【反射】溝口健二&成瀬巳喜男2【うふふ】

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1名無シネマ@上映中
前スレ
【女を描けば】溝口健二&成瀬巳喜男【この二人
http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/cinema/1050216360/
2名無シネマ@上映中:03/08/30 18:00 ID:jVmsijv4
センスのないスレタイだね。
3名無シネマ@上映中:03/08/30 18:08 ID:UGcxnQN+
溝口&成瀬ファンにセンスがないのは当然
4名無シネマ@上映中:03/08/30 18:11 ID:ydLDrEBO

監督別でのクライテリオン所収作品数

黒澤    9作品(コレクション中最多数)
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・ 
  ・
小津    2作品
鈴木清順 2作品
  ・
  ・
溝口    0作品(所収なし)
5名無シネマ@上映中:03/08/30 18:13 ID:UGcxnQN+
ハリウッドでは黒澤>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>溝口>>成瀬なのは事実だからあまり反論しないようにw
6名無シネマ@上映中:03/08/30 18:32 ID:2gtX5P+N
>993
>>991
>あんたも尊敬している溝口を見習って黒澤をちゃんと認めろよw

いや、だから、「男騒ぎ」の上手い、面白い娯楽アクション監督として、認めているっちゅーの。

7名無シネマ@上映中:03/08/30 18:35 ID:2gtX5P+N
5
ハリウッドでは黒澤>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>溝口>>成瀬なのは事実だからあまり反論しないようにw

いや、だから今、ハリウッド映画は、しょーもなくなっているんじゃないか。大体、アメリカで認められるのが、そんなに嬉しいのかい、植民地さん。

8名無シネマ@上映中:03/08/30 18:38 ID:UGcxnQN+
いや逆に溝口マンセーなんかしていたら今のハリウッドはもっとつまんなくなっていたよ。
9名無シネマ@上映中:03/08/30 19:07 ID:2gtX5P+N
そんな仮説を立ててみたって、始まらないじゃないの。溝口の真似なんかする必要ないでしょう。
大体、溝口を観て、面白くない御仁が、何で、溝口スレに出没するの? 意味あるの?
いいんだよ、溝口が面白くなくたって。しかし、分からないんだったら、黙っててくれよ。
10名無シネマ@上映中:03/08/30 19:18 ID:ZCY1xWKG
このあいだの初心者です。
今日『雨月物語』観ました。
初めての溝口です。
良かったです。何度涙をこぼしたことか。
おかげで夏休みを良い思いでと共に締め括れそうです。
これからも観ていきたいです。では。

11名無シネマ@上映中:03/08/30 19:28 ID:2gtX5P+N
初心者さん、今度は「近松物語」が良いと思いますよ。映像の美しさと大勢の人物の猥雑な動きの面白さに唸っちゃうと思う。
(猥雑でない、非映画的某監督の演出と大いに違う)
12名無シネマ@上映中:03/08/30 19:31 ID:UGcxnQN+

認めてないじゃんかw
溝愚痴ファンは馬鹿なのが露呈されましたね。
13ERROR:03/08/30 19:44 ID:dlwaMWC+
>>12
黒澤は所詮、痛快活劇の黒澤だよ。作品に深い人間性の掘り下げとか格の高さなどを求めるのは無いものねだり。
そういうものを求める人間は小津や溝口を求めるということさ。
14名無シネマ@上映中:03/08/30 19:48 ID:ZCY1xWKG
>>11
『近松物語』ですか。観たいですね。
でもなかなかレンタル屋に置いてないんですよね。
頑張って探してみます。

それにしても今日は充実したひとときを過ごせて本当に嬉しいです。
画面から片時も目が離せませんでした。
相米慎二監督が大好きなんですが、なんか雰囲気が似てたような…
15名無シネマ@上映中:03/08/30 20:06 ID:xAVQRw/s
>>20よ、お前の父親が病に倒れ代わりに働き出た
母親が勤め先で、知り合った若い男と三ノ輪の安アパートで
不倫して挙句にオーラルSEXで口の中にクラミジアが大量発生したのは
友も居らず何時も孤独にして程度の低いお前が、
黒澤を冒涜した罰が当った為だ。
16名無シネマ@上映中:03/08/30 20:15 ID:2gtX5P+N
>12

>認めてないじゃんかw
溝愚痴ファンは馬鹿なのが露呈されましたね。

おいおい、何を言っているんだよ。黒澤なんて言っていないだろう。被害妄想もいい加減にしろよ。
それに、何をそんなに認められたがっているんだよ。黒澤は、十分過ぎるほど、人気もあるし、いいじゃないか。
自信がないのか。

17名無シネマ@上映中:03/08/30 21:14 ID:2gtX5P+N
それにしても、ここ数日、疑問に思う事が多かった。黒澤好きが、溝口、成瀬スレに出没しては、児戯にも等しい悪口だけ言っている。
何なのだろう。黒澤は、人気もあるし、死んだ時は、確か全作が、BSで放送され、DVDは既に出ている。何も不満は無いと思うのだが。
何か、コンプレックスがあるのだろうか。その書き込みを見ていると、悪口言ってる対象作について、ほとんど具体的な理解、そして理解した上での指摘は無く、ただ、「つまらない」と言っているだけだ。
あと、シナリオが書けないとか、リメイクされていないとか、作品評価には、どうでもいいことをあげつらっている。
何が不満なのか。分からん。心の闇だな。
18名無シネマ@上映中:03/08/30 21:33 ID:1ByQDcQR
前スレから粘着しているUGcxnQN+とydLDrEBOは大丈夫なのか?
アンチ溝口しているのは結局この二人だけでしょ。少しは外の空気でも吸ったら?
19名無シネマ@上映中:03/08/30 21:35 ID:1ByQDcQR
それと、>>15のxAVQRw/sは黒澤スレでも

http://tv3.2ch.net/test/read.cgi/cinema/1048441387/527

と書いているただの荒らし。
20名無シネマ@上映中:03/08/30 22:05 ID:z7p2d4XP
黒澤監督は本当に偉大じゃ。
前スレから黒澤スレをドロップした
狂信的黒澤絶対主義者が跳梁跋扈。
あろうことか、その煽りに煽りで返す
我がファンとあいまっての泥試合。
あたしゃーもうゴメン、さらばじゃ。
21名無シネマ@上映中:03/08/30 22:59 ID:xAVQRw/s
>少しは外の空気でも吸ったら?
思わず自分を語ってるw


ワザワザ他のスレまで見回って細かいIDなんて
調べて此処でご報告、皆に同調でもして欲しいのか
こんな単細胞な奴が溝口ファンだと、溝口まで安く見えてくる。

溝口もこんな奴に好かれては、浮ばれないね。ホント陰気だな

22ERROR:03/08/30 23:04 ID:dlwaMWC+
>>21
あんたが陰気なんでしょ。
23名無シネマ@上映中:03/08/30 23:11 ID:xAVQRw/s
ERROR 真っ赤な顔してご登場!
24名無シネマ@上映中:03/08/30 23:15 ID:asZ5+4Wk
溝口のキーワードで「反射」は納得だけど、
成瀬のキーワード「うふふ」はピンとこない。「うふふ」は恵介チックだ。
25名無シネマ@上映中:03/08/30 23:33 ID:x5mB1Cei
>>4
小津は、クライテリオンがこれからいろいろ出すということだよ
松竹のことだから、いろいろあって今まで一本しか出せなかっただけだろ
26名無シネマ@上映中:03/08/31 01:20 ID:RVUmdQtj
すぐ反応するxAVQRw/sは可愛い奴だ。
27名無シネマ@上映中:03/08/31 01:55 ID:SBHitMvf
「赤線地帯」を再見。ちょっと映画が観たくなると、私はつい、これに手を出す。コンパクトに纏められた、娼婦達の悲喜劇に感嘆。
映画の演出というのは、人物の動かし方と、キャメラの動かし方が主だと思うが、正にその点で「反射」した演出が楽しめる。
それと、大きな舞台装置の使い方の妙。神韻縹渺たる趣き。
名優たちの演技の純粋な事。キャメラがそれを追うリズム・テンポの良さ。
そして、世の中には、いい奴もいれば、嫌な奴もいるという、大きな包容力。名品だ。この作品で、陰気な書き込みも忘れよう。
28名無シネマ@上映中:03/08/31 02:43 ID:IO5rEviG
>相米慎二監督が大好きなんですが、なんか雰囲気が似てたような…

相米が溝口を好きなだけ。
ワンシーン・ワンカットでもカットが割れないご仁と、
堂々たる長いカットの溝口は別物です。ま、月とスッポンです。

でも、漏れも相米作品は全部見てるよ。
「翔んだ」から「風花」迄、好みだ。「翔んだ」は坂を巧く使いましたね。
「セーラー服」はビルの屋上で薬師丸と渡瀬が火で燃やしてるシーン
を斜め俯瞰のロングショットのママ、カメラはよらないが、
二人の情念が画に滲んでいた。あえていえば、人物が小さくなりすぎで、
レンズのミリがくるってました。ディレ・カットのほうが尚、悪い。
風花は、さすがに衰微してた。これが相米かと思った。
でも、雰囲気はありました。合掌。

雑誌を読んでたら、ある監督はト書き三行で70カットだって。
結論;溝口と相米を並べるのは、やはり失礼だと漏れは思う。



29名無シネマ@上映中:03/08/31 03:04 ID:rAAp6ZkQ
ある監督の相米評「溝口さんは超一流のスタッフ、キャストで素晴らしい長回しをやった。
一方相米さんは糞ガキを使ってあの長回しをやっているわけです。彼は大したもんですよ。」

> 結論;溝口と相米を並べるのは、やはり失礼だと漏れは思う。

まあそう鯱張るなよ。
30名無シネマ@上映中:03/08/31 08:58 ID:SBHitMvf
相米監督の作品は、ちゃんと観た事がないが、どんな長回しなのだろう。溝口の長回しは、正に超絶技巧と言いたくなる見事さだが。
でも、ガキと言えば、ベルさんだって、ガキみたいなもの(年齢)だったけど。あと、若尾も。
31名無シネマ@上映中:03/08/31 09:46 ID:tljOWPjO
監督別でのクライテリオン所収作品数


黒澤    9作品(コレクション中最多数)
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・ 
  ・
小津    2作品
鈴木清順 2作品
  ・
  ・
溝口    0作品(所収なし)


溝愚痴厨がいかに頑張ろうがこの差は歴然!!
32名無シネマ@上映中:03/08/31 10:05 ID:SBHitMvf
私は、溝口ファンであるが、「雨月」というのは、どうもピンと来ない。
戦国時代なんかを扱って、どうも、溝口の演出の手付きは、ぎこちなく感じられる。
それと、美術も良くないね。水谷浩でないからかもしれないが。
話も、ちょっとこしらえ過ぎている感じがするが、他の溝口好きの人は、どう思っているのかな。
朽木屋敷の場面は、確かに、見事だけど。
33溝口健二:03/08/31 12:05 ID:LaXQTCFv
おはようございます。
34成瀬巳喜男:03/08/31 15:03 ID:tljOWPjO
おやすみなさい。
35名無シネマ@上映中:03/08/31 15:22 ID:mjLBDYEK
いろんなスレに生息するクライテリオン厨房(倉紡か?)って
ファンなんだろうけど、なんか二世代上にいるATGの映画ならどれもいいとか、
古い映画=名画と勘違いしてるオバンサンみたい、あるいはジャニオタみたいで、
みっともなくな〜い。結構いい年なんでしょ?

今日は夏休みの最後なので、「歌行燈」を父親の解説付で見ました。
謡曲(仕舞い)のシーンも解説があるとよくわかるし、なんせ三重県出身だし、
ついでに敵は大学では鏡花を専攻していたことも今日わかっちゃいました。
三味線の音色も昔の方が、やや太く低めなんだとか、映画の解釈を押し付けられるのは
うっとうしいけど、そういうさりげないコメントが好感度よしという感じで、
しっかり楽しめました。
もし山田五十鈴の健康が回復したら彼女の舞台に連れてもらう約束も取り付けたし。
あと、どうしても花柳に抵抗あるんだけどと言うと、一緒に見ていた
叔母さん(かなり高齢)が「ま、女形の人だし、私も男役は嫌い」と
あっさり同意されっちゃたりして。(父親は何か言いたかったみたいだけど、
仲良きことは美しき哉と判断したみたい)

叔母さんが新内をしているので、今日はもう少しいてもらって
夜は「鶴八鶴次郎」を一緒に見てもらう予定です。
必要なことだけ聞けるコメンテーターっていいわ。
36名無シネマ@上映中:03/08/31 17:04 ID:SBHitMvf
「近松物語」の峠の茶屋の場面、逃げる長谷川を香川京子が追う、山上からクレーンがズンズンとアップする場面で、ぞくぞくするようなエロティシズムを感じて、鳥肌が立ちませんか。
もっとも、私は、溝口映画のキャメラは、あんまり素晴らしいんで、いつも、鳥肌立ちっぱなしになるのですけど。
37名無シネマ@上映中:03/08/31 17:32 ID:g4fSAIy0
>>32
イマイチワカリニクイ。
溝口の演出技法は、美術と構図がきっちりとマッチしないと
微動だにしない格調に乱れが生じる。
乱れは幽玄性(アルカディア)の崩壊に繋がる。これは美術の問題。

もう一つ、「悪霊とりつかれ男」と「犠牲の妻」の2作合体
は練ったつもりでもシナリオに無理あり。これはシナリオ設計ミス。
この読み込みでいいの?
38名無シネマ@上映中:03/08/31 18:05 ID:tljOWPjO
溝口語ったところで、せいぜい貧乏人が
レンタル屋か図書館で擦り切れかけたボロ・テープ借りてきて
ノイズフィルタもない安物デッキで観てんだろ。( ´,_ゝ`)プッ
39名無シネマ@上映中:03/08/31 18:20 ID:SBHitMvf
>37

どうも、移動がし辛いセットを作ったのでしょうかね。長回しが少ないようで、移動がスムーズに行かないと、溝口流の文体に乱れが生じているように思います。
そういう点では、「新平家物語」などの方が、話はともかく、溝口文体が、まだ上手くいっているように思います。

それと、やはり、シナリオが、二つの話を合体させて、さらにモーパッサンをくっ付けたらしいのだけど、ちと、無理があったような。
小沢栄と水戸光子夫婦の扱いの描き込みが不足して、しかも、最後はメデタシメデタシで、中途半端な感じがします。
まぁ、製作した大映の方針だったのだろうけれど、余り成功していないのではないかな。
40名無シネマ@上映中:03/08/31 18:28 ID:tljOWPjO
>>35
なんかよく分からんけど、ERRORほどウザくどくなくて
好感度よしw
41名無シネマ@上映中:03/08/31 19:42 ID:jumzMZn7
うふふ
42名無シネマ@上映中:03/08/31 21:25 ID:g4fSAIy0
>>39
>37デツ。全く同感。異議無ーしです。
ただ、>32の趣旨の解釈はあれでよいのかな。
???だようん。


43名無シネマ@上映中:03/08/31 21:36 ID:SBHitMvf
>42

解釈、結構だと思いますよ。で、「雨月」を今一と感じる?42さんのお気に入りは、どの作品かな?
44名無シネマ@上映中:03/08/31 21:54 ID:g4fSAIy0
「残菊物語」が最高傑作で、絶賛の嵐です。
あのように威風堂々とした格調高い作品に、
その後、私は出合った事が無い。カットの厚みに圧倒されました。


45名無シネマ@上映中:03/08/31 22:06 ID:SBHitMvf
おお、意見一致を見ましたな。「残菊物語」は、映画史上、至高の一本というべきでしょう。
ほとんど、映画の範疇を超えてしまったような凄みを、最初から最後まで、骨身に染みて感じます。
これを超える映画を教えて欲しいくらい。
46名無シネマ@上映中:03/08/31 22:10 ID:4qjG5bpX
>>45
うちの爺さんは「浪花女」の方が残菊より良かったといっていたよ
47名無シネマ@上映中:03/08/31 22:14 ID:KDwL2Fiz
「羅生門」がスターウォーズなら「雨月物語」は宇宙空母ギャラクティカだね
48名無シネマ@上映中:03/08/31 22:28 ID:HT/BWIZv
>>40
同意だねもうアイツイランね

>>45
同じ溝口で浪花と祇園だね最高の二本
小津もそうだが、戦後の作品よりいいよ

>>46
観れない物は保留だよ

>>47
訳の解らん比較スナw
49名無シネマ@上映中:03/08/31 23:30 ID:SBHitMvf
どうも、やはり映画というのは、1930年代に全盛を見てしまったようですな。浪華は、勿論素晴らしい作品だけれども、移動が大好きな私には、ちょっと物足りない所もあった。
ところで、小津の戦前作って、どの作品の事だろう。沢山あるからなぁ。
50名無シネマ@上映中:03/09/01 08:03 ID:rmPMf1Vp
>47
「羅生門」がスターウォーズなら「雨月物語」は宇宙空母ギャラクティカだね

黒澤ファンですか。こんなファンが多くて、黒澤もカワイソ。
溝口ファンは、けっして、こういう馬鹿な物言いはしないぞ。
51名無シネマ@上映中:03/09/01 10:58 ID:rmPMf1Vp
溝口とは、直接関係ないけど、昨夜は、フォードの「駅馬車」を再見。「残菊」と並ぶ、至高の一本。
つくづく感じたのは、サイレントから、何十本もの演出を手掛けて来た溝口やフォードなどの巨匠の「古典」は、キャメラの使い方のみならず、
人物の出し入れ、動かし方に無駄がなく、工夫が凝らされていて、ロングショットの扱いが上手い。
どうも、その辺が、サイレントの経験がなく、寡作の戦後派監督に対する絶対的優位だと思う。
訓練され切っているから、余計な身振りが演出から消えているのだ。
余計な身振りばかりで出来上がっているような、非映画的な人物配置の「羅生門」辺りとは、決定的に違うのですよ。
52名無シネマ@上映中:03/09/01 11:03 ID:2WZGoXUj
↑ ハスミンの受け売りじゃん。
53名無シネマ@上映中:03/09/01 11:16 ID:l3qtHM5I
rmPMf1Vp

蓮實の文章を幼稚に書き直しただけ
溝口ファンの恥コイツ氏ね

54名無シネマ@上映中:03/09/01 11:45 ID:rmPMf1Vp
蓮実が、どんな事を言っているの。サイレントの経験が無く、云々というのは、私も読んだ事あるよ。
でも、他の事は、私の実感なんだが、同じように感じる人がいるという事でしょう。
具体的に指摘してくれないと、分からないよ。ダメだね。それじゃ。
55名無シネマ@上映中:03/09/01 14:44 ID:sVVbfsfF
ちょっと幕間。今年、喜寿(77サイ)の祖母の意見デツ。不謹慎、ご勘弁

成瀬評;ジャンルが広い。娯楽として見ても、面白、楽し
    キャスティングが楽しみだった
    「乱れる」は、じっくりとその世界を描いていた
小津評;大作大作といわれるが、まどろっこしく、退屈
    いつも物干し、部屋のスタンド
    日常生活のこだわりはシッシという感じ
溝口評;「残菊物語」は哀しい、新派的かも
    戦後作品は、当時でも古臭い

もう一度みたい映画(順不同)
帰郷(大庭秀雄);戦争の哀切、ここに極まる
浮雲(成瀬);男女関係の深淵を抉る
歌う狸御殿(木村恵吾);ただ、楽しいだけの映画

リライトはボクだけど、年寄りの戯言ゆえ許して(ヤラセデハナイ)

56名無シネマ@上映中:03/09/01 16:35 ID:EOQ9s1si
>>51
51の肩をもつわけではないが、ハスミにかぎらずいろんなひとが同じこと
言ってるし、べつにハスミの受け売りだとは思わない
ただ、51が>>53で具体的にと逝ってるのに、自分の意見がそれほど具体的では
ないのは。チョットね...
57名無シネマ@上映中:03/09/01 17:01 ID:rmPMf1Vp
>56

具体的に、どの辺の事を書けば良いですか? 51です。
58名無シネマ@上映中:03/09/01 17:42 ID:sVVbfsfF
ノーコメントでお願い
59名無シネマ@上映中:03/09/01 17:49 ID:sVVbfsfF
大変、失礼しました。
>58のカキコは、>55(=私)です。
>56へ平身低頭、お詫びを申し上げます。
よって、>58はなかったことで、お願いします。


60名無シネマ@上映中:03/09/01 17:59 ID:sVVbfsfF
ついでといっては、何ですが、蓮實一派の教条にはゲンナリ。
蓮實=山根は許せん、山田(宏)は評価するけど。
青山、黒澤(清)など胸糞悪い。
蓮實は双葉氏、飯島正氏、植草(甚)氏と較べて、洋画、邦画ともに、
かなり映画を見ていない。プログラムピクチャーなどは殆どね。
山根がパシリやっているのでしょう。上野も同じか?
記号論、リゾームでもやってろ、ウザイ。
61名無シネマ@上映中:03/09/01 18:07 ID:aLJtFywv
記号論だってw
62名無シネマ@上映中:03/09/01 18:12 ID:3TepQfuW
ここはひどく笑えるスレッドですね。
63名無シネマ@上映中:03/09/01 19:17 ID:3G7oI8q/
知識の自慢をしているのかすぃら?
64名無シネマ@上映中:03/09/01 19:20 ID:+UTIhpB7
ハスミンがついに「教条主義」呼ばわりされる時代が来た。


それでいいんだ。
65名無シネマ@上映中:03/09/01 19:41 ID:iCWK7e/3
来年の四月にイギリスで「西鶴」のDVDが出るらしいな。
スペイン盤もそこそこ画質は良かったけど期待age
66名無シネマ@上映中:03/09/01 19:41 ID:l3qtHM5I
>蓮實は双葉氏、飯島正氏、植草(甚)氏と較べて、洋画、邦画ともに、
>かなり映画を見ていない。プログラムピクチャーなどは殆どね。

いや、観てるよ。プログラムピクチャーも、
ただヲタ臭えのがイヤなんで口にしたくないんだとよ。

67名無シネマ@上映中:03/09/01 20:02 ID:QPtDwYdt
>60が書いたのは全部本当です。立教大時代はしらない。 
1985年頃では、蓮實先生は、フランス語、ゼミ(映像論)、
象徴文化論(学科格上げ話などかった)を講義されてた。
ゼミでは映画、年間で200本は観たかな。当然、ゼミ発表はした。

ジャンルは問わないけど、ニコラス・レイに関心があった記憶がある。
象徴文化論では、>60が書いたジル・ドウルーズ、フーコ、
バタイユもあったかな。>61>62はせせら笑うけど、実際そんな講義だった。

俺らのレポも先生の肥やしになっているかもなんてね。
さすがに僭越です。でも、いい先生でした。
このスレにも仲間いそうだし、これでおしまい。



68名無シネマ@上映中:03/09/01 23:46 ID:iSdPEzmw
溝口とは、直接関係ないけど、昨夜は、フォードの「駅馬車」を再見。「七人」と並ぶ、至高の一本。
つくづく感じたのは、サイレントから、何十本もの演出を手掛けて来た黒澤やフォードなどの巨匠の「古典」は、キャメラの使い方のみならず、
人物の出し入れ、動かし方に無駄がなく、工夫が凝らされていて、ロングショットの扱いが上手い。
どうも、その辺が、サイレントの経験がなく、寡作の戦後派監督に対する絶対的優位だと思う。
訓練され切っているから、余計な身振りが演出から消えているのだ。
余計な身振りばかりで出来上がっているような、非映画的な人物配置の「雨月物語」辺りとは、決定的に違うのですよ。
69名無シネマ@上映中:03/09/01 23:49 ID:gTYwp1/J
多分、上記は私の知る彼だと思う。
今も体制内にいる奴が、このスレの住人であるなら、
私はもっと苛烈に書こう。
先生は文献派(カイエ等々)なだけで、
外国映画ですら、ろくすっぽ観ておられない。
ド・ブロカ、、ロートネル、J.カーディフ(マンディアルグは別)も、
皆、全て後付けです。ご覧になったのは、
「まぼろしの市街戦」、「*猫と現金、メス(め)変換できず」、
「あの胸にもういちど」位だと思う。
 それで、唯美主義とかいわれるから、今となれば笑止です。
 勿論、バザンやバルクローズとは、おそらく交流はあったでしょう。

 私が叱られたのは、双葉氏の<「疑惑の影」を分析する>
(アメリカ映画、私は「映画の学校」を参照、1973)の手法で、
 B.エドワーズの「暗闇でドッキリ」論を書いたとき。
 徹底的なカット分析したら、テーマが希薄とのお叱りを受けた。
 先生は覚えているわけない。
 たしかに熱心な先生ではあったが、真の映画青年ではなかった。
 もう、同窓会的なネタは止めて、スレの本題に戻しましょう。


70名無シネマ@上映中:03/09/02 00:05 ID:bDQNu0Eb
またついでみたいで恐縮です。年代的にも、
影響は無関係ですが,黒澤のロング・ショットは、
フォードよりJ.スティーヴンスと同質と思われませんか?
71名無シネマ@上映中:03/09/02 00:06 ID:7k0WuWLs
>>69
ハスミンがB.エドワーズをキラいなことを知ってて、からかうためにやったのなら
学生としてはアッパレ
知らずにやったのなら、先生の好みも調べないウッカリ者

69を読むかぎり後者のようだが、如何?
72名無シネマ@上映中:03/09/02 00:12 ID:Svl30EzO
溝愚痴厨はほとんどがボケ老人
73名無シネマ@上映中:03/09/02 00:18 ID:bDQNu0Eb
ええ、後者ですw)
74名無シネマ@上映中:03/09/02 00:27 ID:Svl30EzO
>>47
いや、「雨月物語」は「宇宙からのメッセージ」のほうが相応しい。
75名無シネマ@上映中:03/09/02 00:59 ID:ZNrc/QSf
>70

影響は無関係ですが,黒澤のロング・ショットは、
フォードよりJ.スティーヴンスと同質と思われませんか?

そうですね。スティーブンスにも似ていますよね。影響を最も受けたのは、キャプラかな。何となくそう感じます。

私は、どうしても、我慢ならないのが、一に、ワイルダー、二に黒澤です。黒澤は、でも好きな映画があります。
「用心棒」も「椿三十郎」も、嫌いではない。そういう点では、あんまり黒澤の悪口を言うのは、ちょっと後めたい。

「七人の侍」は、確かに立派な作品で、十年に一度位観ると、面白いと思う。
しかし、余計なキャメラワーク、大袈裟で冗長な芝居、荒っぽくて上手く繋がらないカットなど、汲めども尽きぬ完成度は、ちょっと望めない。
でも、その「余計な所」が受けているのでしょう。それが、実感ですね。

>68

ひょっとして、溝口は、「雨月」位しか、ちゃんと観ていないんじゃ。
76名無シネマ@上映中:03/09/02 01:15 ID:N2Ft5/yv
>>68
つーか黒澤はサイレントなんて一本も撮っていないわけだが。
映画好きでも何でもない単なる荒らしでしょ、こいつ。
それにしても頭悪すぎ。
77名無シネマ@上映中:03/09/02 01:16 ID:rJNmJbU2
>>69
>先生は文献派(カイエ等々)なだけで、
>外国映画ですら、ろくすっぽ観ておられない。

おお。内部告発(w フタバの「疑惑の影」分析は、当時としては画期的なものであった
はずなのですけれどね。そういうことは書かない人ばかりだったからね。
せんせいは、どういうことを書いて欲しかったのでしょうか?

観ておられない。といっても、他の映画評論家・大学人はもっと怪しいからなあ。
(とくに院生は、専攻している監督・ジャンル以外、ほとんど観ていないのではないか?)

とりあえず、フィルムセンターや映画館に現れるだけで大したものだと思いますよ。
78名無シネマ@上映中:03/09/02 01:21 ID:N2Ft5/yv
>>69
なんか下らん恨みつらみだなあ。
学生時代にイビラれたからって、今さらこんな所でウサを晴らすのって
カッコワルイ。
つーか、ブレーク・エドワーズなんてどうでもいいじゃん。
79溝口健二:03/09/02 01:35 ID:Svl30EzO
なんで黒澤君を過小評価するんだ!はっきり言って「雨月物語」は「羅生門」に負けているじゃないか!
80名無シネマ@上映中:03/09/02 01:41 ID:ZNrc/QSf
雨月も羅生門も、およそ、当該監督のベストじゃないと思っている。
でも、「負けている」というのは、ベネツィアでの順位の事?
だとすりゃ、負けていますわな。でも、どっちも、かなり出来損ないの映画だと思うけど。
81ゴテ健:03/09/02 01:49 ID:Svl30EzO
スター嫌いなのは黒澤君と同じだ。
82名無シネマ@上映中:03/09/02 02:55 ID:G+uAgv6F
「真相は藪の中」というのは永遠の問い掛けのはずなのに、「全員が嘘をついていた」じゃ終わってしまってる。
83名無シネマ@上映中:03/09/02 04:32 ID:NkuvHF5b
ナウなヤングに馬鹿うけのスレはここですか?
84名無シネマ@上映中:03/09/02 09:33 ID:RqV6gMHK
>>75
>>その「余計な所」が受けているのでしょう。

「十三人の刺客」観てみると、「七人の侍」がいかにその前半部によって
効果をあげてるのかが分かるのだが。( ´,_ゝ`)プッ
85名無シネマ@上映中:03/09/02 14:19 ID:hEr9Gowk
晩年の黒澤監督はサタジット・レイを評価してた。
黒澤ダイナミズムとレイのじっくりとした永遠、ミスマッチ。
森や湖、水の撮り方を絶賛していた。ヴェンダースも褒めてた?
漏れは「デルスウザーラ」の画面構成すきなんだが、、、。
86名無シネマ@上映中:03/09/02 15:24 ID:ZNrc/QSf
レイの映画は、観た事がないのだが、黒澤が何かを撮ると、家にしろ、森にしろ、水にしろ、火にしろ、「さあ、これを観ろ」と言っている作者の言葉が聴こえるような、あざとい撮り方をしているようで、鬱陶しく、どうにも抵抗感を感じます。
淀長先生も同じような事を言っていたが。ちなみに、「デルス」というのは、ちゃんと観ていない。
(例えば、「七人の侍」の水車小屋)。
87名無シネマ@上映中:03/09/02 22:18 ID:pkebiA3V

溝口が絶好調の時、必ず完璧な瞬間がある。
それを狂ほしく美的と捉えるか、胃にもたれる赤飯(悪い意味)
みたいと捉えるか?それは、ご自由。

完璧な瞬間、その感触に痺れる漏れ。
88名無シネマ@上映中:03/09/02 23:09 ID:RqV6gMHK
>>54
たしか、山中貞雄の作品にはサイレント期特有の映像運びが
みられるとか、あったな。
そのとき黒澤では監督時代のサイレント経験の無さを書いてた。
おそらく、「姿三四郎」を念頭に置いてるんだろうけど・・・
だけど、溝口の戦後作品には、あまりサイレントらしい優雅さは
感じられんがなあ。
89名無シネマ@上映中:03/09/02 23:23 ID:WNNzSxfj
http://niracha.s12.xrea.com/mini/test/read.cgi/kozou/1059225060/l50

宣伝です。上のスレは当初、恥ずかしいのですが自作自演でした。
少しだけ、仲間はふえていますが、、。お目汚しであれば、
優雅に無視してください。失礼いたしました。


90名無シネマ@上映中:03/09/03 00:24 ID:Wi3kN1nn
>87

溝口監督の作り出す映像空間には、完璧というか、一点崩れた美があるように思います。その瞬間、瞬間の連続には、私は、鳥肌が立ちっぱなしになる事が多々ありまして、
それは、誰がキャメラを担当しても、そうなります。映像の凄みと、演技の調和した美に、それだけで、涙が出て来ます。
こういう映像を作り出す人というのは、他に、それほど多くは知らないのですが、私の場合、何故か、ほとんど、サイレント経験者でした。

>88

先日、「新平家物語」を再見したばかりですが、何となく、サイレントの「折鶴お千」のキャメラワークと、ほとんど変らないような雰囲気を感じましたが。
「姿三四郎」ですが、デビュー作で、既に、そこそこ纏まった「良質」の作品を作る黒澤に、逆に彼の限界性を感じました。明らかな「駄作」というのは、知る限り、黒澤作品には感じませんでした。
しかし、「狂的」な程の凄みのある作品も、私は観ていません。
91名無シネマ@上映中:03/09/03 01:45 ID:jtA1kqGT
>>90
>>しかし、「狂的」な程の凄みのある作品も、私は観ていません。

黒澤明「七人の侍」コレを観てみれ
92名無シネマ@上映中:03/09/03 04:52 ID:5LFMXJjR
溝口ファンは溝口を過大評価しすぎだろ。
何か溝口に恩でもあるのw
93名無シネマ@上映中:03/09/03 04:52 ID:diejxjfb
>>90
>しかし、「狂的」な程の凄みのある作品も、私は観ていません。

後期の、「どですかでん」以降は、ある意味ですべて狂っていると思うけどな(w 
スタジオ・システムの作家が、そうしたシステムが無いのに、ムリに野心作・大作
を撮ると、映画そのものが崩壊してしまった!?

