方もおかしいが、よく見ると奥のほうに見える車が逆向きに走っている
つまり、スーを後ろ向きに歩かせてフィルムを逆回しにしたことがバレバレ
足が地についていないというか、腰の辺りの動き方がおかしいので、不気味な感じが出ている
どれだけ部分を積み上げてみても全体は出来上がらない。
110 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/04(火) 18:28:59 ID:rklYCdjR
>>108 キャリーの逆回しシーンって、スーのお墓参りの1シーンだけだと思うが。
車炎上シーンで逆回し使ってるってるのは、どこで仕入れた情報だ?
>スーを後ろ向きに歩かせてフィルムを逆回しにしたことがバレバレ 逆回しだということを判らせる為に、わざと車を走らせているんだから このケースでは「バレバレ」とは言わない。
112 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/04(火) 20:46:19 ID:ivqpoZM+
リンチのオリジナルと思われている、あのアンダーゾーンの元ネタを 皆に教えてあげよう!! イングマール・ベルイマンの監督作品で「狼の時刻」(日本未公開) という映画です。リンチ自身が大のベルイマンファン。間違いなく若 い頃に触発されています。というか、トラウマになっていそう。 勿論、オマージュということなのですが、なんとその映画の中には、 「ロスト・ハイウェイ」のアンダーゾーンに登場したミステリーマン の原型も登場したりします。 現在DVDが出ているの、必見ですな!
>>111 いや、DVDの特典映像で、「よく見ると奥のほうに見える車が後ろ向きに走っていますね。」って解説していたから
わざとではなかった
>>112 「狼の時刻」たしか「ベルイマンコレクション」かなんかで
三本パックで高くなかったっけか?
ばら売りしてるなら買うんだが。
115 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/07(金) 20:41:57 ID:hHWgAYXW
>>114 レンタルしている店も多いぞ。
観ればリンチ研究も前進するだろう。
ベルイマンは「ペルソナ」もよくリンチが好きな作品として 名前上がってくるけど、ストーリーみたら女優のレズ、精神障害話なんだね。 レンタル屋探してみる。
117 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/09(日) 00:19:56 ID:eI8X+lsz
こういうのって監督がちゃんと解説とかして欲しいな。 観る人それぞれが解釈すればいい、ってわかるんだけど 監督はどう思ってこの映画をつくったのかが気になってしょうがない。 この監督の他の作品みてないけど、他もこういう謎な感じでその作品について 何も語らないのならもう観たくないと思った。
リンチに限らずちょっと小難しい映画で監督自らここはこういう意味 なんですよ、こういう意図なんですよと懇切丁寧に説明してる映画って ある?例えばDVDの特典とかで。あんまり思い浮かばないし あっても別に嬉かないし・・・
119 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/09(日) 01:30:41 ID:hgUl0ue7
120 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/09(日) 01:47:14 ID:eI8X+lsz
いや、なんて言えばいいか難しいんだけど 他のちょっと小難しい映画っていうのは、例えば完璧に筋の通った解釈は 絶対あるしそれ以外の可能性を考えると矛盾がでてくる。 でもこれは違うでしょ。だから気になってしょうがない、はっきりさせたい 性格の人にはむかないのかもって。
自分のアタマでモノ考える習慣のない人には確かに向かないかもね。
>>120 ひとりの人間が辻褄の合わない相反する感情を同時に抱え込んでいる
ってのはこの映画の主人公に限らず一般論としてもそうだろう。
ただそれを描いてるだけで特別難しいことを描いてる訳じゃないよ。
>>120 のいう「完璧に筋の通った解釈のあるちょっと小難しい映画」って
たとえばどんな作品なんだ?
町山の「映画の見方がわかる本」とか読んで言ってるなら勘弁なw
124 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/09(日) 14:45:51 ID:UjhmLqIi
>>121 ???考えてるからこそなのでは・・?
>>123 小難しい映画っていうのはその前のレスを引用しただけだから、他の映画に訂正します。
人それぞれだと思うし。
映画そこまで詳しいって訳じゃないので本とかは知りません。
>>124 あんまりいじめるのもアレなんで敢えていうけど、あなた、ちょっと
いくらなんでもナィーヴすぎるよ(w
そのこと自体は他人がとやかく言うことでもないだろうけど、あなたの
言い方をみていると、「映画を観ること」がまるで「受験」や「RPGの早
解き」と同じように、あらかじめ「正解が用意されていること」であるみ
たいだ(w
もし、自分で自分なりの解釈をすることがどうしても難しいなら、今は
とりあえず保留しとけば? 多分、あなたには他にも観るべき映画が
あるし、読むべき本があるし、会うべき人がいるんだと思うぞ。
わからない問題は制限時間いっぱい自分でかんがえないで、 さっさと解説見ちゃうタイプでしょ? 考える喜びってあるとおもうよ。それを楽しむ映画だよ。 監督がどう考えて作ったとか関係ない。自分の遊びたいように遊べばいい。
子供の頃見た地獄の黙示録はワルキューレと共にヘリから機銃 撃つシーンやナパームで森焼き払うシーンくらいしか印象に残らなかったんだけど 大人になって改めて見てみたらグサグサと心に突き刺さる映画になっておりました。 そういう事ってまま有るんじゃないのかな、もちろんこの映画でも。 2ちゃん見てると多くの人が今この時の自分の感性が全てで簡単に 糞とかのレッテル貼っちゃう場合が多いよね。勿体無いなと思うよ、つくづく。
一人の人間にとって、知らないことや分からないことの方が、 知っていることや理解可能なことよりも圧倒的に多い、 というのはごくあたりまえのことなんだけどね。 それだからこそ、知るというプロセスや経験には感激が伴うわけで。
勘違いされてるみたいですけども、別にこの映画がつまんないとは思っていませんよ。
むしろ好きだから気になるわけで。
ただ
>>120 にも書いたようにはっきりさせたい 性格の人にはむかないのかもって。
実際私は結構神経質な性格なので。そういう人にはむかないんじゃないかと。
>>117 の他の作品を観たくないというのはつまんないから観たくないのではなく、
きになってしょうがないから観たくないという意味です。
いやね、「ナィーヴすぎる」って言ったのは
>>117 の「(監督が)何も語らない」っていう部
分に対してだったのよ。すでに作品として提出しているものに関して、なんで映画監督が
そんなことしなきゃならんわけ?
「理解する」ことに、神経質かどうかは関係ないと思うよ。
だいたい、いつまでに理解しなきゃダメっていう期限があるもんでもないでしょ?
エラそうにするつもりはないんだけど、「映像を(言語を経由しないで)映像として理解
する」こと自体それなりに訓練が必要だから、それができてるかできてないかで理解に
差が出ると思うよ。特にこの作品のような非ナラティヴな映画を理解しようとするときに
は、よけいに。
もひとつ言っときたいのは、「はっきりさせる」こと自体にいくつも視点や方法論やアプ
ローチがあり得るということなんだよね。(ありがちだけど)ラカン派の精神分析理論に
基づいて「はっきりさせる」こともできるだろし、フェミニズムの視点から「はっきりさせる」
ことができるかもしれないし、カリフォルニアの産業構造というアプローチから「はっきり
させる」ことだってできるかもしれない。いや、最後は言ってみただけだけど。
132 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/10(月) 00:00:24 ID:1UgdGKhX
リンチはなんだかんだ、ポストモダーンであるからね。
>>131 あなたは一体何が気に入らないの?
最初の2行はリンチが同じような事言ってたけど別に語らなきゃいけない、
と言ってるわけじゃないでしょ。「語らないなら観ない」と言ってるだけ。
観ても自分がすっきりしないから。これは個人の自由です。
すっきりしない映画というのは↑の方で違う人も言ってるしそう思う人はたくさん
いると思うよ。
みんながみんなあなたと同じ考えではないし感想を言う場でしょ?
それから「理解すること」に神経質かどうかはかなり関係しますから。
>だいたい、いつまでに理解しなきゃダメっていう期限があるもんでもないでしょ?
そんなのはないのはあたりまえ。だけど気になってしまうという話でしょ。
視点やら方法論やらは思いついたのを例として挙げただけで、深い意味はないよ。 そちら方面には格好の題材であるのは間違いないとは思うし、実際そっち方面から のアプローチはいくつもあるけど、誰もがみんな揃って「<現実界>がどーの<想像界> がこーの」でリンチを論じなきゃならんというもんでもないだろうし、それができなきゃ リンチを語っちゃダメってもんでもないだろうし。
>>133 だったら、別に観なくていいんじゃない?
そりゃ違うでしょと言ったのは、あなたが「感想」では満足できず、「はっきりさせたい」
「完璧に筋の通った(自分なりの)解釈をしたい」「理解したい」と思ってると感じたから
だよ。
そうじゃないなら、気分を害させてすまんかった。
「語らない」んじゃなくて「遠回しに語っているのに理解出来ない」だろ。 だったら「語らないなら観ない」じゃなくて「理解出来ないから観ない」なんだよ。 そういう奴はポケモンとか観てればいいんだよ。
作った側の意図や与えたかった意味が全てなら、それを見て受け取った側の それぞれの感想なんて無意味じゃないか。
リンチってそもそもきっちりテーマを決めて演出するタイプじゃ なさそうだが。 撮影現場で俳優のやってたかくし芸を即興で取り込んじゃうようだし。
現場でたまたま撮れてしまったものを本テイクとして使うという ケースは、他の監督でもないわけじゃないからな。 それをもってリンチがどうのというのは無理があるよ。
140 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/18(火) 02:11:54 ID:Z9Y2GWlF
保守
>>139 特撮たっぷりのデューンでもリンチは絵コンテ切らずに
俳優が即興できる空気作りにこだわったらしいよ。
>>141 ワケワカなスケッチは描いてたけどな。
まるで抽象画で、他のスタッフに理解できたのどうか。
あの調子で絵コンテ切られても役に立たんかもしれん(w
143 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 15:48:00 ID:k98Akf/k
全然読んでないけど、たぶん全員わかってない アレは現実の世界と死後の世界とその間のどちらでもない世界 主人公が最高の筋書きで幸せになっている筋書きは、一人死んで腐って 朽ち果てていくあの世に行く前のナオミキャンベルがこの世とあの世の 間の世界で見ている夢、というかこの世でやりたかった願望というか つまり思い残したこと、というのかな、そんな感じ それと、映画監督が、カウボーイの言うとおりにキャスティングをしたら もう一度自分と会うことになるって言ったの覚えてる? そのあとのパーティで、カウボーイが歩く姿の後姿が一瞬映ってる
144 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 15:49:59 ID:k98Akf/k
主役を奪われ、レズの彼女に見せ付けられ、気が狂う寸前で 死んでいくのが現実
>>143 とりあえずナオミ・キャンベルに電話で殴られてからもう一回おいで。
146 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 15:51:55 ID:k98Akf/k
結局、ナオミキャンベルはジルバコンテストで優勝して、女優になる 夢を見てハリウッドに出てきたけど、現実はかなわず、一人 死んでいった
147 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 15:54:24 ID:k98Akf/k
全然読んでないけど、たぶん全員わかってない アレは現実の世界と死後の世界とその間のどちらでもない世界 主人公が最高の筋書きで幸せになっている筋書きは、一人死んで腐って 朽ち果てていくあの世に行く前のナオミワッツがこの世とあの世の 間の世界で見ている夢、というかこの世でやりたかった願望というか つまり思い残したこと、というのかな、そんな感じ それと、映画監督が、カウボーイの言うとおりにキャスティングをしたら もう一度自分と会うことになるって言ったの覚えてる? そのあとのパーティで、カウボーイが歩く姿の後姿が一瞬映ってる 主役を奪われ、レズの彼女に見せ付けられ、気が狂う寸前で 死んでいくのが現実 結局、ナオミキャンベルはジルバコンテストで優勝して、女優になる 夢を見てハリウッドに出てきたけど、現実はかなわず、一人 死んでいった
148 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 15:56:21 ID:k98Akf/k
カウボーイの役割は、死んだことに気づかず、成仏していない 霊に死を悟らせて、あの世に導くような役割
149 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 16:01:27 ID:k98Akf/k
つまり、現実の世界で見たウエイトレスの名前が、潜在意識の記憶の中で ごちゃまぜになって、自分の死後、成仏していない状態で見る夢には 他の人間の名前として出てきてる つまり、すべてはナオミワッツの現実で見たものの記憶が、死後の成仏する 前のこの世とあの世の間で、彼女の送りたかった理想の人生の中で名前が 入れ替わって登場している
本スレの全レス中で一番理解していない奴がID:k98Akf/kだということは判った。
151 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 18:22:28 ID:CIVKlseP
136は映画どころかレスの内容を理解できていないな
152 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 18:39:53 ID:2YenfUjg
全部、リンチの妄想が正解
ナオミちゃん地獄巡り
156 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 21:58:36 ID:Tzu4XkP5
初めて書き込みます。 作品のパーフェクトな理解はなかなか難しいですが、全編を通してこれだけは 間違いないという一つの真実が貫いています。 それは、ナオミワッツ演じるベティ/ダイアンがローラエレナハリング演じる リタ/カミーラを深く愛しているということです。たとえ憎んでいる時期があ ったにせよ深い愛情の裏返しです。監督もラブストーリーと言っていることか ら、前出の「同じ女性の異なる面の表象」という説は成立しないのでは?
