ラストサムライは景色と謙だけの糞映画

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117名無シネマ@上映中
▼これが感動作か、それとも私がおかしいのか

 映画『ラストサムライ』を観た。相当に良い映画だと聞いたからだ。とりわけ、若い日本人や海外(主にアメリカ)在住の日本人からは絶賛の声が続々とインターネットに書き込まれている。
曰く「感動した」「8回観ても涙が止まらない」「忘れていた日本人の魂、武士道の心を思い出させてくれた」などなど(例えば、 http://iam.gonna.jp/archives/000345.html )。
これは異常なほどの盛り上がり方ではないか。そこで、私も感動を味わおうと映画館に出かけた。

 結果は自分の感性を疑いたくなった。私の正直な感想は凡庸な映画だったということに尽きる。インターネットの感想コメントで多く述べられているように、確かに日本人を描いたハリウッド映画としてはなかなかこなれている。
それなりにだが、私も日本を舞台とした映画を楽しめた。また、殺陣や戦闘シーンなど迫力ある見所がいろいろとあり、娯楽映画としては不満なものではなかった。
いや、おもしろかった(このことは強調しておきたい。私が言いたいのは映画そのものではなく、その観方についてである)。

 しかしながら、涙なしには見られない一大感動作だとは思えないし、前に引用したような大袈裟なコメントは私にはとてもじゃないが出てこない。私は日本人としておかしいのだろうか、と自らを詰問するばかりだ。
では、「感動した」と繰り返す日本人は何にどう感動したのだろうか、と考えたくなった。これがこの一文を書くことにした私の動機である。

http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu63.htm