そこまで行かなくても、「生きものの記録」があるじゃないですか?
94名無シネマ@上映中:03/09/03 04:59 ID:5LFMXJjR
>しかし、「狂的」な程の凄みのある作品も、私は観ていません。

「蜘蛛巣城」でも観ろ。
ラストシーンで失禁するなよジジイw
95名無シネマ@上映中:03/09/03 06:26 ID:83RZzGbz
          __,,,,_
       ,, '''"´  `ヽ、
     /         !
    /            }
   j ヾヽ=ノノニ.    |
    { ,,ヘ、;ゞヽ ,,へ,  ::|n
   | >ー-`) ソ"-ー,≪ ・.ノ|
   (, `゙(´_,,つ`´.、 ・ . |._
   .ノ /,,~-ー'';;''ヾ-.)) j∪/
  ( /^~ ''" ̄ _、ヘ-ー" 〈
  / ̄`゙''ーーー''" /⌒ゝ @ ヽ
  / @  ∨/ (.ヘ\\   }
やいテメイら「白痴」を忘れちゃイねかい?
96名無シネマ@上映中:03/09/03 08:47 ID:Wi3kN1nn
「七人の侍」も「生きものの記録」も「蜘蛛巣城」も、全然違うのよ。凄みの質が。
溝口をちゃんと観ている人でないと、分からないと思うけど。
97名無シネマ@上映中:03/09/03 09:21 ID:iPgB6T0w
もうねえ…黒澤を貶して溝口を持ち上げるような不毛な話は止めれ。
バカバカしい。
98名無シネマ@上映中:03/09/03 14:02 ID:/8u3NBsE

そうだね、漏れは溝口ヲタだが、正論だから認める。
スレのタイトルが「溝口vs黒澤の技法」比較分析
ではないからね。

時たま、ちょっとではなく2項対立は見苦しい。
99名無シネマ@上映中:03/09/03 22:17 ID:Wi3kN1nn
>97
>もうねえ…黒澤を貶して溝口を持ち上げるような不毛な話は止めれ。
バカバカしい。

いやいや、溝口を誉めると、すぐに黒澤を引き合いに出す奴がいるから、こういう馬鹿馬鹿しい流れになるんだが。
俺もやだけどよ。
100名無シネマ@上映中:03/09/03 22:52 ID:LjK3/M0L
馬鹿馬鹿しいのはたしかだが、溝口VS黒澤という構図は、結構古い歴史を
持っている。

 戦後、フランスの映画界に日本映画が出現して以来、黒澤を支持する
 一派と溝口を支持する一派との間に、芸術論争が起こり、両派を対立
 させた(。。。)

          ――J・L・ゴダール(カイエ・デュ・シネマ第40号 1958年)

論点も両者の主張もこのスレの争いとほとんど変わらないらしいのが面白い。
まあ、早慶戦みたいなものでしょ。

まあ、俺も溝口の方が格上だと確信している一人だが、「虎の尾を踏む男たち」
なんて捨てがたいし、やっぱり「用心棒」は面白い。
溝口派の皆さんも、日本映画史にとって、黒澤が存在したことは、少なくとも
マイナスじゃないことは認めてもいいんじゃない。

あ、俺、何気にヒドイこと言ってます?
101名無シネマ@上映中:03/09/03 23:08 ID:sqWwbrDp
>>100
まったく正論だね

102名無シネマ@上映中:03/09/03 23:12 ID:eUSyyUjN

いや、溝口ヲタの見識を示されています。
これ、悩ましい。
黒澤ヲタとのバトルがないと、仲間褒めで終始しそう。
アンチという言い方は黒澤ヲタには、とても失礼だが意義あった。

漏れとて、黒澤は本当は好き。才人である。溝口がより好きというだけ。
このままでよいのかも、と今思っておる次第。
103名無シネマ@上映中:03/09/03 23:21 ID:sqWwbrDp
>>102
まったく正論だね
104名無シネマ@上映中:03/09/04 00:22 ID:B67qv1vK
いっその事、「溝口派対黒澤派」とでも言うようなスレを誰か立ててくれれば、やり易いのかもしれない。
しかし、おそらく、数的にははるかに多いであろう「黒澤派」は、実は溝口なんてほとんど、まともに観ていなくて、「退屈だ、つまらない」という程度の感想しか言えないような気もする。
溝口派は、黒澤作品もちゃんと観ていて、黒澤作品の価値もそれなりには認め、なおかつ美学的見地から、溝口を高く評価する、という意見が具体的に、出そうであるが。どうだろ。
105名無シネマ@上映中:03/09/04 01:42 ID:YoWlOa4R

その可能性はある、多分。
黒澤派といってもまっとうな映画ファンもたくさんいる。
黒澤命の人もあろうが、映画ファンであれば、溝口は見るでしょ。

私、甘いですかな。
106名無シネマ@上映中:03/09/04 01:53 ID:dbgY7KAU
つーか、溝口ファンが黒澤との対比など本気でやるつもりはないでしょう。
遠い過去に黒澤を乗り越えてきたという自負を持つ溝口ファンにとって
黒澤ファンは未熟だった過去の自分の姿であり、それは克服した過去であります。
つまり溝口ファンにとって黒澤を腐すことは自らの成長の心地よい確認作業です。
溝口ファンが一見、両監督を客観的に分析し比較している姿勢を見せたとしても、
それは、客観的な視座を獲得しているのだ、という知的虚栄心の発露に他ならず、
本質的には、溝口が語れるのだ、という優越感に根ざしています。
黒澤ファンが噛み付いてくればくるほど倒錯的な快感は高まるでしょうし
黒澤ファンは何よりもそのようなスノビズムを感知してカチンとくるわけです。
よって、そのよーなスレを立てることに意味は見出せないとおもわれます。



107名無シネマ@上映中:03/09/04 02:21 ID:59jQf3Ld
「羅生門」は金獅子を取ったが「雨月物語」は所詮、銀獅子止まりw
しかも「羅生門」はヴェネチア国際映画祭創立50周年記念「獅子の中の獅子」(過去のグランプリの最高位)に輝いたしな。
108名無シネマ@上映中:03/09/04 02:22 ID:YoWlOa4R

よく理解できるから、敢えて問うわけ。
それ、メンタル過ぎない。
映画の基本は画面構成(=当節風に言えば映像)でしょ。
役者の芝居や監督の情念が滲んだ、真に奏功すれば刻印された
画をどう切り取り、どう繋ぐかが美学の全てでない。
その上で、フィルムの編集がある。

だとすれば、演出の技術、方法論の議論はできないかしら。
109名無シネマ@上映中:03/09/04 03:18 ID:B67qv1vK
>106

>黒澤ファンが噛み付いてくればくるほど倒錯的な快感は高まるでしょうし
黒澤ファンは何よりもそのようなスノビズムを感知してカチンとくるわけです。

うーん、どうでしょ。スノビズムにカチンと来る気持ちは、分からんでもないが、107のような子供じみた「面汚し」的書き込みがほとんどで、
およそ、今までの書き込みを見ていて、「黒澤ファン?」は、黒澤スレで、やりとりしていれば、良いと思うのだが。
何故か、溝口スレで、下らん事言って、議論にもなりようがない。荒らしまがいの書き込みがほとんど。
ちなみに、私は、黒澤スレなんて、見ていない。
110名無シネマ@上映中:03/09/04 03:34 ID:59jQf3Ld
HANA−BI>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>雨月物語
111名無シネマ@上映中:03/09/04 04:21 ID:YoWlOa4R

私も見ていないのですが、お化け屋敷に行く気分で覗きましょう。
このスレの黒澤ヲタは、真摯な黒澤ヲタと多分、違うと思うから。

漏れは黒澤を蛇蝎のように忌み嫌う、輩の見識も疑う。
112名無シネマ@上映中:03/09/04 06:25 ID:maY/dtWK
次スレを立てるときは(ずいぶん気が早いが)タイトル再考請う。

・溝口VS黒澤 激突!スレ
・成瀬&川島 映画職人スレ

に分けた方が荒れずに済むと思う。
113FOUL:03/09/04 13:27 ID:Y7wlQWx8
所詮、黒澤も溝口も五十歩百歩。(w
映画見て少しでも批評精神の芽生えた者、
意識して映像を追う不断の努力を自分に課する者は、
邦画であれば山中や小津に感性が向かう罠。

溝口であれば、戦前の3作「浪華悲歌」「祇園の姉妹」「残菊物語」
以外の作品に恍惚とする奴は、まず人間的な信用は置けない。

ただし、黒澤作品はいまだに評価が未知数。
黒澤批判でまともなものは1つもないし、多かれココに出てくる
駄レスと大差ないからな。
114名無シネマ@上映中:03/09/04 13:40 ID:zlDylLNf
↑ 確かにこういう夜郎自大なカキコは駄レスといえるな。
115FOUL:03/09/04 13:48 ID:Y7wlQWx8
↑悔しかったら、サイレント映画世代の監督と黒澤について
一席ぶってみなw
116名無シネマ@上映中:03/09/04 14:33 ID:ZK3eYUD5
ここにいる人たちはチャーリーズエンジェルとかアニメとか見ないの?
117名無シネマ@上映中:03/09/04 15:13 ID:Lfd8jU2g

アニメは宮崎くらい
118名無シネマ@上映中:03/09/04 15:17 ID:fS5jwcxi
>>113
まあ、ハスミの批評を誤読して育つと、こういう人間になってしまう
という典型だね。小津、山中を溝口の上に置くということじたいには、
俺は特に反論はしないが(つーか、こういうヒエラルヒー作りの愉し
みって、根本的に通俗的なものだし)、113の態度の根本的な誤りは、
「映画見て少しでも批評精神の芽生えた者、 意識して映像を追う
不断の努力を自分に課する者」が、しだいに排除の範囲を大きくし
てゆくという考え。
 俺に言わせれば、映画に対する見かたがより繊細に、厳しくなって
ゆくにつれ、ひとは、ある映像の持つ様々な美点に、より敏感に
なってゆくものだと思う。
 結局、小津の映画はあまりに美しすぎるので、逆にいえば、ある
程度の経験や感性があればハマッてしまうのが当たり前であり、
俺はむしろ、一見凡庸に見える映画の、潜在的な、あるいは一瞬の
輝きを見逃さない瞳を持つことの方が、はるかに重要だと思える。
 そもそも、こういう選別と排除のお手本と見られやすいハスミって、
必ずしも黒澤は否定していないし(ちなみに、サイレントの経験の
有無という視点から黒澤を批評したのもハスミ。>>113は素直に
それの受け売りをしているだけ)、たとえばゴダールなんかは、
どっかのインタビューで、自分は最近悪い映画を見てもそれほど
退屈しなくなったというようなことを言っている。

 まあ、>>113はまだ若くて、ちょっと偉そうにしてみたいお年頃
なんだろうから暖かく見守ってあげましょう。ただ、あと一言言わ
せてもらえれば、特にサイレントからトーキーにまたがった、活動
スパンの長い監督の作品については、もう少し慎重な「批評精神」
を持ったほうがよろしいかとw
119名無シネマ@上映中:03/09/04 15:25 ID:Lfd8jU2g

娯楽映画は勿論見るよ
チャリーズはテレビの方がオモロかった
セクシーなアクション物、評価はC級だな
>>106
スノビズムという表現でよいのかなあ?
だとすれば、優越感とスノビズムは
アンビヴァレントだ罠
120名無シネマ@上映中:03/09/04 15:31 ID:seWwiMyV
日本映画のヒエラルキー

黒澤がクトゥルー
溝口がヨグ=ソートホート
小津はアザトート
成瀬はハスター
川島はニャルラトホテップ
水木洋子がシュブ・ニグラス
121名無シネマ@上映中:03/09/04 15:38 ID:Lfd8jU2g

>118
フム。伊藤大輔先生、稲垣浩、衣笠貞之助とかね。
122名無シネマ@上映中:03/09/04 17:41 ID:B67qv1vK
>113

>邦画であれば山中や小津に感性が向かう罠。

山中は、三本しかないから、いいけどさ、小津は沢山あるからね。どれがそんなに良いのよ。俺は、好きじゃないけどさ。

>溝口であれば、戦前の3作「浪華悲歌」「祇園の姉妹」「残菊物語」
以外の作品に恍惚とする奴は、まず人間的な信用は置けない。

俺は、「祇園囃子」にも「赤線地帯」にも恍惚とする奴だが、具体的にどんな所がダメなのよ。

>118

ハスミ、ハスミって、何か、皆この人の病にかかっているんじゃないの。何かの意見が出る度に「蓮実の受け売り」だって。
ほんとに、皆そんなに単純なのかね。それに、蓮実の影響を受けて、実感している分には、「受け売り」でも、俺は構わないのだが。

ヒエラルキー作りは、如何に通俗的でも、その人間が映画と向き合う姿勢を示すためには、まぁ、比較的有効な物だと思う。
123名無シネマ@上映中:03/09/04 18:13 ID:fS5jwcxi
日本映画のヒエラルキー

黒澤が碇ゲンドウ
成瀬が冬月副指令
マキノが葛城ミサト
溝口が赤木リツコ
相米が加持
黒沢清が碇シンジ
青山真治がアスカ
鈴木清順がなぜが綾波レイ

小津がエヴァ
山中が南極でバクハツした謎の巨人

ハスミがゼーレ

そういや加藤泰はどこに入れようか。。。
124名無シネマ@上映中:03/09/04 18:16 ID:WMd4Obep
なんか黒沢と溝口・小津の関係って、落語の円生と文楽・志ん生に似てるよね。
黒沢、円生は一般的に人気が高くて映画や落語のマニアでなくてもファンが多い。
それに対して溝口・小津と文楽・志ん生って映画や落語のマニアで通ぶってる人にファンが多い。
そしてかならず、溝口・小津に対して黒沢を、文楽・志ん生に対して円生を見下した発言をする。
いわく、志ん生が落語家志望の若者に「円生くらいだったらすぐになれますよ」って言ったとか。
125名無シネマ@上映中:03/09/04 18:32 ID:gZc5FQy5
俺にはどう考えても黒沢は三木助に見えるな
小津は文楽だな溝口は志ん生かな
126名無シネマ@上映中:03/09/04 20:44 ID:Ej8GeJRf

さすがに、落語とのアナロジーは目に余る短絡。
小生はかような、アブダクションには介入せずだ。

もう一つ、階層論など、およそ空疎。
多分、志同じにしても、生理的な嫌悪あり。
主観的であってもよいが、分類だけにして欲しい。
段差を容認する議論は、理におつる。

映画の本質は、画とそれを観る人間の一瞬のトキメキそれだけ。
小利口な屁理屈は野暮ってもんだ。
127名無シネマ@上映中:03/09/04 20:57 ID:Ej8GeJRf

>126での屁理屈は御託がふさわしい。
>>123
あなた、青山、黒沢(清)など勘弁して。
ハスミンワールド、俺、実体知ってるから、詳しくはいわない。

蔵原惟繕の1967年までの作品見て。
幼すぎる。
128名無シネマ@上映中:03/09/04 23:13 ID:wcbcWe7k
俺は、意味不明な御託が大嫌い。
>>118なんざ、何が言いたいのか、ペダンチックで韜晦な悪文。内容空疎。
論点蒙昧、だけん抽象の袋小路。オバカは無理せんでよい。
なぜ、一行、二行で的射ぬけねーの。俺は初めての長文。

>>126-127 は頭切れる。溝口ヲタだろう。けど蔵原なんざ、趣味共有。
それで褒めるんじゃねえ。内容がザックリ、小気味よい。アッパレだ。
溝口ヲタは粘着で、言葉重ねてシンネリ、ネットリと書く。

溝口ヲタの無謬性は、日本共産党と等しく心底不快だ。

129FOUL:03/09/04 23:16 ID:Y7wlQWx8
>>118
>>ちなみに、サイレントの経験の
>>有無という視点から黒澤を批評したのもハスミ。

たしか、山中小論のなかでは僅か3行ほどしか語ってなかったろ。
批評というのもおこがましいと思う。
ま、作品名すら挙げてなかったので、黒澤などには触れたくもないんだろう。

実は、溝口の作品は「元禄忠臣蔵」の第一部しか観ていない罠。(w
溝口って、サイレントの映画的至福というよりは、単に芝居っぽいんだよな。

さっき、成瀬の「乱れ雲」観たけど、司葉子ってメチャ貧乳だったな。(藁
130ERROR:03/09/05 00:14 ID:5GUOgcmw
>>128
118の言っている内容は明瞭だと思うけど?

FOULには質問しようと思ったけど、「元禄」しか見ていないんじゃ質問のしようが無いわな。
131名無シネマ@上映中:03/09/05 00:51 ID:fHl8OsXt
>>129
つーか、じゃあなんで

>溝口であれば、戦前の3作「浪華悲歌」「祇園の姉妹」「残菊物語」
>以外の作品に恍惚とする奴は、まず人間的な信用は置けない。

なんていう発言が出てくるの?荒らしにしても意味不明。
132名無シネマ@上映中:03/09/05 01:01 ID:wlMWeS6u
まあた荒れてる(w
133ERROR:03/09/05 01:12 ID:5GUOgcmw
>>131
118が書いているように、偉そうにしてみたかったんでしょ。
134名無シネマ@上映中:03/09/05 01:25 ID:fHl8OsXt
そりゃそうと、さっきビデオで「用心棒」を久々に見たんだが、
やっぱり違和感というか、そりゃちがうやろ!的な演出だった
なあ。役者が皆、黒澤天皇の号令の下、操り人形みたいに
なっている。加東大介なんて、マキノの次郎長三国志とか
成瀬のバイプレーヤーの時に見せる素晴らしさが微塵も
なかったし、山田五十鈴に至っては、この人がこの役を
演じる必然性が全く感じられなかった。あの空間の中で
多少とも自然に息をしていたのは、東野英二郎と仲代達也
ぐらいだったんじゃないか。あと、黒澤映画の常として、
ただ一人のヒーローの周りに卑小だったり従順だったりする
その他大勢が取り巻いているという構図が、やはり自分には
なじめない。あの夜逃げする親子にしても、マキノだったら
もう少し華のある演出をしただろう。こういう演出が「骨太」
とかって見なされるんだろうけどね。
135名無シネマ@上映中:03/09/05 01:25 ID:W7Kz3zyE
>129
疑えばきりないが、山中ー小津シンパは信じよう。
俺は黒沢派だ。

黒沢シンパは揶揄されるが、俺を非難するより
融通無碍といえば聞こえはよいが、名指しで言う。

日和見>130は、はっきし言って嫌いだ。
差別論理は承知。気の毒だが肌合わない。
136名無シネマ@上映中:03/09/05 01:29 ID:iTLBPVyE
>>129
司葉子はエレガントに痩せているところがいいんでしょ。
巨乳の健康な活力とは全く別の退廃的な官能美。
137名無シネマ@上映中:03/09/05 01:31 ID:W7Kz3zyE

>>134
本当にそう思うかねえ。
スクリーンで見てホツイ。
138134:03/09/05 01:43 ID:fHl8OsXt
>>137
わりと否定的なことばかり書いたけど、面白い部分はたしかに
ある。ちなみにスクリーンでも見てます。
あと、仲代達也の死に際は好きです。
三船の演技も、ぎりぎりセーフって感じかな?
139名無シネマ@上映中:03/09/05 04:08 ID:ouxkLAHs
「用心棒」は音楽がめちゃくちゃいいのよ。佐藤勝の最高傑作だね。
あとジャイアント馬場の存在感も凄い!
140名無シネマ@上映中:03/09/05 04:11 ID:q/lv4/uX
毎度お馴染み、“「用心棒」のG・馬場”を目撃した者は、2chでは後を絶たない。
141名無シネマ@上映中:03/09/05 04:16 ID:uOQ+wLOZ
俺は、122で、FOULって奴を少しかばったのだが、どうしようもない奴だな。「元禄忠臣蔵」もろくに観ていないだと。
おそらく、戦後作品なんていっても、ろくに観てはいないのだろう。それで、

>溝口であれば、戦前の3作「浪華悲歌」「祇園の姉妹」「残菊物語」
以外の作品に恍惚とする奴は、まず人間的な信用は置けない。

だと。いい加減にしろよ。馬鹿やろ。
142名無シネマ@上映中:03/09/05 04:28 ID:uOQ+wLOZ
>138

>あと、仲代達也の死に際は好きです。

うわっ。俺と全く違う考えの人がいるなぁ。「用心棒」は「嫌い」じゃないが、あの、ダラダラした「死に際」で、「シナリオ・表現主義監督」黒澤のダメさを感じてしまうのだが。三船の芝居は、好きだ。
役者が操り人形っていうのは、同感。
143名無シネマ@上映中:03/09/05 04:35 ID:ouxkLAHs
「こいつ・・・最期まで向こう見ずの本性崩さず(隠さず?)に死んでいきやがった」
144名無シネマ@上映中:03/09/05 07:41 ID:uOQ+wLOZ
とにかく、「溝口」「成瀬」スレなんだから、それをろくに観ていない奴は、黒澤が好きだろうと小津が好きだろうと、出入りして欲しくないよ。
145名無シネマ@上映中:03/09/05 13:41 ID:uOQ+wLOZ
>118

>俺に言わせれば、映画に対する見かたがより繊細に、厳しくなって
ゆくにつれ、ひとは、ある映像の持つ様々な美点に、より敏感に
なってゆくものだと思う。

博愛的?で、いいなぁ。俺なんかは、敏感になるにつれて、嗜好趣味がどんどん狭量になって行く。
好きな映画が増えるスピードよりも、嫌いな映画の方が急ピッチで増える。不幸な人間だ。
146名無シネマ@上映中:03/09/05 13:48 ID:YwnHJoOa
「お遊さま」。セットは例によって抜群で、長短が鮮明な佳品。
長所その一、開巻の見合い、堀雄二の家、、お遊さまのおさらい会迄
の展開は素晴らしい。雰囲気醸成のお手本。
長所その二、関西の有閑階級の風俗描写見事。
長所その三、フィックスでパースペクティヴが利いた汽車の長いショット
、よいなあ。
短所その一、映画の主題をプラトニックと捉えるか、異常なまでに
「抑圧された性」と捉えるべきか。蒙昧である。
短所その二、メロドラマ的展開となり、中盤以降、
登場人物が巧く捌ききれていない。少しゴタゴタしてる。
その結果、独特な格調が乱調気味となった。

とは申せ、もう一度見たい。

147名無シネマ@上映中:03/09/05 15:13 ID:uOQ+wLOZ
「お遊さま」っていう映画は、面白いもんで、ワンシーンワンカットが多いわけだが、演出は、一本調子。
一人の役者が逃げると、もう一方の役者がそれを追いかける、難詰する、という演技の連続。それをワンカットでやる。
溝口が、調子を上げつつあるのは、実感出来る佳作。
148名無シネマ@上映中:03/09/05 15:38 ID:VZkotHD4
>「お遊さま」

普通に観れば良い映画だけど、原作が「豊饒の海」「雪国」クラスの
傑作だからな。。それを読み違えというか、解釈を変えているのはきつい。
ラストカットのイメージがもっと欲しかった。

149名無シネマ@上映中:03/09/05 16:49 ID:YwnHJoOa

うん、谷崎「蘆刈」(今「芦刈」だっけ)が原作だからね。
偏執狂的トライアングルてえのは、難解でござる。
前が「雪夫人」、さすがにこれだけはお下品で、悪趣味。
かなり復調したといえる。
>>148
漏れは三島ファンだけど、「春の雪」三部作だけは評価しないのだ。
三島の才能枯渇論者。謙虚にお聞きするので、
レクチャーしてください、お暇な時。
150名無シネマ@上映中:03/09/05 22:07 ID:kq8gJbQ4
>>149

三島ファン以前に「春の雪」三部作って何や?(w
アフォか、こいつ。( ´,_ゝ`)プッ
151名無シネマ@上映中:03/09/05 23:12 ID:h2pBgCv6
なんか、あれだ。
このスレは70年代に負けたものたちの加齢臭がぷんぷん臭う。
152名無シネマ@上映中:03/09/05 23:38 ID:RqT4KgcB
>>129
『乱れ雲』の感想、よりによって貧乳かよ!?

しかし確かに印象に残る悲惨な貧乳だな。
あれ、貧乳に厳しい装いなんだよな。骨格いいからなおさら。
153名無シネマ@上映中:03/09/05 23:44 ID:fHl8OsXt
>>129
つーか乳見てーならTVでMEGUMIでも見てろっつーの。
「意識して映像を追う不断の努力を自分に課する者」さんよw
154名無シネマ@上映中:03/09/05 23:59 ID:I9VvrgEX
                   _,,..、-―-- .,
                 ,..-''"        `ヽ、
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             ,ソ//:::|!:::l!  ̄     '-" ,':::イ!../'  >>153さん、私も見て下さい
            /://::;;ハ::::ll\    .__ '  ,,::':::,!l:|         
            ノ:イ/:/;/;;`ヾ、_ ` ,. -'7_ .イ::く;;ノメ!、
         ,. '"',イ;'::/;/;;:;-"!  / ,イヽ、;;;:!:::!::| ヘヽ
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155名無シネマ@上映中:03/09/06 00:22 ID:eNiZzDOp
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             ,ソ//:::|!:::l!  ̄     '-" ,':::イ!../'  秀子でーす
            /://::;;ハ::::ll\    .__ '  ,,::':::,!l:|    デコって呼んでね♪
            ノ:イ/:/;/;;`ヾ、_ ` ,. -'7_ .イ::く;;ノメ!、
         ,. '"',イ;'::/;/;;:;-"!  / ,イヽ、;;;:!:::!::| ヘヽ
       _,,-"/..'/:::/;;;-'"  !__/ /-'',ス `''-.,,:!  ゙';ヽ、
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 l' /::;'"  ,.:';:"/;;!   `.ー、~''ーニ.,ハ,   ハ'"   ヽ, ゙,  !::;!  ヾ!
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    /,' ,!::/!ll`i;;;| ヽ..   ヽ `/:  ヽ ニニ‐=/ノr' ,' l;!l,:l 'ヾ;、
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156名無シネマ@上映中:03/09/06 02:14 ID:EP5fB4WZ
「春の雪」って「豊饒の海」の中での最高傑作であるだけでなく、
三島のキャリアの中での最高傑作のうちの一つだとおもうよ。
娯楽的な普遍性があるもん。嫌味が無くてとてもチャーミングな小説だ。
もっとも「五人五衰」のラストだけはずばぬけて凄いが・・

スレ違いサゲ
157名無シネマ@上映中:03/09/06 03:15 ID:B+Gtrnsv
娯楽的な普遍性ですか、じっくりと考えてみます。
レス、感謝しています。
「豊饒の海」(四部作)と書かねばいけませんでした。取り急ぎ、お礼まで。
158名無シネマ@上映中:03/09/06 07:48 ID:PLC3hG2M
>>155
はは、デコ、こんなぶりっ子したスチールやピンアップ結構残ってるな。
159名無シネマ@上映中:03/09/06 07:51 ID:BkqKMoAD
溝口には三島のあの過度な人口臭はないなあ。
いや、なくて構わないんだけど・・・
160名無シネマ@上映中:03/09/06 09:07 ID:eTuOvJWB
昨夜は、亡くなったチャールズ・ブロンソンを偲び、セルジオ・レオーネ監督「ウェスタン」を再見。
この映画、キャメラワークは、全編もろ「溝口」。移動とクレーンの連続。ああいう撮影をやられると、
「移動フェチ」の私は、それだけで、鳥肌が。溝口の技法は、世界的に見て、やはり革命的であったと、実感した次第。
161名無シネマ@上映中:03/09/06 10:01 ID:PLC3hG2M
ソクーロフの「エルミタージュ幻想」はどうでした?
私は余りそそられなかった。

最後にみんな退場していくところは良かったけど、
ドラマと絡んでない長回しには勃起しないね。
162名無シネマ@上映中:03/09/06 10:59 ID:mDUTe0tn
>>161
長回し自体がドラマを生産する
あらかじめ在るドラマを受けとるのではなしに
みずからドラマを発見するのである
163名無シネマ@上映中:03/09/06 11:02 ID:mDUTe0tn
           ,.-───-- 、,
        ,'"           `ヽ、
      /                \
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    / / ̄'  ̄||_/l___, __| |_,、__,、__ヽ,\
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   /      |゙i  !i   |i   |!  |!       \
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  /    ,!            ,...:;;.、 ヽ,       ./
 /    ,/ =-x、.,_ .;' :  _,,.、=:''""'ー |   _   , -'`
 ヽ、  〈,_/'""゙゙゙゙~~Y_,,....,,i'"゙゙~~~ ̄ヽ____ |  i^;| /`
   ヽ.  | ヽ________/ .| '''!、________/   |  | |/
    ゙i  |,.       !           |. |, /
    ゙i  i, /// | . |  ////  |  |/、_
     ゙i  i,      "-         ./.| |  `ゝ,__ ソクーロフ最高!!!
     'i  iヽ  :: _,,. -―- 、..,,_  :: / /|. |ー/   |
      ,| | ,>,、         , ‐'" |'' |//    ,l、
     /ヽ,|/ / i.i`' ,.、   ,'~ /. | )/|   , ‐'" `i
     /.  i| | ,.| !.,| ヽ` ''"   /,,.. ┴'   /  , --L
    /゙!.  |  / i|`''ー----─‐;'''~ /  /  ,=@  ~,ユ
   ,/  ヽ,   i! l, i    /゙r`、'  ,/    ,''~     ̄  `'''i
.  /`    ヽ,  \i_ヽ_ ‐'===' ,/  ,',,.. -────--、   |
/`''ー--  ヽ,  ':、ー二‐===/  , -‐''~       /   ヽ /
',ーr 、 __    ヽ,  ゙i   ̄/ .r;''"         /     レ,'
| /  |||``'‐-、 ヽ  |  / , ‐'"||,,.. -‐     /  /     | ヽ
164?1/4?3?V?l?}???a?f??:03/09/06 14:58 ID:P+vanD7E
>149

たしかに大作に於いては前半の精緻さに較べると
後半の粗さが目立つ傾向に三島由紀夫の場合はありますな。
第四巻「天人五衰」は終結部分も含めて魅力に欠ける。
現代に近づくにしたがって物語が醜悪になっていくのは
三島氏本人の実感でもあったわけですが、その理解は
エッセイ「変質した優雅」もヒントになりそうです。
刊行当時の旧字旧仮名体で読まれると、また違った趣が
あって良いかもしれません。
最後に、「西鶴一代女」が仏教的と自然に解せるのに、
あれだけ唯識を持ちだした「豊饒の海」にそれを感じられない
ところが多くの人を戸惑わせる要因のひとつだと思います。
つまりお春ほどの単純な情念じゃあない、云うことですね。
遅レス、スレ違い失礼しました。
165名無シネマ@上映中:03/09/06 17:32 ID:eTuOvJWB
ところで、溝口が、ヌーベルバーグに多大な影響を与えたというのが、定説であるが、私は、ヌーベルバーグというのは、ほとんど観ていないので、具体的にどんな影響であったかが、分からない。
ベルトルッチやアンゲロプロスを観れば、ああ、確かに溝口だなぁ、と思わせられるのであるが。
どなたか、ヌーベルバーグのどんな所が、溝口的なのか、教えて頂けませんか。ルノワールと溝口が似ているというのは、何となく分かるのですが。
166名無シネマ@上映中:03/09/06 21:45 ID:BkqKMoAD
ヌーベルバーグは糞だし、まがい物。
映画に刺激がなくなった時代の
言うなれば、団塊の世代みたいな薄ノロマ監督たちw

そんなところに手広げるヒマあったら
戦前の邦画探して観たほうが遥かに有意義だろ。
167名無シネマ@上映中:03/09/06 22:52 ID:3I88wJIv
>>160
溝口ではなく黒澤だろ。ちなみにレオーネは黒澤派だぞ。
168名無シネマ@上映中:03/09/06 23:20 ID:eTuOvJWB
>167

いや、だからねぇ、黒澤派だとか、そんな事が言いたいのじゃなくて、海外ではイタリアで最初に認められた溝口流の移動が、イタリアの撮影監督に多大な影響を与えていた、という実感なのよ。
ちなみに、「ウェスタン」の脚本には、溝口を神のように尊敬するベルトルッチが参加。
169名無シネマ@上映中:03/09/06 23:21 ID:Z4cRM3cQ
>>166
で、実はゴダールは「勝手にしやがれ」の前半しか見ていない
ってオチなんでしょ。どうせ。
170名無シネマ@上映中:03/09/06 23:55 ID:PLC3hG2M
>>165
実際に彼らがどう考えていたかは知らないけれど、
・エイゼンシュタイン的なカット割りがなくても、映画は成立する。
→少人数で手持ちカメラによるロケーション主体の映画製作。
・古典的西欧劇からの脱却。
など勇気づけられた面はあるんじゃないかと思います。
171名無シネマ@上映中:03/09/07 00:40 ID:G7QfpYRL
>170

うーん、どうも良く分からないのですよねぇ。溝口は、スタジオシステムの究極のような人だし。
ただ、カット割りが余り無く、ロングショットで、長回しでやるというのは、何となく共通しているのだろうか。
ルノワールがそうでしたもんね。で、「勇気づけられた」という程度なのですか。うーん。
172名無シネマ@上映中:03/09/07 01:03 ID:slu4LLQy
>>171
あたりまえすぎて誰も書かないんだろうが、
「気狂いピエロ」のラストの海へのパンは、「山椒太夫」へのオマージュ
だというのはあまりに有名。
173名無シネマ@上映中:03/09/07 02:32 ID:8Em3dmdT
日本のヌーベルバーグの旗手は、この人の他に誰もいないでしょう。
だんとつで、故蔵原惟繕監督デツ。(但し、1967年迄デオシマイ)
フランスにヌーベルバーグという文句が無い頃、日本では
「狂った果実」という前衛作品があった。トリュフォー達が
絶賛したヨットのシークエンスは中平でなく、松竹京都から移籍の
チーフ助監督蔵原(29サイ)が全て撮影した。(映芸no.404,1967ネンマデハクリカエス)
 それは「狂熱の季節」「憎いあンちくしょう」
「硝子のジョニー 野獣のように見えて」をみれば、
手持ちカメラ凄さ、移動撮影の見事さ、鮮明である。受売りもあり、
以下のスレ参照されたい。遊びもあって、かなり誤字脱字w)あるが洒脱です。
http://niracha.s12.xrea.com/mini/test/read.cgi/kozou/1059225060/l50
174ミゾ:03/09/07 02:52 ID:uZ4FGhC+
このスレだめだな。なんとかしてください。
175名無シネマ@上映中:03/09/07 02:59 ID:8Em3dmdT
連絡した?
176名無シネマ@上映中:03/09/07 04:08 ID:G7QfpYRL
>172

「軽蔑」の事? 観たの? ただねぇ、オマージュって嫌な言葉だけどさぁ、溝口流の撮影は、あんまり真似され過ぎていて、今更「オマージュ」でもないんだよなぁ。
177名無シネマ@上映中:03/09/07 07:21 ID:25vl2C/d
タケシが溝口健二と並んじゃったよ....
178名無シネマ@上映中:03/09/07 08:28 ID:eqoD/5PR
並んだんじゃない。超えたんだ!
何時までも亡霊にしがみ付くなよ
179名無シネマ@上映中:03/09/07 09:09 ID:/cxf4xLd
>>178
うるさいなー
馬鹿はレスすんなよ
180名無シネマ@上映中:03/09/07 09:55 ID:Ol5zH3ZH
>>160
で、それが溝口の影響という根拠が今ひとつよくわからない
たとえば、それが伊藤大輔じゃいけないのか
181名無シネマ@上映中:03/09/07 10:45 ID:7zpraTMs
一週間で150越えってのは今までの溝口、成瀬単独スレではありえなかったな。
まあ、良いのか悪いのか・・・
182名無シネマ@上映中:03/09/07 13:06 ID:G7QfpYRL
>180

戦前の伊藤作品は観ていないので、何とも言えない。溝口は、とにかく海外に紹介されたから、海外の撮影監督には、多大な影響を与えたと思う。
183名無シネマ@上映中:03/09/07 13:45 ID:IIEBjTjc
伊藤大輔は「忠次旅日記」(見ていないが)。
戦前の巨匠、伝説の名画らしい。
戦後の伊藤大輔はかなり力を落としたといっても、
「王将」「反逆児」「弁天小僧」クラスでしょ。
ダイナミックな切れ味には、黒澤も霞んでしまう。
映画の魅力という点では、戦前なら、遙かに溝口より上だろう。
代表作Vでみたいな。
184名無シネマ@上映中:03/09/07 14:08 ID:IIEBjTjc
溝口の弟子の池広一夫監督、無念だろうな。
「沓掛時次郎」「ひとり狼」なんて、
師匠ゆずりのよい画でした。
185名無シネマ@上映中:03/09/07 14:31 ID:G7QfpYRL
>183

観ていないのに、何で「溝口より上」なんて言えるのよ。
186名無シネマ@上映中:03/09/07 14:46 ID:eqoD/5PR
>>183
戦前の伊藤は溝口なんかより凄いよ
Vで「御誂次郎吉格子」出てるから見てごらん
絶対溝口よりイイから!
187名無シネマ@上映中:03/09/07 15:26 ID:E+zCxzm+
いつの間にか邦画何でも御座れ状態になってるね、このスレ。
低脳黒澤厨さえ来なければ有意義なスレに発展しそうな予感。
188名無シネマ@上映中:03/09/07 15:36 ID:IIEBjTjc
>>186
情報、アンガト。早速、手配してみる。
>185
正論です。筆すべりです。お詫びします。
189名無シネマ@上映中:03/09/07 15:57 ID:G7QfpYRL
「元禄忠臣蔵」などを観ると、そこかしこに、その後の海外作品のキャメラワークの萌芽を見る思いがしますよ。
溝口のクレーンと移動は、とにかく凄いのよ。

>187

>低脳黒澤厨さえ来なければ有意義なスレに発展しそうな予感。

ぜひ、そうしたいもんです。

>188

>正論です。筆すべりです。お詫びします。

謙虚さに好感。
190名無シネマ@上映中:03/09/07 22:14 ID:qj0KGyMT
「武蔵野夫人」評
 論評の前に、あたしの心境を記す。大岡昇平が大嫌いなお方がおられた
記憶がある。漏れは、小林ー大岡ー中村の圧倒的なシンパである。
ただし、漏れは右翼でない。
一つ目、大岡は最も優れた文章家である事を前提としている。
二つ目、スタンダールに関しては、およそ無知である。
三つ目、武蔵野の風景、懐かしい。小生は思春期以降、約20間、武蔵小金井
で過ごした。風あらい武蔵野の秋暮れは懐かしい。滅び行く武蔵野が、
モチーフであろうが、漏れには武蔵野の名残が色濃く残った。
四つ目、封建的社会に於ける妻の座と古風な女性の悲劇の作品と受け止めた。
五つ目、唾棄すべき嫌な奴をリアルに描いていた。いかにも溝口らしい。
六つ目、桜の園みたいな趣もあり、それは結構であるが、
映像では、主人公の女性の心境がフイルムに滲んでいない。不満である。
七つ目、この作品には溝口本来の格調があり、次作「西鶴」「雨月」の序章
と考えてみると、いろいろな発見ができる。思いは深い。
 
多角的に検討されるべき、作品だと思う。
191名無シネマ@上映中:03/09/07 22:25 ID:Ctj07rJ7
後輩黒澤がヴェネチアで金獅子賞取ったのを妬んだ溝口は
雨月物語で自分も金獅子賞を狙ったが・・・結局、銀獅子賞に終わったw
凡才溝口が天才黒澤に最後まで勝てなかったのは何とも残念ですねw
192名無シネマ@上映中:03/09/07 22:35 ID:slu4LLQy
>>191が早熟でおませでイタズラ好きな、12歳の可憐なメガネ少女と
仮定してみる。
そうするとほら、世の中なんだか楽しく感じられてくるでせう。
193名無シネマ@上映中:03/09/07 22:37 ID:lLOrEnQ0
>>191たんハァハァ
194いじわるじじい:03/09/07 22:55 ID:gR18lNMZ

>190
私も大岡のファンだが、久世光彦の『女神』には少々驚いた。
アメリカに行く直前、『花影』のモデルとなった女性との関係があり、奥さんとは
離婚寸前になった。よくやるものだ、という印象だった。
『武蔵野夫人』の主人公にも反映されているそうだ。
どちらも、確かに言いわけがましい。
『武蔵野夫人』は、昔テレビで見た記憶があるが、いい映画ではない。
195名無シネマ@上映中:03/09/07 22:57 ID:m2NwG3vg
溝口は映画史の偶然の産物である。
例えば、黒澤が「羅生門」の撮影後、引き続き大映で
同じスタッフ・環境で映画を撮っていたなら?
脚本に黒澤が噛んでいなかったとしても、
ほとんど同じ品質の作品を撮り続けることができただろう。

これを溝口に置き換えたなら?
まさにこの映画史のifが現実化したのが戦後の溝口作品だろう。
事実、脚本の段階で溝口は関わっていないのだから、
監督の個性は一段と低くなる。
事実、溝口は戦後作品において似たような環境で
映画を撮り続け、作品毎にほぼ同じような評価を受けている。
溝口作品は監督自身の力作というより、
映画史自体の幸福だろう。(w
196名無シネマ@上映中:03/09/07 22:57 ID:eqoD/5PR
>>191
でも溝口って小学校しか出てなかったんでしょ?
学歴の無い人ってそういう事で直ぐムキになるから
案外当ってるかもw
197名無シネマ@上映中:03/09/07 23:02 ID:Ol5zH3ZH
溝口が賞にはえらくこだわったって書いてたの
震動科netだっけ?
198名無シネマ@上映中:03/09/07 23:09 ID:Gp18q0Ok
>197
そうそう、「ある映画監督」にて。
元禄忠臣蔵のときも、時代考証に大学教授を何人も使って満足してたんだって。
199名無シネマ@上映中:03/09/07 23:42 ID:m2NwG3vg

溝口作品は監督自身の力作というより、
映画史自体の幸福、だと言える。(w
200名無シネマ@上映中:03/09/07 23:43 ID:G7QfpYRL
又、黒澤の話か。何か、能が無いような。所詮、黒澤如きとは、比較しようがない大人の魅力が溝口の持味。
201名無シネマ@上映中:03/09/07 23:47 ID:Ol5zH3ZH
>>183
「弁天小僧」なんて戦前にくらべればダメだって言われるのもしかたないんだろうけど
それでも、あの江戸の屋根瓦をツタって動くダイナミックな画面や、境内の乱闘シーン
それとラストの家の中の構造を巧みに使った殺陣とか、ラストの提灯の美しさなんて
いったい他の誰ができたのかと思ったもんねー
202名無シネマ@上映中:03/09/07 23:48 ID:m2NwG3vg
大人の振り、コレ大人になり切れない子供の性格。(w
203190:03/09/08 00:02 ID:qj/GhCB2

反論するにも、
作品批評でないと地平が違う。
漏れは正しいとは思っていないよ。
でも、作品に沿っての印象だから、
個別具体的にコメントを頂かないと、
返答しようがないのだようん。
204名無シネマ@上映中:03/09/08 00:05 ID:Y9SlUSCM
溝口って小学校しか出てないから信者が少ないのか・・・
205FOUL:03/09/08 00:12 ID:dbiRLEB0
なんだ?
溝口厨は>>195にもレスできんのか?( ´,_ゝ`)プッ

伊藤大輔の「御誂次郎吉格子」は、前衛性と古典性が同居している。
批評するにはあと何回か観てみたい。
伊藤はトーキー登場とともにスランプに入るからなあ。
「王将」でやっと不調脱出したとか言われてるし・・・
206190:03/09/08 00:16 ID:qj/GhCB2

学歴をいわれるなら、漏れも中卒だ。
それが、悪いのか。だから、バカだとおっしゃりたいのですか?
家業をついで、学歴がないのは劣等感はあるけど、
それ、言われたって。仕方なかったのだよ、悔しいけど。
207名無シネマ@上映中:03/09/08 00:36 ID:HWd9gbWk
せんせえ、しつもーん。

1、脚本の段階で関わらないと、「監督の個性」は「一段と低くなる」
んでしょーか?「監督の個性」って、その程度のもんなんですか?