157 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 22:08:32 ID:k98Akf/k
>>156 その愛情が深ければ深いほど、裏切られた怨みで、憎しみは大きい
ですよね
だから、最後に殺し屋に金を渡して殺させた
殺人の成功の合図は、青いカギを置いておくこと
青いカギが置かれているのを見て、罪悪感と愛するものを失った
喪失感、自分の夢がやぶれた人生の敗者の絶望で、ついに彼女は
気が狂って自殺する
彼女自身の魂は、自分が死んだことに気づかず、この世と死の世界
の間に漂いながら、ジルバコンテストに優勝して、希望にあふれて
ハリウッドに来たときの夢を見ている
すべてがうまくいき、思うとおりに成功を収める幸せな自分
死んだ自分に気づいておらず、幸せな成功物語りの夢を見続ける
彼女の魂を死の世界に導くために、カウボーイがやってくる
現実の彼女の死体は腐って、朽ち果てていく
158 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/19(水) 22:32:05 ID:LiaV44fa
リタも幽霊
159 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/20(木) 22:24:42 ID:giYlX/SS
to 157 朽ち行く死体が見ている夢と考えていいのでしょうか?
160 :
そうだ :2006/07/20(木) 22:40:44 ID:Fj+jDg/c
美人が死ぬ映画は、 なかなか無い。
>>159 それじゃまるであの部屋にとりついた幽霊だね(w
>>156 >>全編を通してこれだけは間違いないという一つの真実が貫いています。
>>それは、ナオミワッツ演じるベティ/ダイアンがローラエレナハリング演じる
>>リタ/カミーラを深く愛しているということです。
それは、全編を通して、、、ないんじゃないでしょうか?
少なくともはじめの出会いはまったく唐突で、
田舎かから出てきたばかりの娘としては、
トラブルに巻き込まれていそうではあっても、
おばさんの友達(と田舎娘本人が思い込む)の
友人のためになろうとしただけ、なのではありませんかね?
ちなみに、欧米では他人と部屋を共有して住むということが極めて一般的に行われているので、
一緒に住んでいる=親戚か友達かまたは恋人、と考えるのは全く正しくありません。
それと、彼女ら二人がいっしょにいる場面を、他の登場人物の誰かが、
“金髪とブルネットの女が二人がいる”と明確に認識する場面が、
全編を通じてどこかにあるでしょうか?
まったく無いと思うんですけど。
誰も指摘しませんが、この点は、映画的な意味からして非常に重要だと思います。
164 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/21(金) 03:02:47 ID:rQClqB8V
唐突じゃない出会いというのはあるんでしょうか? シャワーを浴びてる女性に初めて気づいた時を「愛している」とはまだ言えな いにしても、初めての出会いで運命の人と感じて生涯連れそう人もいます。 秘密の近道からプールサイドに辿り着いてアダムが来て二人を同時に認識して います。次にココが来て挨拶します。パーティでは同じテーブルに何人もの人 が同席していました。ココがダイアンに同情的でした。ココはカミーラの態度 に対して顰蹙の目線を送ります。もう一人のカミーラが来てカミーラにキスす る時にこれ見よがしにダイアンの方を見ます。ウィルキンスも心配そうに成り 行きを見ています。ダイアンがアダムとカミーラに嫉妬して涙を流します。 もしダイアンとカミーラが同一人物の異なる面の表象だとしたら、内面の心の 葛藤はあるにしても、あれほど激しく嫉妬することはあり得ません。他者だか らこそ自分の思い通りにならず嫉妬に苦しんだのです。
165 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/21(金) 15:38:30 ID:0SC9S15n
>>164 残酷に、サディスティックに新恋人を見せつけられ、ごみくずのように
捨てられ、殺意を覚えるくらい憎悪の気持ちを持ちましたよね
このパーティにカウボーイも来ています
カウボーイの歩く後ろ姿が一瞬映ってます
えーと、
>>156 でも
>>163 でも
>>164 でも誰でもいいんだけど、
>>75 の質問に
答えてくれまいか。
もしこの作品が前半後半の二部構成になっていることを認めるなら、その二つ
のパートの転換点である「ブルーキーによるブルーボックスの開放」が非常に
重要なシーンであることは理解できるはず。早い話が、なにゆえに「ブルー
キーによるブルーボックスの開放」が後半パートへの移行につながるのか?
ってことなんだけども。
他の細部はともかく、作品構成の根幹に関わるこのシーン「だけ」でもきちんと
意味づけできてないと、「夢と現実」だろうが「同一人物の二面性」だろうが、
どっちの言ってることも第三者を納得させるだけの説得性に欠けるんだよね。
というわけで
・映像から読み取れる「ブルーボックス」の意味づけ
・映像から読み取れる「ブルーキー」の意味づけ
・上記2点を踏まえたうえでの、「ブルーキーによるブルーボックスの開放」の
意味づけ
の3点をば、ぜひぜひ、明確にしていただきたいんじゃがの>関係者各位
167 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/21(金) 21:16:58 ID:0SC9S15n
>>166 なにがどんな意味を持つかというより、もっと感じた方がいいと
思いますよ
映画はアートで、分析するものではなく、感じるものだから
>>167 いや、それは違うでしょ。
少なくとも「フィルム・スタディ」的な観点からいうと、間違ってると思うよ。
169 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/21(金) 23:07:57 ID:dpLjgc3g
156=159=164です。 ブルーボックスとブルーキーについて理論的に説明する能力はありませんが、 自分なりに感じているイメージを以下お伝えします。 「ブルーキーはベティです。ブルーボックスは17号室です。17号室は中空 にあります。それは外の景色が地上ではなく空のように見えるからです。昼間 17号室にベティが入る時リタに足を支えてもらって窓から入ります。その時 ベティは水色の服を着ています。17号室に入ったベティが中からドアを開け てリタを中に入れて二人で奥の方の部屋に入って行きます(この時のカメラワ ークに注意して下さい)。するとそこには腐乱死体がベッドに横たわっていま す。その夜シレンシオから帰ってベッドの上にブルーボックスを置いたベティ の姿は次の瞬間には見えなくなっています。この時のベティの態度は作品中最 も強い意志を感じるところです。リタはベティを探して3度ベティの名を呼び ます。その後バッグの中にブルーキーを見つけます。ベティを探していたリタ が見つけたものはブルーキーです。ブルーキーをブルーボックスに挿すことは ベティの足を支えて17号室に入れたことと対応しています。シエラボニータ の17号室はルース叔母さんのアパートの裏側か或いは同じ位置の中空にあり ます。リタがブルーキーをブルーボックスに挿したことは別の世界に入る勇気 を持ったことを意味しています。真実を知ることは勇気の要ることです。ブル ーキーをブルーボックスに挿した後、リタがブルーボックスに入って行きます。 するとブルーボックスは異次元へ導く乗り物のようになっていて、すぐ裏側の 或いはすぐ上の17号室に入って行きます(この時のカメラワークに注意して 下さい)。そこで二人はまた腐乱死体に遭遇します。するとカーボーイが来て 起きる時間だと言います。今度は腐乱死体が動き出します。窓の外は地上の景 色になっています。この部屋は恐らく13号室です。12号室と交換するには 13号室が都合がいいと思われます。シエラボニータには西と東に16号室ず つ計32号室迄しかありません。もともと地上に17号室はないのです。」
170 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/21(金) 23:15:46 ID:0SC9S15n
このスレ、怖いです 見当違いな分析を述べ合うスレなんですね アートは感性で感じないとね とりあえず、パーティ会場を横切るカウボーイを見つけてみてください さよーなら!
171 :
166 :2006/07/22(土) 01:10:57 ID:02lvIeHl
>>169 なるほど。レスthxです。
自分が理解できた点のみをザクっと整理させていただくと
・ブルーキー=ベティ
→17号室に進入する際のベティのシャツの色との一致
→リタがベティを捜した結果、見つけたものがブルーキー
・ブルーボックス=17号室
→17号室の窓から見える景色(空=色の一致?)
→探求に勇気を要する真実(=室内の死体)
・ブルーボックスの開放=真実の発見(=死体の発見)
→ベティによる17号室への侵入
といった感じでしょうか。
それにプラスして、「17号室の探求の際の移動カメラと、ブルーボックスに
進入するカメラ視点の動きの一致」ということですね。
部屋の位置関係等々は、すみません、ちょっとイメージが掴めませんでした。
以上を踏まえたうえで新たな疑問なんですが、
・ウィンキーの奥で浮浪者がいじくっているブルーボックス
・殺し屋がベティに提示するブルーキー
の各シーンとの関連性についてはいかがでしょう?
172 :
166 :2006/07/22(土) 01:13:33 ID:02lvIeHl
>>170 うん、同意してあげられなくてゴメンね。
とりあえず、今は実際の映像によって確認できる部分から互いの考えを
やりとりしていかないと、検証のしようのない主観のぶつけあいで終っち
ゃう感じだったもんで。
特に「同一人物の二面性」というアプローチ自体は面白いと思うし、なんとか
第三者が納得できる形でうまく着地させられないかなと思ってたりもするのよ。
いってみれば、「リンチによる『イヴの総て』の再解題」じゃないですか、これは。
でも、パーティ会場のカウボーイは、みんなとっくに気がついてると思うぞ(w
173 :
100 :2006/07/22(土) 12:03:51 ID:YjAuiCCN
最後のパーティシーンで、カミーラがカウボーイと壁越しに摩り替わる、 何気なく見せたシーンは最高。この二体は悪(闇)の化身の本体で、何 にでも変化してしまう。 リンチらしい、即物的なシュールレアリズム。
174 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/22(土) 21:15:16 ID:S2fNQCTf
169です。 部屋の位置関係について感じていることを説明します。 「ルース叔母さんの部屋と17号室との位置関係を思いついたきっかけは、腐乱 死体の役を演じているのは誰かと考えたことにあります。あの役を演じている のはナオミワッツでもローラエレナハリングでもないことは見た感じで明らか です。では誰が演じているのか。出演者の中で一番それと思われる人はルース 叔母さんの家の脇の路地から出てきた酔っ払いのカップルの女性です。断定は できませんが、髪の色、長さ、背格好がよく似ています。彼女が17号室の腐 乱死体の役を演じていると仮定しました。すると17号室はルース叔母さんの アパートのすぐ裏か脇か近くにあることになります。ルース叔母さんのアパー トもシエラボニータのアパートも広大な敷地なので互いの正面入口はタクシー でゆっくり走って行くくらいの距離でも裏側は隣接しているのではないかと思 いました。あるいはルース叔母さんのアパートの部屋そのものが17号室であ るような気もします。というのは最初の方でベティがルース叔母さんの部屋を 歩いている時、先述(169のスレ参照願います)同様のカメラワークが使わ れており、部屋の構造もよく似ているからです。そしてルース叔母さんのアパ ートの住所は1612ヘブンハーストです。LAから乗るタクシーのナンバー が確か「X163」というような番号です。13号室にはいられず、12号室 →16号室(安宿の部屋)と転々としていて、ルース叔母さんのアパートに避 難する。というようなストーリーを考えてみたわけです。」 怖くて見当違いだったらごめんなさい。
175 :
166 :2006/07/23(日) 02:21:27 ID:o5TcyGxK
いや、脅しちゃってるみたいでゴメンなさいね。
そういうつもりはないんだけど。
大体、「感性」とか「個性」とかは、それをもって形にしたものを通じて他人様に
評価していただくものであって、自分からどうのこうのいうもんじゃありません。
経験上、
>>170 みたく自分から「感性が」とか言い出すヤツに限って、すげえ
詰まんないヤツばっかなのはどうしたもんか。あ、やっぱ、脅してるか?(w
でも、個々人の「解釈」そのものに対して、疑問に思った点や実際の映像との
矛盾点を確認したことはあっても頭から否定したことはないし、するつもりもな
いですよ。
「ある解釈の成立」が直ちに「他の解釈の排除」につながるもんではないと思
うし、むしろ複数の視点なり文脈なりの検討に耐えうることは、「混沌とした人
間の内面性」を描いた作品としての「秀逸性」を証明するもんなのではないか
と思ったりもするんだけど、さて、いかがなもんでしょ。
まず問われるのは「それぞれの解釈が、作品の全体構成および細部の映像
との関連性を保ちつつ、きちんと整合してるかどうか」の一点なんではないで
すかね。
176 :
166 :2006/07/23(日) 02:22:33 ID:o5TcyGxK
いらん話が長くなりましたが、「部屋の位置関係」に関しては保留させて
ください。映画の表現として「時間や距離の省略」があるので、映像からは
自分ではなんとも判断できませんでした。
自分としては「ブルーボックス」を「17号室」という「場所」と読む読み方が
面白いと感じました。リンチの過去作品や絵画作品をみると、「家」や「建物」
といったものに独特の象徴性をもたせている例が存在するので、そうした
表現の延長上にあるという見方はアリなんではないでしょうか。
あとは、
>>171 で挙げた、残ったブルーボックスおよびブルーキーの登場シ
ーンとの整合性の問題がクリアできれば、ひとつの「解釈」として成立する
んじゃないですか?
