1 :
依頼@411:
傑作というよりは佳作、派手さはないが暗い美しさが印象的な
心理ホラー映画『4人の食卓』のスレッドです。
前スレが公開前にdat落ちしてしまったので立て直しました。
●主演/チョン・ジヒョン
●監督/イ・スヨン
●オフィ/
http://www.4table.jp/
2 :
名無シネマ@上映中:04/06/10 22:04 ID:0S42LgiB
ジヒョン 2ズサ━━━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡━━━━!!
4 :
名無シネマ@上映中:04/06/10 22:26 ID:kACgNEjp
気になる。
みた人、感想どうぞ。
>>4 スレ立て依頼人です。まずはスレ立て屋さんに感謝を。
で、本作ですが、
余り論理的な整合性のある映画ではないですね。
印象的な地下鉄毒殺少女コンビは、視覚的な掴み&主人公とヒロインが
同じ異能を共有していることを発見する引き金になっているだけで、
何故主人公を選んで彼の前に現れたかという説明が何もないし、
異能に目覚めたことと、自分に7歳以前の記憶が無いこととが、主人公の中で
どう関連付けられているのかも、ストーリーの中からは今ひとつ浮かび上がって来ません。
ですから、主人公がヒロインに過去の記憶が無いことを告白するくだりがやや唐突に感じられます。
その手の、整合性に欠ける印象があれこれ目に付く内容ではある。
サスペンスを理詰めで読み解いていくタイプの観客には向かない作品ですね。
そもそも、謎解きの面白さのあるような映画ではない。
ではつまらない作品化というと、
これが独特な雰囲気があってなかなか良かったのですよ。
画面の色合いがデニ・ヴィルヌーヴの『渦』みたいな、ヨーロピアンな
蒼みがかった暗さで統一されていて、その中に韓国の片田舎の、地面にへばりつくような
貧相な家々が、主人公の回想と共にフラッシュバックしたりする。
そういう対比の部分が凄くモダンで、美しい。
ストーリーは、先述したようにあまり整合性は無いんですけど、山岸涼子の恐怖漫画と
『セッション9』を折衷したような、じんわりとした不気味さが通奏低音のように
流れていて、時折挿入される音響っぽいノイズが漠然とした不安感を煽ります。
ショッキングなシーンを殊更目立たせようとしない、観客の想像力に委ねた演出も良いです。
ちょっと気取った表現と思われるかもしれませんが、非常に映画的な映画だと思います。
ヒロインを演じたチョン・ジヒョンですが、この人の件の出世作を観ていないので、
本作が演技を見る最初の機会になりました。
彼女の演技には、何か人をぞっとさせるような、本質的な説得力がありますね。
離人症チックな虚脱状態のシーンと、絶望して号泣するような、感情が爆発するシーンとでは
まるで別の人格に入れ替わったんじゃないかと言うような豹変振りで、リアルに情緒的欠陥の
ある人なんじゃないかとさえ疑いました。
眼差しに得体の知れない光を感じますね。ちょっと怖いです。
それと
>>6に、「ヨーロピアン」と書きましたが、『渦』はカナダ映画です。
一応補足まで。
「渦」知らないんで他の喩えで聞くと、
リンチとかフランソワ・オゾンのホラーっぽいのとか、そういう感じ?
オゾンの映画は観たことが無いので比較できませんが、
印象的なカットが不意に出てくるリンチの作風には、ちょっと近いものがあるかも。
でも、リンチみたいな濃密な色彩感覚や韜晦性は無いですよ。
画面の色調だけなら、ソダーバーグの『蒼い記憶』なんかにも近いでしょうか。
他の作家との比較というのも芸無しですみませんが。
『4人の食卓』には強い印象を残すシークエンスが幾つかあるんですけど、
そのうちの一つが主人公の過去を描くシーンで、うだるような暑さの中、
家々に挟まれた裏通りの狭い路地をトラックがのろのろとバックして来るんです。
トラックの後輪と荷台だけがアップで、それがじりじりと重苦しくのしかかって来る。
その重苦しくのしかかって来るような陰鬱な焦燥感が、終始一貫して作品を支配しています。
10 :
名無シネマ@上映中:04/06/11 22:02 ID:87cxmmO/
>>6 あの糞つまらない「渦」かよ・・・・・
やめとくかな・・・・・
>>10 >>6で『渦』を挙げたのは、レスを読んでいただければ分かる通り画面の色調が
似ている気がするという点だけで、作風は全く異なってますよ。
作中、事件の舞台として地下鉄が出てくるんですけど。
地下鉄って、奇妙ですよね。
映画の中の「駅」とか「駅を離れ、発車していく列車の後姿」って凄く郷愁を誘うじゃないですか。
でも地下鉄って、そういう郷愁が余りというか、全く感じられませんよね。
行ってはならない別の世界にそろそろと落ち込んでいくような嫌な感覚が、映画の中で描かれる地下鉄にはある。
『ジェイコブス・ラダー』しかり、『ミミック』しかり…。
路地のトラックとか地下鉄とか細部が印象に残ったり、
映画全体に染み出してくるような感じでしょうか?