2、溝口に限らず、生涯会社的な制約(と特権)を受け入れてきた
監督の作品と、例えばATGのような独立プロ的作品の間に、
ア・プリオリな優劣は存在するのでしょうか。例えば、プログラム・
ピクチャー時代の岡本喜八と、ATG時代の喜八の作品では、どちらが
面白いのでしょうか。

3、いずれにせよ複数のスタッフ・キャストとの共同作業となる映画
において、真の作家性とはどのように現れるのでしょうか?
「監督自身の力作」ってなんでつか?
208ERROR:03/09/08 00:59 ID:Sk6xzeyU
195の言っていることは、意味不明。
脚本の段階で溝口は関わっていない? 関わっているけど?
監督の個性は一段と低くなる? なぜ?
ほぼ同じような評価を受けている? どんな評価?
溝口作品は監督自身の力作というより、映画史自体の幸福だろう? どういう意味?
209190:03/09/08 01:05 ID:qj/GhCB2
>>195
あなたの意識の流れが、全くわからん。
>溝口は映画史の偶然の産物である。

偶然で何が悪い。偶然は歴史的過程では必然なのだよ。モノーを読め。
もし黒澤だったら以降は、あんたの勝手な思い込み。
仮説→演繹→反証可能かを科学的に検証したまえ。

さて、後段だよ。
>これを溝口に置き換えたなら?

虚心坦懐によんだけど、一体何が言いたいの。
溝口批判にも読めないが、礼賛ではないよな。
不得要領だ。学がなくたって、意識混濁の文面は分析できるよ。



210名無シネマ@上映中:03/09/08 05:08 ID:yjmcO2Hl
>204

>溝口って小学校しか出てないから信者が少ないのか・・・


演出や題材が、余りにも、「大人の雰囲気」と格調を持っているので、黒澤如きに浮かれて来た邦画ファンには、とっつきにくいのでしょう。
溝口の或る種の作品は、「映画の極北」にまで、行ってしまっているのだよ。
211名無シネマ@上映中:03/09/08 05:14 ID:yjmcO2Hl
>190

>「武蔵野夫人」

この映画は、一度だけ観た事がある。言われる程、ひどい作品とも思わなかった。
しかし、溝口の題材じゃ、ないよね。成瀬か豊田、その辺りが撮ってくれたほうが、より魅力的な作品になったと思う。
212名無シネマ@上映中:03/09/08 09:02 ID:QXdnZBmT
>195
依田義賢でぐぐってみ。
そのあと恥ずかしさを抱いたままこのスレから去ってくれ。
はい、低脳黒澤厨一人ご退場ーw
213FOUL:03/09/08 09:14 ID:dbiRLEB0
溝口本人じゃないってことだろ。

それにしても、戦前の伊藤大輔少なすぎるの〜(w
214名無シネマ@上映中:03/09/08 09:39 ID:c+CVvXFU
>195
「溝口健二の人と芸術」依田義賢 映画芸術社を読め
215名無シネマ@上映中:03/09/08 09:51 ID:qRL+VT5i
脚本を自分で書く人は、老いてくると力なくなってきたり、
独善的になったりして、映画面白くなくなってくるよね。
伊藤大輔みたいな超弩級の天才はともかく。
216名無シネマ@上映中:03/09/08 09:52 ID:5u3iz2aa
ホントだよね。伊藤監督の戦前の作品が観れないのは残念!
戦後の王将とか弁天は好きじゃないけど下郎の首は最高!
でも断片でも長恨や忠治や斬人を観ると凄いよね。当時でも
あそこまで躍動感のある活劇は外国でも無いんじゃないかな?
エイゼンと比較してもなんら遜色無し。
それと溝口のライバルだった村田実この人は本当に気の毒だね
霧笛はいいけど路上の霊魂なんて習作の域を出ない作品しか残ってない
新藤兼人も村田が忘れられている事を嘆いてたし
本当に日本人は自国の文化を大事にしないね。
217名無シネマ@上映中:03/09/08 14:44 ID:/hV/a9gX
大正末期から昭和初期を代表する映画作家って、
溝口、村田実、稲垣浩、伊丹万作、山中貞雄、成瀬、小津、
別格として伊藤大輔。
国威発揚みたいな映画は論外とすれば、
島津保次郎、野村芳亭、池田義信、印南弘、阿部豊、斉藤寅次郎、
内田吐夢、清水宏、千葉泰樹、田坂具隆、並木鏡太郎、木村恵吾、
衣笠貞之助。なんだか長老、中堅、新進ごちゃまぜだな。
あと、主要どころは誰だろ?かなり落とした気がする。
マ、時代劇、女性映画が圧倒的だ。
時代劇も股旅物が多い。双葉先生の孫引きだけど、
股旅物はギャング映画と西部劇の合体だという。
御用提灯、呼子対ピストルかわりの長ドス。(ギャングもの)
牧場があって、悪漢がいる。そこに若者が颯爽と登場は、
旅烏の若者が或る親分の家に草鞋を脱ぐ。これは西部劇だって。
上手いこと書くなあ。(映画往来、1932,5)
218名無シネマ@上映中:03/09/08 15:52 ID:5u3iz2aa
今思い出したんだけど、時代劇ならあと井上金太郎ね。
この監督の作品は観た事無いけど、戦後に内田吐夢が
リメイクした「血槍富士」の元ネタの「道中悲話」の監督。

小津のエピーソドでこんなのがあって(知ってると思うけど)
初めて山中貞雄に会った時「君の映画はイノキンの真似だ」
だと山中に面と向って言ったそうだ。無声時代の山中は
画と字幕の繋げ方が巧かったらしいけど、小津に言わせると
そこが井上の物真似になるらしい。確か井上の作品は一本は
残ってた筈。
219名無シネマ@上映中:03/09/08 16:04 ID:HWd9gbWk
>>217
マキノはぁ?
(ちょっと世代は若いかも知らんが)
俺的にはマキノの方が伊藤大輔より若干ランクが上なんだが。
(煽るつもりはありません。「御誂」大好きです)
220名無シネマ@上映中:03/09/08 16:18 ID:/hV/a9gX
井上金太郎って「かりそめの恋」(だっけ)の監督と同じ人ですか?
小津ー山中の挿話は、漏れは始めて聞いた。アンガト。

内田吐夢の「血槍富士」は学生時代に見た。
傑作だった。東海道もので、ラストにペーソスがありました。
221名無シネマ@上映中:03/09/08 16:38 ID:/hV/a9gX
>219
忘れてました。マキノ正博(雅弘)のお父上のマキノ省三でつね。
そんなに気を使わないでw)
いつも噛みつくわけじゃないから。
222名無シネマ@上映中:03/09/08 17:04 ID:5u3iz2aa
>井上金太郎って「かりそめの恋」(だっけ)の監督と同じ人ですか?

そうそう!「かりそめの恋」
今ググッたら井上は戦後も三本は撮ってるんだ
これは良い事聞いた。サンクス!
223219:03/09/08 17:18 ID:HWd9gbWk
>>221
いや、正博のつもりで言ったんだが。
224名無シネマ@上映中:03/09/08 17:19 ID:RRbEJbHp
山中貞雄は何でもできた人だね。
切断接続、フィックスでやっていて、切断接続を繰り返して、
突然、移動撮影がスタート。斜めパンありーの、側面移動あり、
アメリカ映画ばりの(Ride to Rescue=逃げるものと追っかけの
カットバック)もあった。
小津は羨ましかったのだね(>>218).

225名無シネマ@上映中:03/09/08 17:27 ID:HWd9gbWk
>>224
うろ覚えで自信がないのだが、初期の小津もそれくらい
のことはやっていたと思うんだが(「若き日」とか)。
226名無シネマ@上映中:03/09/08 17:37 ID:RRbEJbHp
>221
マキノ正博は「浪人街」からだから、>223がいうように
リスト漏れでつよ。入れてね。
227名無シネマ@上映中:03/09/08 17:42 ID:RRbEJbHp
>225
ゴメン、初期の小津て見てない。だから語る資格なしだ。
どんな感じ。後と較べて。
228名無シネマ@上映中:03/09/08 18:42 ID:5u3iz2aa
>>225が言うように初期の小津は割と自由に色々な手法で撮ってるよ
若き日が良い例だね。

>>218で書いたのは、正確に言うと小津は山中に「周りに持て囃されて
天狗になるな」と言う意味なのね。小津も初対面の相手に向って
先輩風を吹かせたと言うか、社交性が無いと言うかw

229名無シネマ@上映中:03/09/08 18:59 ID:5u3iz2aa
マキノ正博も良い監督だよね(大変な人忘れてた)
でも最初の「浪人街」は客入りが地方は悪かったようだね。
幹部スターが脱退した後の大部屋や当時落ち目の元スターが
主役だから田舎の人は映画の出来よりスターお目当てに
観に来るもんだから、知ってるスターは出ないし
内容が暗いと言う理由で退屈したようだね。


230名無シネマ@上映中:03/09/08 19:10 ID:WFqHvGQy
溝口がベネチアで監督賞受賞したって報道の元ネタはなんなんだろな?
キネ旬記録全集の丸尾定の記述だと、当時は監督賞も銀獅子賞も無くて、
国際賞を受賞とあるのだが。
またぞろ黒澤の「生きる」とか「夢」のときのようなマスゴミの
捏造なんだろか?
231名無シネマ@上映中:03/09/08 20:02 ID:yoD5+eoC
漏れは溝口のファンだが、
あまりに、黒澤を悪し様にいう点が少し気になる。煽りならよし。
だが、このスレの伸びようは尋常じゃ無い位凄い。コレ、評価アリだ。
私がスレ立てたわけではないが、内容も豊かだ。
勉強になる。
黒澤厨は、マイノリティーでしょ。
もう少し、度量を広く構えた方が談論風発で楽しい、あちらも見識ある。
黒澤ヲタは、昔の社会党みたいで、傾聴すべき点多々あるよ。
蓮実みたいな、差別の論理は良くない。弟子が言っているから信じてくれ。
一枚岩のスレは
サスペンスフルでなく、いろいろと停滞するよ。
映画文化はエチケットさえ遵守されれば、言論は自由。
知的興奮もある。
232名無シネマ@上映中:03/09/08 20:34 ID:4FPl/4/2
話題を変えるようで、恐縮です。
丸根賛太郎という監督について、教えてください。
ボクは「飛騨の暴れん坊」だけ見た。道中物は大好きな方だが、
コメディー仕立てであるが、笑えるシロモノではなかった。
ただ、雑誌を読んでたら、ポスト山中と書いてあった。ホンマですか?
だったら、大曽根辰夫なんかの方が、まだ遙かに面白かった。
かなり、いいかげんではあるが、阪妻が豪快に暴れまわる映画など、
題名失念だが、そこそこ娯楽として楽しめた。
233名無シネマ@上映中:03/09/08 20:35 ID:AT+uaCXC
>>230
imdbによると、コンペに六年連続参加(たけしは今年で二年連続、三回目の参加)
国際賞を一回、銀獅子を二回とあるのだが

ところで、溝口はベネチア以外に国際的な賞のノミネートは一つもないが
これはimdbの書き漏らしか?
234名無シネマ@上映中:03/09/08 20:36 ID:AT+uaCXC
>233
○  コンペに六年連続参加
×  コンペに五年連続参加
235名無シネマ@上映中:03/09/08 20:37 ID:AT+uaCXC
>233-234
×  コンペに六年連続参加
○  コンペに五年連続参加

重ねて間違いスマソ
236名無シネマ@上映中:03/09/08 20:55 ID:dbiRLEB0
イイ流れですわ〜
結局、ヌーベルバーグという容量の少ない升では
すくいきれないくらい日本の戦前映画は奥深いということだね。
そんな中に置くと、溝口は少し保守的な作品を撮ってる気がするね。

伊藤大輔の「御誂次郎吉格子」の第一印象は速過ぎて目回ったって感じ。
237名無シネマ@上映中:03/09/08 21:06 ID:qRL+VT5i
>>236
先入観で凝り固まりすぎでは?
「浪華悲歌」なんて新しいジャンル作っているし、それ以前も、

佐相勉「1923溝口健二『血と霊』」リュミエール叢書
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480871713
佐相勉「溝口健二・全作品解説」近代文芸社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4773368705

といまや資料は豊富で、よく知られてるでしょ。新しいことたくさんやってるのは。

ヌーベルバーグうんぬんについては(゚Д゚)ハァ?
238名無シネマ@上映中:03/09/08 21:12 ID:HWd9gbWk
>>232
「春秋一刀流」は傑作ですよ。
つーか、俺は丸根はそれしか見てませんがw
239名無シネマ@上映中:03/09/08 21:51 ID:5u3iz2aa
丸根賛太郎なら「鳥人」と「狐の呉れた赤ん坊」も良いですよ
作家の安岡章太郎の著書「活動小屋のある風景」に丸根のポスト山中
に付いて記載があります。興味があればご一読を
240名無シネマ@上映中:03/09/08 22:22 ID:DtbHknMK
>238
アンガト。やはり、できるひとなのですね。
で、ボクは”タイトル忘れ”だけど伊藤大輔のある映画、これは凄かった。
正面に豪壮な武家屋敷がある。堂々たる高い門構えだ。
開巻、正面からのやや低めのアングルの固定ショットである。
ところが、カメラはそれを見据えたまま、カット割らないで、そのまま、
ズームしてゆき、高い門を軽くヒョイと飛び越して、そのまま、
武家屋敷の内部へと突入してゆき、屋敷内の人物配置を捉える。
勿論、クレーンによるシークエンスである。
 これ、ヒッチが「疑惑の影」でやった技法の先どりです。
 ヒッチも、ある下宿の窓から仰角、カットを割らないで、
カメラはその窓から、向かいのアパートへと前進して、向かいの室内
へと突入、室内にいる人物を捉える。伊藤先生は凄すぎ。

 ふと、我に返る。このスレは、溝口先生を語るスレ。
ボクはかなり、オヴァーランで、スレ違いしているかもとも思う。
今は許して頂いているが、溝口イノチでなく、ヲタのはしくれ、
今のままが一番楽しいが、スレ違いであれば、と危惧もしている。
241名無シネマ@上映中:03/09/08 22:27 ID:DtbHknMK
>239
安岡の文章、読ませて頂きます。
242名無シネマ@上映中:03/09/08 22:47 ID:5u3iz2aa
>「疑惑の影」でやった技法の先どりです。
このヒッチの作品は戦前の映画ですから伊藤監督の方はそれより
前ですよね?さて何だろう?鞍馬天狗じゃないし丹下左膳なのかな?
243名無シネマ@上映中:03/09/08 23:03 ID:yjmcO2Hl
溝口の「残菊物語」の恐ろしいほどの美しさを知っている人へ。
溝口が、どれほど周到緻密で、考え抜かれた技法演出の設計意図を持って臨んでいていたかを知るために、加藤幹郎の論文、「視線の集中砲火」(新曜社「映画監督溝口健二」四方田犬彦編)を読んで頂きたい。
空恐ろしくなります。余計なお世話だったら、失礼。
244名無シネマ@上映中:03/09/08 23:45 ID:yjmcO2Hl
ところで、どなたか、「愛怨峡」って、ご覧になった事ありますか。私は、未見で、まぁ、残りの人生の為の楽しみのために、今まで観ていなかったのですけど、感想お聞かせ下さい。
245名無シネマ@上映中:03/09/09 00:39 ID:+p7SVHaF
北野武は受賞した時、黒澤に敬意を表したが溝口には敬意を表さなかったねw
やっぱり北野は黒澤派だ。
246名無シネマ@上映中:03/09/09 01:04 ID:7KeUJ5D1
>245
HANABIで受賞した時、メッセージ貰ったからじゃない>黒澤への敬意
一言でいうと、武も黒澤も男の映画、溝口は女の映画だから、系統が違うし。
247名無シネマ@上映中:03/09/09 01:15 ID:GuKTthR5
>245
>北野武は受賞した時、黒澤に敬意を表したが溝口には敬意を表さなかったねw
黒沢は顔みしりだが、溝口には縁はない
すべての先輩のことを話す義理はないだろうw

>やっぱり北野は黒澤派だ。
「やっぱり」って何?短絡し杉
248名無シネマ@上映中:03/09/09 01:19 ID:+p7SVHaF
衣装デザインが黒澤の娘でしたねw
249名無シネマ@上映中:03/09/09 02:12 ID:bxNaQGOz
と言うか、たけしは、溝口なんて、観た事あるのですかね。
250名無シネマ@上映中:03/09/09 02:45 ID:9Kvhew6A
あたしも黒澤ヲタにエールを送りましたが、選りすぐった
頭悪いヲタしかこない。少し、黒澤演出論でもぶったら。
芸能ネタだけなら、シッシて感じ。

無理言ってもなあ。このできの悪い黒澤ヲタの河馬君たちを、
誰か引きずっていって、川の水でも飲ませてよ。疲れるだろうな。
なんたって、鈍牛でなく、鈍河馬だもんな。
251名無シネマ@上映中:03/09/09 03:05 ID:GuKTthR5
>>249
Dollsにいくつか影響が感じられるカットがある(ロングとか)
252名無シネマ@上映中:03/09/09 03:11 ID:9Kvhew6A
そうなんだ。知らなかった。
253名無シネマ@上映中:03/09/09 04:37 ID:+p7SVHaF
監督賞受賞が溝口以来51年ぶりだったから溝口に敬意でも表するのかなと思ったんだけど。
「座頭市」公開日が黒澤の命日と重なったほうが大きかったようですね。
254名無シネマ@上映中:03/09/09 10:23 ID:leXJBZYI
まあ、溝口に言及しても、クサレ報道は黒澤関連だけ、こういう可能性もあるから…
一般人における知名度がまるで違うからね。
255名無シネマ@上映中:03/09/09 14:45 ID:qAaGtVwR
「わが恋は燃えぬ」評
この作品だけは褒められない。誰かが「愛怨峡」に言及されていたが、
私は川口原作しかしらないが、一人の女性が宿の女中、カフェの女給、
旅芸人の漫才師と恋愛流転の波乱の生涯。
苛烈な運命に翻弄されながら、
川口作品は女のしたたかさを見事に描ききった。

本品は全く逆を辿る。恋愛流転バネにして婦人解放運動へと転換される。
その恋愛も濡れたり、燃える気配がさっぱり無い。
ズバリ申せば、作品の輪郭が不明瞭なのである。
戦後にもなって、明治の自由民権を叩いても、オンタイムで見たとしても
一体何が描きたいのか、首を傾げると思う。
アイロニーやサタイアの風花が舞う事も無く、風刺劇には遠く及ばず。
絶叫調の黒澤のできそこないみたいな奇怪な作品。
256名無シネマ@上映中:03/09/09 15:59 ID:ehGP+O86

1949年でしょ。中華人民共和国設立。1950年から朝鮮戦争、
1953年(?)がサンフランシスコの片面講和、日本共産党の六全協前で、
元気あった頃でしょ、「女の一生」もそのころでつね。
溝口の思想てどうだんたんだろ。宮本百合子が溝口の映画評書いたてえ
ことは、党員、シンパだったのかな。シャシンには無関係だけど、
>255の作品評読むとね、当時のこと知らんとねえ。

257名無シネマ@上映中:03/09/09 16:11 ID:bxNaQGOz
「残菊物語」の大阪での、菊之助とお徳、一年ぶりの再会シーン。

芝居がはけた菊が、お徳と、下宿に向かうまでの、ワン・ショットの会話。

大阪での不評判を愚痴る菊とお徳が並んで歩く。キャメラは二人を横から、捉える。
一しきり愚痴ると、曲がり角で二人の歩行とキャメラは止まる。

そして、お徳が「一年の苦労が芸に滲み出ている」と評価する。

すると、今度は、キャメラは二人を正面から捉え、前進する二人をキャメラは捉える。
菊は、「本当だろうか」と希望を持てるな気がして、気持ちを取り直しつつ、下宿に向かう。

驚異的に素晴らしい、厚みの深い、生々しいワン・ショット。駄文で、失礼。
258名無シネマ@上映中:03/09/09 17:03 ID:r88BpLTT
私も真似て、ある作品のシークエンスを書く。ヒマあれば作品名当てて?

薄暗がりだった。湖の水は少し冷たい色をしていた。
手前のほおけた薄がかすかに揺れた。
浮遊した小船はゆっくりと横切って行き、やがて姿を消した。
風が吹くと、湖の水面に波紋が生じた。
縮緬皺の波紋だった。

さて、作品名は??

259名無シネマ@上映中:03/09/09 20:12 ID:Yv+ssyzD
>255
ちと、酷評すぎる。生糸工場のセットは、かなりよかった。
>258
文章飾りすぎ、薄暗がりであれば、そんな細かな描写できない筈でつ。
失礼でつがナルシス描写です。
あえて推測でいえば「近松物語」かなあ?
あまりもったいつけて欲しくないな。

漏れは評価は低いが、成瀬「銀座化粧」が好きだ。
多分、バカにされちゃうだろう。だが、風景のスナップはいい味です。
この味は、成瀬の技術的習熟の側面大きい。
溝口監督とは違って、そうとう洒脱ではないかい。情念の世界は苦手なのだ。
260名無シネマ@上映中:03/09/09 20:49 ID:bxNaQGOz
考えてみると、溝口監督って、「雨月」にしろ「山椒太夫」にしろ「近松」にしろ、「湖」が大好きですね。
何でだろー。
261名無シネマ@上映中:03/09/09 21:24 ID:8fDoYCHm
「西鶴」について語る人がいないのは何故ですか?
一番好きな作品なんですけど…
262名無シネマ@上映中:03/09/09 21:56 ID:QmNb2Cx4
あたしもそう思うが、スレ進行があるから。
流れで、カキコが良い習慣かなとおもうから。
でも、今日は乱調だから、今コソ、カキコされたらと、思う。
不遜な物言いかも、スマソ。ホンネデツ。
263名無シネマ@上映中:03/09/10 00:29 ID:1nMlpTIu
「西鶴」は、長回しという点で、「残菊」「元禄忠臣蔵」と並びますね。
私は、溝口作品を、ほとんど劇場で体験したけれども、「西鶴」と「残菊」は、恐ろしい程の感動で、別格的でした。
しかし、何度も観る内に、やや、戦前作に比べて、「乱調」というか、些か、抵抗感を覚えるようになりまして。
しかし、「異常な撮り方」をしたという点では、「残菊」も同様。室内セットで、俯瞰で長回ししたり。
大傑作だけども、完成度では、「残菊」に優位を感じます。
264名無シネマ@上映中:03/09/10 00:48 ID:aJSWSAlb
2002年Sight and Sound 誌の批評家投票では
残菊8票、西鶴3票。ちなみに雨月は7票。監督票含めると雨月が
11票でトップ。

宮川一夫さんは西鶴が一番良いのでは、とおっしゃってたが、同感。
ベルトルッチの西鶴の時間に対する考察も秀逸だった。残菊はややメロドラマ
すぎる。それに男が主人公なのはどうも。それでも溝口best5には入るが。

265名無シネマ@上映中:03/09/10 01:31 ID:5v5IFTnu


作品スレも無ければアンチスレも無いのか・・・。
溝口って本当に人気無いな。
266名無シネマ@上映中:03/09/10 09:21 ID:1nMlpTIu
「西鶴」は、「雨月」や「山椒太夫」ほど、「海外向け」を狙った感じがしなくて、素晴らしい。しかし、画質はどうして、あんなに悪いのか。
267名無シネマ@上映中:03/09/10 11:41 ID:TmuH0L+v
漏れは「残菊」と「西鶴」「雨月」のトライアングルで、
懊悩。先ず「雨月」のカードを捨て、
あえていえば、「西鶴」を推す。
268名無シネマ@上映中:03/09/10 17:07 ID:TmuH0L+v
溝口だけに特化してしまうと、逆説的だがその鮮やかさを礼賛だけで、
先細り傾向となる。周辺作家との比較検討もバカにできない。
例えば、
「弥太郎笠」「抱寝の長脇差」「想思樹」「鳩笛を吹く女」「人罠」
「悲しみの天使」「勝敗」「天国の波止場」「戦雲三日月党」
「唐人お吉」「鼠小僧次郎吉」「浪人街」「人情紙風船」「浅草の灯」
「隣の八重ちゃん」「男性対女性」「めし」「夜の河」「百万両の壷」
「風車」などなど、他にも有り余っている。
 おもろいのは馬に食わせるくらいあるだよん。
 上は思いつきで、駄作もあるし、戦後も紛れ込んでいる。
 ちと、枠を広げたほうが、息苦しくなくて、自由闊達、
お気楽にカキコできると、漏れは提案したい。
埋もれた傑作なら、溝口以外でも見たいからね。
269名無シネマ@上映中:03/09/10 17:36 ID:1nMlpTIu
今ごろ、スレタイに注文つけても仕方ないが。溝口の「反射」は、良し。
成瀬は、流れるような編集の見事さと、「流れる」という代表作がある事から、「流れる」というタイトルだと良いと思った。
270名無シネマ@上映中:03/09/10 17:42 ID:EZ1XLnHp
成瀬が現在、評価が低いのは世界的な映画賞を
取ってないのも一因なのかな…?このスレ的にはどうか知らんけど、
溝口は世界的にも人気や知名度があるんでしょ?
271名無シネマ@上映中:03/09/10 18:06 ID:X24uLTFY
>270
成瀬にせよ木下にせよ、日本人的な心情をくすぐる作品だから世界評価は難しいよね。日本人って権威に弱いから、国際映画祭で評価された黒澤とか溝口をありがたがるけど、決して成瀬や木下が劣ってるって訳じゃない。
272名無シネマ@上映中:03/09/10 18:56 ID:PfmsbyYQ
>>271
>世界評価は難しいよね。
って、どういうこと?なんかそうならなきゃならん必要があるの?
俺は成瀬とか溝口ののソフトはほとんどが海外で作られたものしかないけど、
それは日本製が高いだけじゃなくて、出てないタイトルも多いからだよ。

例えば、成瀬のDVDが結構スペインで出てるのは、スペインに
成瀬のファンが多いんだろうなと、それだけでうれしくなるよ。
別にスペイン一国でもいいじゃんかと。
スペインに成瀬の映画が好きなやつが多いんだろうなてなこと考えると、
俺は単純にうれしくなるんだけど。
批評家によるランクも大事か知らんが、もっと普通にファンがいるほうが
大切だと思うよ。
273名無シネマ@上映中:03/09/10 19:04 ID:PJtN2v+R
このスレで溝口健二という凄い監督さんが居た事を知ったものです。しばらくロムってました。
これまでは黒澤・マキノ(正博)といった派手なちゃんばら映画を好んでいたのですが、どうも格調の高い別の風合いのある
映画を取られる方だったようですね。

ところで、一番初めに見る溝口作品は何がいいでしょうか?
後、本屋で新藤兼人が溝口氏について書いた本を見たのですがあれはまともな本ですか?
274名無シネマ@上映中:03/09/10 20:20 ID:339qtRcG
>273
きちんとしたアドヴァイスはスレの大先輩から、あると思うよ。
このスレではない。漏れは、某演劇スレで、ドシロウトは半年、
romれ、昔はそれが当たり前で、初心者スレで勉強せよといわれた。
それはとても間違いで、あなたは勿論初心者でないし、
他の初心者も堂々とカキコすべきです。品性にかなりの瑕疵が無い限り
人間は皆平等だと思う。そうであれねばならない。

で、話題をかえます。
マキノの「浪人街」は第一作のラストのチョッピリ、と第二作だけ。
第三作の沢村国太郎の奴みたい。本当に見たいです。

リメイクの黒木和雄はいい資質もあるが、
屁理屈が多くて、シャシンはあまし評価できない。(漏れの意見)
マキノは次郎長物もろくすっぽ見ていない。見たいなあ。
一言追加、新藤の本はろくなもんじゃねえ。漏れは依田義賢氏でつ。
もう一つ追加、「赤西かき太」は傑作でやんす。

275名無シネマ@上映中:03/09/10 20:35 ID:339qtRcG
もう一つ、大陸(欧州)では、圧倒的に成瀬の評価が高い。
8年前の経験で、今は解らないけど、黒澤や小津とは比較にならなかった。
パリ大学では、溝口ファンは多かった。
ハスミンのミスリーディングはあると思う。あ奴もパリ大だろ。
276名無シネマ@上映中:03/09/10 21:32 ID:1nMlpTIu
おフランスは、我が国は勿論、世界で最も溝口が好きな国人のようであるが、それでも、専ら「雨月」と「山椒太夫」かなぁ。
「近松物語」や、その他、風俗作品は、どう観られているのだろう。心配だ。
277名無シネマ@上映中:03/09/10 21:39 ID:KY5omlYV
ワシはこの頃よく思うのだが、今の学生は
NFC(フィルムセンター)で見てるのかな。
企画はいろいろ疑問はあるけど、こちとら、地方都市勤務で、
FCに行けないの。どうなんだろ。
古典は映画の学校だからね。

>275
と似るが、映画はテクスト解釈ではない。
皆がイモでも、自分が傑作と思えば良い。
それ以上でもなく、それ以下でもない。自分の感性が全てだと思う。
トンチンカンかしらん。
278名無シネマ@上映中:03/09/10 21:55 ID:3HvYJmMU
成瀬は地味だから映画賞向きじゃないよ。

>>273
> ところで、一番初めに見る溝口作品は何がいいでしょうか?

何でもいいんじゃないの? どうせ観やすいのは後期だし。
黒澤や大島は作風の幅が大きいから、そういうわけにいかんと思うけど。

> 後、本屋で新藤兼人が溝口氏について書いた本を見たのですがあれはまともな本ですか?