177 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/23(日) 15:09:33 ID:NraVYLHI
174です。 初めてこの映画を観てから3年以上経ちますが、何回か登場するブルーキー、 ブルーボックスについての関連性、整合性はクリアできません。かならず壁に ぶちあたります。自分としてはあるシーン毎にイメージがわいてくる段階にと どまっています(これらのイメージについては文字数の都合、次の機会にスレ します)。各人がそうしたイメージを提示し合えばクリアへの道が開ける可能 性もあります。一人で解明するのはなかなか難しいです。自分が発見できなか った感じ方をもっと知りたいです。 173番の方の「カミーラとカウボーイが壁越しに摩り替る」という説は初め て接するものです。自分には摩り替ったというのがわかりませんでしたが、D VDプレイヤーが直ったらその点をよく注意して見てみます。 同一人物の異なる面の表象という説には映画の前半については賛成です。いわ ゆる夢と言われる部分はダイアンの思いが表現されているように思われるから です。 この作品はもちろん感性でとらえています。先入観なしに観た第一印象を最も 大切にしています。見る人によっていろんな解釈のある映画ですが、作品から 受取ったメッセージはダイアンの哀切な思いです。それはずっと変わりません。
178 :
通りすがり :2006/07/23(日) 15:19:06 ID:b336g95w
春に深夜の映画でマルホやった時に なかなかいい解釈してるHPが貼られてたよ
179 :
166 :2006/07/23(日) 20:10:34 ID:o5TcyGxK
>>177 この作品を「ダイアンの心理をキーとして理解して行く」のは、もっとも真っ当な
アプローチだと思います。
>>68-72 の「同一人物の二面性」というアプローチに
しても、基本的にこの方向性の範囲内にあると考えていいんじゃないですか?
「ブルーキー」と「ブルーボックス」に関しての現状、了解しました。
いろいろな人の意見に接しても、この二つの関係性についての明瞭な考察
はなかなか出てこないですね。前述したように、作品構成上、非常に重要な
ポイントであることは間違いないと思うんですが、同時にもっとも整合性を
もって理解されることを拒んでいるポイントでもあるようです。
映像からまず読み取れるのは、色やテクスチャーが同じであることからして、
この二つが「対」になっていることです。それと、同じく色やテクスチャーの
扱いから判断して、前半(それが夢であろうとなんであろうと)においては、
その状況=世界からは「異質」なものであること。
もうひとつ、
>>169 で指摘のあった「ブルーボックスに入っていくカメラの
視点」ですが、これは過去作品においてもリンチがよく使っている手法で、
もっとも典型的な例は「Opium」という香水のCMです。
(
ttp://www.lynchnet.com/ads/opium.movで視聴可能 )
「香水の瓶の中に入ってく視点→花のアニメーション」というシークエンス
で、リンチは何を表現しようとしたのか。そして「香水の瓶」を「ブルーボッ
クス」に置き換えたとき、何が読み取れるのか、ですね。
のーあいばんだーおーけすとらはいません すべてはろくおんです あなたは、わたしがこんなにかなしんでるのに..... ぶるーきい 思い出した!
しばらくぶりです。
>>68-72 =
>>55 です。
>>163 も私です。
この流れ、このタイミングなら、
少なくとも
>>166 氏には以下の内容に納得してもらえるんじゃないかな、
と思うのでブルーボックス・ブルーキーについての自論を書きます。
ちょっと長いです。
デイヴィッド・リンチの映画では、
イレイザー・ヘッドにせよ、ブルー・ベルベットにせよ、
ちょっとした穴から何かの内部へ入り込み、その中でストーリーが展開されて、
そして同じ穴から出てくることで終わる、という表現上の形式が用いられています。
イレイザー・ヘッドではそれが地面の水溜りの底の穴であったし、
ブルー・ヴェルヴェットではそれがジェフリーの耳の穴だったと思います。
つまり、イレイザー・ヘッドでは水溜りの底にある穴を通して、
地球の奥深く入って行った所(そこから地球の反対側へ突き出て
そのまま宇宙の彼方まで行き着いているような感じですが)でストーリーが展開するのに対し、
ブルー・ヴェルヴェットでは、ジェフリーの耳から彼の脳の中へ入ったところで
ストーリーが展開するわけです。どちらもそういう意味では
ストーリーの外部 >> 穴 >> ストーリーの内部 >> 穴 >> ストーリーの外部
という構造を持っていて、その意味でリンチ作品のファンタジー空間は「閉じて」います。
182 :
181 :2006/07/23(日) 21:33:06 ID:qJUIFhDg
続きです。
しかしマルホランド・ドライブでは、この「穴」がどのような形で表現されているかというと、
>>166 さんが
>>179 でご指摘のように、ブルー・ボックスがそれなんじゃないかと思うんですね。
私の考えでは、イレイザー・ヘッドの穴やブルー・ヴェルヴェットでのジェフリーの耳穴のように、
この箱の中は、クラブ・シレンシオにいた青髪のあの女の頭の中につながっているはずです。
彼女の髪と金属製の箱がそれぞれ似た感じのブルーであることは、偶然ではないと思うのです。
こう考えるとマルホランド・ドライブは、他の作品とは著しく異なるストーリー構造を持っていることがわかります。すなわち
ストーリーの内部 >> 穴 >> ストーリーの外部 >> 穴 >> ストーリーの内部
となっており、ストーリーの外部に出ることは一瞬しかない
(たしかカメラは二度続けてブルー・ボックスを通過したと思いますが、
その間だけがストーリーの外部ということになる
、、、でもちょっと記憶が定かじゃないです)。
他の作品が、穴へ入ってそこから出てくる、というループを完結させることで
「閉じて」いるのに対し、まったく逆にオープンエンドになっています。
我々はそのポッカリと開いた計り知れない深さを持つ「内部」のただ中で、
そのまま放置されます。
183 :
181 :2006/07/23(日) 21:34:11 ID:qJUIFhDg
続きです。 ブルー・ボックスを、だから何かの象徴として読むことも可能かもしれませんが、 私は、たんに文字通りの意味での「パンドラの箱」という概念を実体化して見せたもの、 と捉えることで十分なんじゃないかと思います。 すなわち、あの青い箱の名前こそが「パンドラの箱」なのです。 もちろんパンドラの箱とは、解決不能な矛盾をその内部に閉じ込めているもの、 の総称であり代名詞です(つまりその換喩的表現です)。 ちなみに「夢と現実の二部構成」派の人たちは、その前半と後半の分岐点を、 やはりブルー・ボックス開放の前後に見るのでしょうか? 「同一人物の二面性」派である私の場合、この分岐点は、ベティがオーディションを受けた時、 すなわち、競演男優が彼女の尻に手を回すのを躊躇した際、ベティ自らが彼の手を自分の尻に押し付けて演技を続けた時を境に、 ストーリーの前半と後半というようなものがあるように思えます。 このタイミングこそが、彼女が自分を性的存在として「使った」最初のタイミングである、という意味でです。 しかしもちろんこの時点においては、俳優としての彼女の社会的存在と、 女性という名の生物学的存在とは、まだ幸福な関係を持っているように見えます。
184 :
181 :2006/07/23(日) 21:36:16 ID:qJUIFhDg
以下は余談です。 あのブルー・ボックスは何かがおかしいです。 まず目に見える物質のレベルで考えると、 鋳造による造形と電解着色によるアルミニウムのカタマリであり、 そこに二等辺三角形の形状を持った鍵穴が開けられています。 つまりこの鍵穴は、ブルー・ボックスに対して静的(固定的)なはずなのに、 劇中でリタはそこに、二等辺三角形型の断面を持った鍵を差し込んで「回し」ます。 ブルーボックスは画面上では明らかに金属であるように見えるのに、 まるで液体か軟体のように、その鍵穴にぴったりと差し込まれた鍵はぐるりと回されます。 どう考えてもあり得ないです。
冒頭のクラッシュしたリムジンから這い出るシーンはそれ(穴)に当たらないのかね? なんかたった一つの答えをリンチが隠し持ってるとはオレには思えないんだけどね。 楽しい反面、不毛な気もするんだな、こういうの。
186 :
181 :2006/07/23(日) 22:05:42 ID:qJUIFhDg
皆さんは、例えば、ウィンキーズのあの男のエピソードなどは、
一体どのように位置付けておられるのでしょうか?
私は、彼のエピソードというのは本質的にストーリーそのものには関与しないだろう、
と考えています。
ただし観客がストーリーを理解するのになくてはならないガイドのようなものかな、とは思います。
本で言うと本文じゃなくて欄外の注釈のような。
デイヴィッド・リンチの映画って、そういうのが多くありませんか?
>>185 それにはまったく同意します >>なんかたった一つの答えをリンチが隠し持ってるとはオレには思えない
ただ、そもそも「夢と現実」派の解釈があまりにもまかり通りすぎていて、
それが何かまるでこの映画の真理であるかのようになりつつあるのが個人的にはまったく納得できないので、
強力なオルタナティブとして「同一人物の二面性」論?をぶつけてみたかったのです。
そうすれば「夢と現実」派の意見も相対化されるので、
>>166 さんがおっしゃるような意味で、
さまざまな解釈が並存しやすく(共存というより並存)なるのではないかな、と思うのです。
ちなみに私は『イヴの総て』というクラシックの名作を、まだ見たことがありません。
187 :
166 :2006/07/23(日) 23:55:38 ID:o5TcyGxK
>>181 どうもレス、サンクスです。
サクっとお返事しやすいところから。
>ちなみに「夢と現実の二部構成」派の人たちは、その前半と後半の分岐点を、
>やはりブルー・ボックス開放の前後に見るのでしょうか?
