【豊田利晃】 空中庭園 【小泉今日子】

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342名無シネマ@上映中
阿曽山大噴火の「裁判Showに行こう」 映画監督、逮捕暗示?のキャッチコピー

10月20日に行われたのが、映画監督の豊田利晃の裁判。最新作の映画が上映中止の危機にさらされ、
上映館数を縮小してロードショーということでも話題になった事件です。

報道された内容では、覚せい剤5袋(2・83グラム)を自宅で所持していたため、覚せい剤取締法違反で逮捕となってた人です。
これが裁判ではMDMA(通称エクスタシー、覚せい剤のような興奮作用と、LSDのような幻覚作用を持つ麻薬)も所持していたということで、
麻薬及び向精神薬取締法違反でも起訴されてました。

検察官の冒頭陳述によると、被告人は遅くとも20代半ばから違法薬物に手を出していた、と。
それで去年の9月頃(映画『空中庭園』撮影終了直後)から、頻繁に覚せい剤を使用するようになった、らしい。

「空中庭園」のプロデューサーが情状証人として出廷。「いずれ日本映画界を背負うほどの逸材なのに残念」と才能を認めつつも
「11月にクランクインする予定が、この件でなくなった」と、今回の映画だけでなく、次回作にも被害が及んでいることを証言してました。
343名無シネマ@上映中:2005/10/27(木) 02:06:01 ID:i+sO9exo
そして注目の被告人質問。

弁護士「去年の9月から薬物を常用してたようですが、どう考えてたんですか?」
被告人「覚せい剤をやってると、ユーモア・ギャグがなくなっていくんです。
自分の映画には、それは必要なのに…。それにイラついてました」
弁護士「映画に必要なものがなくなるというのは、あなたにとってどんな意味があるんですか?」
被告人「自分には映画しかないと思ってるんで、死を意味すると思いました。
それでもやめられない自己嫌悪もありました…」

と、根っからの映画人であることと、薬物に依存している自分との葛藤を語ってました。
他には「映画の撮影・編集中にドラッグを使ったことはない」
「このまま続けたら死ぬと思ってたので、捕まって助かった、救われたと思った」
「逮捕前日、ドラッグを買いに行った時、ものすごい雷雨があって、
これ以上はヤバいという予感がしていた」などの証言もあり、
気がつくと終了予定の1時間がたってました。今日はこれで終わりかなと思ってると、

裁判官「この法廷は、この後、別の事件が入っているので、違う法廷でやりましょう」

と、延長戦に突入です。
344名無シネマ@上映中:2005/10/27(木) 02:07:37 ID:i+sO9exo
普段なら、次回の期日を決め、続きは後日やるものなのに。実にレアな裁判です。
場所を変え、被告人質問の続き。

弁護士「あなたの逮捕を受けて撮影の予定がなくなってしまったそうですね」
被告人「11月クランクイン予定だったものだけでなく、来年春の話もなくなりました」
弁護士「社会復帰した際には、仕事はどうするつもりですか」
被告人「映画監督は続けていかなければならないと思ってます。
ただ、1人でできるものではないので、つくれるとしたらつくりたいです」

と、映画が撮れるまでは、どんな仕事でもやるとのこと。
そして、今度は検察官からの質問。

検察官「薬物に手を出したきっかけを、ドラッグカルチャーへの憧れと答えてますけど、
これはどういうことですか」
被告人「外国の作家やミュージシャンで、薬物に依存して作品を創作する人たちの思考回路に興味が…。
でも、薬物を使用して脚本を書くと全然ダメでした。幻覚的な効果も得られなかった…」

そんな理由で手を出すとは。日本映画界を背負って立つ逸材と言われた人が、
薬の力を借りようとしていいのかね? 
もし仮に何かしらの効果があって、良い脚本や映画ができたとして、それでいいのかなぁ? 
「映画、映画」と言ってる人が、そんな作品に納得いくとは思えないんだよな。
345名無シネマ@上映中:2005/10/27(木) 02:09:28 ID:i+sO9exo
そして検察官最後の質問。

検察官「仕事や家庭の悩みもあって続けたようだけど、あなたの携帯(電話)の画像を見ると、
あなたの子供の写真がたくさんありましたね。
薬物なんかじゃなく、それで十分に心をなごませてくれるものだったんじゃないの?」
被告人「はい…」
検察官「反省してますか?」
被告人「はい。過去の作品まで、覚せい剤をやった監督の映画と言われるのが悔しいし、
見てくれた人たちに申し訳ないです。
私には、作品という『子供』がいるんで」

自業自得とは言え、すべての映画にそんなレッテル貼られるのは、悲しいだろうなぁ。

そして検察官は、懲役2年を求刑。その数秒後
裁判官「では、判決を下します」
346名無シネマ@上映中:2005/10/27(木) 02:11:12 ID:i+sO9exo
と、即日判決です。
「映画監督はなりたくてもなれない人がたくさんいると思います。
あなたは選ばれた人だ。もったいない、再生しないと」と付け加え、

判決は懲役2年執行猶予3年でした。


自分の作品を「子供」と呼ぶほど映画一筋の被告人。スタッフ、
キャストなど多くの人たちを1つの家族とすれば
「子供」と呼ぶのは当然かもしれないな。

上映中の「空中庭園」のチラシを見ると、キャッチコピーが
−−たったひとつだけ、私は家族に隠していることがある
あまりに皮肉すぎるなあ。

【映画監督の覚せい剤取締法違反事件】 
映画監督の豊田利晃(36)が05年8月、
自宅のベッド脇にビニール袋5袋に入った覚せい剤
計約3・9グラムを隠し持っていたため、
覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で
警視庁組織犯罪対策5課に逮捕された。
後に麻薬のMDMA(麻薬)も所持していたことが判明し、
麻薬及び向精神薬取締法違反でも起訴された