1さんの紹介の上手さにつられて見に行くことにします。
13 :
名無シネマ@上映中:04/06/12 22:21 ID:NTf+2FDw
ある映画掲示板には否定的な意見で、
展開がとろくて話がなかなか進まなくてイライラすると、ありますた。
14 :
名無シネマ@上映中:04/06/14 09:44 ID:j4WYKTnZ
映画館で予告編を見て見に行く事を決め、期待していた。
でもマイナーな作品が多い映画館で上映する事を知って、多分大した事ないんだと思った。
そして実際見て、やっぱりと思った。
ただし暗くてどんよりした感じの映像がこの梅雨の季節にしっくりくるかも、と思った。
映画館でこれ見た日に窪塚の転落。なんかシンクロしてて気味悪かった。
落ちる窪塚と目が合った人はいないんだろうが...。
16 :
名無シネマ@上映中:04/06/14 10:53 ID:dBu8kwBc
>>15 大腿骨骨折?らしいから
スーパーマンみたいな格好で飛んだらしいよ
なんとかちゃんと治してほしい
(多少ネタバレあり)
「4人の食卓」(幼児の亡霊)から話が逸脱していくのはいいんだけど、
最後になんとなく辻褄あわせてる。
結局トラウマかよ。ツマラネ〜映画。期待はずれだ。
これって結局、子供をおとしたのは
チョン・ジヒョンってことかしら?
だんなが管理人に金はらって嘘の証言をさせて
なかよしのおばさんがつかまって・・。
で男の方はホントにおやじと妹殺しちゃってて
それを毒殺事件で思い出した。
であってますかね?
最後のテーブルは在庫がいっぱい余ってたって言ってたから
また買い直した、と。
19 :
名無シネマ@上映中:04/06/15 23:07 ID:jLfFikNW
>>18 なるほどそうかも。以下ネタバレ?
で思い出したんだけど、おばさんの子供とジヒョンの子供二人がハイハイしてるシーンがあったけど、両方の赤ちゃんを落としたって事なんでしょうか?
20 :
名無シネマ@上映中:04/06/17 17:50 ID:4dU9N4Yn
エンドロール中に退館してしまって
上映後のキーワードというのを見逃してしまったんだけど
入力するとなにが出てくるのですか?
この映画解らないことが多くて・・・
>>19 それで、おばさんの方が心神喪失ってことだろうか??
こう解釈すると、鏡に映っていて泣いてるジヒョンに、おばさんが抱きついて
歌を歌ってる場面に納得がいくんだが。。罪の意識ってやつか??
最初見たときはたいしたことないと思ったが、こうやって考えていくと、
ジヒョンのほうはほんと恐ろしいな。怖ぇぇ。
やぱり落としたのはおばさんかなぁ・・。落としたのはジヒョン赤ちゃんだけか?
おばさんはむかし母親と井戸に落ちちゃってそこで母親の肉を食べた。
それをジヒョンに思い出さされておかしくなっっちゃった、と。
もしジヒョンが子供を落としたんならこれは冤罪ですよね。
ジヒョンは心神喪失、だんなは管理人に金を握らせてうその証言をする。
おばさんは友人であるジヒョンのためを思って罪をかぶり・・でも最後に自殺・・・う〜ん
なんか変ですね。
やっぱ落としたのは本当におばさん?
スレ立て依頼人です。『食卓』のスレらしい、細々した進行ぶりでイイ!
あくまで私見ですが、画面で提示されるものが映画の全てで、
『食卓』のように全体像を捉え難い作りを指向した作品なら、それだけ観客の解釈は
幅が広くなるものだと思います。監督は「ほら、これが模範的解答ですよ」という作り方はしてないですし。
その上で俺が感じたことは、ヒロイン(ジヒョン)の苦悩は、友人ジョンスクの過去を
幻視したためにジョンスクが絶望して悲惨な事件が起きたことと、その事件の引き金を
引いた原因が自分の異能によるものであることを夫が理解しようとせず、ココロ系の病人として
片付けられてしまう孤独・疎外感に端を発しているものだということです。
だからこそ、最初は自分の異能に共鳴してくれたはずの主人公ジョンウォンが
掌を返したことに決定的な打撃を受けて、ラストでの行動に繋がっていくのでしょう。
ジョンスクの事件に関して自分で手を下したのなら、ああいった形で夫を拒絶したり、
ジョンスクの求めに応じて過去を見たことで、自分を責めたりはしないのではないでしょうか。
でも、解釈というのはあくまで観客個人のものですし、答えはこうでなければならないと
いうものでは無いと思います。
ちょっと話はズレますけど、主人公ジョンウォンを演じたパク・シニャンって、
なんか萩原聖人と佐野史郎を足して二で割ったような人だと思いました。
それと、日本での封切り直前に報道された、地下鉄にいる筈の無い人が映ってるというあれ、
ああいうメディア・ハイプに興をそそられる層と、この映画に体質的に向いている層って
かなりズレがあるのではと思います。
今日日、地下鉄のシーンに霊が映ってるらしいと聞いて映画を観に行く人ような人は殆どいないと思いますが、
そういう煽情的なプログラムピクチャーを期待してこの映画を観に行った人がいるとすれば、
かなりの肩透かしを食らったんじゃないでしょうか。
あの手の手垢のついたメディア・ハイプはさすがにちょっと勘弁…と思います。
保全
26 :
名無シネマ@上映中:04/06/19 19:48 ID:CBU/+x01
静かにひたひたと心に染み入る様な恐怖があって面白かった。
2時間超の上映時間でも飽きずに観ていられた。観終わった後、
地下鉄に乗るのがちょっと怖かった。
一昨日見た。
ホラーとかサスペンスのような話を期待していたのですが
全然違いましたね。
意味がよく分からなかったせいもあるけど自分には
全く受け付けられなかった・・・。