プライバシーについて書いたから、身内からの攻撃が激しいね。
誇張があるということも良く言われる。
ただ、事実関係についてはそんな外れてはいないんじゃないの?
あの後、訂正せざるをえないようなことは出てきてはいないから。

フィルムアート社の溝口ムック本で、
元弟子が回想をしつつ、新藤を批判していたが、
正直言って、新藤の話や『ある映画監督の生涯 溝口健二の記録』の方が面白い。

もちろん依田義賢さんの本も面白い。
最後に会った時に「いろいろありがとうございました」と頭を下げられたらしい。
279名無シネマ@上映中:03/09/10 22:17 ID:1nMlpTIu
>273

新藤兼人が作った映画は、面白かった。ただ、書いた本は、非常にいい加減な感じがした。
依田氏の名著とは、雲泥の差が。しかし、インタビュー集は、資料として、価値多大。

何を観るか。ちゃんばらが好きだった人が、「雨月」辺りを観ても、がっかりするように思う。
「近松物語」が、最適かと。自分がそうだったからだけど。
280名無シネマ@上映中:03/09/10 22:57 ID:VzdbhvgB
>>273
>>このスレで溝口健二という凄い監督さんが居た事を知ったものです。

スレだけみて凄いと思う感性もどうかと思うが・・・w
281名無シネマ@上映中:03/09/11 00:41 ID:7PwRf+Yp
性格が地味なあたくしも(?)、少し暴れさせて下さい。小津監督「晩春」
について。並木道の仰角移動など悪くは無い。 
 というより、一般的には、日本映画史上、燦然と輝く大傑作のステータス
なのでしょう、この作品。あたくしは北鎌倉にはご縁があって、東慶寺、少
し足を延ばして瑞泉寺へ子供の時分はよくゆきました。
東慶寺(エンキリ寺)はミズキ、瑞泉寺は圧倒的に梅でした。疎水も流れて
いて、坂道は好きでした。
 さて、「晩春」です。開巻、スタティックなショットで、長いシークエン
スで、北鎌倉がエンエンと紹介されます。あたくしの体験は書きましたが、
問いたいのは「心理」か「心境」かで、あります。あたくしにとって、「心
理」は奥深い。たとえれば、サルベージ船で、海の底までさらい、ジャンク
も含めて全部さらうのが「心理」です。そうではなくて、海岸の浅瀬で
ポチャポチャとやっておるのが「心境」であります。
世界の巨匠である小津先生は、北鎌倉駅周辺をゲンナリするほど、緻密且つ
克明に撮影されておるが、その含意はどこにあったのでしょう。土地勘がな
ければ、およそ興味ない。長い、長すぎます。それが、「心理描写」とリン
クすればよい。
ただ、巨匠ゆえ、ご自身の手前勝手な「心境=海ポチャ」を映すだけだっ
たのと違いますか。でありゃー、これはエチュード、デッサンです。下絵
だ。それは、かなり独りよがりです。マニアックなスタンスにもその限界
と作家的な良識があると思う。それは、美しいカットは一杯あります。
表現形式の確立もありましょう。だが、この偉大なるマンネリズムはいつの
時代まで、評価されるのかしら。これ書くのかなり怖かった。
敢えて書いた。先達の方おられたが、あたしの責任と意見です。小津は似非
モンタージュで、気障な場面カットの挿入を繋ぎとして、映画の接続性を
遵守する方法論を錯覚したまま、無自覚、反省も無く生涯を終えた。猛烈な
ご批判があるでしょう。でも、スッキリした気分だ。
282名無シネマ@上映中:03/09/11 01:13 ID:xIoO4iSp
>>281
あんたは革命児だ、凄すぎる。
よく書いた。偉い。俺だって、
これから気合入れて書くぜ。
小津の代表作、ここまで書けるのか。絶賛と興奮。
議論以前で、あんたは前衛だ。
283名無シネマ@上映中:03/09/11 01:25 ID:rrJVPNXk
>>281>>282
何でもいいが小津スレ逝け
284名無シネマ@上映中:03/09/11 01:34 ID:rrJVPNXk
>>281は「空のカット」も理解いないうちに
無自覚、反省も無く生涯を終えるであろう痴呆者。(w
285名無シネマ@上映中:03/09/11 02:02 ID:xIoO4iSp
>>283
小津の徹底批判が何故悪いのか?
あなたは、小津が好きかもしれないが、それは好みだから。
それでよいし、溝口スレで小津批判は禁忌か?それこそ、テーマだようん。
>>284
あなたは小津ファンみたいだ。ボクも小津ファンだが、「空のカット」
だけは、理解できない。その意味はどこにあるのだろう。
教えて欲しい。罵詈雑言だけなら、誰でも、アンチでもいえること。
同好の士として、哀れ。
286名無シネマ@上映中:03/09/11 02:08 ID:wgM5rvZm


溝口は脚本も書けない編集も出来ない活劇も撮れない金獅子も取れないリメイクもされない能無し不人気監督w
287名無シネマ@上映中:03/09/11 03:03 ID:N5MjGw/U
>281
問いの立て方が独創的で、切れ味はよい。
なるほど、「心理」は心や意識の動きだから、主観的で、ダイナミックだ。
「心境」となると、心の今現在のあり様だから、静的で傍観者的だ。
その観点で整理すれば、成瀬及び小津先生は、明らかに後者だ。
 街に「金魚売り」が来た時、先ず
買おうか止めようかを考えるのは溝口であろう。
そうではなく、生活世界の風物詩として「やり過ごす」のだが、
成瀬は拘りながらやりすごし、
小津は安物、インチキなようなものは優雅に無視しよう。
288名無シネマ@上映中:03/09/11 04:10 ID:MIdMjyM6
>283>284
私は小津監督のファンである。
然しながら、>283>284のスノビズムを、心底恥ずかしく思う。
稀に、シャシンで議論できない自称小津ファンがいるのです。
おそらく、本の知識だけで、
小津映画などまともに観ていないから、あのような言い方になる。

私も>281の見解には、反論は多々ありますが、
先ずは映画はご覧になられており、機会を見て、
ジックリと個別具体的な論戦をお願いします。

289名無シネマ@上映中:03/09/11 04:13 ID:JJ4+ifKk
どうでもいいよ。
心理=反省
心境=持続
これが分からない>>281は何観ても駄目。
290名無シネマ@上映中:03/09/11 04:42 ID:MIdMjyM6
>289
nageyarinara,anatanomake .
私が演出論的に分析するから、ドシロウトはお黙りなさい。
演出論のファンダメンタルズができていないので、
上記のような恥ずかしい抽象論、無理するな、お若いの。
291名無シネマ@上映中:03/09/11 08:43 ID:rrJVPNXk
>>281
まず、
>>問いたいのは「心理」か「心境」かで
と提示しておきながら、すぐに
>>あたくしにとって、「心理」は奥深い。
と言うことで優劣をつけ、ただ「浅い・深い」の単純な2項対立に
するのはミスだな。
だから、正直、こんな感想文はどうでもよい。
映画について書かれた文としては、まさに観客の一「心境」
の枠を出ないものだと思う。(w

それよりも、最後の
>>気障な場面カットの挿入を繋ぎとして、映画の接続性を遵守する方法論
について、何も語ってない気がするのだが・・・
292名無シネマ@上映中:03/09/11 08:57 ID:EyzibnrH
>気障な場面カットの挿入を繋ぎとして、映画の接続性を遵守する方法論

ここらへん、理解するのに時間がかかったぞ
たとえば「小津のモンタージュはでたらめ。気障なカットの挿入で画面をつないで
画面の接続性(何じゃそりゃ?)を守った気になってる。けっきょく死ぬまで
この間違いに気が付かなかった」
と書けばいいと思うのだが?
小津の批判もいいけど、その前に、日本語を学びましょう。
293名無シネマ@上映中:03/09/11 10:49 ID:/Pg29+NM
>>292
しかも、そんなこと公開時から言われていることだしな。
当時の若者の多くは「芸術気取りかよ!」と。
294名無シネマ@上映中:03/09/11 12:48 ID:z3lVff/b
溝口、成瀬との比較論以外は、小津スレでやってちょ。
295名無シネマ@上映中:03/09/11 13:33 ID:sYbswMII
小津はプチブルと批判は当時からあった訳で、
撮影所内でも敬意は皆表したけど
実際は周りから相手にされてなかったと、大島が言ってたね。

296名無シネマ@上映中:03/09/11 14:28 ID:UIFjFXbk
晩春評は悪文で、論理構成もボロボロだ。
開拓者精神を発揮しようとの意図は認めよう。
晩春は開巻だけではなく、人物のいないショットが多い。
笠教授の家の前や家の中とか、人がいない。

そういう映画だから、人物の心の葛藤とは無縁だ。
劇的であることが全てではない。
小津は良くも悪くも、たった「一人の芭蕉」である。
297名無シネマ@上映中:03/09/11 14:36 ID:hxFyyUAl
>>287
小津は安物、インチキなようなものは優雅に無視しよう。

じゃあ「お早よう」の押し売りは?
また、あの映画はテレビという「安物、インチキなようなもの」
が一家庭に侵入してくるまでの物語と読めなくもない。
なんかホメる方もケナす方も、小津そのものではなく、小津
のイメージについて語っているだけのような気がする。

>>281はそれなりに具体的だが、この論議を尽くすのは
やはりスレ違いか。
298名無シネマ@上映中:03/09/11 14:47 ID:UIFjFXbk
>>297
スレ違いでも面白いから、続けてちょ。
299名無シネマ@上映中:03/09/11 15:10 ID:z3lVff/b
小津スレに行ってくれっちゅーの。お呼びじゃないんだよ。小津なんて。
300297:03/09/11 15:16 ID:hxFyyUAl
俺は小津、成瀬共にファンだが、>>299の意見は無視できないかと。
そりゃ腹立たしいヒトには腹立たしいわな。
ただ、もしこのスレに絡めるのであれば、「山の音」と「晩春」の比較
なぞすれば、あるいは有意義な議論も出来るのではないか。
もし、このまま小津の話題のみで進行するならば、小津スレで
語るのがスジ。
301名無シネマ@上映中:03/09/11 15:22 ID:UIFjFXbk
>>299
そういう排他的独善が溝口礼賛で、
結局、なかま褒めで終わる。それじゃ、進歩ない。
三島の卒塔婆小町だ罠。
面白いシャミンが見つかれば幸い。
コアは溝口・成瀬なんだから。
もっと、心ひらけよ。
302名無シネマ@上映中:03/09/11 15:36 ID:EJ25zifc
溝口原理主義には抵抗ある。野放し論も問題ありだ。
>>300
うん。賛成だ。それなら、選択の巾も広いし、抑制も効くね。
303名無シネマ@上映中:03/09/11 15:44 ID:z3lVff/b
287のような比較論なら、いいさ。
しかし、小津の話がしたいのなら、ちゃんとスレがあるのだから、そっちでやってくれ。
小津の映画なんて、嫌になる位観たよ。
304名無シネマ@上映中:03/09/11 15:44 ID:EJ25zifc
>>292
巧く整理するね。関心したよ。
305名無シネマ@上映中:03/09/11 17:48 ID:ENU5H7uR
溝口と湖の話
「山椒」は湖に安寿入水、「近松」の前半の琵琶湖の小船、
「雨月」は霧が立ち込める琵琶湖に徐々に姿を現す小船の漂い

何故、湖なのか。黒澤は圧倒的に雨、成瀬も「浮雲」では雨。
水・川→雨→湖→海(海は吐夢「飢餓海峡」のラスト素晴らしい)

水・川は流れ、雨は降るもの、湖は湛えるもの、
海は無限の広がり。こじつけ苦しいニガワラ)

水・川は国産でないけど、だんとつルノワールでしょ。
川のほとりのレストラン、セーヌ川、水浴び娘などなど。
ロメールはエロスの世界というけれど、関係あり?
306名無シネマ@上映中:03/09/11 18:06 ID:19Xwv3Gi
エプスタン>ムルナウ>溝口>タルコフスキー の流れではないかと。

湖、水。白眉はアッシャー家
307名無シネマ@上映中:03/09/11 18:19 ID:ENU5H7uR
アラン・ポーのアッシャー家のこと。
ロジャー・コーマンじゃないよね。
308名無シネマ@上映中 :03/09/11 18:26 ID:19Xwv3Gi
ジャン・エプスタン様の「アッシャー家の末裔」でございます。
原作では沼ですが、湖ぽく見えます。
映画史上に残る傑作、雨月物語より上と感じてもおかしくはありません。
宮川キャメラマンへの影響も大ではないかと。

309名無シネマ@上映中:03/09/11 18:58 ID:T2Pj0CQE
>308
スマンのだが、>306の記述を含めて、平易に解説して頂けませんか?
漏れはこれから出かけるから、RESは遅れる、スマソ。

漏れ以外でも勉強になる方々、おられるハズ。
長文でもよいから、流れを記述してくれると幸甚でつ。
溝口つながりだから、問題ない。レクチャーお願い。
310名無シネマ@上映中:03/09/11 20:42 ID:rrJVPNXk
ジャン・エプスタン「アッシャー家の末裔」は
むしろ映像の幻想性から、
中川信夫「東海道四谷怪談」に映画史的な脈絡があると思うんだが・・・
311名無シネマ@上映中 :03/09/11 21:02 ID:19Xwv3Gi
>309様 うーん、単なる印象というか連想ですから、解説なんてとくに。。

エプスタン「アッシャー家の末裔」湿原を走る馬車、ギター演奏時の
霧、湖、葦、太陽を反射して光る水面、のモンタージュショット。
全体にソフトフォーカス気味な撮影。

ムルナウ「サンライズ」(製作年はこちらが先。またAllセットでの撮影)
葦茂る夜の湖岸での逢引。湖水面の光反射。

溝口「雨月物語」は御存知。
「サンライズ」妖婦が農夫の家に向かう長いショットは「西鶴一代女」冒頭のお春へ、
「アッシャー家」枯れ枝、ディゾルブなどのカメラテクニックは「無法松の一生」宮川さんへ
もつい連想広がる。

タルコフスキー「僕の村は戦場だった」「ノスタルジア」、
・・水よりも美しいものは存在しません・・by監督
(マクロコスモスではなくミクロコスモスとしての水。海ではない水)

と観た映画を都合よく繋げただけなのですが、それでも水が絡むシーンには
突如不思議な美しさが宿るところに共通点があるよう感じました。
直感的で申し訳ないです。
312名無シネマ@上映中:03/09/11 21:06 ID:EyzibnrH
>>305
成瀬は川でしょう。あの見事杉る「流れる」を無視することはできないよ。

ロメールはパリを舞台にする以上セーヌ川から逃げられない。
けど、バカンスを主題にしているから海もどうしても出て来る。

>>306
タルコフスキーも、たとえば「ソラリス」の川と海で、表象の意図に
そんなに差があったかといえば意見が分かれるとこではないか?。
それにタルコは溝口の「水」よりも黒沢の「水」のダイナミズムにより共感を
覚えていたと思うのだが(「七人の侍」とか)。

けっきょく、305の分類は魅力的だけど、どうしても作家で分類は無理があると思う。
作品ごとに違うし、そうすると今度は分類の意味が薄れる。

序でに小津だが、おれは東京物語の水がどうにもひっかかる。
東山千栄子が孫といっしょにいた、まるで世界の果てのような土手。
もちろん、オープニングと、ラストの沈黙する瀬戸内海。
313312:03/09/11 21:10 ID:EyzibnrH
書き漏らしすまそ

それに、言うまでもなく熱海の海岸。
なんであんなに水が不吉なんだろう。
314名無シネマ@上映中:03/09/11 21:31 ID:UqL9klpL
2ちゃんねら達により、改めて溝口映画の定義が

「中学生レベルの自己陶酔ヒロイズムに酔った、大衆講談映画」

となってきたことにマンセー。
315名無シネマ@上映中:03/09/11 21:42 ID:4Z3Jt3c5
ピンチヒッターみたいで、恐縮です。そのように解釈して下さい。
先ず、とても恐縮しております。
今現在、エプスタインをご覧になった方は、私を含めて殆どいないでしょう。
1928年頃の公開すから。私も文献だけで、何も知りません。
確かに、原作でも古い館と霧に包まれた暗い沼がシチュエーションで、
古びた館は落雷で崩壊、古い沼だけは深いしじまの中でひっそりと残る。
なるほど、「雨月」とは酷似しています。「雨月」への影響大でしょう。

文献や資料では、真の意味でのシュールであり、いわゆる前衛のはしりだと
読み解けます。
それも、私が好きなコーマン流の怪奇(オカルトとは違う)とは違って、
ポエムあり、ファンタジーあり、ミステリアスありだそうです。

また、スローモーションもあったそうで、1928年サイレントとなれば、
凄すぎます、私は文献の受売りだけです。
先のルノアールと同時代みたいですね。

何か、より詳細なお話が聞きたいな。
それと、そのような時代をご存知な方がおられる事は、
スレの誇りであります。
316名無シネマ@上映中:03/09/11 21:49 ID:rrJVPNXk
というか、IVCからDVDでてるよな
317名無シネマ@上映中:03/09/11 21:51 ID:UqL9klpL
小学校しか出てない監督なんかマンセーできないよ。
318名無シネマ@上映中:03/09/11 22:03 ID:2UzlBHB4
溝口監督は日活多摩川に移って一本だけ撮ってその後に第一映画に移っている。
でもなぜ一本だけ?
319名無シネマ@上映中:03/09/11 23:46 ID:hxFyyUAl
>>315
漏れが学生の時、フィルムセンター(竹橋時代)で彩色版を見たよ。
恥ずかしながら殆ど覚えていないが、確かにスローモーションで
逆転の映像があったような気がする。

>>305
ロメールの「クレールの膝」は、全編アヌシー湖畔が舞台になって
いて、確かに画面のそこここに「サンライズ」の影響(というか、
意図的なオマージュ?)が見て取れる。ロメール自身、たしか
ムルナウの研究書を書いている。
320名無シネマ@上映中:03/09/11 23:49 ID:hxFyyUAl
>>31
>なるほど、「雨月」とは酷似しています。「雨月」への影響大でしょう。

文献だけで判断するのは如何かと。。。

321名無シネマ@上映中:03/09/11 23:52 ID:U9ljyp4q
今現在,sabu「ドライブ」再見途中だ。
プロセスバックも含め、画面構成はかなり達者。
三流の美学でつ。
このスレだと溝口とは無関係だし、格調がないので唾棄すべき作品だ。
三流も映画の醍醐味、おめでたい活動屋の流れ汲むオバカな戯言。
322名無シネマ@上映中:03/09/12 00:58 ID:Utvmh8ME
『建設の人々』
監督 伊藤大輔、応援監督 溝口健二、録音 マキノ正博
ってどうよ?
323名無シネマ@上映中:03/09/12 01:23 ID:65hhBCbM
私は、>>322のキャスティングなら、ドリームチームで、異議なしだ。
撮影は宮川さんか、以外なら、個人的趣味では間宮義雄(?)だ。

後、編集、照明、音楽の人選も侃々諤々だろう。
助監督は誰よ?そこまで楽しませてくれたなら、究極を書いて。
何より、製作、企画、スクリプトまで、書いてよ。オモシロ。
324名無シネマ@上映中:03/09/12 02:04 ID:LLNkJ8HA
黒澤がベートーベンなら溝口はキダ・タロー?
325名無シネマ@上映中:03/09/12 02:59 ID:3v58i6Bm
溝口→松平頼則
黒澤→武満徹
だったら国際的評価も大体似てるかもな。

松平は玄人筋にしか知られていない(ブーレーズやケージに影響を与えている)、
武満はドビュッシーの終着点だと一定数以上に思われている、というあたり。
スレ違いsage
326名無シネマ@上映中:03/09/12 13:37 ID:mx9Hu6Mj
「赤線地帯」の黛敏郎の音楽は、実に素晴らしいと思っているのだが、他の人は、どうお思いでしょうかね。
327名無シネマ@上映中:03/09/12 13:54 ID:tlYLZKq2
黛は高く評価できる、「赤線」は際立っていまつな。
日活ヌーベーバーグものや「天地創造」もよい。
>325
そのたとえ、言いえて妙だ。
解説は蛇足だよんw)
328名無シネマ@上映中:03/09/12 13:58 ID:mx9Hu6Mj
「天地創造」が良いですか。私は「赤線」とは、雲泥の差を感じますが。「噂の女」も良い。
329名無シネマ@上映中:03/09/12 14:08 ID:cryXKkCO
黛敏郎は「集金旅行」がいいと思う。溝口じゃないけど。
330名無シネマ@上映中:03/09/12 14:13 ID:tfni/nW5
「噂の女」といえば、昨日ビデオで成瀬の「噂の娘」を見た。
やはりドラマと雨を絡ませる演出は素晴らしい。
蔵の入り口で雨に濡れて光っている番傘なんて、「浮雲」
にもそっくりなイメージがあって、成瀬が早期からこの
イメージに取りつかれていたことがわかる。
331名無シネマ@上映中:03/09/12 15:13 ID:mx9Hu6Mj
溝口の戦後の作品で、音楽が際立って素晴らしいのは、「近松物語」の早坂文雄と「赤線地帯」の黛敏郎のものだと思う。
溝口流の客観的で、変に情緒的でない効果音楽として、実に素晴らしい。
「雨月」や「山椒太夫」への付曲は、海外向け仕様で、えらく違和感を感じるのは、私だけ?
332名無シネマ@上映中:03/09/12 15:26 ID:Wg9Id0NW
>>327
>解説は蛇足だよんw)
こりゃ失礼

しかし、「山椒太夫」は音楽以前にアンサンブルの精度が悪すぎるな。
333名無シネマ@上映中:03/09/12 15:40 ID:PJa6WntT
「雨月」は、画面構成も海外仕様っぽいから、
音も浮いてる感じ。
334名無シネマ@上映中:03/09/12 15:50 ID:mx9Hu6Mj
音、浮いていますよねー。「山椒太夫」も。テーマ音楽は、綺麗ですけどもね。
やっぱり、「近松物語」の、画と音が調和した見事な完成度は、無いですね。
しかし、誰も今まで指摘した人の文章を読んだ事がない。海外向けは、ダメですよ。
335名無シネマ@上映中:03/09/12 16:01 ID:PJa6WntT
>326
「噂の女」と「赤線」の音似てまつ。電子的な音はなんていうの?
よかったわ。
尺数は短いけど、冒頭から俯瞰ショットあり、映像も絶好調。
極めつけは、「井筒屋」(だっけ?)のセット、これは絶賛の嵐だ。
336名無シネマ@上映中:03/09/12 16:02 ID:Wg9Id0NW
「近松」の音楽については確か秋山邦晴が書いてたよ。
そういう俺は「近松」の音楽がTVの時代劇の音楽みたいに聴こえてしまう罰当たり者です。。。
個人的には「雨月」のほうが好きだな。

しかし「雨月」の基本は能楽で、「近松」の方は歌舞伎調でしょう。
宮川一夫も能と歌舞伎ということで画調に違いをつけたつってたから、根本的に別物ですよ。
だからまあ、あんま比較するものでもないかと。
337名無シネマ@上映中 :03/09/12 16:07 ID:57kY0jj6
海外向けというのなら「近松物語」もそうなのだが。
「雨月」の音楽音響効果は素晴らしいと思います。
オープニングの能楽囃子と笙の組み合わせ、
湖上での和太鼓、湯浴みでのチェレスタ、、最後だけは
湿っぽくて好きではないが、完成度は実に高い。
近松は実験的に聞こえる。山椒太夫は洋楽を選んで失敗したような。
338名無シネマ@上映中:03/09/12 16:12 ID:PJa6WntT
音の造詣が深いご両所が言うのがから、負けた
私は権威に弱いのだw)
339名無シネマ@上映中:03/09/12 16:15 ID:mx9Hu6Mj
>335

「噂の女」も「近松物語」も「赤線地帯」も、冒頭は、確か似たような道の俯瞰ショット。
すぐに入る建物は、いずれも水谷浩設計による絶品セット。あの簡潔な出だしからして、もう、ウキウキ。
「井筒屋」のセットは、あれだけ観ているだけでも、ドラマが出来そうな見事さ。
340名無シネマ@上映中:03/09/12 16:43 ID:PJa6WntT
皆、ご存知だろうけどカキコ。
「雨月」で霧の中から姿を現す小船。
小船は固定されていて、クレーンで回りながら、
ライティングを横へと流すと、
あのように小船が漂っているように見える。
スレ全員、知っておりますな。恐縮草々
341名無シネマ@上映中 :03/09/12 16:45 ID:57kY0jj6
>338 武満徹さんは「近松物語」の方がお気に入りだったみたいですけど。
   こちらも権威ですね。(笑)

「雨月」で特に凄いのが、源十郎が廃虚の朽木屋敷に茫然とするところ。
若狭の唄と琵琶、そして笙が幻のように遠く奏でられており、ベタな表現ですが
朽木家の諸行無常の感をうまく現わしているよう感じました。
342名無シネマ@上映中:03/09/12 17:02 ID:PJa6WntT
>341
同感だ。ゾクゾクして、気が遠くなるような感じだ。
343名無シネマ@上映中:03/09/12 19:45 ID:HHPjyEyp
武満って、元々映画音楽向けだよな。
あの「ノヴェンバー・ステップス」にしても、いかめしいゲイジュツ作品って
感じじゃなくて、効果音の寄せ集めのようで
即、切り抜きして映画音楽に使えそうだしな。(w
344名無シネマ@上映中:03/09/12 20:05 ID:mx9Hu6Mj
考えてみると、和楽による「近松物語」と、電子楽器?による「赤線地帯」の音楽が一番溝口の画面に合っていると感じる感性は、かなり「実験的」なのかも知れない。
345名無シネマ@上映中:03/09/12 21:19 ID:r19O7RO2
>>311
無理難題をいったけど、キチンと整理された紹介で、私は感激しました。
心から感謝しています。勉強になりました。ありがとう。
>>330
少し、溝口一色なので変化球といってはとても非礼ですが、
「噂の娘」、雨の感触は私も全く、同じ印象です。見事な描写です。
私の自説の"雨の世界”の絶品です。
黒澤の雨はダイナミックですが、成瀬の雨はエッチな意味ではなく、
心に染み、濡れた映像になります。その雨の雫が我が歪んだ心に、
滴り落ちるような気がします。
 ただ、チェホフの「桜の園」そのものではないですか、
コピーではないのでしょう。モノマネと解釈される事、を気にしてます。
間違えであれば、是非教えてホツイ。
346名無シネマ@上映中:03/09/12 21:52 ID:tfni/nW5
>>345
レスありがとうございます。
つーか、「噂の娘」は堂々と「桜の園」を翻案したものの
ようですよ。いくつかの資料でそう読みました。
あと、このスレの皆さんには馬鹿にされそうですが、
映画「櫻の園」って、実は俺、結構好きだったりします。
全くの余談ですがw。
347名無シネマ@上映中:03/09/12 22:48 ID:r19O7RO2
「桜の園」の件、了解しました。知識なきカキコ,お許しあれ。
丁寧語でのお返事で、柄の悪い小生は恥じています。
「桜の園」の舞台は、遠い昔、ベニサン(tpt)で拝見。それだけ。
その舞台には感動しました。昔々の舞台はなにも観ておりません。
348名無シネマ@上映中:03/09/12 23:13 ID:Utvmh8ME
>>326
「赤線地帯」は話が進むにつれて、あの音楽が効いてくるな。
349名無シネマ@上映中:03/09/12 23:44 ID:r19O7RO2
素朴な疑問で、他意はない。
一般に、巨匠の出来る後進って育っていない。
池広、森谷は出来る人だが、やはり線が細い。
巨匠はエゴイスティックな作家だから、仕方ないよね。
田中(徳)、池広は溝口で、堀川、森谷は黒澤でつね。

そこで、お弟子筋は棚上げするとして、
溝口や成瀬は、縁故関係抜きだと、誰を尊敬し、誰の影響を受けたのか?
国内/海外の区別を不問とすれば、誰なんだろか?
350名無シネマ@上映中:03/09/13 00:08 ID:9I0RIajK
溝口→増村はどうよ? 時期が短すぎ?
しかしベネチアに行った時に、向うにいた増村が案内したらしいじゃないの。
351名無シネマ@上映中:03/09/13 00:09 ID:hn9LEc6D
>349

溝口は、リアリズム作家として、シュトロハイムの後輩のような気がする。演出は、やはりルビッチか。
成瀬のカットバックは、フォードの「駅馬車」での、「視線の交し合い」を彷彿とさせる。
352名無シネマ@上映中:03/09/13 00:31 ID:LuHacXTl
溝口が尊敬してたのは、やっぱ黒澤だろ。(w

成瀬はサイレントから培ってきたモンだな。
あまり、指摘されることはないが・・・

戦前・戦中世代で海外からモロ影響受けた監督なんていないだろ。
あえて言うと、衣笠の「狂った一頁」「十字路」くらいか。
大体、現存作品で海外の影響の窺える作品なんて残ってないしな。
もしも、溝口の中期以前が残ってるのなら、ドイツ表現主義からの
影響がまず濃厚だろな。

353名無シネマ@上映中:03/09/13 00:44 ID:5vWuNrKq
>>352
戦前・戦中世代で海外からモロ影響受けた監督なんていないだろ。

そーでもないよ。小津の初期なんて、ルビッチの影響を受けまくっているし、
伊藤大輔の画面つなぎには、明らかにエイゼンシュテインの影響が見ら
れるし、断言は出来ないが、成瀬の源流はグリフィスあたりにある気がする。
あと、これは題材の影響(つーかパクリ)なので、作風とは関係ないが、
マキノ正博の「阿片戦争」はグリフィスの「嵐の孤児」の翻案だし、
(つまりプロパガンダ映画を敵国のパクリで作るという大胆不敵なモノ)、
このような例はいくらでも列挙できると思う。
354名無シネマ@上映中:03/09/13 01:27 ID:LuHacXTl
だから、濃密な影響といってるだろw
小津がルビッチ礼賛してるのは有名だし。
伊藤については勿論、書物からだろうけど
エイゼンというよりはフラッシュ多用という点でレルビエらしいし。
しかし、そのフラッシュにしてもすでに「雄呂血」(1925:いま確認したら
「ポチョムキン」と同年!)の終盤ですでに連射されてるしな。
「御誂治朗吉格子」なんて観ると、カメラぶん回してて
(大立ち回りに挿まれた猿の顔のフラッシュ!!)、
一言で影響とは言い切れない個性的なモノだしな。
当時の批評家が言ったことを、いま同じ様に評価するとは到底思えんしな。(w
355353:03/09/13 02:01 ID:5vWuNrKq
まあ、そうケンカごしになりなさるなw
マターリ行きましょう。
俺が小津とルビッチについて言及したのは、小津自身の発言も
さることながら、例えば「落第はしたけれど」あたりと、「牡蠣の女王」
や「結婚哲学」あたりのリズムというかノリのようなものが明らかに
似ているからだし、伊藤に関しては、書物なんて知らない。ただ、
戦前のサイレントからトーキーへの過渡期あたりの映画監督の
作風を見ると、アメリカ的な視線とアクションによるつなぎを踏襲
する監督(例えば山中貞雄あたり)と、伊藤大輔のドラマの盛り
上げ方は、明らかに異なる源流を持っていて、それはエイゼンシュ
テインでしょという話。もちろん、今挙げた監督たちが、独立した
個性を確立しているのは言うまでもないが。
あと、どーも俺は

>大体、現存作品で海外の影響の窺える作品なんて残ってないしな。

あたりの断言もちょっと引っかかる。
あなたがどれだけの映画を見ているか知らんし、もしかして俺より
見ているのかも知らんが、そう言い切れる根拠ってどこにあるの?
おせーて。
356名無シネマ@上映中:03/09/13 03:08 ID:hAInxe9W

無責任な問いでしたが、実は大真面目でお聞きした。面白いですね。
一。シュトロハイム、ルビッチ、フォード影響説。
二。黒澤影響説。成瀬は叩上げで、他の影響ないでよいかしら。
三。成瀬の源流は、C.W.グリフィス説。

まず、ご見解披露に深謝でつ。
蓮実先生の毒がまわっておるような、でも良し悪しは申しません。
で、私の意見を開陳せねば。諸先輩からすれば、オバカでしょう。

私はお尋ねの結果、上がった監督さんの印象について述べます。
この手法は卑怯、やり口が汚いなど、ご批判は覚悟しています。
投稿者だけでなく、スレ全員の皆様も、多分そうでしょう。

以下、その監督の印象を述べます。

登場した先祖筋の監督が対象です。
私は、ルビッチよりワイルダー
シュトロハイム、フォードよりヒッチコックを評価します。
西部劇だけに絞れば、フォードよりホークスを評価します。
であれば、同時代ではないか。
その批判の答えは、当時はレヴェルが違ったという事です。

グリフィス、及び(C.B.デミル)は、島津保次郎みたいな意味では、
大巨匠です。
グリフィスやデミルは規模の映画だから、気宇壮大です。
柄が矢鱈とでかい、それは監督の才覚でしょう、何せハリウッドだから。
357白夜の陰獣:03/09/13 06:56 ID:CESGM5sl
ロシアから返還された溝口の無声映画「朝日は輝く」を御覧になられた方は居られますか?
御感想をヨロシク
358名無シネマ@上映中:03/09/13 09:35 ID:LuHacXTl
>>355
>>山中貞雄あたり)と、伊藤大輔のドラマの盛り
>>上げ方は、明らかに異なる源流を持っていて

伊藤の場合は実験性がかなり強いな。
何度も挙げてスマンが、「御誂治朗吉」の始めの部分、
船内での大立ち回り、過激なカメラ・ワーク(カメラ振り回し)なんて
ほとんど前衛的な身振りだし、猿の顔カットなんて
東西の映画的方法論を完全に自家篭中した自信ともとれる。
(唯一、こんな刺激的なシーンの中で、女が一人眠りこけているのは面白いw
実験的な映像は女≠動員数にウケが悪いとでも言いたけだし。)

伊藤「話術」は字幕で効果上げてるから、山中に比べると
サイレントの恍惚感はたしかに低いな。
ただ、「百萬両」はトーキーで字幕がないという表現方法から
サイレントの叙情性がより顕著に出やすい、というのもあるかもな。
残念ながら、山中のサイレントはないが・・・
時代性もあり、伊藤は完全にサイレント世代で、山中はまたがっているし。
359名無シネマ@上映中:03/09/13 09:51 ID:HsQb6LV+
>>356
ところであんた誰よ?誰と話してんの??
360名無シネマ@上映中:03/09/13 10:08 ID:LuHacXTl
あと、>>352で、「溝口が尊敬してたのは、やっぱ黒澤」といったのは
釣りだようん。
だから、>>356の二、黒澤影響説というならライバル視だね。(w

黒澤ほどサイレント時代の財産がすっぽり抜け落ちてる監督って
珍しいね。(w
大体、子供時分にたくさん観てるだろうし、助監経験も豊富なのに。
「姿三四郎」なんてウェットで、叙情性が入り込む余地は充分にある
はずなのに、神社での逢瀬のシーンでも特徴はみられない気がする。
この影響のなさは中途半端な感じがなくて、実に清々しくてイイと思う。
361名無シネマ@上映中:03/09/13 10:13 ID:V5KCk8j/
黒澤はもう完全に会社がトーキー製作体勢に入ってた時代に、
助監督で映画を勉強した人だからなぁ。
362名無シネマ@上映中:03/09/13 11:31 ID:Of69SVHJ
トーキーの権化みたいな山本=エノケンのオペレッタものの助監督をずっと勤めてたしな。
363名無シネマ@上映中:03/09/13 14:11 ID:hn9LEc6D
溝口映画の室内シーン(尤も、溝口作品はほとんど室内劇だが)での、入念、簡潔な人の出入りを観ると、やはりルビッチの系統かと思う。
364名無シネマ@上映中:03/09/13 15:40 ID:FQ/u9VoJ
ルビッチに似るというのが理解できない。溝口とは、水と油では?
ルビッチは、トーキーハリウッド時代しかしらない。
ミュージカルふうオペレッタ(シネオペレッタ)と、
ソフィスティケーションコメディーと理解している。
その限りでは、ちとエッチで、洗練された艶笑コメディー作家。
映像的にはヨーロッパタッチを取り入れた流麗な感じがある。
エルンスト・ルビッチだよね。
どうも結びつかない。どなたでもよいから、教えてけれ。
365名無シネマ@上映中:03/09/13 16:06 ID:FQ/u9VoJ
もう一つ書かせて。
伊藤大輔大先生はマルセル・レルビエと似てる。クローズアップ、
フラシュバックなど華麗な表現テクニック。
鮮烈な映像、壮麗、リズミカル、似ております。
勿論、伊藤大先生の方が偉大だが、、、。
366名無シネマ@上映中:03/09/13 17:30 ID:hn9LEc6D
>364

実際に溝口がどんな作家の影響下にあったか。新しいもの好きの御仁ゆえ、色々な影響を受けたでしょう。
溝口の作風は、荒っぽいほど、激しいところがありますが、一方、晩年の小品など観ますと、極めて洗練された話法を示しています。
それは、主に、画面への人の出入り、動かし方の洗練と思いますが、そういう話法の大家がルビッチで、
その影響下にあったものと思います。逆に現在の作家は、あのような見事なロングショットの作風は示していないのでは。
367名無シネマ@上映中:03/09/13 18:54 ID:NrSee5sR
お言葉を返すようですが、
漏れは、あの格調の高い、溝口の画面構成の信奉者でつ。
画面への人の出入りだけであれば、
小津の方が似ているし、まして、溝口の本質とは切れている。
つまり、溝口美学の評価対象ではないと思われます。
ルビッチのロングショットは、ドイツ的で洗練されていない。
敢えて共通項をさがせば、ルビッチの大胆な抑制かなあ。
先輩に対する、妄言多謝。
368名無シネマ@上映中:03/09/13 21:14 ID:btyBU8jw
「羅生門」のスタッフを使った「雨月物語」は銀獅子賞だったので

黒澤>>>>>>>>超えられない壁>>>>>>>>>溝口
369名無シネマ@上映中:03/09/13 21:20 ID:5vWuNrKq
>>368
愛い奴よのう ( >>192 参照)
370名無シネマ@上映中:03/09/13 21:25 ID:zRPRcits
>>368たんハァハァ
371名無シネマ@上映中:03/09/13 21:27 ID:sqnZePje
ルビッチ=溝口論には、私も疑問を抱きます。
軽妙洒脱でお洒落会話こそ、ルビッチの真髄。それ以上は、オマケの評価。
ルビッチ話法に奥深い含意あり説は、小津がどういったにせよ、
某評論家の大仰で、後付けの裏目読みの作文だと思います。