>>175 で書いたように、個人的には「夢と現実」(というより、「夢と記憶」ですが)に
こだわっているわけではないです。真っ先に自分なりに理解できたのが、この方向での
アプローチであったに過ぎません。「同一人物の二面性」は、自分自身でも突き詰めて
検証してみたいアプローチだと考えています。
「ブルーボックスの開放」を「転換点」とみた最大の理由は、このポイントを挟んだ前後で
「ベティ→ダイアン」「リタ→カミーラ」の転換が起きているからです。「二部構成」である
かどうかは保留するにしても、なんらかの「転換点」であるという考えは変わりません。
「イヴの総て」を連想したのは、あの作品において"ベティ"・ディヴィスが演じる大女優
のマーゴが「結婚して女の幸せをとるか、女優を続けるか」と苦悩するシーンがあったり
したからです。結果的に彼女は結婚を選ぶわけですが、それに対してイヴのほうは
あの手この手を使ってのしあがりながら、女優の道に固執することを選ぶ。この対比に
「同一人物の二面性」アプローチは重なるように思いました。
余談ですけど、「ギルダ」で"リタ"・ヘイワース演じるギルダが、すったもんだの末に
最終的には好きな男とくっついて終わるのも思い出したりしましたが。
188 :
166 :2006/07/24(月) 22:50:46 ID:ePvW2qWt
えー、166です。
いろいろ書きたいことがあるんですが、全部いっぺんにやると、とっちらかっちゃいそう
なので、とりあえず
>>179 での「進入する視点のカメラワーク」の話に絞って整理しとき
ます。181氏の指摘でかなり答は出てしまっているんですが(w
たとえば「香水のCM」を例にとると「香水の瓶の中に入ってく視点→花のアニメー
ション」というシークエンスで我々がモンタージュ効果として理解できるのは、「花の
アニメーションで表されるモノが、瓶の中に入ってるよ」ということです。当然、実際
には香水が入ってるんですが、映像じゃ単なる液体にしか見えないし、香りもわか
んないんで、「花のアニメーション」ってなリンチらしからぬポジティブな映像イメージ
で代用されているわけですね(w
逆にいうと、「花のアニメーションで現されるものは、瓶の内容物である=瓶が内包す
るものである」ってことです。この作品に立ち返ってこの図式を当てはめると、「ブルー
ボックスに視点が進入した以降の映像=ブルーボックスに内包されているもの」とい
うことになります。
※188氏は「ストーリー」という表現をされていましたが、「香水のCM」のようにイメー
ジ映像や非ナラティヴな映像が来る例もあるので、ここでは「映像」という表現にしま
した。
だがら、
>>169 で指摘されていた、「ドアをくぐって部屋の中に入っていくカメラワーク」
との類似性を見る見方は、ある意味で妥当だと思います。「空間の移動」が「映像間
の移動」に置き換わっているだけです。
ついでに
>>185 の「クラッシュしたリムジン」の疑問に答えておくと、これは「穴」に当
てはまりません。あくまで「カメラ視点の移動」を伴った表現の話ですので。
189 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/25(火) 03:34:12 ID:HhDT5XMz
177です。 「花のシークエンス、香水の瓶が内包するもの」 「ストーリーの外部→穴→ストーリーの内部→穴→ストーリーの外部」 リンチ作品のファンタジー空間という視点、大変興味深く読みました。 そういう空間表現がリンチ作品で重要な意味を持つということを寡聞にして 知りませんでしたが、もう一つ以前から気になっている空間があります。 一番最初に二人が「シレンシオ劇場」に入ります。途中で二人が「シレンシオ 劇場」に入ります。最後に二人は「シレンシオ劇場」から出ています。 映画を観た当初は気づかなかったのですが、何回目かに観ていた時、 「シレンシオ劇場」は「女性の胎内」になっていると直感しました。 するとリタがウィッグをかぶり二人がとてもよく似た姿でシレンシオ劇場に行 った一つの意味が浮き上がってきました。それは、「双子としての再生」です。 シレンシオを胎内と考えると、ブルーボックスは女性の象徴、ブルーキーは男 性の象徴と見ることもできます(この見解については以前何かで読んだことが あります)。またシレンシオはブルーボックスでもあり、17号室でもあると 言えます。17号室は死の象徴であり、シレンシオは生命の生まれるところで す。しかし、シレンシオは死のイメージもあります。 ところでベティとリタは女性ですので、ブルーボックスは持っていますが、ブ ルーキーを持っていません。この意味で二人は永遠に結ばれません。 ブルーキー、ブルーボックス、シレンシオ、これらの不思議空間はなんだかわ からないながらも懐かしいような怖いような気になる空間です。
190 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/25(火) 04:09:16 ID:M9oNbrGW
色々は解釈があって面白いなぁ。 オレは”マルホランドドライブ”という映画は、 長ーい一本のフィルム、それの両端を一回転ひねって、 メビウスの輪みたいに繋げたオブジェとしとしての作品と感じた。 だから表の話を辿っていくとやがて途中でいつのまにか裏になってて、 それをさらに辿っていくと表に戻ってくるみたいな。 フィルムそれじたいをメビウスの輪状にしたら、もちろん映写機に掛けられないから、 その表面に焼き付けられた内容のレベルで、メビウスの輪を完成させるみたいな。 ロスト・ハイウェイは、渦巻状に巻かれたフィルムのある部分の内円と外円を、 存在しない新たなフィルムを切り張りで付け足して繋げたという感じ。 実際にフィルムを途中で切ってショートカットさせて切り張りしたら、もちろん現実の映写機では再生出来ない。 だからフィルム上のストーリーで、ショートカットさせるという、リンチの脳内で出来上がったオブジェ。 だからオレにとっては、長い一本のフィルムの事をがマルホランドドライブという道で、 渦巻状のフィルムの内周と外周を繋いだ架空の追加フィルム部分がロスト・ハイウェイ。 そんな妄想をよくします。
191 :
166 :2006/07/25(火) 20:46:55 ID:Ee4siK4t
166です。
>>188 にちょいと補足です。
なかなか他の方にレスできなくて申し訳ないです。
「どの映像が『ブルーボックス』に内包されるものの映像なのか」については、
実際の映像をみてご自分で判断されることをお勧めします。181氏も指摘して
いるように、「香水のCM」のような単純なカット割りではありませんので。
「ブルーボックスの開放」のカットから「ダイアンが荷物を受け取りに来た女性
の訪問を受ける」カットまで、かなり細かいカットが間に挟まれていたりして、
ちょいと判断がヤヤこしいです。
この一連のカット間の編集方法として、「単純なつなぎのカッティング」「オーバ
ーラップ」「フェイド・アウト/フェイド・イン(クロス・フェイディング)」の三つのテク
ニックが使われています。これらの編集テクニックが、(作品内の)どのような
法則性にしたがって選ばれ、どの箇所で使われているかに注意すれば、どれ
が「ブルーボックスが内包するもの」の映像であるかが理解できるはずです。
この判断には、「音響」も手助けになると思います。
今更なんだけど、こういう例をみると、映画において、「文脈」を作るにあたって
「編集作業」が重要な役割を果たしていることを改めて実感しますね。
……などと、エラソーなことをつぶやいてみたり(w
オナニーは自分のブログででもやってくれ。
さすがにもうチラシとかって書きたくなってきた。
194 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/26(水) 01:26:24 ID:KpAXxBaE
考えているうちに頭の中はメビウスの輪状態になりますね。 あるシーンはどこかに繋がっているが、どこかで途切れてしまう。 ある一つの解釈の糸口をみつけて進んでいくとどこかで行く手を阻まれる。 連続性と非連続性が相俟って全体として統一のとれた作品になっているような 感じです。 3つの編集テクニックのうちクロスフェイディングというテクニックについて いま少し具体的にお教え願えれば嬉しいのですが。
195 :
181 :2006/07/26(水) 04:05:25 ID:1fEaq+V4
>>194 クロス・フェイディングというのは、
フェイド・アウトの尻尾の部分と
フェイド・インのアタマの部分、
つまり、
消え行く(フェイド・アウト)映像の最後の方と、
現れ出る(フェイド・イン)映像の最初の方とが、
重なる瞬間を持つような繋ぎ方のことを言うのだと思います。
普通の フェイド・アウト ---> フェイド・イン だと、
一旦完全に映像が途切れてしまう瞬間がありますが、
クロス・フェイディングではそうはしない、、、ということなのではないかと。
どうでしょう?
>>191 =166
>>166 >>192 さんや
>>193 さんは、
>>166 さんの書き方がちょっと気に入らないだけなんだと思いますよ。
たしかに、やや上からモノを言っているような印象を与えるのかもしれませんし。
でも建設的で論理的な内容であれば私はちっとも気にしませんけどね。
世の中にはいろいろなパーソナリティやコトバがあると思いますので。
気にしないで続けましょう。
せっかくだんだん面白くなってきたところなのに。
196 :
181 :2006/07/26(水) 04:54:38 ID:1fEaq+V4
"Silencio !" という言葉は『マルホランド・ドライブ』の中では スペイン語の単語と考えて間違いないと思いますが、 これ、「本番用意・・・アクション!」という、映画の撮影現場でお馴染みの、 あの掛け声の前後に発せられる典型的な表現ですよね。 つまり「これから本番を始めるので関係者一同静かにお願いします!」という号令です。 例えばゴダールの『軽蔑(Le Mepri)』のラストシーンは、 地中海を望む邸宅の屋上でオリンポスの神々についての映画の撮影現場ですが、 この一番最後に聞こえてくるセリフがまさにこれだったと思います。 ただ『軽蔑』の中での映画の撮影現場はイタリアだったので、 聞こえてくるのはスペイン語の "Silencio !" ではなくイタリア語の "Silenzio !" なのですが、 ようするに同じですよね。
197 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/26(水) 05:23:38 ID:x/mBMx19
クロスフェイディングについての説明ありがとうございました。 ブルーボックスが内包しているものが何だかわかったような気がします。 シレンシオの意味についてもなるほどと思いました。 こうして多くの方の知識や感性に接してヒントとさせていただいています。 この作品のすばらしいところは、たとえヒントをもらっても気づくのは自分し かないし、その気づきを納得するのも自分しかいないということなのでは? それは説明的な映画ではないからでしょう。 映像や音が意味しているもの、象徴しているものを発見したときの喜びは自分 でしか味わえません。何年経っても新しい発見をするすばらしい映画です。
198 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/26(水) 19:11:24 ID:mSINj2DT
ブルーキーをブルーボックスに差し込むというのはセックスの暗喩だよね。 この映画だとレズビアンだけど。 あとやっぱ”シレンシオ(お静かに)”と言われて、言う事聞かない奴らが、 現世に霊として出現するみたいなニュアンスなのかな?
199 :
166 :2006/07/26(水) 21:58:46 ID:zHnNL43F
>>194 >>195 うお、なんかかえって混乱させて申し訳ないです。
「フェイド・アウト/フェイド・イン」のスピードが箇所によっていろいろなのと、
どのテクニックが使われているか一瞬判断に迷う箇所があるので、それを
補完する意図で「クロス・フェイディング」という用語を併記したんですが、
余計でしたね。
基本的に、それもひっくるめて「フェイド・アウト/フェイド・イン」と理解して
もらっても差し支えないと思います。
青い鍵 死後の世界への鍵 一線を超えてしまった 喪失 敗北 この鍵をどう使うかは、あなた次第。
201 :
名無シネマ@上映中 :2006/07/28(金) 14:11:53 ID:25DGD8M0
マルホランドっていうからウホッの世界を想像してたら、レズだったのね。 隣地は昔から音楽の趣味と使い方が最高やん。シレンシオ〜!
映画の作品スレというよりパズルゲームの攻略スレな趣。
「軽蔑」と「マルホランドドライブ」かぁ 以前「ワイルドアットハート」と「ウイークエンド」並べて論じてる 文章観た事あるけど、リンチってゴダールどう思ってんのかなぁ。 ハリウッドを異化するっていってもリンチとゴダールじゃ まったく正反対のアプローチなんで、どうも結びつく感じがしないのだが。
204 :
181 :2006/08/09(水) 10:29:52 ID:FPtXtwn4
何だか流れが止まってしまいましたね。 リンチ・スレで『何がジェーンに起ったか?』との関連を指摘している人がいますが、 個人的には、そういう展開は、話がどんどん平べったく水平方向に広がっていくだけ、 という気がします。変な例えですが、なんといいますか、液体を何の枠にも入れずに、 平らな面の上に積み上げようと努力しているような空しさを感じます。 圧倒的な重力場が作用している上に、その液体の表面張力ではそれに抗えないから、 水平方向に広がって行くしかないってことが分かっているのに。 そういう場合、頑丈な「枠」を用意してやるか、それとも液体を凝固させて、 文字通り「積める」ようにしてやるというくらいのことをしないと、 絶対に何も立ち上がらないと思うのです。 もちろんここで言う重力場とはリンチのことであり、 フィルムに焼き込まれた闇(=図像的には空無)のことでもあります。 液体が作品であり作品世界のことです。 枠が分析の際のコンセプトでしょうか。
流れを止めたのが自分と言うことに気付けよ
181さんの言うことも分かるんだけど、 コアなリンチマニアしか反応できないような話題だけでなく、 初めて見た、面白かった!って人も入り込みやすい空気は あっていいんじゃない? 「何がジェーンに起ったか?」に関心持って見た者が、 次には頑丈な枠と共に書き込んでくるかもしれないし。 「ジェーン」の姉と妹の転倒した関係は、マルホにも 影を落としていると思うよ。
>>204 というより、あっちの話はあっちでしたほうがいいんでないかい?
