スティーヴン・セガール5

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99名無シネマ@上映中
「沈黙の追撃」観てきました。

低予算映画みたいなイントロだったので「しょうがないなぁ」と諦めて観ていたら、ラストではオペラ劇場の大観衆の中で銃撃戦やったり、(驚いたことに)本物のヘリをオシャカにしたり、ちゃんとミニチュアを作ったり、結構カネもテマも掛かっているようです。

しかしながら、だいたいの筋は分かったのですが、どうも不必要に話をややこしくしている気がしました。
それに演出がどうも締まりません。悪役がくたばるシーンも、ちょっと月並みです。
ヘリをオシャカにするならローターで首ぐらい吹っ飛ばしてほしいものです。

最近のセガール作品は筋がスッキリしない気がします。
製作総指揮のセガールが「オレ様映画」にするために、注文を出したのでしょうか。
B班が撮ったのじゃないかと思われるオペラ劇場のシーンが一番見応えがありました。

大部分のシーンでセガールは喋っています。ときどき銃をぶっ放します。
「単身、敵地に乗り込む」のがセガールの魅力だったのですが、今回はチームワークです。登場人物が多くて覚えられません。
それに、毛唐はみな同じ顔に見えるので、ところどころ誰が誰だか状態になります。

また、チームワークなので、セガールの出番は必然的に少なくなります。
まだ五十代なんだから、もう少しサービスしてほしい気もします。今後は製作に力を入れるのでしょうか。

合気道を見せるのは最後の方です。
黒人(の蹴倒され要員)とタイマンの勝負です(例によってカット割が細かいですけど)。
相手の骨を折ったり、関節を外すときに見せる、あの苦悶の表情でメリメリやってくれます。

たぶん多くのファンは、かつてのセガール・ワンマンショーが忘れられずに劇場へ足を運ぶのだと思いますが、「沈黙の追撃」でそれを期待すると、ちょっと肩透かしです。
最近の「ゴルゴ13」が、デューク・東郷だけでなくなったのに似ています。
でも、元気なセガールを観たければ、ぜひ懲りずに劇場へ行きましょう。