もう一つ。京都映画祭でみたレルビエのエル・ドラドオは、
瞠目するべきショッキングな作品でした。切れ味抜群でした。
伊藤大輔の実験性とは、かなりシンクロしており、
とにかく興奮致しました。
372名無シネマ@上映中:03/09/13 22:15 ID:5vWuNrKq
>>371
溝口とルビッチに関連性がないのには同意だが、
その後は蛇足だな。
評論家が褒める褒めないは関係なし。
「ウィンダミア夫人の扇」や「牡蠣の女王」や「生活の設計」を
見た上で上の発言が出たとすれば、映画的見識を疑うね。
スレ違いの脱線スマソ。
373名無シネマ@上映中:03/09/13 22:37 ID:LuHacXTl
蓮坊、キタ━━━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━━━!!
374名無シネマ@上映中:03/09/13 22:38 ID:zRPRcits
とにかく久しぶりに忠告するが、ステルビアが本当に面白いと思ってる奴
(さすがにもういないだろう)は人間やめた方がいいぞ。これは誇張でも
なんでもなくて真実だ。いいか、これはアニメでは、ない。分かるか、アニ
メじゃないんだ。ただ単なるつまらないアニメでは、ない。ジャンルが違う
んだ。アニメという範疇にはない。存在していないんだ。まずはそれをしっ
かり胸に留めておけ。いいな。みかんときりんを同時に評価することは出
来ないだろ?それと同じだ。なあに簡単なことだ。これは紙芝居なんだ。
そう思えば納得するだろ?そりゃ紙芝居じゃいくら頑張ってもアニメ程には
面白くならないよ。それどころか紙芝居にしては良い方だ。あの名作『ユー
ピリン姫とグラナンデの小人』(あ、これはうちの近くの児童館にあるやつね)
とタメをはれる。だからこれは事故なんだ。たしかに俄には信じ難いだろう。
まさか誰も紙芝居が民放で流れるとは思わないからな。でもそれは起きた
んだ。好むと好まざるに関わらずそれは起きてしまったんだ。まずはこの
現実を受け入れよう。つらいかもしれないが、きっと君の為になる!みすみ
す人生の貴重な時間を溝に捨てることはない。人生は是一回、活かすも殺
すも君次第だ。DVD買うならコスモス荘を買え。放送観てる暇があったら英
単語のひとつでも覚えてろ。とにかくこれは災厄だ。我々は未曾有の危機に
375名無シネマ@上映中:03/09/13 22:44 ID:zRPRcits
瀕してる。ありとあらゆる手を尽くしてこれ以上の被害は止めろ。二度とこん
な放送事故は起きてはならないんだ。グッズその他この紙芝居と関係のある
すべてのものを己の身から遠ざけろ。分かるな。それだけが唯一の方法なん
だ。私は君達一人一人に話しかけている。それでも信じられないなら今日の
コスモス荘を観ろ。今まで信じてきたものが音を立てて崩れるはずだ。そう、
紙芝居とアニメは別物なんだ。所狭しと乱れ飛ぶミサイル、それこそがアニメ
だ。(下世話な部分は眼を瞑れ。今回は省エネ回だ)いいな。いちいちテレビを
介して紙芝居を観る必要はないんだ。考えてみろ。おかしいじゃないか。もし
登場人物が全員男だったら君は観てるか。ええ?観る筈ないよな。すべからく
観ないよな。だろ?騙されてるんだよ。手の上で踊らされてるんだ。それをまず
は認識しろ。これは二重の意味で事故なんだ。眼を覚ませ。現実に戻ろう!
これだけ言えば分かってもらえただろう。実際一部の人にはこの上もなくつらい
かもしれない。しかしそこから一歩一歩歩んでいけばいいんだ。頑張れ!!
PS:コスモス荘はUHF各局で深夜00時10分から放送中!
376名無シネマ@上映中:03/09/13 22:53 ID:LuHacXTl
>>371
レルビエって滅多に観れないんだよね。
それは貴重な映像体験でしたな〜
377名無シネマ@上映中:03/09/13 23:03 ID:dTGGbN12
このスレは初心者です。出自は蓮實スレに居住してました。
溝口演出って、生意気ですが日本的ですか。
自然のランドスケープというか、風景は純日本的だとは、
到底、思えない。

 あと、>371のレルビエ発言は鋭く、同感で、
蓮實スレでは、そのような専門家はいなかった。
>溝口とルビッチに関連性がないのには同意だが、
その後は蛇足だな。

>372 
蛇足は言い過ぎのように思う。本当にレルビエを鑑賞されたのでしょうか?
378372:03/09/13 23:20 ID:5vWuNrKq
>>377
恥ずかしながらレルビエは未見です。機会があれば見たいものですな。
ちなみに「蛇足」云々はルビッチについての発言に向けられたものです。
誤解を招いたようでスマソ。
379名無シネマ@上映中:03/09/13 23:25 ID:LuHacXTl
>>377
>>蓮實スレでは、そのような専門家はいなかった。

そりゃ、そうでしょ。
ハスミはドイツ表現主義や仏・露の前衛は完全に無視だからな。
この辺、現在の映画環境がハスにとって非常に有利なんだよな。(w
なぜなら、伊藤のサイレントだとか、溝口の中期以前だとか
当時の映画理論の影響が濃い作品がほとんど現存してないもんだから、
心置きなく上っ面を舐めるような批評ができるんだな。

だから出てくるのはルビッチだとか、ラングが関の山なワケだが・・・w

380名無シネマ@上映中:03/09/13 23:52 ID:dTGGbN12
>378様
新人の初登板から、読み違い、大変失礼致しました。
読み込みが浅く、申し訳ありませんでした。

ただ、ゴマスリではなく、よいスレですね。
話題が溝口を中核(成瀬先生は少しかわいそう)として、
かなり広範に抽象論ではなくて、具体的にテーマにそって書かれております。
蓮實スレだと技術論は軽視され、浅田彰がどう書いたかという、
批評家の批評の話題が多いのです。映画がストレートに論じられない。
悪口雑言は私の品性を疑われるので止めますが、スレ流れをたどりましたが、
映画の醍醐味や埋もれた傑作など、とても勉強になります。宜しく、どーぞ。
381名無シネマ@上映中:03/09/14 01:48 ID:CLY+Br8H
とりあえずまず「山椒太夫」ではなく、正しく「山椒大夫」と書くことから始めようぜ!
382名無シネマ@上映中:03/09/14 01:57 ID:Cf2siP2H
>>379
ハスミンは文献派で、意外と映画を観ていない!?(観ていない穴が意外に
ある)という説は、ハスミン・スレにもありましたけどね。
383名無シネマ@上映中:03/09/14 02:00 ID:s3QrU6sp
>>382
染んだら?
384名無シネマ@上映中:03/09/14 02:17 ID:ROSzopB5
おいおい、ここは評論家のスレじゃないんだから、
映画そのものについて語ろうじゃねーか。
評論家を持ち上げたり貶したりしてチンケな優越感
に浸りたい奴は、ハスミスレにでも行ってくれ。
特に>>377なんて、ハスミへのルサンチマンのあまり、
完全に論理が本末転倒だ。
こういうのは映画が好きなんじゃなくて、単に映画を
ダシにして偉ぶりたいだけなんだろう。
不愉快だ。
385名無シネマ@上映中:03/09/14 02:21 ID:lzj6y1wu
まったくだ。なんでハスミの話になるんだよう。。
386377から384様へ:03/09/14 03:06 ID:ofiDx/Bz
>384
>>377
デツ。
私の記述のどこが、あなたのいうressetiment(アナタノコトバ)なのですか?
私はハスミスレからの逸脱者(=はぐれ烏)です。
レルビエ、溝口、ルビッチの話、蓮實スレ批判をしただけ。
よく読んで、批判してください。
387384:03/09/14 03:18 ID:ROSzopB5
>>377
申し訳ない、完全なる誤爆です。
私が批判しているのはあなたではなく
>>379 
です。
不愉快な思いをさせてスンマソン。
388名無シネマ@上映中:03/09/14 08:42 ID:a7Px27m9
>>384
ハァ? >>379のどこがルサンチマンなワケ?
いまの映画を取り巻く環境が作品に等しく平等だとでも
思ってるのこの人>>384?
取捨選択から外れている映画が多過ぎるよな。
ハスが偏ってるなんて今や常識じゃん。w
前衛作品・映画理論はまるで無視なのは事実だろ。
こういうまっとうな意見にルサンチマンという言葉が出てくる自体、
>>384が逆恨みしてる証拠だと思うが(鏡面作用)・・・w
389名無シネマ@上映中:03/09/14 09:41 ID:ST7xfMQD
あのー、鏡面作用ってあんまり聞いたことないんですが、ひょっとして
「投影」の間違いじゃないですか?

どうもラカンやフロイトとかをごっちゃにしてるようですね
390384:03/09/14 11:16 ID:ROSzopB5
>>388
だーかーらーっ
ハスミという一人の評論家が偏っていたからって、一体
何だっつーの?それに、もし「いまの映画を取り巻く環境」
とやらが、その一評論家の「偏り」に影響を受けていると
しても、やるべきことは、その評論家が「不平等」なことに
グチをこぼすことじゃないだろ。ハスミは高々一人の評論家
であって、別に映画史を満遍なく評価しなければならない
義務も権利も負っているわけじゃない。
ハスミが語っていないことを語りたいのであれば、単に
自分の言葉で語ればいいだけだろ。
いいかげん乳離れして、大人の会話をしましょうよ。
391名無シネマ@上映中:03/09/14 12:02 ID:/9Kjpzh7
しかしハスミンはジョナス・メカスの「リトアニア」は唐突に誉めてたな。
メカスもアンガーも殆ど観た事ないんだろうけど。
思いきりスレ違いスマソ

それよりも「都会交響曲」(29)って、題名が思いっきりルットマンの「ベルリン一大都会交響楽」(27)のパクリとしか思えないんだけど、
これって確か現存しないから確かめようがないね。
392名無シネマ@上映中:03/09/14 12:29 ID:eV/VU2e4
素朴な感想シリーズ、またいくぞ!

「残菊物語」をみた。
冒頭の芝居小屋?のシーンなんかすげえな! まるでピタゴラスイッチのような
計算された人の流れ。あそこだけ何度も見直しちゃったよ。
あと人物配置もすげーな。料亭?かどっかで芸者二人が若旦那を奪い合う
シーン。一時停止してしばらく画面に見ほれてたよ。

溝口で「泣く」ってのはなんかおかしいのかもしれないが、スイカ切るシーン
とそのリフレインの餅?を切るシーンでは思わず泣いちゃったよ!
スイカ切るときの花柳章太郎の腕の力の入り具合とかなんかすげーよ!

森赫子のかすれ声はセクシーだな!
393名無シネマ@上映中:03/09/14 12:48 ID:a7Px27m9
>>390
( ´ー`)y−~~ 蓮坊、話題転換に必死だ罠。(w
394名無シネマ@上映中:03/09/14 16:15 ID:xOnCzP2Q
バカにされると思いつつ「新・平家物語」(もちろん、溝口作品)評。
凡作、シナリオ駄目、商業主義、雷蔵だけといわれる。しかり、だ。
本品は横移動控えめだが、その分、正面構図で押し、縦の動きを生かした
奥行深いショットのさばきは鮮やか。
群像シーンは有名だが、不思議なフォットジェニックな美があるのだ。
映画は総合芸術で映像が全てではないが、この絵はダントツだ。
叱られるだろうけど、漏れは大好きなシャシンだ。
395名無シネマ@上映中:03/09/14 17:06 ID:E/s/6DyI
>>394
映画は総合芸術ではありませんが何か?
396名無シネマ@上映中:03/09/14 18:43 ID:PD0La65v
>>395
ウン。どう評価されようが、反省デツ。
397名無シネマ@上映中:03/09/14 20:30 ID:C/sgQtQi
『乱れる』って作品の構成からいえば高峰秀子が家を出てからあとはいらない感じがする。
でもあの映画で好きなのは実はその部分。
398名無シネマ@上映中:03/09/14 20:57 ID:CAJCG/uy
>397
ご存知かもしれないけど、「乱れる」は元々松山善三原作のテレビドラマがあって、
それを映画化した。テレビドラマのときは高峰と加山が家を出るところで終わって
いたのを、映画化に当たって成瀬が話を足した。だから、家を出て以降はなくても
ストーリーは完結している。
でも、二人が列車で徐々に打ち解けていく描写は上手いと思うし、私もあの部分は
好き。
399名無シネマ@上映中:03/09/14 21:12 ID:PD0La65v
そう、あの以降こそが素敵だようん。
400名無シネマ@上映中:03/09/14 21:42 ID:PD0La65v
今日は一日暇で、wowwowでオンタイムのボクシングを見ていた。
映画もボクシングも似ていて、緩急のリズムが大切。
先の「乱れる」は成瀬特有のリアリティーは、やや希薄。だから好みかもね。
晩年作品は、むしろ、哀切や美学でしょ。シロウト見解だからご勘弁。
で、先のボクシングにたとえれば、往時は手数、
有効なクリーンヒットだけで、切れ味はあっても、
パンチを切っていない。体重を乗せたパンチで切ったのは、
「乱れる」からであり、金メダル的華麗なテクより、
ショットのインパクト、凄みがある晩年がすきだあ。
401名無シネマ@上映中:03/09/14 22:59 ID:PD0La65v
あれま。皆引いてまつな。お呼びでなった。グチ、ヤッパ、ウイテル、カナシ。
402名無シネマ@上映中:03/09/15 12:31 ID:NqslFEzj
>>398
そのこと、後から知りました。
やっぱりそうだったか〜って感じで。

『乱れる』の前半は全然乱れてなくて、高峰の感情もきっちり抑制されてるし
まじめな人という印象しかない(正直に言ってミスキャストっぽい)。
加山雄三が告白しても、最初からかなうはずないと分かってしまう。

ところが、いらない後半部に入ると俄然乱れて来る。
物堅いはずのヒロインが生き生きと・・・
作品の完成度からいえば欠点になるんだろうけど、
「完結するはずの話が完結しなかったら?」とか、そういう不安定な情熱を
描く成瀬巳喜男はさすが。

>>400
自分も成瀬最晩年の作品が好き。
心の裂け目というか、ずっと奥底から湧きあがってくるものを感じるから。
403名無シネマ@上映中:03/09/15 13:34 ID:gPCTkKCk
>>394
悲観することない。俺も好きだから。
宮川の離れ技クレーン乗り継ぎだけで評価するのはないよ。
都大路の凱旋の開巻から、カラーのせいもあるのかな、独特な雰囲気。
あなたのいうフォットジェニックな美は、多分、らしくないタッチだな。
宮川は50ミリ派と聞いたけど、もっとワイドなレンズではないかい?
404名無シネマ@上映中:03/09/15 17:07 ID:bZgGHVn8
人はこの作品を究極のリアリズムと呼ぶ。
また、日本的だともいう。そうかもしれない。
舞台は大阪。関西弁がユーモアを醸し出す。
しかし、テーマはまことに現代的である。
若い女性主人公(ヒロイン)が、パトロン、その友人の株屋を手玉に取り、
エロオヤジから金をむしり取るお話。
しかし、ヒロインと家族の関係はまさにハードボイルドタッチで描かれ、
いっぺんの感傷もない。怖い話である。
この作品をみると、溝口は「美」をつくる作家ではなく、
「人のいのち」を書く作家のようにも思える。
作品は226事件(1936)と同時代である。
ヒロインが毅然として夜の帳のなかを歩くラストシーンは、
キャロル・リードが後に真似たものと思われる。
時代を考慮すれは、三木稔のカメラはルノワールと同等といえよう。
さよう、「浪華悲歌」は大の大傑作だ。
映画界は70年近く、何やってたのだろう。
ps。尺数が短い、短編が残念。大阪の昔の風景観察も一興です。
405名無シネマ@上映中:03/09/15 19:43 ID:xuJDjLGO

よく書いたね。あんた、若い人だろ。捨てたもんじゃねえな。
俺はもう、そんなエキサイティングな書き方は遠い昔だな。
今は出来ないな。俺は今だって、気持はあんたと同じだけどね。
でも、このスレの保守本流は、
「残菊」「近松」「西鶴」「山椒」「雨月」「赤線」だよ。
俺はあんたと同じで、「囃子」とかは好きでね。楽しませて貰ったよ。
406名無シネマ@上映中:03/09/15 19:56 ID:p19hAvLx
みなさん、溝口作品、成瀬作品の鑑賞はどこでなさってますか?
キネマ倶楽部なき今、セルビデオもレンタルビデオもほとんどないし、
やっぱり衛星放送とかスカパーですか?
407名無シネマ@上映中:03/09/15 20:02 ID:4+mjV8YL
>>405

RESを頂き、感謝しています。
ですが、若くはありません。

両親は確かに、「浪華悲歌」の後の生まれですが、
個人的には30歳を超えましたので。用件のみ。
408名無シネマ@上映中:03/09/15 20:04 ID:pXY5aNBA
>>406
>>キネマ倶楽部なき今

東宝が引き続きビデオ通販してるみたいよ。
成瀬はカタログに30本弱はあるみたい。
溝口は東宝ものが2本くらい。
大映の戦後作品は別に通販があるね。
409名無シネマ@上映中:03/09/15 20:10 ID:4+mjV8YL
>>406
見ないで>405へのresを書きました。
「浪華悲歌」の場合は、6−7年前、松竹セントラル(と思う?)で、
見ました。
410名無シネマ@上映中:03/09/15 20:34 ID:lYhb523S
今現在、九州勤務です。スレ違いといわないで、教えてください。
伊藤大輔先生の「斬人斬馬剣」は、焼直しだそうですが、
FCでは上映されたのですか?見たい、見たいでつ。
411名無シネマ@上映中:03/09/15 20:46 ID:BNkO95Y9
別なスレからの逃亡者(落ちこぼれ)の2回目の投稿です。
テーマに沿って書く素晴らしさを堪能しています。映画の大学院みたい。
412名無シネマ@上映中:03/09/15 21:17 ID:pXY5aNBA
>>410
FCでしたのは短縮版。
同じものを10月31日に京都文化博物館で
「忠次旅日記」と共に上映するらしい。
413名無シネマ@上映中:03/09/15 21:59 ID:7RhSjw3G
>>412
情報ありがとうございました。
10/31は金曜日ですね。
仕事をさぼって、行きます。感謝。

414名無シネマ@上映中:03/09/15 22:19 ID:p19hAvLx
      ∧,,∧X ノ ハヘ X ∧_∧  i^i^i^i ∧ ∧ ((( ))) /■\       / \
ヽ(`Д´)ノミ,, ゚Д゚ミ|゚ノ ^∀^)( ´∀`) (*゚ー^). (゚Д゚ ,,) (´∀` )(´∀` ). ,,;⊂⊃;,、ヽ(´Д`;)ノ
     ミ  y  つi Y i | | i Y i |と§y§[ ) y ( っ | i Y i | .| i Y i | (・∀・∩) ∧_∧
. ∧_∧ミ   ┌○─○─○─○───────○─○-○─○┐【( ⊃ #)(´<_`  )
( ´_ゝ`)ノノノノ.|(・∀・)◇○CONGRATULATION!!!○◇(・∀・)| ̄ ̄ ̄ ̄\  ∩
∩   ( ゚∋゚)| ◇ 2003   セ ン ト ラ ル リ ー グ    ◇ |\ │●  ●E )
( ∃.  (V⌒ヽ| ○                            ○ | / ̄\    \
    ヽl  lミ ◇  優勝  阪 神 タ イ ガ ー ス      .◇ |_∧゚ ∀ ゚ )─  ▼ |
.∠ ̄\( (  |│○                            .○ |∀゚)∧_∧ _人.|
  |/゚U゚| l l .|│◇                            .◇ |∧∧・∀・ )_ノ
415名無シネマ@上映中:03/09/16 05:16 ID:YH2zKHZO
「雨月物語」は「羅生門」に比べるとケバケバしくて無駄が多い凡作。
ベネチアで銀獅子賞を受賞できたのは奇跡に近い!
416名無シネマ@上映中:03/09/16 06:51 ID:kTpbGY1i
久しぶりにあげてみますか?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
監督別でのクライテリオン所収作品数
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

黒澤    9作品(堂々のコレクション中最多数!!!)
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・ 
  ・
鈴木清順 2作品
小津    1作品
  ・
  ・
溝口    0作品(所収なしw)
417名無シネマ@上映中 :03/09/16 07:21 ID:6QwcA040
>>415
「羅生門」はイイ映画ですなあ。
黒澤作品の中では一番好き。たしかに構成もシャープで
引き締まっとります。
418名無シネマ@上映中:03/09/16 09:54 ID:q34hrbdc
>>398
> 映画化に当たって成瀬が話を足した。

これって出典は何ですか?

自分は、温泉のロケ地をゼンゾーが指定してきて、
成瀬がへそを曲げたと中古が語っているから、
あのラストはゼンゾーが書いたんだと思っていた…
419名無シネマ@上映中:03/09/16 12:33 ID:SEGbiZW9
>>416
単なるバカ
420名無シネマ@上映中:03/09/16 12:34 ID:51wS04H7
成瀬観るなら断然、日本映画専門チャンネルだろうね。
毎週1本(リピート4回くらい)当然全てDVDに焼いてる。
入って半年くらいだが、記憶してるだけでざっと↓くらい放映してますた。

乙女ごころ三人娘  妻よ薔薇のやうに  噂の娘  桃中軒雲右衛門  女人哀愁  
鶴八鶴次郎  まごころ  歌行燈 芝居道  三十三間堂通し矢物語  浦島太郎の後裔  
春のめざめ  舞姫  お国と五平  おかあさん 夫婦  妻  山の音  浮雲
妻の心 流れる  杏っ子  コタンの口笛  娘・妻・母  夜の流れ
妻として女として  女の座  女の歴史  乱れる  女の中にいる他人  
ひき逃げ  乱れ雲   

今月から増村特集も始まったし来月は川島やるようだし
これで月々500円て安すぎ。
421398:03/09/16 12:45 ID:coNJfKcL
>418
「成瀬巳喜男演出術」村川英 ワイズ出版に書いてました。
手元に実物がないのでページ数などの詳細は不明。
422398:03/09/16 12:51 ID:coNJfKcL
連投失礼
>418
「成瀬が話を足した」って部分に引っかかってるんですね。
原作者なんだから、当然松山にも相談があっただろうし、成瀬がプロットだけ
提案して実際の脚本は松山が書いたかもしれない。そこら辺の詳しいいきさ
つまではかかれていなかったと思う。
ただ、映画化に当たって成瀬の発案で話が足されたことは確か。
423名無シネマ@上映中:03/09/16 13:31 ID:kTpbGY1i
>>420
>>成瀬観るなら断然、日本映画専門チャンネルだろうね。

マンセーしてるとこに水差すようだが、
成瀬の特集組まれてから早3年。
もうそろそろ打ち切られて別の枠ができるんじゃないかと踏んでるんだが・・・
漏れの場合、8月からで「女人哀愁」、「山の音」、「乱れ雲」など
代表作しかキャプってない。(w

今朝、米アマゾンから「残菊物語」届いたから
観てやるけど、溝愚痴厨はおれの研ぎ澄まされた批評精神に
ビビってんじゃねーぞ。(藁

424名無シネマ@上映中:03/09/16 13:38 ID:SEGbiZW9
>>423
お前まだ見たこと無かったのかw
425406:03/09/16 13:49 ID:coNJfKcL
鑑賞方法の件、みなさんレスありがとうございます。
やはり衛星放送が多いみたいですね。
成瀬はまだビデオが多いほうだと思いますが、溝口は本当に少ないですね。
海外のほうが充実していると言うのは、現代日本人の文化への無理解の現
れでしょうか?
426名無シネマ@上映中:03/09/16 14:11 ID:q34hrbdc
>>421,422
そうかー、俺も読んでるはずなにのな…

エンディングの劇的さがゼンゾーらしくないと思っていたのよ。

427名無シネマ@上映中:03/09/16 16:05 ID:6yEbggQk
「乱れる」はシャレでなく乱れているが、漏れは好き。
成瀬の特質
1.華麗な映像テク。
  但し、3.との兼合いでフラシュバックだけは拒否。
2.ひっそりとした、庶民の生活劇。
  諦念ともいえる。メロや喜劇は撮らない。
3.横丁の季の情景ショット。
  シークエンシャルな流れに、点景として挿入。

 例外的なのは、「稲妻」。これは激しく、躍動感もある。
「乱れる」はまさに破調であるが、「内面に秘めた心境」が情感として
絵に滲み出ている。そこが好き。
428名無シネマ@上映中:03/09/16 16:28 ID:51wS04H7
>423
>成瀬の特集組まれてから早3年。
>もうそろそろ打ち切られて別の枠ができるんじゃないかと踏んでるんだが・・・
視聴者からの再リクの要望も多いようだし「若大将シリーズ」みたくループすると
読んでるだが。正直、成瀬劇場なくなったら魅力半減だな。

成瀬作品観る限り、ゼンゾーは劇的に登場人物殺したがる傾向にある、
ような気がしてならんw
ただ「女の座」「夜の流れ」共に共同脚本だから
殺しのパートがゼンゾーじゃない可能性もあるね。

あ、ゼンゾーで思い出した、「名もなく貧しく美しく」のラストで
聾唖夫婦がトラックに轢かれアポーンという、別バージョンあるって
聞いた事あるけど、これマジすか?
429名無シネマ@上映中:03/09/16 17:36 ID:q34hrbdc
え、ほんと!?
430名無シネマ@上映中:03/09/16 18:11 ID:9n0J+SKI
>>427
乱暴な整理だが、なるほどな、と思った。
ポイントははずしていないぞな。
成瀬の本当のメロは、「乱れる」以降だと言いたいのだろ。
431名無シネマ@上映中:03/09/16 18:33 ID:q34hrbdc
晩年は2にあてはまらないよな。
432430:03/09/16 19:33 ID:9n0J+SKI
そう、だからいいと
>>427
カキコだと思うよ。
433名無シネマ@上映中:03/09/16 20:13 ID:Tn/pSBq8
溝口流のロングショット、ロングテイクの見事な演出に慣れると、困った事になる。
カットを多用した、特にいい加減なアップを多用した「普通の映画」が、幼稚で、物足りないものに見えてくる。
とても、観ちゃいられない、と。
434名無シネマ@上映中:03/09/16 20:40 ID:OSEWSosX
見栄張ってもしょうがないから、我の独白。嘘ハナイ。
最初は黒澤だった。映画館混んでて、父親と新聞紙敷いて地べたでみたのが、
用心棒だった。オンタイムはそれだけだ。
そのあと、日活のヌーベルバーグ蔵原惟繕の手持ちカメラに完全にイカレた。
当然仏映画の「墓に唾」、「唇から」も好きだった。
アンリコ、ヒッチ、ド・ブロカ、ワイルダーにその頃は傾倒していた。
大学に行き小津を見た。こ時期は長かったが、その後は成瀬が先で、
溝口は後だった。伊藤大輔が一番の天才と思ったのは25歳位だ。
今も変わらない。
結局長かったのは、黒澤、小津に沈潜した時期だ。マー川島とかは見てた。
 で、今の年になって、本当に好きな映像作家は、
伊藤・溝口・成瀬、外国では、ヒッチ・ワイルダー・クルーゾーである。
ナルシス、スマソ。
435名無シネマ@上映中:03/09/16 22:59 ID:kTpbGY1i
「乱菊物語」観たが、極端にカット少な過ぎだなあ。
長回しは後半からはドラマ感が充実してくるからいいのだが、
前半は退屈で辛いものがあるなあ。
映画観なれてない人間でさえ、1回の鑑賞でほぼ画面の隅々まで
見渡せるので、繰り返し観る発見の楽しさがないな。(w
セットは戦前生畜にしては豪華だったが
ま、1回観れば充分だな。
436名無シネマ@上映中:03/09/16 23:03 ID:kTpbGY1i
訂正:「残菊物語」な。
正直「乱菊物語」(泉鏡花)のほうがタイトルいいと思ったが。w
437名無シネマ@上映中:03/09/16 23:06 ID:S+6SFoUZ
>>435
おいおい、それが「研ぎ澄まされた批評精神」なのかい?
お父さん悲しいよ。
438名無シネマ@上映中:03/09/16 23:14 ID:kTpbGY1i
こんなモンに批評精神が芽吹くはずもないだろ。
感が鈍いな。( ´,_ゝ`)プッ
439名無シネマ@上映中:03/09/16 23:16 ID:3aSSl1b0
>>435
>>438
目と脳が腐ってるな
440名無シネマ@上映中:03/09/16 23:26 ID:Gre5CgvE
激辛で見ればそうかものね。
アイロニカルなカキコで、
「見えない伏字」だけど、あなたの見識評価しまつ。連投スマソ。
アナタノライバルノコメントハ、コレカラアルハズ。前座はこの辺で。
441名無シネマ@上映中:03/09/16 23:31 ID:Gre5CgvE
あれま、乱闘は始まってたのだねw)
痴話喧嘩やってちょ。
442名無シネマ@上映中:03/09/16 23:59 ID:Gre5CgvE
>>395
anatanoiitaikotette,nanika?
443名無シネマ@上映中:03/09/17 00:01 ID:jTaRwVmO
>>442
映画は総合芸術ではありませんが何か?
444.......:03/09/17 00:02 ID:ewmXU7sr
>>404
 ちと遅レス気味ですが、私も『浪華悲歌』好きです。溝口作品は
ラストが最高ですよね。同じく『第三の男』を連想しました。
 尺数が短いのは検閲によるカットの影響も大きいと思います。惜しい。
445名無シネマ@上映中:03/09/17 00:17 ID:/0MjQz+j
>>443

>映画は総合芸術ではありませんが何か?

 私のような人間でも理解できるようなご説明を頂けると、
幸甚です。

446名無シネマ@上映中:03/09/17 00:31 ID:hgRa7Dew

映画は第七芸術だYO!
447名無シネマ@上映中:03/09/17 00:37 ID:jTaRwVmO
>>445
そもそも『総合芸術』自体が単なる言葉のレトリックに過ぎない。
文学、音楽、絵画、演劇、建築、舞踊あらゆるジャンルの『芸術』を引用、コラージュし得る
『第七芸術』としての『映画』、もうこの時点でアホさがにじみ出ていることに何故気づかない?
そもそも『映画』は『芸術』ではない。仮に先の論に則って映画=『芸術』とすれば、では文学
は果たして『芸術』なのであろうか?否、そんな筈はない。映画=文学ではないからだ。
どぅーゆーあんだすたん?
448名無シネマ@上映中:03/09/17 00:50 ID:ORSMRGYL
>>445
443みたいな一言腐しに、まともに説明を求めてもムダでしょ。
クソ真面目にレスをすれば、これは、映画は音楽やら演劇やらの、
さまざまな要素の総和として存在しているのではなく、逆に、
それらの各々の要素は、映画固有の表現に奉仕するためにのみ
存在するという考え方を表すのに、よく使われる表現です。
つーか、紋切型としても、かなり古い方ですな。腐しにしても、これを
今更持ち出すのはセンスがない。
まあ、>>443みたいのは、それをオウムのようにくり返すのがせきのやま
だと思われるので、相手をせずともよかろうかと。
449447:03/09/17 00:58 ID:ORSMRGYL
>>448
あらま、間が悪い。真面目にレスしてたのねw
でもやっぱり脊髄反射レスには違いないね。
少なくとも>>394のリアクションとしては不適当。
450449:03/09/17 01:01 ID:ORSMRGYL
スマソ、私は448で、批判の相手が447です。
逆になってしまった。
451名無シネマ@上映中:03/09/17 01:21 ID:MZtmUXH3
<<447
>仮に先の論に則って映画=『芸術』とすれば、では文学
>は果たして『芸術』なのであろうか?
>否、そんな筈はない。映画=文学ではないからだ。
>どぅーゆーあんだすたん?