ここでいきなりそんな話されても、みんな困っちゃうでしょう
208 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/12(土) 03:01:06 ID:IeOaCDv7
156です。 誰かが流れを止めたというより自然と流れが止まったように思います。 「マルホ疲れ」という言葉があるかどうか知りませんが、少なくとも自分は中 休み状態でした。見る人によっていろいろに見える万華鏡のような作品なので、 自分の発言に対する同意もなかなか受けられない時もあり、スレしたことが徒 労のように感じられるからです。なのに気づいたことをやはり発言したくなり ます。というわけでまた自分なりの気づきをスレします。既に他の方がスレし ている点もあるかも知れませんが、お許しあれ。 「ダン」=「ダイアン」 ダイアンの'ダ'とダイアンの'ン'でダンになっている。 ダンは痛いほどダイアンの気持ちを表現している。 「ライアンエンタテインメント」=「ダイアンエンタテインメント」 ライアンとダイアンは音がそっくりである。 ダイアンの会社なので、闇の大物はダイアンということになる。 「カウボーイ」=「ダイアン」 アダムと会話をしているカウボーイはダイアンの化身である。 この時のアダムはカミーラの化身である。 つまり、「あなたの態度が悪いからあなたは殺されるのよ。」と 言い訳しているのである。 他にも気づいたことがいくつかありますが、文字数の都合でまた次の機会に。
○○イコール××を羅列して分かった気になってるレスを読まされるのはもうたくさん。
別に良いんじゃないの?
>>208 もう一歩かしらん。方向性はあってると思うぞ。
「マルホ疲れ」には妙に納得した(w)けど、
方向性はぜんぜん駄目だと思いますよ。
特に「ダン」=「ダイアン」なんて、
そこに類縁性を見いだせるのは、「カタカナ」の世界でだけ、ですから。
あいにく『マルホランド・ドライブ』にせよデイヴィッド・リンチにせよ、
カタカナの世界と交わるところは皆無だと思います。
Dan と Diane というそれぞれの綴りと発音には、まったく何の親近性もありません。
そもそも Dan というのは Daniele や Daniel といった名前の短縮形のはずです。
一方 Ryan と Diane とには、見かけの差異よりも発音上の親近性があることはあります。
また三つ目の「カウボーイ」=「ダイアン」に含まれた別の等式:「アダム」=「カミーラ」は、
>>156 =208 さんご自身の主旨から言って的外れではありませんか?
というのも、仮にその二つの等式が同時に成り立つとすると、
「ダイアン(カウボーイ)」が「カミーラ(アダム)」に向かって、
「カミーラを選べ。さもないと、、、」
と脅迫している?ことになります。
これはおかしいですよね。っていうか脅迫にも何にもならない。
214 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/12(土) 15:20:48 ID:ww9AZKXx
To 212 From 218 映画の中でDanieleという綴りや発音は出てきてないですよね? 本作の原語でのダンとダイアンのダとンの発音は英語圏の人にはどのように聞 こえるんでしょうか?類縁性が見出せないと言うのはよくわかりませんが。 それと、カウボーイは「カミーラを選べ。」とは言ってなかったと思います。 「This is the girl.と言え。」と言っていたように記憶しています。
To
>>214 =208 not 218
From
>>212 たしかに字義通りには、カウボーイは「カミーラを選べ」とは言ってないです。
しかし(というか、私は私の意見としてでなく
>>208 さんの仮説の文脈に則って書いたつもりなのですが)ダイアン(=カウボーイ)がカミーラ(=アダム)に向かって、
「"This is the girl."と言え。」と言うとき、その「This」とは、
オーディションの際に監督(=アダム、つまりはカミーラ)の前に差し出される人物の顔(つまり Camilla Rhodes)のことです。これは変でしょう?
* アシスタントに次は誰?とアダム(=カミーラ)が尋ねたとき、
* アシスタントは、はっきり「Camilla Rhodes」と発言しています。
ま、それはともかく、
>>208 =214 さんがおっしゃりたかったのは、
カウボーイ(=ダイアン)は、あくまで「"This is the girl."と言え。」と言っただけだ、
ということなのでしょうが。
そうだとして、その発言の意味(というか主意)は何だと思われますか?
それから、
>>本作の原語でのダンとダイアンのダとンの発音は英語圏の人にはどのように聞
>>こえるんでしょうか?類縁性が見出せないと言うのはよくわかりませんが。
の件ですが、これはもうまったく違います。カタカナで書く習慣があるせいで分かりづらいですが、
「ダン(Dan)」の方は、まぁ100歩譲って「ダ」でいいかもしれません。
しかし「ダイアン(Diane)」の方は、英語の発音だと日本語的な「ダ」という音は存在しません。
そうではなくて、あえてカタカナで書くとするなら「ダイ」というひとまとまりの音として存在しています。
もう少し発音学的に言うと「i」という母音の「アイ」という発音のアタマに「d」の、
舌先を上歯茎の裏に付けて空気を押し出すような音を付けて、
一気に 「d-アイ」と発音する感じです。
繰り返しますが「ダ-イ(da-i)」ではありません。
さらに「ダイアン(Diane)」の語尾の「ン」は、日本語の「ン」とはまったく違います。
あえて言うなら「ヌ」の方が近いくらいです。アクセントがないので「ヌ」と「ン」の中間くらいですが。
つまり語尾の「e」を、きちんと発音する、ということです。
これはやはり「ダン(Dan)」の語尾とはまったく違います。
* たしかに Dan が Daniele なのかどうなのかは映画には関係ないかもしれませんね。
* しばしばアメリカ人の名前はそうやって完全に意味を無くしていることがありますから。
* ただ
>>208 =214 さんが Dan と Diane に強い関係がある、とおっしゃるものですから。。
217 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/12(土) 22:56:49 ID:zSht2Y6q
208、214です。 ダイアンとダンのダとンの発音はネイティブの人には全く別物に聞こえるとい うことで間違いありませんか?日本でしか生活したことがない自分には、これ 以上そのことを議論することは不可能なのでカタカナ発音で考えるのはやめに して、もう一つの切り口でいきます。 発音がだめなら綴りがあるさということで、ダンとダイアンはDNAが同じで すね。別に遺伝子のことを言っているわけではなく、短い名前のスペルにDN Aという文字が3つも共通して入っています。DANの文字数で言えば共通率 100%、DIANEの文字数で言えば3/5で共通率60%です。 監督は機知に富んだ人で関連付けに何かヒントを入れてくれているはず。 このスペルの共通点はヒントと考えてよいのではないでしょうか? それと「THIS IS THE GIRL.]という言葉はダイアンがジョー に言った言葉です。必ずしもオーディションにだけ結びつくものとは考えてい ません。
例えば
>>211 の人みたいにそれは違うみたいな発言っていうのは
どういう事なんでしょう。人それぞれ色々な解釈があるものといいながら
まるで正解があるような発言は。すこし混乱します。
とりあえずこの部分の解釈はほぼ間違いなくこうだ、という部分がもし
あるのならそれをレスして欲しいです。
最近はチラシも両面印刷の物が多くてね、使えそうなチラシが無いから 2ちゃんに書き込むのも仕方ないな・・・
>>218 211です。
>>208 の発言は、「ダイアンの幻想」というアプローチに立っている、と考えていい
ですね? その前提でレスします。
「方向性はあっている」と考えたのは、「発音の同一性」という末節の部分ではなく、
「ダイアン=ダン=ライアンエンタティンメント=カウボーイ」という図式の部分にお
いてです。
メンドくさいんで、ズバっと結論から書いちゃいますが、この作品を「ダイアンの感情
をキーとして理解する」ことの前提として、この作品で描かれているすべての「事象」
が「ダイアンの感情の反映」であることを押さえるべきだと思います。ここでいう「ダイ
アンの感情」とは、ポジティヴ(=願望)な意味においても、ネガティヴ(=恐怖)な
意味においても、ということです。
すなわち、たとえダイアン以外の人物による発言として描かれていても、それはす
べてダイアン自身の思考として基本的に理解するべきだ、ということです。
ときとして非常に屈折しており、わかりにくいものになっていますが。
ダイアンの思考に対する解釈のばらつきは成立すると思いますが、この前提自体を
崩してしまうと、「ダイアンの感情をキーとして読む」こと自体が成立しなくなります。
そう考えるとき、「アダム=カミーラ」という図式は成立しません。
なので、「方向性はあっているが、もう一歩」という表現をさせてもらいました。
「上から見下ろしているようだ」と気に障ったらとしたら、謝罪します。
が、やはり「可能な限り自分で自分なりに読み取っていくこと」が重要な作品である
とも常に考えており、できるだけヒントに留めた発言をしたいという意図も含めての
表現であったことを理解ください。
221 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/13(日) 11:56:21 ID:vI7p/v+p
208です。 >>220「ダイアンの幻想というアプローチ」に立っている、かどうかについて。 アプローチというのかどうかよくわかりませんが、この映画を観てある程度の 期間が過ぎた頃、いくつかのシーンからダイアンの悲痛な叫び声のようなもの が聞こえてきました。 特に強く最初に来たのはダンでした。ダンはダイアンと姿形は似ても似つかな いけど、ダイアンなんだなあと思いました。 それから、安宿の16号室に泊まろうとしたアダムがダイアンに見えました。 ダイアンが姿を消していた数週間の間、ダイアンはこのホテルに身を隠していた んだ、二人の銀行員が来て破産を告げられたのは、二人の刑事が来たということ、 破産したのはなけなしのお金をはたいて全てジョーに払ってしまったから、と イメージがわいてきました。 アパートの12号室から安宿の16号室に転々として避難した場所がルース叔母 さんのアパートで住所が1612ヘブンハーストです。ヘブンという単語を調べたら、 ハブ、避難場所という意味と書かれていました。今思えばルース叔母さんのアパートに 本当に避難したかどうかは疑問です。避難したかっただけなのかも知れない。 またシレンシオ劇場に似た劇場がこの安宿のホテルにあると思いました。ホテルのマスターが シレンシオのマスターだからです。場末のさびれた感じもイメージとピッタリ。ダイアンは その劇場で短期間のアルバイトをしていたんじゃないかなあとも想像しました。 そしてアダムと会話するカウボーイがふとダイアンに見えました。「その人の態度がその人の 運命を決める。そう思わないか?」という台詞のところです。それは「カミーラ、あなたの態度が 悪いからあなたは殺されるのよ。そうでしょ?」と言っているかのようでした。 ライアンエンタテインメントがダイアンエンタテインメントのことだと気づいたのは比較的後の ことです。立派なビルの正面に堂々と刻印された社名を見て、「ライアン?、ダイアン?、 ダイアンの会社?」という感じで突然きました。 以上が発言の際、大体私がイメージしていたことでした。
>>221 >いくつかのシーンからダイアンの悲痛な叫び声のようなもの
>が聞こえてきました。
細部やそれに至った経過はともかく、これを理解しダイアンに感情移入できた
段階で、この作品に対する基本的な理解は成立していると思います。リンチが
この作品で描きたかったのは、ダイアンの「心情」と「内面」であるわけですから。
で、基本的なところで、逆にお聞きしたいことが。
通常、映像において、カメラの視点は「そこに存在しない第三者の視点(客観視
点)」と「登場人物の誰かの視点(主観視点)」の二つの視点をもちますが、例に
挙げていただいた各シーンにおいて、いずれの「視点」が採用されているか、判
別できますか?
夏休みは、まるほランドでぼくと握手!
