この映画の原題はPlanet of the Apes(プラネット・オブ・ジ・エイプス)である。 この原題の中の(エイプ)というのは、高等猿類という意味である。類人猿といってもよい。 エイプは四種類いるとされる、ゴリラとオランウータンとチンパンジーとバブーン(ヒヒ)である。 高等猿類は、モンキー monkey (下等猿類)と違って人類に近いとされる。 欧米の学問では、このエイプがマン(ホモ・サピエンス)に進化したとされるのであって、モンキーが進化したのではない。
アメリカの宇宙船がある惑星に不時着し、乗っていた三人の宇宙飛行士テイラー ドッジ、ランドンは、猿(エイプ)の支配する世界に放り出される。そこでは、 人間(人類)は下等動物扱いされていた。船長のテイラーを演じていたのは、チャールトン・ヘストンである。 チャールトン・ヘストンは、昔からハリウッドの映画界では、数少ない保守派の映画俳優として知られる。 映画『十戒』 The Ten Commandments (1956)のモーゼ役のイメージが、欧米社会で今でも強烈だからである。