バカバカしいから、中学校の数学で示す。

映画∈芸術、
文学∈芸術、
映画∩文学であっても、映画≠文学なのだよ。
わかるかなあ、わからないかもなあ。バカたれ。
452名無シネマ@上映中:03/09/17 01:57 ID:jTaRwVmO
>>451
( ´,_ゝ`)プッ
>文学、音楽、絵画、演劇、建築、舞踊あらゆるジャンルの『芸術』
この一文で既に、『芸術』は、文学∩音楽∩絵画∩演劇∩建築∩舞踊∩映画であると判断がつく筈なのだが。
>そもそも『映画』は『芸術』ではない。
で、映画は『芸術』ではないと。なぜなら『芸術』は『映画』のいくつかの要素を抽象したものに過ぎないから。
>仮に先の論に則って映画=『芸術』とすれば
文学=音楽=絵画=演劇=建築=舞踊=映画=芸術。そんなことはないよな。だって
>映画=文学ではないからだ。
453名無シネマ@上映中:03/09/17 02:50 ID:IIGpV2Kp
このへんの話になると生活板なんかの普通の主婦が立てたスレなんかのほーが
ずっとレベル高いね。
みなさん芸術論、つーか芸術を語ることは苦手ですか?
454名無シネマ@上映中:03/09/17 02:54 ID:jTaRwVmO
語り得ぬものには(ry
455名無シネマ@上映中:03/09/17 03:10 ID:IIGpV2Kp
レスはやw
456名無シネマ@上映中:03/09/17 04:55 ID:PiFIawqy
戦後の溝口は、撮るべき主題を見出せず、成功といえる作品はなかったが
「雪夫人絵図」だけは溝口の耽美的な傾向を見ることができる貴重な作品である。
457名無シネマ@上映中:03/09/17 07:01 ID:25jl6jyS
>>447,>>452
あたま悪!
言ってることが短絡的かつめちゃくちゃ
458名無シネマ@上映中:03/09/17 08:24 ID:T3Zy//PR
>>451
> 映画∩文学であっても、

なにそれ…




459名無シネマ@上映中:03/09/17 10:06 ID:hgRa7Dew
昨日、「残菊物語」観たモンだす。
あのあと、「祇園の姉妹」観ましてん。
オレ的には「祇園」の方が良かったな。
ベルはやっぱまだ十代だから、演技はまだまだだなあ。
なんか小賢しい子役観てるみたいで。w
同年代で較べたら、そりゃ遥かに天才的な女優なんだろうが。

で、「浪華悲歌」加えた戦前3作の楽しみ方がなんとなく分かったワケだが
やはり発表順に観てゆくのが一番良いと思う。
とくに「祇園」の後に「残菊」なんか観たりすると
その悲劇的な古典性に感動するんだろうな、と。
先に「残菊」観たんで、作品の揺ぎない安定感が煩わしかったんだよね。

ま、「祇園」、これは車中撮影までありーので、
とりあえず批評に耐え得る作品だと思いましてん。(w
460名無シネマ@上映中:03/09/17 19:44 ID:ZP2LIoIK
自明である。
シークエンシャルに、年代に沿って見るのがベスト。当たり前じゃんか。
それが、古典ではできない。前の作品レリースまで、待てってからか?。
何を今更?の議論だ。溝口の評価だけは正論だ。
461名無シネマ@上映中:03/09/17 20:26 ID:SgakFb8L
一言だけ。
>>451
ひどいけど、中学生程度の形式論理は、一応クリアーとしよう。
>>447>>452
コメント不可。クレージーだ。自分の考えを先ず整理しなさい。

双方に言いたい。スレの恥になるような事、今後はヤメレ。

>>451
意味不明な文章(>>447)に辟易したので、ショートカットしたのだろ。
でも、集合論など今後、安易に使うな。数理への冒?だから。
462名無シネマ@上映中:03/09/17 21:35 ID:duQUa4N6
ゴダールが、「ゴダールの映画史」という作品で、日本映画では、唯一、「近松物語」を取り上げ、「日本映画の最高傑作」と呼んだという記事を見た。
この映画、観た人いますか。ゴダールは、先般来日の折、天皇と会見し、「雨月物語」が一番好きだといっていたような。
「近松」が、「最高傑作」かどうかは、別として、「雨月」ばかりがもてはやされる海外評価に一石を投じたものとして、嬉しい。
463名無シネマ@上映中:03/09/17 21:44 ID:/hCbmnZM
>462
最近は「残菊物語」も評価高いようですよ。
たしか昔は欧米に紹介されてなかったのですよね?
464名無シネマ@上映中:03/09/17 22:07 ID:duQUa4N6
おお、「残菊」も評価が高いのですか。「残菊」こそ、最高傑作と思っているが、何しろ、画質は悪いし、ロングショットで、役者の顔も判然としないから、外人さんには、とても分からんだろうと思っていた。
本当なら、幸せです。外人も観る目を持って来ましたね。
465名無シネマ@上映中:03/09/17 23:48 ID:SgakFb8L
おいおい、ゴダールなんかどうでもよい。教条だけの映画オンチなど出すな。
ゴダ−ルに啓蒙されて、先立つ日本映画を観るのかよ。冗談じゃねえ。
日本映画は総体としては、米欧よりおつるが、同じ地平で議論せにゃあな。

前にもした議論。もう一度、やろう。
但し、一作きりだ。コメント不要、なしでやろう。
****溝口の最高傑作は何か?。一本だけ述べよ***************
 俺は、絶対「西鶴」だ。
ヌーベルバーグがどうたらでなく、自分の見識だけで一作だけを選んだ。
スマソ、テッカイ。一行コメントはしたいし、しましょ。
466名無シネマ@上映中:03/09/18 00:11 ID:btkvT6Jf
別に日本映画を見るきっかけがゴダールであっても構わないと思うし、
黄金期の日本映画が総体として欧米に引けを取っているとも思わない。
こういう言い放ち方って、全然カコヨクナイ。
467名無シネマ@上映中:03/09/18 00:18 ID:VZqPDdK8
うん、泥臭いのは認める。
468名無シネマ@上映中:03/09/18 10:40 ID:2dMhYDfA
溝口ほど現役時代に低空飛行続けた映画監督いないだろうな。
日活向島時代は会社側が監督・俳優を大粛清したので
当時の小使いにも等しい助監督から、まぐれで監督になれたものの
1年間に10作もの駄作を出し続ける。(w
しかし、関東大震災を機会に撮影所は京都に移り、溝口はさらに
スランプ期に入る。(w
溝口の名声を高めたのは、「紙人形春の囁き」からだと言われる。
↑遅すぎ。(藁
469名無シネマ@上映中:03/09/18 11:05 ID:2dMhYDfA
溝口は悪い日本映画の見本だよな。(w
戦前の作品観るかぎり構図が甘いし、やっぱカメラは下手糞。
シーンの善し悪しにかかわらず、長回しなんかやるもんだからだれる。
編集技法の未熟さから、思わぬ稚拙な絵を見せ付けられることも多々ある。
作品は自然と主情的になりがち。
海外の評価もあるとはいえ、まずエキゾチシズムな趣味の範囲だと思われ。(藁
470名無シネマ@上映中:03/09/18 19:30 ID:btkvT6Jf
ビデオで「祇園囃子」を見たので、その感想を。
長文なので、ウザイ方はどうぞスルーしてくらはい。

 テーマは、今の世で生きるということは、商売であり、
結局売り買いされるのは己の魂や誇りに他ならないという
普遍的で「現代的」なものだ。俺は営業やって暮らしているが、
こういう世界がようやく身にしみてわかって来た。

 冒頭、祇園の町並みが、若尾文子の歩みを追って示される。
彼女は明るい表通りから何度か角を曲がって、奥まった場所に
ある小暮美千代の置屋にたどり着くのだが、彼女が四角い町並
みに従って直角に方向を変え、それを追うカメラも直角に切り
替わるたびに、なにか画面を単純だが有無を言わせない、残酷
力が走り抜ける気がする。ショットが変わるたびに、若尾文子
は一歩一歩、抜き差しならぬ時空間にますます入りこんで行く。
上で荒らしがエキゾチズムだの主情的だのとのたまっているが、
的外れとしか言いようがない。

 で、例えば映画では、浪花千栄子や菅井一郎みたいな人物が、
悪役として徹底的にリアルに描かれるのだが、彼らは決して
不自然にデフォルメされてはいない。例えば黒澤ならば、もっと
極端に醜悪な人物に仕立て上げるのだろうが、溝口の態度は違う。
俺は仕事柄、二人のような奴らに日常的に出会っている。特に
菅井一郎演じるオヤジに背格好も態度もそっくりな奴が取引先
にいる。結局、彼らは厳しい世界でそのようにして生きてきて、
現にそのように生きているというだけなのだ。溝口は、それを
そのまま提示しているだけで、価値判断はない。ただ、彼らの
接待を受ける役人だけは別で、彼だけは意図的に醜悪に描かれ
ている。映画の最後の方で、小暮美千代がとうとう彼の情婦
になることを決心して訪れると、すでに布団をしいて横たわ
っているという、何の風流もない寒々しい描写。簡潔で残酷な
シーンだ。小暮美千代が足袋を脱ぐシーンの切なさ、残酷さ。
471名無シネマ@上映中:03/09/18 19:31 ID:btkvT6Jf
(上の続き)
 で、この映画の中で特に突出したシーンというわけでは
ないのだが、小暮美千代が浪花千栄子を訪れて、若尾文子の
衣装代を用立ててくれるよう頼む場面の最後で、浪花千栄子の
了解を得て安堵した小暮美千代が、無意識にお茶をググっと
飲み干すという演出がある。それはさりげないもので、カット
尻の短い演技なのだが、舞妓の世界の師弟関係という、持ちつ
持たれつで、その実残酷な力関係が、こういうさりげない動作
にまで染み渡っている。おそらくこういう演出は、当時でも
溝口以外の誰にも出来なかっただろうし、今では到底不可能
だろうと思う。
 結局、問題は映画お決まりのテーマ、暴力に帰着するのだが、
この暴力は、突発的に起こって強引に被害者の財産や魂を奪う
のではなく、むしろ被害者が進んでそれらを差し出すように
仕向ける何かなのだ。暴力はむしろ、それに従うものには、
ポンポンと肩を叩いてねぎらいの言葉の一つもかけてくるもの
だ。もちろん、暴力を振るう方も結局は被害者だ。浪花千栄子
と菅井一郎もそうなのだ。
 で、エンディングにはホロリとなったが、どうもそれまで
積み上げてきた緊張感に比べると、ちょっと甘いという気が
しないでもない。さっきちょっとググってみたら、どうやら
溝口は若尾を悪女にしたかったらしい。もしその通りの映画
だったら、もっと凄味のある映画になっただろうから、残念
という気もするけど、俺はこのエンディングも好きだ。田中
良男が置いていったアイスキャンデーを捨てに外に出た若尾
を、同期の舞妓らが言葉少なげに励ますシーンの優しさも
好きだ。あの暗い路地を抜けた奥ではぜる線香花火。俺は
この映画は基本的にはハードボイルドと思うが、こういう
抒情も天才的だと思う。

最後まで読んで下さった方、アリガトン。
472名無シネマ@上映中:03/09/18 20:59 ID:dFPVG/kK
<<470-471
熱い想いは十分に伝わった。評価でつよ。
長文もウザクない。ビビットだ。迫力もある。褒めまつ。
 ちなみに、
<<404
を参照されたし。モティーフが同じで、
よりスマートだと思うが、多分。
473名無シネマ@上映中:03/09/18 22:41 ID:AjZtFb5a
『河内山宗俊』、16ミリプリントということが大きいのでしょうが、画面が
極端に暗くて、一体何が映っているのかろくにわからない場面もしばしば。
人物の判別も困難だし、台詞はノイズの嵐で半分も聞き取れない。
もうこれは作品としての評価以前の問題でしょう。同じ16ミリでも、
シネマ下北沢やユーロスペース程度の小さな劇場で映せば違うのでしょうが、
映写機からスクリーンまでかなりの距離がある新文芸坐でこれを上映するのは、
ある意味無謀です。何人もが途中で耐えられなくなり、途中退出していましたが
それもやむを得ないと言うか、ある意味それが普通の反応でしょう。
戦前の映画は洋邦含めればかなりの本数を見ているつもりですが、ここまで
劣悪なプリントは初めて。これには参りました。
とにかくもう少しまともなプリントか、修復されたDVDなどで見直さない限り、
この作品は評価のしようがありません。
しかし若干16歳の原節子様は、そのような最悪のフィルム内においても
光り輝いておりました。ノイズだらけのサウンドトラックから、あの原様の
聞き慣れた声が聞こえてくるのには、感動を覚えずにはいられませんでした。
474名無シネマ@上映中:03/09/18 23:17 ID:FRxEmI5a
>>473
スレ違いだが、
20年前近くに前進座がやった回顧上映ではまともなプリントだったと思う。
あのプリントは前進座が持っているのかな?
475名無シネマ@上映中:03/09/19 00:07 ID:quNILEa2
先進座は今も、吉祥寺にあるの?
俺は、10年間、九州だから、NFCの現状も何も知らないんだ。
悲しい現実がある。
476名無シネマ@上映中:03/09/19 01:24 ID:aLGLIP06
そうです。今も吉祥寺です。吉祥寺の前進座で見ました。
http://www.zenshinza.com
477名無シネマ@上映中:03/09/19 13:31 ID:flXyPP8r
>473
1年以上前かな、時代劇専門チャンネルで放映された
山中3作が状態良好ですた。
中でも「人情〜」はデジタルリマスターの完全修復ですた。
478名無シネマ@上映中:03/09/19 16:50 ID:wh6jmxcp
>>427
遅レスでスマソ。
成瀬の映像では、溶暗溶明、ディゾルブ、移動、パンを
ケースバイケースで自在に選択、駆使している。
「めし」から「妻」の時代は、溶暗溶明で場面転換している。
ワイプは使わない。ディゾルブもかなり抑制している。
ゆったりとしていて、人物の内面が味わい深く描かれている。

では何故、小津はすべてをカットで繋ごうとしたのか?
捨てショットを入れるくらいなら、フェイドの方がスムースは自明。
まーあ、それでも漏れは見てきたのだから、小津マジックに釣られ
たのだろう。捨てショットはシィークエンスを丁寧にならべるという
意味なら、誤りのモンタージュといえまいか。それ故、アドホックで
気障な画面が挿入され、観客は不快感や映像段差、そして
息苦しさを感じてしまう。長文スマソ
479名無シネマ@上映中:03/09/19 17:25 ID:ZyzQpAck

「残菊」の名コンビ花柳章太郎と森赫子の出演作
「五重塔」をこの前FCで観た人、感想キボンヌ。

480名無シネマ@上映中:03/09/19 19:15 ID:kCEOh4JE
>コタンの口笛

・・いい映画だと思っていたが、成瀬だったのこれ?!
先日視聴しました。北海道の貧しい人々の生活を描いていました。
人々は貧しくとも、凛としておりました。非常によかったです。
・・これが、成瀬作品だと気づかなかった(途中から見たのでわからなかった)不覚を恥じます。

私は>>273で書き込んだものです。諸賢のレス拝読致しました。御礼が遅れまして申し訳ありません。
>「近松物語」が、最適かと。

というご意見に従い、ビデオ屋を見ましたが・・なかったです。いずれ、見ます。


481名無シネマ@上映中:03/09/20 17:09 ID:HnI3H05E
>470 471

熱き感想文、拝読。この作品の叙情性と優しさは、比類ないですね。木暮が、茶を飲み干すという演出は、何度も観た私も気付かなかった。今度注意して観ます。

>478

小津の捨てショットっていうんですか、気障で、息苦しくて、貧乏臭くて、堪りませんわ。その点、サイレント作品は、字幕が繋いでくれるので、あまり抵抗感がない。
482名無シネマ@上映中:03/09/20 18:15 ID:LDolMULy
捨てセリフをもじって、捨てショット。
これは、私のオリジナルではない。
双葉先生の名レトリックのパクリでやんす。
483名無シネマ@上映中:03/09/20 18:20 ID:HnI3H05E
469は、悪意の書き込みと思うが、溝口映画の画が甘いという感想は、全く的外れではないと思う。
溝口演出では、役者はやたらと動くし、それに合わせてキャメラも動くから、画面には、やたらと色々なものが映る。
当然構図は、常に均正美を保っているわけではなくて、均衡したり乱れたりを繰り返す。
そういう画のあり方が、堪らなくエロティックだ。鳥肌が立つ。
484名無シネマ@上映中:03/09/20 19:26 ID:LDolMULy

蚊柱の論理というの?
蚊はランダムに舞うようだが、
その動きはデタラメのようでいて、
全体の秩序は維持されている。生物学でいうパラロジーっていうの?
ランダムなようで、全体が整序、構成されている。

全てが計算つくされて構成されてはいない。ジャズみたいな即興性もある。
カオスを通した秩序形成が、溝口演出にはあるようにも思う。
それが醍醐味であり、計算にプラスされた創発特性がある。
つまり、
1+1=2+αとなる。このαこそが、最大の魅力でないの。
不均衡の中での、均衡が素敵だ。
485名無シネマ@上映中:03/09/20 19:38 ID:imye5GSF
>>483
>役者はやたらと動くし、それに合わせてキャメラも動くから、画面には、やたらと色々なものが映る。
>当然構図は、常に均正美を保っているわけではなくて、均衡したり乱れたりを繰り返す。

それこそが映像というメディアでのみ実現できる動的な構図だよな。
小津みたいな静的な構図は勿論素晴らしいけど、映像という観点からすると
かなりお門違いの方法論のように思える。
486小津の誤り:03/09/20 20:13 ID:LDolMULy

自分のスタイルに拘って、抜き差しならない自縄自縛に陥った。
フェードを使えば楽になるのに、スタイルを堅持する為、
結局、袋小路をブレークスルーできなかったね。自業自得だ。連投スマソ。
487名無シネマ@上映中:03/09/20 20:23 ID:HnI3H05E
>484

>1+1=2+αとなる。このαこそが、最大の魅力でないの。
不均衡の中での、均衡が素敵だ。

そう、これが言いたかった。危うさを交えながら進行する画面構成、生成していく映像の美学だ。役者の動きも、そう。
計算され尽くしているようでもあり、即興的でもある。スリリングだ。何度観ても、新しい発見がある。
そこに、プラスαの魅力がある。
488名無シネマ@上映中:03/09/20 21:16 ID:uPuc2BMF
 皆さん、溝口ファンなのは結構だけど、ある映画監督の
方法論で別の映画監督の方法論を裁くのって何の意味も
ないですよ。
 私は溝口も成瀬も小津も好きだが、たしかに小津が
嫌いな溝口、成瀬ファンもいるだろうというのは分かります。
 でも、小津が「スタイルを堅持するため」に限定された
スタイルを持つようになったというのは皮相なばかりか、
本末転倒な説だし、私は挿入ショットも含め、小津の
ショットを息苦しいとも気障だとも感じたことはありません。
あえて言えば、風景ショットも人物のショットと同じくらいの
必然性をもって存在しているのであって、小津に「捨てショット」
なるものは存在しないと思います。小津の映画に働いている
力学は、溝口と成瀬のそれとは完全に異質なものだと
思います。もちろん、溝口と成瀬の映画も互いに異質な
ものであることは言うまでもありませんが。
 まあ、このような議論はどうしても主観どうしの水掛け論に
なってしまうし、スレ違いなので、これ以上の小津の弁護
はやめておきますが、私が気になったのは、小津が貶されて
いることそのものではなく、ある限定された視点から、別の
何かを褒めたり貶したりする態度が、あまりに貧相に思えた
ことです。別に小津が嫌いで溝口が好きなのは結構ですが、
自分の趣味に合わぬものは黙ってスルーするのが大人の
態度と思いますが。
489ERROR:03/09/20 21:23 ID:07/Qt4Oi
>>486
なぜ、フェードなどにそんなに拘るのか理解できない。
小津はそんなものを使わないほうが彼の感性にしっくりくるので使わないだけ。
別に自縄自縛に陥っているわけではない。
小津スタイルはさっぱりして気持ちよく見れるけど?
490名無シネマ@上映中:03/09/20 21:35 ID:zEXdwy7T
>>489
お尋ねしたいが、小津は何故溶暗を排除されたのかしら?
とても不思議でした。技術的な話題です。
小津の専門家にお聞きしたかったので、教えてください。
491名無シネマ@上映中:03/09/20 21:42 ID:zEXdwy7T
古今東西、あの時代、フェードをしようしなかったのは、
小津だけです。欧米、日本も含めてね。しかとした、理由があるはずです。
感性にあわないでは、説明にならぬ。
492ERROR:03/09/20 21:55 ID:07/Qt4Oi
>>490,>>491
489に書いた理由です。
同様、小津が平気でいわゆる映画文法を無視して逆目線をとるのも(これも欧米、日本を含めてまず普通の監督はやらないが)
同じ理由です。
映画とは突き詰めるところ、監督の趣味あるいは感性を観賞するものだと思います。
現在では趣味のある監督が本当に少なくなりましたが。
493名無シネマ@上映中:03/09/20 22:08 ID:uPuc2BMF
>>791
逆説を弄するようですが、もし根本的な答えを求められるので
あれば、小津がなぜフェードを排除したのかを問うのではなく、
大多数の映画において、なぜフェードが使われるのか、
この単純な光学的な細工が、物語上の句読点として、なぜ
効果的に機能し、広く普及してきたのかを真剣に考えるべきで
しょう。
 小津にせよなんにせよ、「排除されているもの」を軸に何かを
考察するのは、必ずツマラン分かりきった結果しか産まんでしょう。
 あなたの問いから逃げようとして、こう言うのではないです。
ただ、もしこの議論を続けるのなら、こういう視点が必要だと思
ったまで。

494名無シネマ@上映中:03/09/20 22:12 ID:HnI3H05E
「浮草」を再見した折、この作品は、小津のカラー作品では、非常に完成度の高いものだと思った。
しかし、同時に、気障ったらしさにうんざりした。又、人工の密室に閉じ込められたような、息苦しさを感じました。
あまり、技巧的になり、下手に完成度が高いと、音楽でも映画でも、密室的になりますよ。
そこに、小津監督が、趣味性のドつぼにはまった印象を受けます。
495ERROR:03/09/20 22:26 ID:07/Qt4Oi
「浮草」はカラーのリメイクも良いが、元の「浮草物語」の方が余韻が深いですね。
でカラーの方だけど、「趣味性のドつぼにはまった印象」を俺は受けないのでこれはいかんともしようがないです。
496名無シネマ@上映中:03/09/20 23:04 ID:zEXdwy7T
漏れは小津の前景と後景のショットの捌きは凄いと思う。
カットだけで繋ぐと、ある種ピュアな精神が横溢する。でも彼の主観論だ。
 自分のスタイルに固執するあまり、なんでこんなに無理するの、
と率直に思った。「スタイル」を追求するあまり、もはや後戻りが
出来なくなっちまった。ミイラとりがミイラの図式となった。
 このために、画面が胃にもたれる赤飯のように重たくなり、元来、
運動神経ゼロの監督が、ヨタヨタモタモタしているのが、可笑しくも辛い。
哀れだ。当然、映像には緩急のリズムは肝要だが、胸突き八丁ばかりだ。
 もう一つだけ、スタイルに拘った為、彼の映像の世界観が狭隘となった。
スケールが矮小化されテーマも制約された。小津の才を考えると、
自業自得であるが、お気の毒ではある。
497493:03/09/20 23:22 ID:uPuc2BMF
うーん、流れによっては面白い議論ができそうだと思って
いたんですが、ただ自分の偏狭な印象をわめきまくるだけじゃあ
話になりませんな。残念。
まあ、ある映画監督とスタイルとの関係って考えると面白いんで、
考えがまとまったら、あとで孤独にカキコしますわ。
498名無シネマ@上映中:03/09/20 23:30 ID:zEXdwy7T
うん、是非書いてください。
漏れもあなたの問い、
「何故、溶暗が多用されたか」には答えていないけん」。
499名無シネマ@上映中:03/09/20 23:39 ID:AQBy9wN0
イマジナリ−ラインの無視は意図的な演出法だよ。
小津は映画技法の限界を自らの作品を賭して提示し続けたところが
凄いやね。
これらの作品を観て不自由を感じる時、観客は映画手法の不便さを
実感しているのと同じことなんだな。
こんな貴重な映画監督は小津くらいなもんだろ。
あと、フェードについて言うと、小津は基本的にカットつなぎの監督だーね。
趣味性ではなくて、飽くまで技法にこだわった結果なんだな。
これほどまで非人称性カットが多用される映画を果たして
「映画」と名付づけてよいものなのか?
こんな問いをする監督は小津以外におるまいて。(w
500ERROR:03/09/21 00:12 ID:Xc8XRiIz
>>496
映画は監督の主観ですけど?
「スタイルに拘った為、彼の映像の世界観が狭隘となった。スケールが矮小化されテーマも制約された。」?
言っていることの意味がわかりませんが?
>>499
小津を評価しているのはわかりますが少し質問です
「映画技法の限界」ってなんでしょう?
「飽くまで技法にこだわった結果」ではなくて自分の感性にこだわった結果だと思いますが?

501名無シネマ@上映中:03/09/21 00:22 ID:LL5czxTH
>>494
> 又、人工の密室に閉じ込められたような、息苦しさを感じました。

「浮草」は内容もさる事ながら、
ロケ(家)とセットの連携がうまくいってないから息苦しいんでしょ。
ああいうロケ地だから、石垣に囲まれた階段をトントントンととか、
床屋を見下ろしたり、見上げたりするシーンがあっていいはずなんだけど、
ご覧になった通りの室内劇、セットで誤魔化してるから。
役者とロケがうまく噛み合ってるのって、船と川口と若尾のシーンくらい?

もっとロケ増やせばいい感じになったと思うんだけど、小津はロケ嫌いだしね。
ただ、役者がいいからあの映画は好きだ。

そういえば、溝口や成瀬はロケうまいねえ。いかにもって感じでもなく。
502名無シネマ@上映中:03/09/21 00:34 ID:oflK8ahv
>>500
ご批判は受容しますが、勝手なトリミングをしないで、
文脈に沿って、個別具体的にカキコして下さい。
逃亡するつもりはないですのでw)
503名無シネマ@上映中:03/09/21 00:37 ID:Q6fcePxS
リメイクされない→→万人に受けないからヒットしない→面白くない

溝口映画は面白くない
504名無シネマ@上映中:03/09/21 00:51 ID:oflK8ahv
雑談。スレ500を超えましたが、
いつも、こんなにハイスピードなのですか?
505名無シネマ@上映中:03/09/21 01:14 ID:PAprffs9
溝口作品では、役者も「反射」して演技するけれど、キャメラも猛烈に「反射」して、「演技」してくれる。
しかも、大袈裟でなく、それとなく。宮川キャメラマンが言った「キャメラも演技するんや」という凄み。
役者の心理に合わせて、寄ったり、引いたり。極め付けは、「赤線地帯」で、三益愛子が、子供に縁切りされるシーン。
息をのむド迫力だ。
506名無シネマ@上映中:03/09/21 01:37 ID:PAprffs9
>501

「浮草」の息苦しさですが、室内セットとか、そういう条件よりも、余りに「円満」に完成されていて、その「完成された円満性」に息苦しさを感じるのですよ。
技法精錬の見事なのは認めます。しかし、ああいう完成度とキザッたらしい趣味性は、所詮、「不能の老人の不毛の耽溺」という印象です。人工性の極致というか。
サイレント版の方が好きですね。
507名無シネマ@上映中:03/09/21 01:47 ID:oj8mCkeX
しかし、ここで溝口を褒めて小津貶してる人たちって、感性も言葉遣いも
妙に似てますな。キモチ悪い。
いや、自演っていう意味じゃありませんが。
508名無シネマ@上映中:03/09/21 01:54 ID:Q6fcePxS
溝口厨は黒澤も大嫌い
509名無シネマ@上映中:03/09/21 02:01 ID:aclsaW7G

溝口作品って、映画以前に演劇的技法で充分こと足りてるよな・・・(w
510名無シネマ@上映中:03/09/21 02:05 ID:oj8mCkeX
>>509
またお馬鹿さんが一人。。。
褒める方も貶す方も今夜はレベルが低いね。
511名無シネマ@上映中:03/09/21 02:18 ID:aclsaW7G
↑と煽ることが精一杯の>>510であった。(w

悔しかったら、褒めず貶めず何か語ってみ。( ´,_ゝ`)プッ
512名無シネマ@上映中:03/09/21 02:26 ID:oj8mCkeX
うん、単なる煽りです。つーか、あなたの発言にはマジレスする
価値がありません。相手してあげてるだけ感謝するよーに。
ところで、顔文字使う奴って、かえって必死さがまる見えだよねーw

あーヒマだ。
513名無シネマ@上映中:03/09/21 08:03 ID:LL5czxTH
>>505
> 極め付けは、「赤線地帯」で、三益愛子が、子供に縁切りされるシーン。
> 息をのむド迫力だ。

あれすごいよな。
「なにぃ!」って息子の胸ぐらつかむところの寄りとか、
「汚い!」って母親突き飛ばすところとか、
パッと切り替っての息子を追いかけるカットとか。観ててドキドキするよ。

その後狂うシーン、みんな集まってくるところも凄い。
あれ、何度も何度もテストしたんでしょうねえ。役者は辛いでしょうねえ。
514名無シネマ@上映中:03/09/21 08:07 ID:LL5czxTH
>>509
成瀬や溝口の映画では、映画的技法はそれ自身が主張するものではなくて、
作品内容を表現するためのものだから、ボンヤリ観てるだけじゃ分からないよ。
まあ、普通の鑑賞態度としては"ボンヤリ"で十分だけれども。
515ERROR:03/09/21 12:44 ID:Xc8XRiIz
>>502
べつにトリミングしていないけど?
500に書いたとおりの質問です。
俺には小津が無理しているように見えないし、
自分の感性に基づいて好きなことを好きなようにやっいるようにしか見えない。
516名無シネマ@上映中:03/09/21 15:38 ID:BKymVYdW
小津作品の厚田カメラマンはスライドっぽくて面白いね。
もともと絵としてはフレームの外側への広がりが全く感じられないし、現実離れしてる。
カットのつながりなんて最初からないみたい。

宮川カメラマンは空間、奥行きを見事に表現してるからどうしても時間、空間的な
つながりをちゃんと持たないと変に見えるけど。
小津とは相性がよくなかったと思う。
517ERROR:03/09/21 16:10 ID:Xc8XRiIz
小津さんはカメラをのぞいて、「その茶碗1センチ東京より、その急須、3センチ鎌倉より」などと指定して
カメラをギュッと留めてしまうんだから、厚田カメラマンはカメラマンというよりはカメラオペレーターに徹していたんだと思うよ。
518名無シネマ@上映中:03/09/21 17:06 ID:pocOU2kh
カメラマンとオペレーターって、どう違うんだ?
519名無シネマ@上映中:03/09/21 17:31 ID:oj8mCkeX
>>517
 どうも言葉と事実両方に混乱があるような。
 まず、撮影監督とカメラオペレーターの分業っていうのは欧米の
やりかたなんだけど、つまり、撮影監督は照明も含めた全ての
画面設計の責任者であって、ユニオンの取り決めによって、
この人が実際にカメラをオペレートすることは禁じられていて、
別にカメラオペレーターという役職が存在するということ。
 で、これで行くと、厚田氏はフレームの決定権はなかったが、
照明のコントロールについては完全に任せられていたというから、
オペレーターが小津、撮影監督が厚田氏という例えの方が
近いようにと思う。もちろん本番でカメラ廻したのは厚田氏
だけれどもね。
520名無シネマ@上映中:03/09/21 17:44 ID:PAprffs9
>513

「赤線地帯」の縁切りシーンは、この映画の数少ないロケシーンだけど、凄いよ。
尺数はどの位だろう、短い。カットも数回。
最初、ゆったりしたテンポで会話進行。急に変調。三益が息子の胸ぐらつかんで、キャメラがぐっと寄る。
突き飛ばされた三益の倒れ方の怖さ。
ぞっとしますけど、これだけの変調を苦もなく簡潔に演出してしまうのが、溝口の凄いところ。
521名無シネマ@上映中:03/09/21 19:32 ID:g+IIkF5k
それ、私も私以外の方も、別件でカキコですが、
ハードボイルドなタッチの描写と見るのは間違いですか?
乾いた感傷といってもよいですが、、。可能ならご意見乞いたいです。
522ERROR:03/09/21 21:27 ID:Xc8XRiIz
ここで書いたのは欧米風な言い方ではなくて、極端に言えばカメラ機会を扱うだけの人という意味です。
日本のカメラマンは普通、監督のつける芝居をみて、監督の指示も下に、自分でカメラアングルを決め照明のコントロールなどフレームに映る絵の設定を決めますが、
小津さんなどは(市川さんなどもそうですが)その後で自分でカメラを覗いて、気に食わなければ自分でカメラアングルを変え、
物の設定位置とか、時には照明にまで口を出します。
でそういう風にされるカメラマンは大抵「いやー、俺はカメラマンじゃなくて、単なるカメラオペレーターだよ」といいます。
523名無シネマ@上映中:03/09/21 22:16 ID:g+IIkF5k
>>552
それはやはり、ヘンだよ。監督の越権です。分業システムの自己破壊だ。
監督がいちいち横で、ルーペを覗くなら、自分で撮影すればよい。
一般論では、撮影キャメラマンが高さ確認のために監督をお呼びして、
確認すれば済む事。監督自らがそれを蹂躙したら、撮影サイドはゲッソリだ。
やってられない。小津が専門家を使えなかった証左ですね。
現場では、キャメラとライティングなら、
コラボまたは、バトルはありますがね。それを束ねるのが監督の手腕。

ただ、編集だけはフィルムが好きな監督なら、
編集室でのあれやこれやはあるでしょう。それは、あって当然です。
切ったシーンの復活もあろうし、それが全体ラッシュの後でもね。
ま、今や、デジタル化の時代だから、かなりの差異はありましょうが。
524名無シネマ@上映中:03/09/21 22:32 ID:oj8mCkeX
>>523
アンチは結構だけど、しつこ過ぎます。
溝口でも黒澤でも、スタッフ泣かせの我がままなんて幾らでも
あるでしょ。
小津に何か恨みでもあるのかね。このスレの人たちは。
525ERROR:03/09/21 22:32 ID:Xc8XRiIz
>>523
越権と言われてもこれは事実です。小津、市川、黒澤などもそうでしょう。その反対の対極に溝口のような監督もいますが。
いづれにせよこうでなければならないという撮影形態はないわけで、各監督が自分の撮影しやすいように隊を組めばいいわけです。
(自分の撮影しやすいように隊を組めるのは名匠の特権ですけどね)
526名無シネマ@上映中:03/09/22 01:09 ID:w56AozsZ
ウン、趣旨は理解したつもりデツ。>>525
事実なら、多分事実でしょうから、存在するものは否定できません。
ただ、いわゆる**組という組織論からすれば、
スペシャリストを尊重すべきで、
そのようなマネージメントは、私の感性からすれば、
大きなお世話でしょうが不快デツ。
527名無シネマ@上映中:03/09/22 01:38 ID:f7c7I06Y
>>526
実際の小津組のスタッフワークについて、どれほど
ご存知なんでしょうか?
例えば厚田氏のインタビュー本を読めば、あなたの
批判がいかに的外れかは明らかだと思いますが。
小津が嫌いなのはわかりますが、又聞きの情報で
早急に何かを決めつけるという態度は、あまりに稚拙
だと思います。
528名無シネマ@上映中:03/09/22 02:56 ID:f7c7I06Y
 小津と成瀬について、この場を借りて考察してみたい。
 フォルムの問題はひとまず置いておこう。
 まず、小津と成瀬の人物の造形と演出を比べてみる。

 成瀬であれば、ある人物とはその出自と、その歴史
そのものだととりあえず言っていいかと思う。まあ
これは、成瀬に限らず、多かれ少なかれ大抵のドラマに
当てはまる言葉でもあるのだが、成瀬はこのテーゼを
見事に映画的に結実させた数少ない一人だと言うことは
できる。成瀬の映画空間ほど出身地不明の風来坊に縁遠い
環境はない。登場人物は端役に至るまで、その社会的、
経済的な環境と、その中でどう生きてきたのかが、
最初の一瞥で分かるような造形がされている。そして、
それぞれの人物の転変=歴史が、そのまま映画の物語
と一致している。

 大抵その転変=物語はペシミスティックで、結末は
現状の肯定か諦念か悲劇かであって、主人公の主体的な
努力が新しい展開を生むといったカタルシスはまず
あり得ない。

 感動を生むのは、登場人物たちにこうしてやり切れぬ
までに蓄積された歴史が、彼らの表情や立ち振る舞いに
刻む陰影である。その極北が「浮雲」だと言ってよい
だろう。高峰秀子も森雅之も、戦時中の己の歴史に裁か
れるかのように、ゆっくりと、しかし有無を言わせぬ
足取りで滅びてゆく。

続きは(たぶん)明日。
529原節子:03/09/22 16:37 ID:EgF4Sl2C
先日、馴染みの喫茶店「井川」でコーヒーを飲んだらウンコがしたくなったんです。       
店内は、女性は私一人で、あとはみんな一目で映画好きのデブヲタと判る男性です。
30代の男の人が、私の太いふくらはぎをじーっと見ているのです。
私はウンコしにトイレへ入りました。三日ぶりのウンコで便器に山盛りになりました。
あまりにもいいウンコだったので、私は流さずにトイレを出ました。
すると20代男性が直ぐ私のあとにトイレに入りました。
3分後男性はトイレから出てきました。
じろじろと私を見つめ、男性の上着のポケットがふくらんでいました。
「私の排泄物を紙に包んだんだわ」
私は妙に興奮してしまいました。
またウンコを流さないようにしてみようと思います。
530名無シネマ@上映中:03/09/22 17:30 ID:FDE2TkfF
小津批判が、随分出ましたね。私は、黒澤も小津も今では好きではないけど、お世話にはなったもんです。
黒澤スレや小津スレでは、溝口批判はされているのかな。見ていないので分からない。
多分、こちらのスレでのような本格的な批判はないのではないかな。溝口は、最後にたどり着く「狭き門」のような気がする。
どうだろ。
531名無シネマ@上映中:03/09/22 18:43 ID:bkNUscUU

映画には言語にとっての文法は存在しないのだが、
あえて映像の必然性というものが溝口には決定的に欠けている。
532名無シネマ@上映中:03/09/22 19:25 ID:FDE2TkfF
意味不明。具体的に、どの作品の、どんなところが、「映像の必然性というものが決定的に欠けている」の。
533おもに527反論:03/09/22 19:30 ID:RUSmPPri
>>525>>527
 なんやかんやと誹謗されました。でも漏れは嫌でも小津は見ました。
小津マジックと批判しながら、殆どの作品はみたつもりだ。
>小津が嫌いなのはわかりますが、又聞きの情報で
早急に何かを決めつけるという態度は、あまりに稚拙
だと思います。
見ているのに。そのコメント、ゲッソリですな。
だが、あえて個別具体的に反論しますので、具体的に反論してね。
 私が見た限りの小津の最愚作「風の中の牝鳥」について書きます。
大仰で偉そうなシャシンです。なにやら横柄な雰囲気です。
そこで問題点を書きます。
 先ず主題が古い。
 心理描写は上辺だけ。深い考察に欠ける。(もともと、考察が浅い)
 手垢のついたストーリーテリング。
 以上で、ご勘弁下さい。じゅうぶんでしょう。
田中絹代のセリフ、何とかなりません。猛烈下手ですよ、溝口と較べて。
リアリティーがありません。二階と一階が浮世離れして区別されてる。
ワケワカラン、捨てショット、これは酷すぎます。
佐野周二と田中絹代の二階の場面こそ、その典型です。
当節のヘーベルハウスの二世帯住宅でもあるまい。
そこで、怒鳴りあったら、一階の人達はどう思いますか?
空き缶がコロコロと階段を落ちても、階下の皆は、無見関心。
これはおかしい。さすがに田中絹代が階段を転がり落ちて、
やっと皆が気がつくというシィークエンス、
およそりアリティーがあるわけない。
 また、ヒロインがなんとも面妖なキャラで、内容空疎としか言えない。
 金返せ、泥棒的な作品であると、漏れは信じて疑わない空前の駄作。

534名無シネマ@上映中:03/09/22 20:08 ID:bkNUscUU
↑ 虚構としての「映画作品」にリアリティーを感じられない、か( ´,_ゝ`)プッ
「紋切り型」の一種でいまさら何の真新しさもないな。(藁

>>二階と一階が〜区別されてる。
この部分に気づいてるのは、せめてもの救いか。
やっと出た批評の芽だな。(w

>>532には後で。
535推定少女ファン:03/09/22 20:33 ID:+FJVCk5H
成瀬って90年代に蓮見重彦がいいって言ったからみんな興味もったんでしょ?
536おもに527反論:03/09/22 21:24 ID:bKkcxSHF
アジテーションは個人的には嫌い。だけど、
このスレは釣り釣られの駆け引きで成り立っていない。
ピュアーで、人々の作品の個別批評がとても楽しい。
 黒澤ヲタ乱入といっても、テーマを歪曲したお方はスルーです。
 蓮實スレから、今、外部侵攻がありますが、
あのテキスト解釈はあたし個人はヤダ。以下、個人的な意見を書きます。
 映画のテーマに沿て、個別具体的に議論しましょうよ。でなきゃ、ヤダ。
テキスト論、哲学、ポスト・ポスト・モダンのの文献的なモダニズム論議は、
肌に合わない。あたしにとっては、それは映画論でない、
あたしだけの意見では、絵が全てです。
結語;楽しくなければ、それは映画でない。小利口な御託なら、別スレで。

537今期最強のアニメを擁護せよ!:03/09/22 21:40 ID:5EyNoT3V
★住めば都のコスモス荘 公式ウェブサイト
http://www.ufotable.com/cosmos/

★放送日時
ちばテレビ:金曜深夜25:00〜
テレビ埼玉:土曜深夜24:10〜
TVKテレビ:土曜深夜25:15〜

今期最強の燃え萌えアニメ『住めば都のコスモス荘』ついに最終回。
基本的に一話完結アニメなので、最終回からでもオールOK!