224 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/13(日) 20:16:37 ID:EpwJQohP
221です。 >>222 カメラ視点について。 カメラ視点ということはこれまで意識したことがなく、理解が違っているかも知れませんが、 一つずつ考えてみます。 ・ダンがしゃべっているシーンは、もう一人の男性の視点から撮影しているので、主観視点。 ・アダムがホテルのマスターとしゃべっているシーンは、ホテルのマスターから見た主観視点。 ・カウボーイがしゃべっているシーンはアダムから見た主観視点。 ・ライアンエンタテインメントの正面玄関は第三者の目から見た客観視点。 ・LA空港のタクシー乗り場からルース叔母さんの家までの空間はハリウッドの丘と 空と木立が見えるが、ベティの目から見た主観視点。このシーンが一種独特の不可思議 空間になっている。それはベティorダイアンが夢の中で低空をゆっくり移動している感じ。 以上のように分析してみました。
凄いなこのスレ。 初めて覗いたけどもう来ね。
>>224 >カメラ視点ということはこれまで意識したことがなく
そうなんですよね。通常、我々は映画を観るとき、よほど特殊な場面であるか、
あるいは特にそれに注目しているとき以外、あまり「カメラの視点」を意識しません。
それは、こうした「カメラの視点」等を含む編集術が、「観客に編集を意識させないこと」
を基本目的として発達したことの結果であり、その文法にしたがって「映像によって語
られているもの」を理解するのが、我々にとってもはや普通になっていることの現われ
でもあります。
一度、音声と字幕を消した状態で、カットやシーンのつながりを意識しながら「映像」
のみを観ることを試してみてください。普通に観ている状態では気がつかなかった
さまざまな「編集作業」に気がつくはずです。たとえば、意識していた以上の数の
細かいカットがつなぎ合わされて、シーンができている点とか。
長くなりそうなので、一度、切ります。
>>220 >できるだけヒントに留めた発言をしたいという意図も含めての表現であったことを理解ください。
ヒントというのは正解があってのものですよね?
あなたの考えが正解という事ですか?
>>227 それは互いの発言内容を読んで理解したうえで、互いに判断するしかないん
じゃないですか?
たとえば、「前半がダイアンの幻想(夢)」と仮定した前提で、
>>220 に書いた
内容に具体的な反論があるのであれば、聞かせてください。
229 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/14(月) 11:50:20 ID:n0uzwZJi
リタが最初に車の中で襲われそうになったのはなぜ?
230 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/14(月) 15:11:24 ID:hqtZPPsN
クラブシレンシオの「泣き女」は映画史に残る名シーン
231 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/14(月) 20:36:06 ID:WGhBFEah
221です。 自分の事で恐縮ですが、夢の中で夢を見るという経験を何回かしたことがあります。 普通は夢から覚めると現実があります。つまり夢の世界と現実の世界が二重構造に なっているわけです。ところが夢の中で夢を見ている場合、意識世界は三重構造に なっています。夢から覚めて、あッ、夢だったんだと気づいた瞬間、現実の世界に 自分がいると思っているんですが、しばらくしてもう一度目が覚めるんです。そして もう一つの現実の世界に自分を見出します。そういう時は、それこそきつねにつままれた みたいに、この現実は本当の現実なんだろうか?としばし呆然としています。それから ようやく布団から這い出て日常生活が始まります。それでやっと、これはやっぱり本当の 現実だという確信にいたります。しかし待てよ、もしかしたら今本当の現実だと思っている この世界ももしかしたら夢かも知れない。夢じゃないという証拠がどこにあるんだ?と 自分を疑います。 マルホの映像を見ていて思うのは、やはり夢と現実の区別がつきません。 いわゆる前半の夢と言われている部分にも現実も含まれているかもしれないし、或いは後半が 夢かも知れない。と申しますのは初めて見た時、前半が現実だと思って見ていたものですから、 後半が現実というレビューなどを読んだ時「エー、ウッソーっ、信じらんない!」と思い、 「そんなばかなあ!」としばらく頭の中がグルグルしていました。でよくよく考えてみると、 前半が夢で後半が現実として考えた方が全体としては理解しやすいなと思い、一応おおまかな 流れとしてはその方向で考えています。 ここで質問なんですが、映像の編集文法では後半が現実ということが証明できるんでしょうか?
かなり省略 ナオミワッツの現実は自分の望んでたものと違いすぎてて自殺した→ 自分が死ぬまでに、本当に望んでたことを妄想(それが前半部分)→ 死んだ→ ナオミワッツの現実は後半部分。 だから後半から見るとわかりやすい。
>>231 すみません、続きますと言いながらなかなか続きを書けないでいますが、
ご質問の件にもからんできますので、ボチボチ書かせてください。
とりあえず、書けた分だけ。
前述した「観客に編集を意識させない編集術」というのは、同時に「観客に混乱を
与えない編集術」でもあります。その文法(「時制・場所の統一性」や「カメラ視点の
法則性」)にしたがっているかぎり、我々は「映像が語るもの」を(とりあえずは)正確
に把握できるからです。
で、もちろん、リンチもこうした編集術のいろいろな文法にしたがい、「カメラ視点の
法則性」も使っています。
>>224 で221氏が分析されたとおりです。
221氏が「客観視点」と判断した「ライアンエンテインメントの正面玄関」のカットは、
いわゆる「エスタブリッシング・ショット」と呼ばれるもので、その後のシーンが展開
される「場所や時制」をあらかじめ観客に説明しておくという機能を持っています。
「観客を混乱させない編集術」という点で、非常に重要なショットになります。
ただ、「前半をダイアンの夢」と仮定した場合、現実との対比として疑問が生じます。
つまり「個人の夢のなかで、夢をみている本人以外の"第三者"の視点が存在し得
るのか?」という疑問です。
「編集術」の観点からいうと、これは存在し得ます。というより、「観客に混乱を与え
ないこと」を目的に映像を編集する以上、前述した「エスタブリッシング・ショット」等
を含めた編集術にしたがう他に方法がありません。
つまり、
>>231 での221氏が疑問に思ったとおり、「現実」と「非現実」を映像自体で
明確に観客に判別させるのは不可能なんですね。
そうした問題への解決策として、映画内の「現実」と「非現実(夢や回想)」が明確に
観客に判別できる編集(テロップの挿入やソフト・フォーカス等)が、露骨なまでに
明白に行われるのが通常です。そうした編集が行われさえすれば、我々は「視点の
問題」にひっかかることなく、映画内の「非現実」を「非現実」として、映像の文法に
したがって理解することができるようになります。
すみません。まだ続きます。
もういいよ。 延々とオナニーを見せ付けられるのは御免だ。 ブログでも開いてそこで好きなだけ書いてくれ。
236 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/15(火) 03:37:22 ID:gtnf/bcF
閑話休題 映画の中で現実では起こりえないことが起きた。 ベティがほんの一瞬のうちにルース叔母さんの部屋から消えてしまったのだ。 しかし、ベティが消える前に映像は帽子箱をクローゼットから取り出すリタの 方に一旦切り替わる。そしてリタがクローゼットからベッドの方に戻ってくる とベティがそこにいなくなっていた。 このシーンは切なかったなあ。リタもどんなに心細かったか。 最初ベティはベッドの下に隠れたのかなと思おうとした。 だけど、もっと見ていくうちにこれはかなり深刻な話だった。 ベッドの下でかくれんぼなんかしている場合じゃないぞ。 これは普通の映画じゃないと悟った瞬間だった。 映像学的にも、234氏の続きまだまだ聞きたい。 謎だらけのマルホについてもっともっと知りたい。
読んでみても何も面白くないのはこいつの書いてる事がピンボケだから なんだろうな、そういうのって直感的に判るもんだよ。 この映画が初見でも特別なものだと感じるのと同じ理由でね。
いいんじゃねーの人それぞれで、作り手自体答えを出してないし(出さないようにしてる)。 まあ俺は前半も後半も虚構であって現実も含まれてるって感じ。 ちゃんとした答えを出そうとするのってある意味夢診断とか真相心理を探るみたいな感じだよね、それはそれで楽しいのかもしれないけど。
239 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/15(火) 06:17:36 ID:nSmp/LWo
ちっともピンボケじゃないと思います。 237は234以上の深くて誰が読んでも面白い解釈があるなら堂々と聞かせて下さい。
まあ俺も234の言い回しとか内容にはウザさとオナニーを見せられた感じはしたが、解釈は自由だけどもっとまとめるとか長文連レスはやめようぜ。
>>239 じゃあお前がやってみろ、ってーのは少し短絡的だぞ。
ただ君という需要がある以上234の事を頭から否定はできんな(自演じゃないならね)
>>236 私は初めてこの作品を見た時、そのシーンの直前に
「あぁ次の瞬間にベティが消えるな」って分かりましたよ。
それで「そう、ここ」「ここで消える」って思ったら、
その通りにピタッと消えてくれました。
これ、べつに勘が鋭いとか第六感が働いた、とかじゃないと思うんです。
むしろ、上でどなたかが説明されているように、映画的な文法を、
自分がどの程度まで共有しているか、に関わると思うんです。
二人がクラブ・シレンシオから急いで帰ってきます。
*まずこの二人の歩き方が変です。二人の動きが完全にシンクロしているのです。
カメラは「彼等より先に」アパートの室内に入ります。
二人が部屋に入ってきます。
ブルーボックスをベッドの上に置きます。
*この時の構図は、画面中央にベッド+ブルーボックス、右ベティ、左リタ。
*重要なのは、カメラフレームが彼等の動きに合わせて画面の左側から入ってきて、
*ベッドの位置で止まって上記のような状態になる、という点です。
、、、と、ここでリタがクローゼットの帽子箱に手を伸ばす、
まさにその動きに合わせて、カメラが右から左へとパンします。
*クラブ・シレンシオから部屋までの一連の流れとして、
*カメラフレームも二人の動きも左→右という流れで来たのに、
*ベッドの位置でパッと止まり、すぐに左←右という動きにUターンするんです。
ずぅっと左側からカメラが流れてきてベッドの位置で止まった瞬間に、
つまり、左リタ、画面中央ベッド、右ベティ、という構図になった瞬間に、
「ああ、ベティはここで“退場”だな」と分かるんです。
まさに舞台の右そでに消えていくように。
そして、実際にはベティもそこには居なく、 おそらくアパート脇の玄関で息をひきとっていたと思われる。 ココまでの流れは、ベティの霊とリタの霊の最後の蜜月だったのでは。
>>242 「そして」というのはどこに接続しているのですか?
ちなみに私
>>241 は「前半はダイアンの夢」派じゃありませんよ。
244 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/15(火) 23:13:25 ID:k8suUANS
映画の解釈は人それぞれだけど、 なんか長文の人は自分の知識を引けらかして 悦に入ってるだけな気がするんだよね。 普通は自分と異なる解釈を読むと「こんな見方もあるんだな」って 思えるけど、長文の人のは無理矢理その人の型にはめ込むような 感じで不快になります。
そう思うなら長いレスは読まなきゃいいだけではないか。 そもそもここは込み入ったややこしい作品のためのスレだ。 その作品について感じたことや考えも、必然的に込み入ってくるに決まってる。 それを二言三言で言葉少なに書いたとしても無意味じゃないか。
自分が先に作った枠に強引に作品を捻じ込んで解釈しました これが正解ですよと言いたげな顔でニヤついてるようなマネは オナニー以外の何者でもないでしょ。 無理矢理な言葉を重ねれば重ねるほど作品からどんどん離れて ザーメン臭くなってくる。耐えられないね。
247 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/16(水) 01:52:30 ID:/mfqdcX1
245氏に同感! それに文章スタイルは筆跡と同じようなもの。そう簡単に変えられるものではないし、 思考回路が短めの人と、長めの人の違いではないか。 長めのスレの人を押付けと感じるなら読まない選択肢もある。セロリの嫌いな人が 無理矢理セロリを食べるだろうか?自分がセロリが嫌いだからと言ってセロリを売っ ている八百屋さんに文句言うやからがいるだろうか。セロリが好きな人もいる。 セロリを好きな人は八百屋さんに感謝する。 それとスレすることは誰にとってもある意味マスタベーションと言える。 映画を作ること自体そうだろう。 誰でも自分を表現したい。映画を見て感動した。自分はこう感じた。自分の考 えを伝えたい。自分の考えは他者にはどう感じるか。見当違いなんだろうか。 認めてもらえるだろうか。勇気をふりしぼってスレしてみる。思い切ってスレ して得た反応が「読まされるのは不快だ。」などと即座に言われて不快じゃな い人がいるだろうか。
書いた本人もまともに読み返していないような「レス」を読まされる苦痛ったらね。
249 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/16(水) 05:33:22 ID:f0yNtyn1
「読まされる」という言い方はいい加減やめたらどうか。 自らの意志で「読む」のではないのか。 自分が読んだことを人のせいにするのは何故なのか。 読み返していないと言い切るのはどの部分のことか納得のいく説明をするべき。
見る側に解釈する余地を作った作品なんだから スレチガイではないと思うなぁ。 ウザイっていってる人は、自分なりの解釈を(ry
>>249 >長めのスレ
>それとスレ
>勇気をふりしぼってスレ
>思い切ってスレ
書き込む前に 読 み 返 し て ください
大体クラブ・シレンシオのシーンで泣き女がステージの上でぶっ倒れて
あの歌詞が覆い被さった時点でオチになってるじゃん。
ディティールを拾い集めて無理矢理な神経衰弱ばかりを繰り返す必要が
それほどあるとは思えないね。
ま、自分の考えを書く人間のことをうざいと言い、
自らの意志で他人の意見を読んでおきながら「読まされる」と言い、
「レス」と書くべきところを「スレ」と書いた、その程度の小さいことをいちいち挙げつらう、
ID:2/gOXRc2 氏の言い方はどうかと思うが、
とりあえず、「前半はダイアンの夢」を強行に主張する人々は、
この同じ ID:2/gOXRc2 氏が
>>251 で指摘する通り、
この作品において(「ブルーベルベット」ですでに同じロイ・オービソンの曲で表現されているが)、
どうして「声」と「肉体」を分離させた表現がなされているのか、
一度じっくり考えてみた方がいいと思う。
それから、アダム・ケシャーの位置付けが弱すぎるという点にも再考を要すると思う。
ついでに
>>泣き女がステージの上でぶっ倒れてあの歌詞が覆い被さった時点でオチ
という ID:2/gOXRc2 氏の解釈もぜひ聞いてみたい。
253 :
242 :2006/08/16(水) 11:14:23 ID:6oT9tL2y
>243 すまん!"リタ"と書くべきところを"ベティ"と書いてしまった。orz ちなみに、おれは前半は "実態の無い存在の二人の話" 派です。
>>252 自分以外に読む人間の事をロクに考えていないからこんな簡単な
誤字脱字もチェックせずに書き捨ててるんだろ、オナニーである事が
顕著に現れてる部分だから引っ張ったまでだよ。
あと
>>泣き女がステージの上でぶっ倒れてあの歌詞が覆い被さった時点でオチ
これが解釈そのものだよ。意味が分からないっていうなら今まで散々
前半と後半に散りばめられたアイコンをイコールで結び付けてるあんた等の
退屈な作業は何だったんだい?
「あんた等」って、そう十把一絡げにしないでもらいたいですね。 少なくとも私は前半と後半のアイコンを等式でつなぐ派には反対だし。 しかしその書き方では私にはさっぱり意味がわからないですね。>>これが解釈そのもの だいたいネットの偏狭にあるこんなスレッドを頻繁にチェックして、 それで内容について議論をする奴がいたらそうやって文句を言って、 一体どういうメンタリティなんですか? 何のためにこのスレッドにアクセスしてるんです? っていうか何のためにこのスレッドがあると思ってるんですか?
>>255 劇場に観客座らせて一から十まで説明するシーンを入れてる(クラブ・シレンシオ)のに
いつまで経ってもワカンネェワカンネェって本当にテメェのアタマで考えてるのかよ?
って思うね。
挙句にオナニー大会だ。ここが元々オナニースレだっていうなら謝るがね。
ダメだこりゃ
>>257 オレがここがオチだとマーキングしてんのに、それに対して自分のアタマで
考えてみるなりDVDでそのシーンだけ見直してみるなり程度の作業は
やってんの?脊髄反射的にそれじゃワカラネェと絡んできてこっちがお望み通りに
懇切丁寧に説明しないと見るやアテが外れてダメだこりゃかよw園児ですか?
結局あなたも自分の解釈が正解だってわめき散らしてるだけじゃないですか。
>>246 :名無シネマ@上映中 :sage :2006/08/16(水) 01:52:07 (p)ID:2/gOXRc2(6)
自分が先に作った枠に強引に作品を捻じ込んで解釈しました
これが正解ですよと言いたげな顔でニヤついてるようなマネは
オナニー以外の何者でもないでしょ。
無理矢理な言葉を重ねれば重ねるほど作品からどんどん離れて
ザーメン臭くなってくる。耐えられないね。
>>258 さんは言葉使いは悪かったりどうかと思うが、俺も同意なんだよなぁ、あれはオチだとして見たよ。
というか懇切丁寧な説明かな?あえて入れたって感じがしたな。
>>259 確にこの作品に関しては自分の解釈を言って相手の解釈を間違ってると決めつけるのは愚かだね。
けどあなたの長文連レスは少なくとも二人がウザいと感じたわけで、少なくともまとめる余地はあると思うし、他の人の反応を待ったりして欲しかったな。
>>けどあなたの長文連レスは少なくとも二人がウザいと感じたわけで
途中からターゲットが私にすり替わっていることに自ら気づいてほしいものです。
感情的になって、味噌もくそもめちゃくちゃです。
とにかく私は
>>162 =166=168=171=172=175=176=179=187=188=191=199=211=220=222=226=228=233=234 ではありませんから。
>>259 オレの見方が唯一の正解だとか何処かに書いたか?否定してくれたって構わないがね。
>>252 であんたがオレの解釈を聞きたいというからオレは泣き女がぶっ倒れるシーンを
この物語のオチとする解釈を提示して見せただけだ。あとはあんた自身が記憶の中に
あるこの作品を辿るなりDVD見直すなりして判断すればいいだけの事だ。
その方がオレがゴチャゴチャと言葉を重ねるより余程シンプルで分かり易いと思うがね。
あんたに調子を合わさせてもらおう。 あんたがどんな解釈をしようがしまいが、作品はそこにある。 あんたに関係なく、ね。 だからあんたに言われなくても、皆、そもそも自分なりの解釈をしてる。 あんたに一切関係なく、だ。 さて、このスレッドは、 そうした個々の考えや解釈について話し合うために存在するわけだ。 おかしいのが自分の方だとは思わないのか? っていうより、あんた日本語を理解できてるか?
結論:自治厨は放置汁
>>264 否定してくれて構わないと言ってる人間に向けられたレスには読めないなw
オレは一応作品の中で(オレの見方では)キーになると考えられるシーンを挙げ、
瑣末なディティールを拾い集める事の無意味さを言ったが、あんたはどうだ?
オナニー扱いされた事に腹立ててるのか知らんがモラル振りかざしてオレに
絡んでくるだけだ。
>おかしいのが自分の方だとは思わないのか?
>っていうより、あんた日本語を理解できてるか?
そのままお返しするよ。
えらくスレが延びていると思ったら、これはまた。
181氏(ですよね?)、なにか自分の代わりに集中砲火を浴びていた様子で申し訳ない。
でも、もう相手にしないほうがいいと思いますよ。自分も当面、放置します。
えーと、どこにアンカーつけていいかよくわかんないけど(w、とりあえず
>>236 氏。
「映画学」的なことを興味をもったのでしたら、是非、「映画学(フィルム・スタディ)」関連の
サイトとか書籍を読んでみることをお勧めします。なかなか日本ではこうした客観分析的な
映画の観方が定着せず、いまだに感覚のみに頼った主観的な印象批評が中心になってい
ますが、英米ではすでに文化学のひとつの分野として定着しているものです。自分が書い
た部分などは、おそらくその分野の専門知識を持った方がみたら、「何を今更」な範囲の事
項に過ぎません。
こうした観方が万能だとは思いませんが、我々は映像に込められたいろいろな意味を、わ
かったつもりで案外見落としているものです。「映画学」的な観点で「自覚的」に映画を観る
ことによって、少なくともある程度はそうした事態を回避できると思います。
ではでは。
長文レスの人は知識は豊富だけど見方が狭いんだよ。 で、それを唯一の解答のように提示するからうざがられるんだよ。
なかなかいい感じに荒れてきたな
>>262 それはすいませんが、あまり問題無くない?
>>267 俺は印象批評も客観分析的な批評も悪いとは言わないが、わざわざ批評家ぶった言い回しをしたり、要約もせず長々とレスを積み上げる必要があるなら客観分析的批評も少しは抑える必要があると思うよ。
個人的な意見を言わせて貰うとあなたは本質的な部分が見えて無いように見えるし、狭い視野でしかない、
端々の細かいディティールの意味から核心に迫っていく行程を踏むタイプなのかもしれないが、その行程を長々と見せ付けられるのは違うタイプの人間からするとウザイ。
確に俺には何とか手法とかの知識は無いが、「この映画において」はあなたの批評はマニアックなやり方だと思うし(何とか手法を引き合いに出すのがじゃなくてね)「このスレでは」語りつくされてない重要な部分がたくさんあるし。
てか印象批評にしても客観分析的批評にしても個人の解釈を長文であれだけ書き連ねれば、一定の批判を受けるのはわかりきった事だよね?
なんか荒れてるが、 少々ウザかろうと真面目に意見書く奴を叩いて、 暴言吐いてるバカを間接的に擁護してると、 バカが調子に乗るから止めてもらいたい。 長文がウザけりゃスルーすれば済むこと。
確に暴言は良く無いわ。 それを擁護した俺も良くなかったかな。 ウザければスルーは確にそうだが、行きすぎた長文や連レスは軽く荒しの範疇に入ると思うし、嫌なら読むな!って短絡的すぎない? って思った、ただ暴言は良くないね、暴言吐かれたからあのような反論をしたのかもしれないし。
自治レス不要。 公共の掲示板で他人を規制しようとする考え方が間違ってる。 見苦しい上に、スレが荒れる要因になる事を自覚して欲しい。
>>272 申し訳ないけど、暴言を吐く人間とと一緒になって騒ぐのをみてしまっ
たあとでは、あなたの意見をまともに取り合う気持ちが起きません。
ああいう行動をとったのでは、あなたも「同類」とみなされても仕方が
ないと思いませんか? というより、自分が「自演」を疑われても文句
いえない立場だってこと、わかってます? そこに思い至らないで行動
してしまうあなたは、十分「短絡的」です。
真面目にあなたに付き合って、また暴れられたんじゃ迷惑です。
なので、「オナニー君」と一緒に、あなた「携帯君」も放置対象です。
>>274 確に俺自身暴言を諭す必要はあったかもしれないが、その暴言に真っ向から理論的に対立したので、暴言の中の意見に対してだけ擁護したんだよね。
自演に思われてもしょうがないとか自演に思われるような行為が短絡的だと言うなら、まあそうでも良いし勝手に自演と思って下さいな。
まあスレ違いのレスを何度かしてしまったのでもう消えますよ。
1人だけいた長文レスのファンの奴って自演だと思ってたけど違うのか?
つーか暴言叩いてる人間も、だからって長文レスウェルカムって訳じゃないしな。
滝本誠も今野雄二もイラネ。 この人たち本当にまったく何もわかってない。 リンチの周りをチョロチョロしないでほしい。
280 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/20(日) 03:53:32 ID:C1EfaMXe
上映時間が夜中の2時からですね。劇場で観たことないので是非観たいけど、 その時間では行けそうもない。昼間上映してくれないだろうか。 夜中と言えば夏は特に怪談話とかテレビでやるので、幽霊が出てきそうで怖くて 眠れないことが多かった。 しかしマルホを観てからはダイアンの幽霊なら観てもいいと思った。 それからは夜怖くて眠れないということがなくなった。 ちょっとしたマルホの効用であった。
281 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/20(日) 04:38:17 ID:6Cy3Wt14
リンチの新作情報が知りたい
マルホランド・ドライブを幽霊映画だとは思わないが、 夜の映画であることは間違いない。上映開始時間は、 クラブ・シレンシオにでも合わせたつもりか?
この映画の前半と後半は何も関係がありません。 何か関係があるように見えてしまう、それ自体が 映画そのものへの自虐的とも言えるアイロニーになってます。
「何も関係ないのに、何か関係があるように見えてしまう」 「ロストハイウェイ」とミステリーマン役のロバート・ブレイクの 妻殺しスキャンダルみたいなものか?