作画枚数はなんと驚きの10000枚!!!(通常の30分アニメの5倍)
最終回タイトル『熱血バトルでドッコイ』は伊達じゃない!
動きに動きます。もう眼が追いつかないぐらい。ビバ!スーパーアクション!!

さあ、みんなでいそいそとコスモス荘を観ましょう!
538527:03/09/22 22:09 ID:f7c7I06Y
>>533
>>536

正直反論の意味がわからず、戸惑っております。
>>527で言ったのは、あくまで小津のスタッフワークについて
のことであり、小津作品の内容についてではありません。
また、蓮実云々については全く思い当たるふしがありません。
厚田氏のインタビュー本を例に挙げたことですか?
あれは、あくまで厚田氏の証言としての価値があるから
挙げたのであって、私は別に、あなたの言う「テキスト論」
などを行う気はさらさらありません。
また、今回の議論は、あなた方の、やや感情的な小津批判
に端を発していることは自覚していただきたい。
私も議論は楽しいに越したことはないと考えておりますが、
私も私も私なりに、映画を愛しているつもりです。
そして、その中に小津の映画もあるのです。
もちろん溝口と成瀬もですが。
539名無シネマ@上映中:03/09/22 22:19 ID:bkNUscUU
>>538
>>蓮実云々については全く思い当たるふしがありません。

その部分は>>534のあっしへのレスでしょう。
540名無シネマ@上映中:03/09/22 22:38 ID:bkNUscUU
>>532
溝口の映像の必然性がない、と言ったのは
映画には言語にとっての文法はないんだけど、
何でもかんでも写したところでやっぱり映画にはならんワケで
撮る以上はやっぱり作法というかテクニックの洗練
が当然モノをいうと思うんだな。
例えば優れた監督の映画など観ていると、
このシーンを撮るのにはこの構図以外には考えられない、という
ある種のデジャヴュのようなものを感じるのも事実だよね。
それが溝口の場合、戦前の作品では大抵
構図の無頓着さ、編集の未熟さから必然性が感じられない。
何かもっとそのカットに相応しい絵があるんじゃないか?
と考えることしきりなワケなんだが・・・
541名無シネマ@上映中:03/09/22 22:59 ID:FDE2TkfF
>540

ああ、何だ、あんたやっぱりこないだの馬鹿か。具体的に作品名を挙げろといっているだろ。
ちなみに、戦後溝口作品の編集・構図の見事さは、比類ないものだよ。
小津のような人工的な構図が全てだと思っているのであれば、別だけどね。
542名無シネマ@上映中:03/09/22 23:37 ID:bkNUscUU
>>541
「残菊物語」・・・
能無し長回しで俳優の演技力に頼りっきりの弛緩しきったフィルム。
これで満足かな? 少卒溝愚痴厨くん?(w
とくに、上方での二階下宿シーンの花柳が生活していたシーンと
後半の不在のシーン、この単純な対比・安易な構成などは
とても子供っぽい( ´,_ゝ`)プッ
まあ、溝口なぞは映画以前だろ。あんなもんは演劇で表現できる。
戦後で観るべきは宮川のカメラくらいだな。(藁
巨匠風ともいえるが「雨月」などサルまね芝居作ったせいで
黒澤程度となんら変わらん。w


543名無シネマ@上映中:03/09/22 23:39 ID:yiv7jo1L
つうか、一部を除いてまずフィックスでしか撮らない小津の構図がおかしくなるはずがない。
しかしそういう静止した完璧な構図は、映画という動画のメディアでしか実現できないという
類いのものではなくて、極端な話、スライドみたいなものでも実現可能だよ。

カメラが動くということこそ、マイケル・スノウとかを持ち出すまでもなく映画の構造的な課題だろー。
溝口みたいな、人物はもとより人物の置かれている全体を動的に俯瞰する神のような視点は、
やはり至高のものだと思う。
といいつつもちろん小津の画面に漲る厳しさも至高だと思ってますが。
544名無シネマ@上映中:03/09/22 23:54 ID:FDE2TkfF
>542

馬鹿だねー。演劇でも表現できるだって。あれこそ、「映画」じゃなけりゃ、達成不可能な境地なんだよ。
でも、馬鹿らしいから、これ以上、反論する気も失せた。
545名無シネマ@上映中:03/09/23 00:16 ID:tLOb+C7a
>>543
というかスライドみたいなもの≠映画だと思うが。(w
それに俯瞰は撮影技術としては初歩的なものだよ。
あと、「神のような」という言葉も気になったが・・・
神は批判できんからな。(w

>>544
せっかく個別シーン示しても
それについての具体的な反論は何もないんだな。(藁
例えば、不在のシーン一つ取っても小津との画面構成力とは
比較にならんほど溝口はお粗末なんだが・・・
>>反論する気も失せた。
情感に流れるだけの自分の低脳さでも恨むんだな。(w
546名無シネマ@上映中:03/09/23 01:05 ID:SHwPh+2W
>545

私から観れば、小津は「絵描き」の映画。溝口は、人物もキャメラも良く動くんだよ。
それでも分からなければ、小津スレに引っ込んでいな。

ちなみに、戦後作は、「雨月」くらいしか観た事ないんじゃないの。
547543:03/09/23 02:23 ID:fAQ/cK+t
>>545
>というかスライドみたいなもの≠映画だと思うが。(w
ハァ?そんなもん当たり前だろ。
スライドでもやろうと思えば実現可能な方法論と、映画というカメラの動きが記録され得る
メディアでのみなし得る方法論とではその意義が根本的に違うといってるんだけど。
よく構図が完璧とか駄目だとかなんとかいうけど、それは単に絵画的、写真的観点を映画にも
延長して当てはめる態度で、メディア論的思考をする場合には排除される論理。
だからメディア論に立つと、映画的なフレームの納めかたでは溝口は非常に優れた作家だよ。
(我ながらメディアメディアとうるさい文章になってしまつたけどまあいいや)

つーか動画のカメラについて考えるんならスノウの「セントラル・リージョン」でも観てみたら。
ビデオになってないから簡単には観れないけどなー。

>それに俯瞰は撮影技術としては初歩的なものだよ。
動的に俯瞰するって書いたんですけどねぇ。

>「神のような」
これは確かにいけませんでしたねえ。超然としたくらいの意味しかありません。
もっとも小津のようにカットバックを頻発されても、一体誰の視点かわからなくなるので
これも神のような視点ですなあw

>神は批判できんからな。(w
これはなんのことやらわけわからんけど、溝口がある種の批判精神でもってフレームに
メリハリをつけたとでもいいたいのかしらん?
「雨月」の田中絹代が殺されるシーンとか「山椒太夫」のラストみたいに、特に関係のない人物を
フレームに入れることによって登場人物の一般化をはかる、というようなことをする溝口に、特定の
物事への批判精神というような指摘は当てはまらないな。
まあおそらく批判精神云々は俺の邪推に過ぎないんだろうとは思うけど。
548名無シネマ@上映中:03/09/23 02:34 ID:JT73rUYb
画面構成力について

それってなんなんですかね?
どういう画面が構成力のある画面なわけですか??
例えば小津の画面でテーブルの上に花瓶が置いてあったとする、
あるいはどこかに人が立ってる。
うんで、俺だったら花瓶はもう少しこっち側に置いてあったほうがいい!
とかって、わりと人それぞれだとおもうのですが・・
こういう場合は花瓶はここに置くのが優秀な構成であるみたいな
ものがあるのですか?
誤解されると困るのですが、これはけっして煽りとかではなくて
たまたま話題になっていたので、未熟者として素朴な疑問をぶつけさせて
いただいたつもりです。
549ERROR:03/09/23 02:53 ID:IDgcRA6z
>>533
また意味不明なことを。誹謗などしておりませんが?
それから何のために最愚作とあなたが感じるものを批判の対象にするのかわからない。
溝口にだって愚作とされるものは少なからずありますから、
一監督の中で最高作とか駄作を論じるのはその監督の歩みを見る上でも、それなりに意味があると思うが、
駄作をもってその監督のすべてを表すかのようにみなして他の監督と比較するのは、
子供じみた批判のための批判で、見当違いとしか言いようがない。
>>546
わかっていると思うけど、人物もキャメラもよく動くから溝口がすばらしいんではない。
動く必然性があって動くのであって(勿論演劇的な効果も含めて)、カメラはそれを執拗に追っているにすぎない。
それが溝口のスタイルだ。どちらかといえばワンシーンワンカットに表されるように自己完結的な様相を帯びる(特に戦前の作品は)
一方小津には小津のスタイルがあって、フィックスの中で人物の動きも情感も表そうとするもので、
次のカットと連続することによってより深い情感なり感慨なりを表してゆく。
それをどっちが良いと言っても、手法の違いだからねえ。
550名無シネマ@上映中:03/09/23 02:55 ID:q3SamjSz
>>548
それはだなあ つまりあれだよ。
その、なんて説明したらいいか.....優秀なものには微妙なあれがあるだろ?
なんとはなしに...
つーか、なんでそんなことが分からないの?
要するに、君、映画見るのやめたら??
551名無シネマ@上映中:03/09/23 03:09 ID:8pPBRnAU
>>528 の続き

 例えば、成瀬の「山の音」の家族の情景を眺めてみる。
夫のつれなさと浮気に苦しむ原節子。その夫である
身勝手でどこか虚無的な上原謙。既に家督を譲り、
家族の崩壊を傍観するほかはない山村聡。そして母親と
子連れで家を出てきた妹。二人はそれぞれに卑小だが、
それゆえにますます癒しがたい悲しみを抱えている。
片方の傷は未だ生々しく、片方は諦めのベールを被っ
ている。演出が、照明が、キャメラが、至る所に陰影を、
空洞を、距離を、空間に彫り込んで、それぞれの思いを
抱えた登場人物たちの姿を文字通り浮き彫りにしている。

 ここで唐突に小津の「麦秋」に目を転ずる。すると、
先ほど丹念に彫り込まれた陰影が、眩い光によって
全て埋め立てられて、平坦になってしまったような印象を
受ける。

 例えばこれは一体どういうことなのか。映画の最後の
方で、原節子の上司の佐野周二が、別れの挨拶に訪れた
彼女の前で、いきなりヒャハハハハッと、ヘンな笑い声を
立てる。で、このヘンな笑い声は、いささかの演技的な
意味もニュアンスも帯びていない。この人物の出自も、
歴史も、性格も、心理も説明しない。ただ佐野周二が、
ヒャハハハハと変な声で笑った。それだけである。
もしかしたら森雅之も、笑うときはヘンな笑い方をする
のかも知れないが、成瀬も、その他の殆どの監督も、
こういう意味のないノイズは排除し、劇中人物の造形に
相応しい特徴のみを「彫り出して」画面と音声に残す
だろう。で、小津はそのようにして出来た空隙を、む
しろ再び埋め戻してしまうのである。
552551:03/09/23 03:10 ID:8pPBRnAU
 のっけから話が脱線したが、要は小津の世界において
は、通常のドラマツルギーに従った情報の取捨選択は
行われず、それがあの特異なフォルムを生み出してい
るのである。今日は疲れたので、(たぶん)明日、もう
少し詳しく述べようと思う。
553543:03/09/23 03:17 ID:fAQ/cK+t
>>548
西洋絵画なんかの場合には大体、一点に収束される場所というのがありますね。
これは基本的に近代でもそうで、例えばピカソのゲルニカでは左端の牛がそうで、
それに向かって全てが構築されています。これはまあ、誰でも見てみれば
「人物がみんな牛の方を向いてるなあ」ってのは簡単にわかります。
こういったコンポジションは、ダ・ヴィンチが最後の晩餐で透視図の消失点を
イエスの顔の所に置いたというのが最初期といわれています。

伝統的な写真技術でもそういう消失点のようなものを設けますが、それよりも
現像(マン・レイ)とか、記録行為の創造性欠如(森山大道)という画面構成
以外のものを尊ぶような動きもあります。これはいわば絵画に図学、色彩学、
解剖学があるなかで、色彩学だけを選んだようなものです。

しかし映画の構図は静止したコンポジションではないのに加えて、カメラ自体が
動かそうと思えば動くものなので、図学的美学でもってフレームをつくることは
単なる借用、或いは代用の方法論です。大体、カメラ自体が人間の目の延長であっても
なくてもいいし、スクリーンに奥行きを再現してもしなくてもいいということになります。

ブレッソンなどは人間の目の延長ということでそのカメラの視野は、人間の視野に
近付けるために、極めて限定的視点(前に歩く人の足しか撮らない等々)になります。
スノウの「セントラル・リージョン」では人間の視野を越えて、映画館自体がカメラに
なるような体験(360度回転する撮影台)を選択します。

とまあ、わけわからん且つつっこみどころ満載の文章ですが、映画に静止したコンポジション
を持ち込んで製作したり、それによって批評をするという行為は、カメラにたいする思考が
あんまり進んでいないと思います。
554名無シネマ@上映中:03/09/23 07:25 ID:XOnr2kMK
小津の映画で、カメラが手前の物を舐めてるでしょ。
椅子とか、机の上のものとか、手前にあるタンスの角とか。
あれ、無茶苦茶気になる、というか嫌い。
山田洋次、今でもやってるよね。何なのあれ? あれいいですか?

成瀬の映画も昔の奴には結構あるね。
555551:03/09/23 13:33 ID:8pPBRnAU
>>552 の続き

 「麦秋」の幼い兄弟。目下の彼らの関心事は、鉄道模型
のレールを買ってもらえるかもらえないかという事である。

 「山の音」の出戻り小姑の、幼い連れ子の在り方と、何と
いう違いだろうか。後者は、現在不幸であるばかりか、
将来も不幸であろうという逃れがたい刻印が、あらかじめ
されているような描かれ方だ。彼女は長じて、あの山村聡
お付きの事務員のような女になるのだろうか?あの仮面の
ように硬直した白い顔の奥で、黒目がちの瞳だけギラギラと
光らせて、ただ醜悪な世界を眺めているような女に?しかし
彼女はいまだ幼く、不幸な予感を発散する情景の一つと
なってはいるが、ドラマに介入することはない。いわば
彼女は登場人物たちの社会的=家族的力学関係が成す
ヒエラルキーの末尾に、子犬のように、辛うじて、必死で
しがみついているだけの存在なのだ。
556ERROR:03/09/23 13:33 ID:IDgcRA6z
>>554
手前の物をなめるのは小津だけの特権ではなく、他の多くの監督が(カメラマンが)
画面構成上、奥行きを出したり絵のしまりを良くしたりなどの理由で、
普通によくやることで(それが成功しているかどうかはケースバイケースですけど)、
小津の場合特に気にはなりませんが。
ただ山田洋次のようなどちらかといえば無趣味なテレビ的な監督と
小津を同列に語るのは出来れば避けてほしい。
557551:03/09/23 13:35 ID:8pPBRnAU
>>555 の続き

 一方「麦秋」においては、原節子の縁談話が投げかける
波紋から、レールを買ってもらえない兄弟の抗議行動へと、
出来事は何の分け隔てもなく連鎖してゆく。そこには物事
の重大さを区別するヒエラルキーが存在しない。この違い
には、一見平凡な説明がつくように思われる。つまり、
これは基本的には平穏無事な中流家庭の物語と、崩壊の
危機にさらされている家庭の物語との違いなのだ。子供を
かまってやれる状況と、そうでない状況が生み出す差なの
だと。この説明は、確かに間違ってはいない。おそらく
ここで、小津の題材選択の「ブルジョア的」態度に対する
批判が起こりもするのだろう。しかし、これは本質的には
映画の構造そのものに関わる問題なのだ。映画にじっと
目を凝らせば、小津の世界に対する眼差しは、ブルジョア
的であるどころか、むしろアナーキストのそれに近いこと
が分かる。そして、小津の映画においては、他のどの人物
にも増して、「子供」こそが、このアナーキズム、この拡散
する光の徴を帯びる。

(まだ続く)
558名無シネマ@上映中:03/09/23 13:46 ID:slSopuRr
ERRORのカキコはだいたい無教養に裏付けられ間違った知識に溢れているが
>>556は珍しく意見が一致したよ
559名無シネマ@上映中:03/09/23 13:54 ID:GP02L8IE
小生はアンチ小津である。従って、心境作家についての検討は僭越であるので
、技術的な分析だけ、なるべく好意的に記す。
1.静的ショット
 動いている車の窓より、散策したほうが、ましてベンチでもあれば
腰掛け座った方が対象物を思う存分味わえるに違いない。物語の舞台が、
北鎌倉、京都、奈良なら固定ショットはその土地の静かさ、風景の雰囲気
の静謐が描かれよう。人物なら、微妙な心理が描けよう。劇的なら別だ。
かくして、雰囲気の乱れは峻拒され、トーンの統一は堅持される。
2.カット接続への固執
 世界で「一人の芭蕉」たらんとした、自己独自のスタイルの確立にあった
と思う。清澄な格調はこの手法により生成された。画面に映し出された
事物(鳥かご、長い廊下、調度品)の配置はカット接続で、落ち着きが生ま
れる。1.で触れた古都の風景ショットでも前景と後景を対照させた
ショットは、はっとするくらい美しい構図である。

 小生の不満を短く書く。1.では、我慢できないテンポの遅さ、静と動が
描けないこと、2.は妥当でないショット挿入だけは止めてだ。チョウブンスマソ。
560名無シネマ@上映中:03/09/23 15:31 ID:taj9BPiO
>>559
俺もアンチ小津だが、>559の言い分を読むと
「晩春」「宗方姉妹」(凡作)「麦秋」(晩春の変形)あたりが
あのスタイルの極点のような気がしてきた

あのあたりを、転換点として
映像テクを取り入れてたら、小津ファンは去るだろうが
俺はアンチになれなかったな、多分
561名無シネマ@上映中:03/09/23 18:39 ID:/hpi81Qi
 名前の欄に”ERROR”と書き、自己を明確にする態度、
旗幟鮮明でありご立派。高く評価します。
>>515>>517>>522>>549>>556
全て”ERROR”さんの記述で、文章の生産力は圧倒的に凄い。
ただ内容となると、小津シンパは明解だけど、
何が言いたいのかはサッパリ訳ワカラン。
 当節風に言えば、何もマニフェストしていないように思う。
そころあたり、思いのたけをキッチリ書いて頂くと、理解しやすいので、
お書き下さいませんか?頭が悪いので、平易にカキコお願い。
とても失礼なお願い、ご寛恕されたく。
562名無シネマ@上映中:03/09/23 21:43 ID:VMBiBqLt
 あっしのみたてをご披露。ヒマだからで、マジ、怒らないでよね。

A.溝口:(永井荷風+谷崎潤一郎)/2.
B.小津:(川端康成+三島由紀夫)/2.
C.成瀬:(横光利一+幸田露伴)/2.

A.は、情念と絢爛。
B.は、人工美且つ端整
C.は、新感覚、華麗にして巧緻

ご批判、イパーイでしょ。個人的な喩えだから許してチョ。
563名無シネマ@上映中:03/09/23 23:24 ID:WQ4k0TNF
「東京行進曲」age
564551:03/09/24 00:52 ID:KY1Ksm54
>>557 の続き

 成瀬に限らず、古典的なドラマの時空間においては、
ドラマに奉仕する重要性の度合いにしたがって事物が
選択され、秩序立てられ、それに奉仕しないものは排除
される。極端な話、深刻な場面で何の意味もなく役者が
クシャミをすれば、それはNGとなるわけだ。

 通常の意味での優れたシーンとは、本来ただの混沌に
過ぎないこの世界に対して、役者の演技と照明とキャ
メラとが、全力を挙げて夾雑物を排除し、あるエモーシ
ョナルなベクトルを抽出することによって成立する。
重要なのは、この操作が本質的には足し算ではなく、
引き算であることだ。キャメラはフレームで回りの
世界を排除する。照明とは光と影によって、のっぺり
した素材の空間を彫り抜くことである(これは、成瀬の
逆光気味の空間には、特によくあてはまるテーゼだ)
役者は、どうだろうか。確かに彼らは無から有を作り
出す。しかし、それは無限の選択肢を持つ運動のバリ
エーションから、ただ一つの動きを選択することに
よってである。それらの作業によって、世界は初めて
沈黙を破り、あるいはわめき続けるのをやめ、「人間的」
になって、何かを視覚的に語りはじめる。驚くべき
ことに、人はそのようなシーンを「リアル」と呼んだりも
するのだ。

(続く)
565551:03/09/24 00:55 ID:KY1Ksm54
>>564 の続き

 また、編集技術やフェードのような技術も、混沌から
有意味な時空間を彫り出すのに奉仕するものであることは
言うまでもない。さらに言えば、人間の知覚そのものが、
そのような選択と排除に基づいており、映画の歴史とは、
本来選択も排除も行わない機械の眼を、何とかごまかし
ごまかし、人間の目に近似しようと努力をして来た
歴史に他ならない。

 ところが、小津はこう静かにつぶやくのだ。
「俺には、こんなゴマカシは容認できない」と。

 神をも恐れぬ無謀な一言である。

(まだ続く)
566名無シネマ@上映中:03/09/24 01:17 ID:vP4vfThl
荒しかよ!?

小津スレに書けばいいのに…
567名無シネマ@上映中:03/09/24 01:20 ID:vP4vfThl
>>195
> 事実、脚本の段階で溝口は関わっていないのだから、
>>286
> 溝口は脚本も書けない

何で、こういう誤解が多いんでしょうかね?
ホンも演出も濃いけれど自然だから、分からないのかね?
568名無シネマ@上映中:03/09/24 01:29 ID:HiHCztuY
スルーがスレの見識でつ。じっと我慢でつ。
釣られ発言は、荒らしの餌食。耐えて、映画の話をしましょうよ。
569名無シネマ@上映中:03/09/24 03:06 ID:U1BIfU20
溝口は小学校しか出てないから脚本が書けないんだよ!!
570名無シネマ@上映中:03/09/24 03:38 ID:FoldfCbm
>>551
下手糞な文章で長々と・・
つまんねーよ、やめろ。
やめなかったら、荒し行為とみなす。
571名無シネマ@上映中:03/09/24 03:58 ID:zVmFGstt
>>570
いつからおまえがこのスレを仕切るようになったんだ?
すれ違いレスならともかく、おまえの価値観でレスを
選別するなよ。多様な見方があるからこそ面白いんだろうが。

>>551は続けてよい。
少なくとも俺はちゃんと読んでるよ。
572名無シネマ@上映中:03/09/24 04:43 ID:Ik0xtCSj
>>547
スライド≠映画という記号を使ったのは
ほとんど同義語の意味だったのだが・・・
動画は、静止画(コマ)の連なりからできている以上
その仕組みが>>根本的に違う
なんてことは決してないだろ。
だからフィルムは常に、>>553でいってる>>画面構成を
求められていることになる。
それに>>553で挙げてる「セントラルなんとか」は未見なので
多言は避けたいのだが、
例え、カメラが360度回転しようがその書き割りの中の絵には
当然構成を求められるだろう。
それにスライドと映画が共に編集によるコマの繋ぎ方が
自由な点でも同じ意味だな。
573名無シネマ@上映中:03/09/24 05:18 ID:Ik0xtCSj
なんだか、>>559の>>「一人の芭蕉」とか
溝愚痴厨たちの「紋切り型」あほレスにはつくづく飽きてきたんだが・・・
日頃、いかに「瞳が映画を観ていない」かを自白してるよな(w

それに比べて、まだ>>551の「山の音」についての一連のレスは
話の発展性もあり、軽やかな戯れが期待できそうなんだが。
574543:03/09/24 05:25 ID:jTIVjrTn
>>572
>スライド≠映画という記号を使ったのは
>ほとんど同義語の意味だったのだが・・・
・・・。
スライドでカメラを動かすのと同じ効果が出せるのか?
スライドで物体が変形する様子を記録することができるのか?

>動画は、静止画(コマ)の連なりからできている以上
>その仕組みが>>根本的に違う
>なんてことは決してないだろ。
「アニメーションはフレームとフレームの間に起こる事を操作する技術である。」ノーマン・マクラレン
多分「アニメーションの話なんかしていない!」と書かれるだろうけど、撮影技術を極論するとこうなる。
カメラの動きや物体の変形そのものが旧来の(というと語弊があるけど)図学的美学というか静止した画面構成以前に
映画のみに達成可能(=メディア的)な事。

>例え、カメラが360度回転しようがその書き割りの中の絵には
>当然構成を求められるだろう。
そりゃあもちろん綿密な構成(というかストーリーボード)が成されているけど、それは動きの構造であって
静止状態の構造ではないね。
575名無シネマ@上映中:03/09/24 06:11 ID:Ik0xtCSj
>>574
一枚ずつスライドを観るのと
映画鑑賞は映像体験としてはほぼ同じ意味の行為で
速度的な差異しかないだろ。

で、アニメ云々も話としては前衛的で刺激があるだろうが、
じゃ、実際に実写の、しかも溝口作品に
背景の舞台セットが瞬時にしてコマ単位で変色・変形することが
あっただろうか?(w
576名無シネマ@上映中:03/09/24 06:25 ID:Ik0xtCSj
スレ戻しに>>562

A.溝口(戦前):(自然主義リアリズム:田山花袋など)

だが、谷崎の異常な振る舞い・永井のデカダンな微笑はみられんと思う。

577543:03/09/24 06:36 ID:jTIVjrTn
>>575
>一枚ずつスライドを観るのと
>映画鑑賞は映像体験としてはほぼ同じ意味の行為で
>速度的な差異しかないだろ。
ハァ?
なんで『体験』に話が限定されるんだ?
で、具体的にどう、
>同じ意味の行為
なんだ?
あなた「変形」って言葉知ってます?
物が変形している過程を観る行為と、変形している断片を例えば2,3枚のスチルで観る行為が、
>速度的な差異しかない
んだったんだー!
これだけスライドと映画とのメディアの差異がわからない頭ってのも素晴らしいですな。

>じゃ、実際に実写の、しかも溝口作品に
>背景の舞台セットが瞬時にしてコマ単位で変色・変形することが
>あっただろうか?(w
勿論あるわけないですよー(www
でも、いったいナニユエに、
>背景の舞台セット
だけ指定するんですかね〜?
そしてなんで、
>瞬時にしてコマ単位で
となるんですかね〜?
アニメーションはフリッカーみたいなのばっかだとでも思っておられるんですかぁ〜?

カメラの動きは究極的にはフレーム間の操作だ、って言いたいんですけどねぇ。
578名無シネマ@上映中:03/09/24 06:44 ID:zVmFGstt
>>576
>A.溝口(戦前):(自然主義リアリズム:田山花袋など)

なぜ戦前に限定しているか分からんが
一歩譲ってその限定を認めても、
溝口=自然主義はないだろうよ。
溝口の何を見てるんだ、何を。

日本の作家じゃちょい難しいので、おフランスの作家で。

溝口=バルザック
小津=フローベール
成瀬=ゾラ

てのはどうよ?
579名無シネマ@上映中:03/09/24 07:02 ID:Ik0xtCSj
>>577
所詮、他人の受け売りと読み替えだな。
映像の前衛性に触れて狂喜乱舞してるんだろが( ´,_ゝ`)プッ
とくに後半以降は反論になってないしな・・・
クズレ具合がなんとも香ばしい奴よのう。(w
身許明かしてさぞ満足なんだろ?
無様なアニヲタよ、スレ違いにつき去れ!
580543:03/09/24 07:15 ID:jTIVjrTn
>>579
うわー!なんの具体的反論もないよ。

>他人の受け売りと読み替えだな。
じゃあそれを一つ一つ指摘してオクレ。

大体俺は、溝口は映画というメディアにそれなりに適っているけど、
小津はあんまり適ってないって言ってるだけで、別に娯楽としてどうこうと
言ってるわけじゃないんだけど。

>とくに後半以降は反論になってないしな・・・
>>575
>じゃ、実際に実写の、しかも溝口作品に
>背景の舞台セットが瞬時にしてコマ単位で変色・変形することが
>あっただろうか?(w
ここの論理は「セットが瞬時に変形」するかどうかという積み立てかただけど、
それ以前に俺は溝口自体にアニメーションの技術を当てはめて云々したことは無いから、
あの反論で充分なんだけど。

大体なんで俺がアニヲタなんだ?
アニメーションの技術の話をしただけでアニヲタかいな!(w
ではオプチカルプリンターやストップモーションを使った全ての映画の話しは
アニヲタにしかできないんだな(www

そしてなんでsage書きしてんの?
581名無シネマ@上映中:03/09/24 07:17 ID:Ik0xtCSj

>>自然主義はないだろうよ。
と言いつつバルザックもってくるあたりに>>578のお茶目さを
感じるワケだが・・・w
582名無シネマ@上映中:03/09/24 08:23 ID:zVmFGstt
>>581
バルザックが自然主義だと思ってる
おまえの方こそ、かわいいわけだがw

「高校生のための文芸読本」は卒業して
ちゃんと本くらい読めよww
583名無シネマ@上映中:03/09/24 10:58 ID:rxfs5CUm
粘着質な長文、衒学的長文、抽象的長文ばかりで、
勘弁してくれい。読むところ、見つからないよ。

ほったらこと、富士山の頂上かどこかでやってけれ。
映画について、作家作品について個別具体的に書いてけれ。
sage進行で書きましょうぞ。
584名無シネマ@上映中:03/09/24 14:29 ID:W3iub4U/
ふるさとの歌age
585名無シネマ@上映中:03/09/24 14:43 ID:7WvSOOdo
正直、蓮實は想像以上に偉大な批評家だと思う。
586名無シネマ@上映中:03/09/24 20:13 ID:YG8OaF6f
>>585
もーネタはやめれ(w
587名無シネマ@上映中:03/09/24 20:28 ID:oOEdPXKV
「想像以上」ワラタ

読む前に想像してたんかいな?
588名無シネマ@上映中:03/09/24 20:45 ID:oOEdPXKV
>>562
そういえば、溝口はどの映画だったか忘れたけど、
脚本家に「荷風を読め」と言ったことありますよ。
やっぱり江戸っ子だから好きなのかね。(震災後京都へ)
589名無シネマ@上映中:03/09/24 21:17 ID:EAhvcCVd

そうでしたか。でも、私は思いつきだから、マグレあたりだW)
590名無シネマ@上映中:03/09/24 22:50 ID:EAhvcCVd
深夜になると朝まで近く、ウザイ論文調の長文が続くのでしょうな。
明日もゲッソリですね。
 孤軍奮闘されている方に敬意、だが、ハスミスレからの乱入は、もう、
理屈でなく、生理的嫌悪。心底ヤダ
591名無シネマ@上映中:03/09/25 00:17 ID:jWXBWuQr
>>590
上の抽象的な論議の肩を持つわけじゃないが、
映画には色々語り方があっていいし、ノリがあっていいと思う。
あんたが文句を言う筋合いはない。
自分に会わないレスはスルーすればいい。そして、自分の好きなことについて、
自分の好きな風に語ればいいだけだ。
もう少し大人になれ。
592名無シネマ@上映中:03/09/25 00:26 ID:q3D5Dmkn
ココまで溝スレが延びたんだから感謝こそあれ批判はもってのほか
593名無シネマ@上映中:03/09/25 01:02 ID:NqJSALrA
要するに、蓮實が不世出の批評家である、
ということが圧倒的な正当性を以って実証されるために存在するスレッドなのだよ。
自称映画ファンドもは、その現実をしっかりと味わえ。
594名無シネマ@上映中:03/09/25 01:37 ID:RGhm13Gp
( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
595名無シネマ@上映中:03/09/25 01:52 ID:oVi1MpFu
>>593
蓮實こそ、貴方の神棚はご自由。勝手にすれば。俺にはお札にもならん。
 ここは溝口、成瀬を論じるスレだ。
批評家を崇拝するスレでないことを心得よ。
 言論は自由だから何書いても自由だ。記号論、エモーショナルなベクトル、
劇場論、フーコ、ブレンダ・ローレル、ドウールズ迄、
蓮實が処分できないお荷物背負って、イラツシャーイだよん。
ここでは、たかがシャシン、されどシャシンの世界だ。
 シャシンの世界も奥深いぞな。>>591>>592への控えめな反論を一部含む。
あまり、学門教養分野へ外延拡大すると,本当のファンが書きにくくなる。
事実、このままだと俺は降りる。理由;詰まらなくなったから
596名無シネマ@上映中:03/09/25 02:31 ID:KKzQFPkz
何日か前のNHK再放送、山田五十鈴が出ていたトーク番組は良かった。
浪華悲歌、最後の「わースキヤキやないか、あてもよばれよ」のセリフに
焦点を当てて迫ったのは、さすがはNHK、見識が高い。
以前出演の若尾文子は赤線地帯がそうだった。
京マチ子の楊貴妃といい、出演2作目以降によく女優を絞ったようだ。
絞るエピソードといえば菅井一郎がスリッパで頭を叩かれたのは、
狂言じみていてなんだがおかしい。ほんとはゲンコ出したかっただろうに(笑)
597名無シネマ@上映中:03/09/25 02:50 ID:kzVMl/VD
>>596
素敵な挿話ですね、芸能ネタになりそうでならないのは、
あなたのなにがしかの埋蔵量なのかな?よう知らん
598名無シネマ@上映中:03/09/25 03:00 ID:RGhm13Gp
>>596
また、見損なった…

> 浪華悲歌、最後の「わースキヤキやないか、あてもよばれよ」のセリフに
> 焦点を当てて迫ったのは、さすがはNHK、見識が高い。

これは前から山田五十鈴が話しているエピソードだよね。
三日間カメラが廻らなかったんでしょ?
599名無シネマ@上映中:03/09/25 03:18 ID:kzVMl/VD
 たかがジル・ドウルーズの本(=といっても原文だから、紹介書訳文だけ)
を読んだ蓮實一派で本当によしとするなら、漏れも止める。降ります。
 テクストの書き写し、そのモディファイだけをよしとするなら、後は、
理論武装した鉄火面でしかない。本気でよしなら、堕落だ。
 漏れは、じっくりと映画を語りたいし、埋もれた佳品もしりたい。
スレが伸びようが、下火になろうが関係ない。実に、クダラン議論だ。
600名無シネマ@上映中:03/09/25 03:25 ID:d5djhBU4
つーか蓮實って誰?
601名無シネマ@上映中:03/09/25 03:27 ID:tcAVUNQV
>>595
>>599
まあ、そうカリカリしなさんな。
あんたらにはいて欲しい。

蓮実への批評も含め、レスそのものへの批評をやめれば
良いだけの話だろ。

あくまで映画を語りましょうということで。
602名無シネマ@上映中:03/09/25 03:53 ID:6SrgOSH3
黙っていようとおもったが、>>591
あんたは、旧スレからいた御仁だろ。随分堕落したな。ハスミよんでないだろ。
もっと、気骨のある奴だと思ってた。ワシは知らない新人類で、
存外しっかりと軸のある奴がおる。降りるは関心できねえな、
降りて解体してやる位の気概があればなあ。頑張れや。
>>592
何もいえぬ。心腐っている。コトナカレ主義以下。
多分、映画なんか見たことない奴。スレ伸びて、何がうれしい。
アズミなんざ、10スレだぜ。あれでいいの?あれ目指すの、あんた?