285 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/21(月) 19:13:10 ID:/Ji/HimB
俺は最後拳銃バーン、煙がモクモク上がって、稲妻がピカピカーが好きだなー。
ナオミ・ワッツら俳優陣は予め決められたセリフを喋るただの入れ物に過ぎません。 同じ場所、同じ時間、同じ入れ物を使った全く別の映画なのです。 例えば月曜日の夜9時、フジテレビで木村拓哉が演じた弁護士とピアニストが 全く関係ないように、ベティとダイアンも無関係です。同じ入れ物なだけです。 しかし見る側の人間は、しばしばそれぞれ別の物語をその入れ物のパラレルワールドと 見なしてしまいます、ショーン・コネリーのジェームス・ボンドでもクリント・イーストウッドの ハリー・キャラハンでも何でもいいですが。映画とはその程度なんです、それに対する アイロニーです。
>>286 一応内容としては俺もそう解釈した。
映画とはその程度とかを言いたいのかは知らんが。
確に作りは難解っぽいしわかりづらいが映画としてのテーマとか哲学性なんてこれには無いよね。
普通抽象的な作品ってそういうのを押し付けて来るんだが、抽象的で自由でいて押し付けないというかあえて意味を持たせない作り。
根底には意味は含まれるがあくまでも持たせないように作ってる。
Q:カミーラローズの出世作といえば? 1.シルヴィアローズ物語 2.シルバーノース物語 3.シルヴィアノース物語
Camilla Rhodes (オーディションで Linda Scott の I've Told Every Little Star の口パクをやる方) の配役は、 Melissa George でなく Heather Graham でも良かったと思うオレ。ただ Lynch にとって Heather は、 あの Camilla Rhodes 役のような「腐りかけの果実」といった印象はないのかもしれない。 そういう意味では Melissa George の演じた Camilla Rhodes は、とてもいい感じで「腐りかけた果実」だった気がする。
290 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/28(月) 01:45:38 ID:lb8vLQtu
さっき借りて来ました。 えーと、なんだか難しい映画みたいですが取り合えず頭から通して見ればいいんでしょうか?
それ以外に観方があるのか
DVDをパキンとふたつに割って右半分から見始めるとよい
>>290 後半から見た方が分りやすいから
とりあえず前半は早送りでチェックしつつ
レズビアンのシーンにぶつかった所から見るといいよ
普通に頭の部分から最後まで通して観る。 なるだけ休憩を入れたりせずに、 できれば部屋を暗くして観るとなお良いです。
ついでに字幕無しで観るともっといいです。
>>295 ありがとう。じゃあ日本語吹替で見てみますね。
297 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/29(火) 14:06:47 ID:PodczYIN
DVDって1種類しかでてない? 廉価版とか特典とかあるやつとかじゃなしに発売されてるのは1種類だけ?
原語で観るともっといいですが、画に集中できるので日本語吹替で観るというのは良いアイデアだと思います。
299 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/30(水) 01:26:53 ID:ie/JJ+qO
この映画は考えて見るタイプ の映画ではなくて感覚で見るタイプ の映画では?謎がどうこうなど考え んでも良いのです。 リンチファン
300 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/30(水) 07:40:31 ID:YGCpcn6d
素直によくわからんかったといえ
>>300 そうだな、借り物の分析や批評で分かった気になってるくらいなら
素直に分からなかったって言った方がいいな。
302 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/30(水) 21:02:18 ID:AKkQq4wG
Don't think,feel. (考えるな、感じろ!)
by ブルース・リー(or モーフィアスw)
>>299 は実はブルース・リーファンだったりしてw
303 :
名無シネマ@上映中 :2006/08/31(木) 00:38:50 ID:6mgtIiLB
イレイザーヘッドから一貫したリンチ映画 の音響、照明、へんてこな小道具、へんてこ な人々変態的な雰囲気が好きだ。しかしツインピークス だけは嫌いだ。ストレートストーリーにしても イレイザーヘッドに通じるものをかんじさせるのは 異様でなんとも言えなく良い。
>>303 出発前の雑貨店でのやり取りでこれはリンチの映画だと思ったw>ストレイトストーリー
305 :
生き地獄 ◆.MiFmHTWr. :2006/09/02(土) 02:12:26 ID:xVeERDLE
あげさしてもらいます。。
306 :
生き地獄 :2006/09/04(月) 14:29:04 ID:K7EYVdh+
むかーしレンタルで見て、なんとなく面白くてよくわからなくて、久しぶりに見たいなって やっとDVDみつけて見た。 やっぱりよく分からないけど、やっぱり面白いって言うか最高です。 ナオミワッツも最近のリングのイメージが強いんだけど、このマルホの髪を髪留めで とめてるナオミワッツすごいかわいい。 で、DVDに監督からの10のヒントなる1枚の台紙?が入っていたんですが、 できればこの10のヒントをそれぞれ説明して欲しいっす。
307 :
生き地獄 :2006/09/04(月) 14:34:19 ID:K7EYVdh+
あと、ブルーベルベットのリンチのインタビューとマルホのインタビュー続けて みたけど、リンチも年取ったなーって。 ブルーの時より明らかにしわが増えてるし、月日の流れを感じました。 あとストレイトって評価はどうなの?なんかキャッチコピーとかさ色々見ると 感動作って感じで、なんていうかマルホとかツインピークスとかリンチならではの 奇妙な世界観が好きなんだけど、どうも感動作って聞くと二の足踏んじゃうんだよね やっぱりリンチの映画だって思えるような映画?
えっ、あなたはだーれ??
難解な映画と聞いてたからスレがあることを確認。 レンタルして観た。レズシーンで興奮!内容にも満足! さあ全レス読んでオネンネしようと思ったら、うぜー なんなんだこのオナニースレ!気分ぶち壊し!全長文スルーする のもアレなんでいくつか読んだら、煽りに過剰反応してるだけ!? 気分悪っ!!!お前ら揃って吊って来い!! 、でさぁリタのカバンに入ってた札束ドコいったん?
だから謎解き映画じゃないんだってば。
またバカが来やがった テメーが吊って市ね
312 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/06(水) 13:10:25 ID:UKF3mPFZ
>>、でさぁリタのカバンに入ってた札束ドコいったん? さんざん悪態ついてるくせに最後は皆に質問してやんの、w。 310の言うように単なる謎解き映画でもねぇんだよ。
あぁ?謎解きに来たなんて言ってねーだろ。第一謎解き映画じゃねぇなら このスレの流れは何なの?謎解きに走ってんじゃん。 俺が期待してたこの映画の魅力云々についてちっとも出てこないだろ。 あっても単発レスじゃねえか、結局解釈を論じて満足してるだけだろ。 お前らのオナニー自己満足をだらだら見せつけるのがスレ趣旨なのか? まず他人の目的が謎解きなどと決めつける腐った脳みそを何とかしろ。
314 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/07(木) 00:33:02 ID:i4c7vUGn
>、でさぁリタのカバンに入ってた札束ドコいったん? 一生札束さがしてるといいよ そのまま帰ってこないでね
315 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/07(木) 16:43:40 ID:O7YpTrOz
映画の魅力語りたいんだったら、自分からネタふりすれば良いだけの事。 自分の想像と違ったスレだからといって誹謗中傷をくりかえしてどうする。
何が怖いって、あのコビトジジババが、
317 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/07(木) 20:05:03 ID:i4c7vUGn
>、でさぁリタのカバンに入ってた札束ドコいったん? こんなこといってるようじゃ、ネタふりなんて無理無理
318 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/07(木) 20:12:57 ID:S5yk6H31
普通に詰まらん。 ナオミ・ワッツが出てなければ誰にも相手にされてない。
319 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/08(金) 06:04:33 ID:+mQabg0a
無骨な男の手が電話をかけ、電話のベルの音、を破るようにベティのテーマ、 とともにベティ登場。明るくさわやかな笑顔。チャーミング! 無骨な男の手と何の関係があるのか???、わからぬ??? この透明なほどの明るさは数々の不思議シーンの中でマイベスト1と言ってもいい。 ナオミワッツとの出会いであった。 いや正確に言うと、それ以前にリングの絶叫顔の写真や、プロモーション映像は 見ていたはず、だが、やはりあの絶叫顔とLA空港に舞い降りたベティとは 結びついていなかった。それまで私はナオミについて何も知らなかったから。
個人的なことはよーわからんが、 マルホランド・ドライブへの出演が先。な。
321 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/08(金) 20:31:09 ID:tTsxDOHt
そうなんですけど、マルホをリアルタイムに見てなかったもんで。 マルホとの出会いが遅かったというか。劇場で見られなかったのが残念です。
322 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/10(日) 07:32:55 ID:GNkv+uJT
髪にターバンを巻いた女性の絵がこちらを見てかすかに微笑んでいる。グィド・レーニ作「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」である。 1年程前、美の巨人たちという番組で「あなたが選ぶ一枚 絵画史上もっとも美しい女性の肖像画は?」という企画を放送していた。 番組の中でこの肖像画は3位に入っていた。1位はフェルメールの「真珠の耳飾の少女」であった。 (放送当時の内容や2つの肖像画は www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/frame/frame3.htm で見られます。) それによると「真珠の耳飾の少女」が描かれたのは「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」に遅れること65年、フェルメールは 「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」を知っていたのか?ということがテーマになっていた。2作品が実によく似ているからであった。 その晩、「真珠の耳飾の少女」に似た構図の映像がマルホランドドライブに存在していることに思い至った。それはダイアンである。 ダイアンが向こうを見てキッチンに立っている。深い物思いに沈んでいる様子。やがておもむろにこちらを向いて微笑む。カミーラの 幻を見たのだ。この一連の流れの映像をスローモーションで再生し、ある一点で一時停止する。するとそこにはターバンこそ巻いていないが 「真珠の耳飾の少女」の構図にそっくりなダイアンの姿がある。カミーラの幻が消えてしまったのか、みるみるダイアンの顔は悲しみの 表情に変わっていく。次の瞬間、そんなダイアンを見るクールな表情のもう一人のダイアンがいる。このニヒルなダイアンも美しく心惹かれる。 まるで一枚の絵か写真のよう。この構図に似た有名な絵か写真が存在しているのではないか?ネットで検索してみたが見つけられなかった。 いつかそういう肖像画かポートレイト写真にめぐりあえる時がくるような気がしている。
何を言いたいのかいまいちよく分からんのだが、ルースおばさんのアパートの室内に、
『ベアトリーチェ・チェンチの肖像』の複製が飾られているのは何度も画面に映ってるよね。
この絵そのものは有名だけど、俺はてっきりフェルメールの作品だと思ってた LOL
ちなみに絵自体はこれ。
http://www.geocities.jp/yumeututuyakata/cenci.jpg そんなことより、
>>322 のガイド先のページに書いてあった、ベアトリーチェの悲しい運命の方が示唆的だと思った。
そこに書かれている
>>ローマの貴族の中でも指折りの名家に生まれたベアトリーチェの不幸は、極悪非道な父を持ったことでした。
>>美しい娘に成長したベアトリーチェを、父は暗い欲望のはけ口にしました。絶望から逃れるため、
>>彼女は父親を殺害します。そしてローマ市民の深い同情と悲しみを受けながら、22歳のベアトリーチェは断頭台に立ちました。
という内容は、この肖像画の複製が映画の中に、
ルースおばさんの部屋の中に見られることの説明になっているような気はする。
あと『真珠の耳飾の少女』と『ベアトリーチェ・チェンチの肖像』の比較をするならこれ。
http://julian.cocolog-nifty.com/floral_muse/images/epson_turbun.JPG 左:『真珠の耳飾の少女』、 右:『ベアトリーチェ・チェンチの肖像』
ヘタな事言って揚げ足取られるのが怖いのかディティールをチクチク 突付いて一人でニヤニヤ浸ってるようなレスが多いのは確かだな。
325 :
323 :2006/09/10(日) 11:37:49 ID:wj7/Ftin
326 :
名無シネマ@上映中 :2006/09/10(日) 12:37:17 ID:3Hcq3KPR
もちろん気づいてますよ。「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」。 気づいてるからこそレスしてるのに、なんでわかってくれないのか? 省略された「真珠の耳飾の少女」があることがわかって、ダイアンの構図が見えてくる。 そこでやっとダイアンの構図がベアトリーチェ・チェンチの肖像と結びつく。 ダイアンがカミーラの幻を見たことはベアトリーチェ・チェンチが見たものの説明になっている。 リンチ監督は奥が深い。ということはクールでニヒルなダイアンにもアートとしての意味が あるのではないか?キッチンに立つダイアンの一連の映像は監督のアートの世界である。 ということを言いたかった。
327 :
323 :
2006/09/10(日) 13:36:31 ID:wj7/Ftin >>326 のような文なら意図を理解できるが、
>>322 では正直さっぱり分からないよ。
特に最後の方は何がなんだかさっぱり。
>>326 にしても、そういうふうにアートという単語を使ってしまうと、
じゃあ「映画はアートじゃないのか?」みたいな話になってしまうと思う。
あるいは「アートって何?」とか。
っていうか「アートとしての意味がある」っていう日本語は、
ぜんぜん意味が分からないと思う。
でも
>>326 のだいたいの意味は分かります。