603名無シネマ@上映中:03/09/25 07:09 ID:TG7hcoAt
こんだけレスつくんだから、1日あればどっちにも軌道修正効くやろ。
ええやん?
604名無シネマ@上映中:03/09/25 07:47 ID:IZq612L6
クライテリオンがついに溝口に取りかかる
まずは雨月物語らしい
605名無シネマ@上映中:03/09/25 07:54 ID:IZq612L6
>>604
スマソ
英語のサイトなんだが、よく読むと過去のLDリリースをさしているのか
これからDVDが出るのかはっきりしない内容だった
606名無シネマ@上映中:03/09/25 08:34 ID:djJH1wEJ
映画見て、それについて書かれた評論を読んだ上で語って下さいよ

個人的印象の羅列と罵詈雑言だけなら
見て無くても言えるんだから
カスですな

全員ではないが
607名無シネマ@上映中:03/09/25 08:57 ID:Szy83R+D
スターウォーズの新たなる希望をむかーし観たとき、視線の動かしかたが
「成瀬に似てるなあ・・・」と思った。

で、あとで、成瀬もルーカスも、昔のハリウッド映画を研究して
視線を利用して、セットを小さくてもすむように工夫したと知った。
ルーツは同じだたのね。。。
608名無シネマ@上映中:03/09/25 11:46 ID:6SrgOSH3
何を今更といわれるだろうが、成瀬の「めし」は長期低迷打開の一作。
小津「麦秋」がクローズドシステムの作品とすれば、
こちらはオープンシステムの作品で、生活感情、風俗も含めて、
ノビノビ感がある。
上原=原の夫婦関係を縦糸にして、他の人物は全て横糸としておかれ、
オールスター映画だが、構成に破綻がない。
主題は夫婦関係のマンネリであり、島崎雪子が小悪魔的に引っ掻き回す。
敢えて、欠点を指摘すれば、大阪の情緒とセットがしっくりとなじんで
いない事か。
セットが陸の孤島のように大阪情緒と分断された感があり、両者融合が
あれば、大の大傑作となったであろう。幅広く、なめらかで、小さな挿話が
あちこちに案配よく配球されており、同時期の「麦秋」と比較すると、
演出力の冴えに格段の差を見る。
609名無シネマ@上映中:03/09/25 13:09 ID:NqJSALrA
もういいよ、小津を貶し成瀬を持ち上げる、みたいなくだらない構図は・・・
610名無シネマ@上映中:03/09/25 18:25 ID:RGhm13Gp
>>608
ま、大阪に馴染めない東京者の話だから仕方ないんじゃないかな。
あんまり露骨に大阪弁の人出てきて暴れられてもね。成瀬だからね。
611名無シネマ@上映中:03/09/25 19:49 ID:d5djhBU4
>>609
成瀬スレだからしょーがない
612名無シネマ@上映中:03/09/25 22:25 ID:q3D5Dmkn
強制age









613名無シネマ@上映中:03/09/26 01:09 ID:gkdtyan+
>>607
「スターウォーズ」は「隠し砦の三悪人」のパクリだぞ。
全編に渡って黒澤の映画技法をパクってる。
614名無シネマ@上映中:03/09/26 01:32 ID:ab+rY6o8
>>613
だからあんなにつまらないのか
615名無シネマ@上映中:03/09/26 01:37 ID:gkdtyan+
成瀬からパクったら100倍つまんなくなる。
616名無シネマ@上映中:03/09/26 01:44 ID:gkdtyan+
ただ単に溝口ファン&成瀬ファンは活劇嫌いだろ。
617名無シネマ@上映中:03/09/26 01:57 ID:bXp+FLL/
「めし」ってそんなにいいかなあ・・・なんか、じめじめしててやだなあ・・

一般人の日常をベースにした作品としては
「噂の娘」「妻よ薔薇のやうに」とかの頃の作品が一番好き。
からっとしてるけど、なんだか宝石みたいな輝きがある。。

はっ!からっとと宝石がかかってる!
俺って天才てきぃ♪
618名無シネマ@上映中:03/09/26 02:01 ID:ka8eDC4s
小津DVD買うかなぁ
619名無シネマ@上映中:03/09/26 02:16 ID:ab+rY6o8
からっとと宝石? からっとと宝石・・・ からっと・・・ 
あっ、そーかーーーー! 天才!617って。
620名無シネマ@上映中:03/09/26 02:19 ID:gkdtyan+

おまえ馬鹿
621名無シネマ@上映中:03/09/26 02:23 ID:ab+rY6o8
プッ、黒澤厨が釣られてる。
622名無シネマ@上映中:03/09/26 02:28 ID:8vPunlJl
>あっ、そーかーーーー!



こいつ・・・w
623名無シネマ@上映中:03/09/26 02:30 ID:8vPunlJl
>>614
おまえの人生のほうがツマラン
624名無シネマ@上映中:03/09/26 03:50 ID:N9lkstYM
>>617
ニュアンスはわかるが、そんなに暗くないよ。
もともとは、ヒューモア作家のめんもあるから。
「噂の娘」は良いなあ、いつかカキコと思う「歌行燈」も良い。

だったら「浮雲」こそ、ジットリジメジメで、堕ちてゆく作品だぜ。
625617:03/09/26 07:34 ID:dQ5hrVV/
>>624
暗いとは僕もおもわないんですね。あの繊細かつ粋な演出は
やっぱすんばらしいとおもいます。
でも、うーん、なんだろ・・僕の感じるジメジメ感ていうのは、演出というより
やっぱりあの作品のなかの原節子からくるもののよーです。
一連の某監督作品で慣らされたせーか、僕にとっての原節子さんはとても
強い女性なんですね。あんなメソメソしたり、生々しく苦悩しちゃったりしたら
いけないわけです。女のヒステリー、苦手なんです。
同じ苦悩する女でも、例えば千葉早智子さんには リアリティーは
ないんだけど、どこかで楽観性みたいなものをキープし続ける強さがある。
デコちゃんの場合はどんな不幸な女をやっても、底にある尋常じゃない腕っ節の
強さみたいなものが感じられて、安心して見ていられます。
杉葉子さんは、これはもうカワイイの一言かな。きっと誰かが守ってくれる
だろーから心配いらないって感じ。
「めし」の原節子はやっぱ癇に障るんですね。そういう原節子像を新たに
作ったってとこがすごいんでしょーけど。
つまり、これはもう・・僕の個人的な好き嫌いの話だったんだなってことです(w
626名無シネマ@上映中:03/09/26 10:44 ID:0Hezc9Pc
>>625
女性観はサマザマ。なるほど、了解デツ。
627名無シネマ@上映中:03/09/26 11:34 ID:0Hezc9Pc
「歌行燈」花柳章太郎=五十鈴主演の謡の芸道作(成瀬作品)。
松林、木漏れ日がつくる広い空間、木漏れ日が地面に斑になって落ちる。
そこでの舞いの稽古。ポエムある絵で、なんとも幻想的だ。

クライマックスは五十鈴の舞い、そこに歌、鼓がリズミックに重なる。
なんじゃこりゃ、ミュージカルじゃん。このタッチは、MGMだ。
何でも出来る天才だなあ、感服した。

時代は明治。映画制作は戦時中、1943年。
いわゆるスランプといわれた成瀬だが、堂々たる作品でタンノーしました。

あえて付言すれば、章太郎のいかにもシンパ調の受け止め方で、
評価はかわるかも。レントウスマソ。
628名無シネマ@上映中:03/09/26 16:43 ID:A1MsxClO


成瀬厨キショイw
629名無シネマ@上映中:03/09/26 17:08 ID:o03vbpky
スターウォーズは「各紙砦・・・」の云々なんて
当たり前の話を持ち出してる香具師がいたけど、
ただそれだけじゃないだろよ。
他の映画の要素もいっぱい詰まってる。

漏れもスターウォーズに、少しだけだが成瀬を感じたぞ。
630名無シネマ@上映中:03/09/26 17:11 ID:ab+rY6o8
「スターウォーズ」なんぞをそんなに持ち上げてもしょうがねえ。
631名無シネマ@上映中:03/09/26 17:17 ID:A1MsxClO
>>629
成瀬映画のダサい要素なんかスターウォーズに入ってねぇよ。

成瀬厨はバカだな。
632名無シネマ@上映中:03/09/26 18:18 ID:qYyrAAor
「山の音」における小津的なもの

・窓からはビルの壁しかみることのできないオフィス

「山の音」における非小津的なもの

・家の外からみた庭と部屋のショット、
庭の外に拡がる空や様々な風景−空間的奥行き
・居間での会話中人物たちは視点をずらさない
−イマジナリーラインの一致
・電車内にて初めからシートに腰を下ろしている人物たち
−時間的経過の省略
・里帰り(出戻り)してきた実娘と孫の居住空間は1階−家族の同居

「山の音」における成瀬的なもの

・道→庭→勝手口へと人物を移動させることで
観る者の瞳を作品の内部へと誘い込む導入部
(セット場面の結合)
・夜間に家族を脅かす雷鳴
(原節子の少女っぽい怯え)−「晩春」での大人の峻厳な表情との対比

-----------------ここまでで約30分-------------------

祖母はこの突然の娘の帰宅に驚き、邪険にしているが
祖父母、息子夫婦がどこかに立ち退くわけではないし、
フィルムは一見家族の離散を描くとみせかけて、
大家族が構成される瞬間をその表層に刻んでいることに留意。
633名無シネマ@上映中:03/09/26 19:06 ID:dQ5hrVV/
なんかそういう技術論とかってつまんない。
634名無シネマ@上映中:03/09/26 19:37 ID:eLFcYW/e
>633
おめーの人生より面白そうだよ。
635名無シネマ@上映中:03/09/26 20:07 ID:OO0nbxGh
漏れは小津、黒澤、溝口、そして成瀬ファンがこのスレに混在するのはよし。
好きな作家には、どうしても点数が甘くなる。好きな作品は好き、
嫌いなものは、国際的評価がどうであれ嫌い。それで良いと思う。
>>633の意見は漏れとは違うが、自由にカキコすべきだし、そのように
カキコできねば、違う立場でもつまらん。

皆、それぞれ印象がある。偏りもある、逆にそこが長所だという意見もある。
それはそれでイイジャンカ。
漏れは本籍溝口、現住所は成瀬。黒澤も、蔵原、相米も好きである。
(註:黒澤は黒澤明です、当然。漏れは清など論外)

嫌悪したのは、ハスミスレ(全部でないよ)の乱入だけだ。皆インテリだ。
それ敬意を称するが、受売りと社会思想の持込だけは、勘弁してくれ。
批判理由は、文献理論(”シネマ”等)から映画を斬る態度だ。
映画はなんもない状況から、素直に見ておもろかったか、
時間の浪費で、クダランかの勝負。そこを、スッパリ書いてけれ。
それだけだ。
636名無シネマ@上映中:03/09/26 20:16 ID:eLFcYW/e
おめーに指図されるいわれはない。
637名無シネマ@上映中:03/09/26 21:11 ID:x64q1n2J
<<632
ウム、唸ってしまう。できる。論理的で切れる。
カット主義的だと思うけど、嫌らしくない。
あっし
(ちなみに、私同様アッシという言語を使用する方がいるので誤解なき様)
は溝口ヲタだ。小津もある意味、天才として尊敬している。
今は、本籍を移籍して、成瀬が一番の天才だと思う。
完全認知までには、随分、時間は掛かりました
 カット分析は私も好きですが、内容素晴らしい。
文中、小津のたとえは切れ味よくて快感であるが、
リパーカッションにはご用心。
638名無シネマ@上映中:03/09/26 22:08 ID:M9TOC+yR
いや、レベルの高いスレでついていけませんわ。
俺は溝口好きだけど、知識も文章力もないので分析は不可能。
ただの印象に過ぎない感想を書かせてもらえば、溝口の映画は映画らしくない気がするんだなぁ。
かと言って演劇的とか言って批判したいわけじゃない。
技法的、表現的には明らかに映画だ。それ以外の何者でもない。
(って言い切れる程映画の技法に詳しいわけじゃないがw)
ただ、映画というものはやはり20世紀以降の近現代の表現様式だ。
溝口の映画ってそうした近代的なものとは懸け離れた何かを持ってる。
そんな気がするんだよね。
綿密な画面設計、音響設計と長回しによって生まれる途切れることない異常な緊張感と時間の流れ。
でもそれはブレッソンやドライヤーのそれとは違うんだよなぁ。
彼等の作品は如何に宗教性、神秘性を帯びていてもやはり我々と同時代のものと感じる。
でも溝口はそれとは違う決定的な異質さを感じるんだよね。
それは単なる時代的な古さとは違うのかもしれない。
理性以前のもの。そう、そういう印象。
そしてそれは理性以前であるが故に理性と対立する所謂狂気とも何か違う。
西鶴一代女の冒頭から回想に入るまでの件、大名の子供を見送り泣き崩れるお春の姿、山椒大夫の安寿の入水、、、
こうした場面に感じられるのはある種の懐かしさとそれに伴う恐怖。
俺の印象はそういう感じ。西鶴一代女を二度目に見た時に初めてそういう印象を持った。
その時の衝撃は忘れられん。
溝口映画の一部の作品を(全部じゃない)観終わった後に残る異常な恍惚感と恐怖心。
同じものを感じる映画は今のところ見たことないな。
ジャンルは違うがドストエフスキーやメルヴィルや
大菩薩峠を読む時に感じるものに近いかも。
とりあえず残菊も浪華悲歌も近松も素晴らしいが、
恐ろしさという点で俺の中のベストは西鶴なんですわ。
ま、そんな感じ。

とりとめのない駄文長文失礼しやした。
639名無シネマ@上映中:03/09/26 22:12 ID:M9TOC+yR
って、よく考えればメルヴィルもドストも介山も思い切り近代人じゃん(w
何が近代以前だ・・・
我ながら呆れちまった。
勢いに任せちまったが慣れない長文書くもんじゃないなぁ(w
640名無シネマ@上映中:03/09/26 23:11 ID:29bASuVP
>>632
なんかそういう技術論とかってやっぱりつまんない。

とかっておもうが、人それぞれなのかな??
641名無シネマ@上映中:03/09/26 23:28 ID:x64q1n2J
>>638->>639
パセティックですなあ。でも隠したインテリジェンスはちとずるいw)
ただ、文章は俺には伝わった。気持が込められているし、熱い。
映画について、具体的に書いてもらっているので、平易なのです。

さて、言いがかりでなく、マジ教えて、若しくは解説してくれ、です。

>溝口映画の一部の作品を,
>(全部じゃない)観終わった後に残る異常な恍惚感と恐怖心。

恍惚は俺でも理解可能デス。
”恐怖心”は解ったようで、俺は咀嚼してないような気がする。
可能なら、個別具体的に解説して欲しい。不快なら無視して。



642名無シネマ@上映中:03/09/26 23:39 ID:Zq1jj3w1
>>641
”恐怖心”そんなのって人それぞれです。
その人をとり巻く環境とかに大いに左右されることだとおもうので・・
643名無シネマ@上映中:03/09/26 23:58 ID:x64q1n2J
>>642
内政干渉って意味かしら。だったら、俺、撤回する。そして自省しまつ。
644名無シネマ@上映中:03/09/27 00:59 ID:1/bG7Sxe
自分は、成瀬監督は「流れる」ではないが、流麗、華麗な作品を創る人、
溝口監督は、時々大きな穴がポッカリあいても、ジャストミートした時に、
場外大ファールあり、バックスクリーン直撃あり、その飛行距離、打撃の
スピードが魅力なのだ勝手に思ってる。
645名無シネマ@上映中:03/09/27 01:23 ID:Ceqqmk/T
真壁六郎太 → ルーク・スカイウォーカー
田所兵衛 → ダース・ベイダー
雪姫 → レイア姫
太平 → C-3PO
又七 → R2-D2
火祭り → ジェダイの復讐のエンディング
三船が馬に乗って戦うシーン → ルークがスピーダー・バイクに乗って戦うシーン

成瀬映画のパクリは一体何処にあるのw
646名無シネマ@上映中:03/09/27 01:27 ID:7+9I0+GN
つうか、「スターウォーズ」なんてチンケなものはどうでもいいんだよ。
647名無シネマ@上映中:03/09/27 01:27 ID:5DM/VU9g
>>625
そんな君、『驟雨』の原節子はどうよ?
648名無シネマ@上映中:03/09/27 01:28 ID:Ceqqmk/T
チン毛なのは成瀬映画だ
649名無シネマ@上映中:03/09/27 01:36 ID:5DM/VU9g
>>632
山村と原、山村と上原が並んで玄関から歩いていくところ、
ああいうカメラと人物の平行移動も小津にはないわな。

後、雷のシーンは、かなりカメラを高くして人物に寄ってる、
ああいうのもない。

中北千枝子のやった役も成瀬独自だね。
『杏っ子』の木村功とか、救われようのない役だよな。
『浮雲』なんて主役の二人がどうしようもないもんな。
650名無シネマ@上映中:03/09/27 01:53 ID:7+9I0+GN
>>649
小津は基本的にカメラを動かすのが嫌いだもの。しかたない。
ごくわずかに人物のいないカットで平行移動するだけ。
成瀬は「ヤルセナキオ」と呼ばれたぐらい、やるせない表現に独自の境地を開いた人で、
625が書いているジメジメ感は成瀬的なもの。
同じ原を使っても成瀬だとどちらかというとヌカミソ臭くなるが、小津が使うと
(おそらくあの使い方をみると小津は原が好きなんだとおもうが)原が庶民の役でありながら華やかで美しく生き生きしている。
あと、小津と成瀬で一番違う点はそのスケール感。成瀬は普通の庶民の等身大だが、小津はスケールが大きい。
651名無シネマ@上映中:03/09/27 02:01 ID:Xr3dOo7H
>小津はスケールが大きい。
それはあるかも。そこから翻って、原の使い方に言及すると
どうも西洋的な美神を意識しているようなフシがある。

どうです?
652名無シネマ@上映中:03/09/27 02:21 ID:jD3F/iAY
愚か者よ。床の間芸術だけだよん。
当たり前の事を、普通になぞっただけ。およそ非生産的だ。エンプティーだ。
睡眠薬的な効果は抜群だから、医療ではとても大切かも。マジだ。
653650:03/09/27 02:29 ID:7+9I0+GN
>>651
西洋的な美神を意識したのか、それとも原という素材に(公私ともに)ほれ込んで
その結果あのようにきれいに撮りあげたのか判然としないが、撮影現場ということを考えると
抽象的な概念よりはおそらく後者の方の意識が強く働いたのではないか、と思う。
654650:03/09/27 02:46 ID:7+9I0+GN
>>652
君は小津映画を「芸術」だと思っているんだね。
でも「当たり前の事を、普通になぞっただけ。」では「芸術」は生まれない。
自己矛盾の言辞。整理してから来てね。
655名無シネマ@上映中:03/09/27 02:53 ID:KlG9fqJ/
繰り返します。当たり前のことを、当たりの様に映すだけでしょ。
それは、一回だけなら才能かもしれない。

それだけを繰り返すと、普通は、十年一日と言う。進歩ないなら、撮らない。
であれば、一作だけ撮ればそれでおしまい。

映像作家としてのささやかな良心があれば、彼のレゾンデートルは全く無い。

656650:03/09/27 03:01 ID:7+9I0+GN
>>655
「当たり前のことを、当たりの様に映す」ように見える君にとって、
例えば君の好きな他の監督ならどのように撮っているの?
657名無シネマ@上映中:03/09/27 03:22 ID:KlG9fqJ/
劇があって、鮮烈な映像があればベストです。
貴方がご覧になっておられるかしりませんが、
「硝子のジョニー、野獣のように見えて」、
「夜明けの歌」の作品などは好きですね。
朝生をミテルので、後のRESは、また明日で。ミガッテスマソ。
658名無シネマ@上映中:03/09/27 03:25 ID:PDLnU8r0
>>641
これは私の感じる怖さで>>639さんとは違うけど、
溝口の人間を凝視する力は怖いですね。
普段はバイアスを掛けて見ようとしてない人間の姿を
日常のベールを剥いで強制的に見せちゃう。
映画ってのは視点が強制されちゃう。
人間の極北の姿を無理矢理見せられる。
自分が安住してる世界がガラガラ崩れ落ちる。
そういう瞬間が優れた作品にはある・・・と思う。
まあおそらく溝口作品に限らないと思います。
659名無シネマ@上映中:03/09/27 10:39 ID:5DM/VU9g
けど、やっぱり溝口作品に顕著だと思うよ。
溝口の脚本の直しはほとんど人物造成のためだもの。
溝口の書簡集って出ないのかなあ。脚本家に手紙で注文出していたみたいだが。
660名無シネマ@上映中:03/09/27 14:11 ID:/OgPw1Qp
>>658若しくは>>638

格調を下げるみたいだが、溝口の「武蔵野夫人」は大岡文学とは大きく
違うが、それはおいて、森雅之、山村聡、轟夕起子、みんな不快な輩だ。
溝口の場合、やな奴をそのまま描ききるでしょ。
この作品だけでなく、見たくないところまで抉り取りますね。
マ、それが溝口のテイストだけど、怖さって、この解釈でいいの。
661名無シネマ@上映中:03/09/27 16:43 ID:/OgPw1Qp
スレ止めてしまった。ageてください。スマソ
662名無シネマ@上映中:03/09/27 16:55 ID:6MKX32Cq

   ↑ 夜まで放置ぷれぇい
663名無シネマ@上映中:03/09/27 17:00 ID:E4/Tzs+2
>>657
君には黒澤をお薦めしておこうw
664名無シネマ@上映中:03/09/27 17:16 ID:/OgPw1Qp
成瀬にオムニバスで「くちづけ」という珍品がある。
その三作めが成瀬作品で、冒頭から、チンドン屋が登場。
コメディーとしては洗練されていない。軽く流した凡作だ。
けれど、看護婦に何故、中村メイコをキャスティングしたか、
ラストでツイストを利かしています。(これ以上はネタわりなり)
665名無シネマ@上映中:03/09/27 17:28 ID:1PBr41xn
>>663
釣り?釣られちゃおう
わたしはね、隠れ黒澤ヲタだようん
666名無シネマ@上映中:03/09/27 18:08 ID:5VV2JGO8
女友達が家に来たので、最愛の「残菊物語」を見せた。彼女は特別な映画好きでもないから、勿論戦前日本映画など観た事無い。
でも、良かったらしく、泣いていた。菊之助復活の名古屋公演のシーンの祈るお徳の姿と、ラストシークエンスのお徳の絶命の場面で。
私も嬉しかった。
667名無シネマ@上映中:03/09/27 18:39 ID:6MKX32Cq
>>666
今度、君のオツムに脳内彼女がきた暁には
「赤線地帯」をみせてくれると、私は嬉しい。
668名無シネマ@上映中:03/09/27 18:57 ID:VI9txrV0
赤線地帯って変わってるよね。

最後まで娼婦にこだわったのがいかにも溝口らしい。
戦後の作品って家族で見るのにはちょっとなのが多いよね。
犯されたり不倫したり男だましたり。
669名無シネマ@上映中:03/09/27 19:51 ID:1PBr41xn
スレ進行の道草で、人の説の受売りなり。(岡ー双葉の説)
山中貞雄の字幕の割り方は、伊藤大輔先生が先だという。
字幕をショートカットして、短文で繋ぐ手法は伊藤先生からだという。

その手法を山中は踏襲しながら、より洗練させ、抒情も加味したという説デツ。
この説の真贋はいかに?スレ違いだが、日本映画史では興味尽きぬ話題だ。
670名無シネマ@上映中:03/09/27 20:32 ID:xRPF5Dnj
>>669
おそらく、それは正解であろうと思います。ですから、真であります。
学生の時分に、神田の古本屋で買った「映画往来」に、
批評家は誰だったか定かではありませんが書かれておりました。
もう、ブツはもうエンガチョ状態で病気になりそうでしたが、
股旅物の映画文法のような批評であったような記憶があります。
とは申せ、記憶は曖昧模糊ですので話半分という程度でご理解ください。
671名無シネマ@上映中:03/09/27 20:52 ID:KMmMcu9c
>>670
スレ違いな駄文なのに、ご丁寧なレスを頂戴し、恐縮至極です。
とても勉強になりました。有難うございました。草々
672名無シネマ@上映中:03/09/27 23:40 ID:r0r/TsVc
「赤線」を絶賛する人が多い。吉原「夢の里」の話、どこがいいの?
家庭の事情は時代を考慮すれば、どこにもある話。女は強靭を描写したければ、
五人もの娼婦は不要、演出でも捌き切れていない。関西系を強調するなら、
「祇園の姉妹」という絶品あるじゃん。ケッタイな社会派シャシンです。

 客観的にみれば、ハードボイルドタッチ(=乾いた感傷)と、黛音楽の
前衛性、そしてユーモアが少々あることですな。
 イデオロギーオンチが、時代背景もあるにせよ、盲目的且つ免疫もなく
いとも簡単にイカレタ感じで、いかにもお手軽で深い考察など全くない。
娼婦の悲惨な事件を含めて、こんなにも後味の悪い映画は、
名画とされる中で、漏れは知らないし、二度と見たくもない。
追伸:遺作ですから、敬意は払う。合掌
673名無シネマ@上映中:03/09/28 00:25 ID:d/Dnz1Oc
>>672
> ケッタイな社会派シャシンです。

ええっ!? 確かに、時事に絡めてはあるけど、社会派って事はないでしょう。

> 娼婦の悲惨な事件を含めて、こんなにも後味の悪い映画は、
> 名画とされる中で、漏れは知らないし、二度と見たくもない。

まあ、個人の好みだから仕方ないけども、そこがいいんだよ。

「祇園の姉妹」だって、昔は乙部の暴露映画って言われたわけなんだけど、
芸者の世界は、そもそも歴史があるからうまくオブラートに包んである。
赤線にはそれがないんだよね。だからどうしても話がストレートになるし、
話を膨らませづらい。実際にそうなんだから。
674名無シネマ@上映中:03/09/28 01:08 ID:axA8Uwi7
正直いって、「赤線」って、息子のためとか、
肺病の夫の為とか、演出はハードボイルドだけど、
何か余計な夾雑物が沢山持ち込まれたような気がする。
奇態な反体制もあるよ。だから、らしくないといいたい。
漏れは右翼じゃないぜ。
675名無シネマ@上映中:03/09/28 01:26 ID:d/Dnz1Oc
>>674
それは溝口や脚本家の考えとか映画の主張とかじゃなくて、
当時の売春宿のオーナーの屁理屈が描写されているだけではないですか?
若尾文子や木暮実千代の旦那も社会批判を口にしますが、
まあ何か主張があるわけでなく、単なる人物描写に過ぎないでしょう。

もっとも、売春禁止法成立直前便乗商法(by ラッパ?)のようですから、

> 何か余計な夾雑物が沢山持ち込まれたような気がする。

はやっぱりありますわね。
676名無シネマ@上映中:03/09/28 02:01 ID:TuzjdS4y
>>675
あなたの言っている事は、理解したつもり。
争点はないな。思想の問題もそうだと思う。
永田ラッパ、売春禁止法の理解も同じです。

「赤線」こそ傑作の解釈で乖離あるかもね。
ま、お互い、それぞれ趣味があるから。
677名無シネマ@上映中:03/09/28 18:56 ID:skiaN0d9
「赤線地帯」は、とにかく語り口が洗練されていて、名人芸の域に達しているのが、何と言っても好きだ。
イデオロギー云々については、ほとんど興味が無いけど、そんなにおかしな事を言っていますかね。
溝口映画は、イデオロギーなんて、くそ食らえと言っているように思うけど。
678名無シネマ@上映中:03/09/28 19:13 ID:VNH3kEdE
イデオロギーは重要だw
679名無シネマ@上映中:03/09/28 21:15 ID:TuzjdS4y
 「赤線地帯」は百家争鳴の議論ありで、あたしもメッチャ興味あります。
幕間で、田中絹代監督、斉藤=小津脚本の「月は上りぬ」てどうよ?
あたしは見てないから。北原三枝ファンなのだよ。教えて。
 だけど「赤線地帯」の議論こそ大切だから、
この問いはスキップしてやってね。ちなみに、あたしは溝ヲタ自任だが、
「赤線地帯」はちと、点数辛い側です。
680名無シネマ@上映中:03/09/28 21:35 ID:knSLRqkO
>>679
「月は上りぬ」観たよ。
ズバリ、小津そのものだよ。
伝統的というか、カビがはえた所産でつ。愚作。

何で、田中が小津のホンで撮ったのかねえ。これこそ、謎。
カメラは動くから、小津が撮ったのではないのは明らかだけど。
681名無シネマ@上映中:03/09/28 21:50 ID:wLjSkbhL
仕切り屋(id)ウザイ。
682名無シネマ@上映中:03/09/28 22:21 ID:pAPUQ6ws
 ずーっと不思議に思いながら、書くの避けてきたことがある。皆同じ筈。
 溝口作品カキコだと、内容空疎でも、RESがある。うれしい。
 成瀬作品だと、あっても遅RESで一つくらいかな。

 漏れのカキコの内容が空疎なのは自覚しているが、
やっぱ、このスレでは成瀬ファンて限定された少数派なのかなあ。哀しいな。
683名無シネマ@上映中:03/09/28 23:06 ID:DWD9twgg
小津映画はお茶漬け
溝口映画は京料理
黒澤映画はビーフステーキ
684名無シネマ@上映中:03/09/28 23:15 ID:MHnmi4Hd
ソクーロフの新作って、溝口の長回しと比べ物にならないくらい驚き。
685名無シネマ@上映中:03/09/28 23:18 ID:Hjm64Znq
>>684
ワンカットは事実だけど、画像処理でだいぶ、間違って映った照明機材やスタッフ
を消したらしいね。
686名無シネマ@上映中:03/09/28 23:21 ID:pAPUQ6ws
 お茶漬けもいいなあ。栄養心配だけど、死にはしない。でも、毎日はヤダ。
 ビーフステーキは豪奢だ。最高に旨い。でも、血糖値が心配だ。止め。
 京料理は、先付けからおつくりを経て、メイン迄、最高だが高すぎる。また、
飽きる。そういう身分になってみたいけど、、、。
 他のたとえは無いの?
 
687名無シネマ@上映中:03/09/28 23:26 ID:MHnmi4Hd
>>685
うん、そうみたい。でも、それ聞いて観たんだけど、ただただ圧巻の連続だった。
もちろん、溝口も好きだけど、ロシアって凄いなって改めて思った。
関係ないけど、カネフスキーとかも期待させてくれるし。
688名無シネマ@上映中:03/09/28 23:48 ID:xb0ljIHW
>>684
確かにあの集中力は神がかっている。
そういえば、久々映画館で涙が出たのは
あの映画だったな。
まあスレ違いだがw
689名無シネマ@上映中:03/09/28 23:55 ID:MHnmi4Hd
>>688
自分も鳥肌立ちっぱなしでした。
スレ違いかもしれないけど、溝口同様、凄い人ですよね。
でも、悲しいけど、あの映画も無視されんのかな?
690名無シネマ@上映中:03/09/29 00:31 ID:6L6W6RZs
 スレ違いとは言わないし、教えて欲しい。同時に、反論もする。
 タルコフスキーの後、ソクーロフかよ。ハスミのシンパは、師匠に従順。
ご自由だけど、ブレッソン、アントニオーニ、フェリーニ、ベルイマン
は認めましょう。皆立派な映像作家だ。ベルイマンは天才である。
 だが、パゾリーニだけは絶対に認めない。映像作家としては落ちこぼれだ。
(差別用語スマン)
 マ、妥協して、「ストーカー」や「セカンドサークル」は認めましょう。
でも、それと溝口を比較するのはね、反対である。
 学門の世界でも、比較**論てあるじゃん。
 それは、メインがメインとして存在するから、サブの比較が成り立つ。
 あんたらのメインがハスミじゃあ、整理された議論じゃないぜ。
 プロレタリア的モンタージュを勉強せよなどとはいわない。ボクも知らん。
 せめて、セルゲイ・ボンダルチュクの文法あたりから始めなさいよ。
691551:03/09/29 00:48 ID:BN1xVVzi
>>565 の続き

 「山の音」も「麦秋」も、両方とも鎌倉を舞台にしている。
しかし、この二つは本当に同じ土地を舞台にしているのだ
ろうか。むしろ、ここに描かれているのは別の宇宙では
ないのか?

 両者共に、実は鎌倉という土地そのものの描写は少なく
物語は大抵家庭という限られた空間内で起こる。しかし、
「山の音」においては、登場人物たちが何度となく行き来
する、長々と続く竹垣の道が、その場所一つで、鎌倉とい
う土地のエッセンスを映画全体に波及させていて、登場
人物たちの家庭の外部に広がってゆく空間を、ごく自然に
納得させる。おそらく小高い鎌倉の山々をすぐ背後に控え、
あの丈高い垣の中に閉ざされて、影の多いあのドラマは
進行するのだ。そしてそれは、ラストで原節子と山村聡が
連れ立って歩く、明るく広々とした公園の並木道と強い
コントラストをなしている。成瀬の空間演出は、簡素で、
繊細で、力強い。

(続く)
692551:03/09/29 00:50 ID:BN1xVVzi
>>691 の続き

 一方「麦秋」はどうか。それらしい風景といえば、駅の
プラットフォームと、踏み切りと、あと思いつくのは、
鳥かごの背後に立つ山の背を捉えた挿入ショットくらいか。
いずれも、実は鎌倉という土地固有の表情を捉えてるかと
言えば、頭を傾げざるをえないし、原と三宅邦子が語らう
浜辺も、ただ浜があり波が打ち寄せているというだけで、
太平洋岸であればどこでも構わないのではないか。また、
原の部屋を訪れた淡島千景が、こんな所に住みたいと
しみじみ語るのだが、そう語る彼女の背後の窓からは
隣家の壁しか見えないのだから、むしろこれは人を喰った
態度なのではないか。

 しかし、このように具体的な広がりと根っ子を欠いた
空間には、何か懐かしい匂いがあるような気がする。
 それは子供の生きる世界に近くはないだろうか。あの
曲がり角や壁の向こうに何があるのかを知らず、何かが
あるという事さえも考えず、家は家であって、名前を
もたぬ唯一の家であった頃の記憶が、呼び覚まされは
しないか。

(しつこく続く)
693551:03/09/29 00:53 ID:BN1xVVzi
sage忘れスマソ。
694名無シネマ@上映中:03/09/29 01:19 ID:dJCIkYfO
>>690
自分はハスミのシンパではありませんよ。
原点はロートレアモンとフロイトで、そこからアンダルシアの犬で映画に感心を
持っただけです。
好きな映画も統一性はありませんし。
ピンク・ナルシスやアンガーやメカスも好きですし、キートンなんかも大好きです。
パラジャーノフやソクーロフとくればハスミ信者となるのでしょうかね。
ただ、今回のソクーロフの新作は自分としては、近年稀に見る傑作だと感じた
までです。そして鑑賞後に溝口を思い浮かべたのは、自然の成り行きでした。
695名無シネマ@上映中:03/09/29 01:24 ID:zIU9HM+3
>頭を傾げざるをえないし

寝たのかYO!
696690:03/09/29 01:25 ID:6L6W6RZs
697名無シネマ@上映中:03/09/29 01:38 ID:ngapv72C
>>690
>ブレッソン、アントニオーニ、フェリーニ、ベルイマン
>は認めましょう。皆立派な映像作家だ。ベルイマンは天才である。
>だが、パゾリーニだけは絶対に認めない。映像作家としては落ちこぼれだ。

論拠は?
698690:03/09/29 01:45 ID:6L6W6RZs
>>694
先ずはわたしの言いがかりの件、お詫びします。
教養がないのでアモンは知らないし、フロイトもパーソンズ経由で、
よく知りません。
ブニュエルは好きですね、これまた、天才ですが、
あまり話題にならないのが不思議です。

ナルシス、アンガー等は全く知りません。
キートンがバスター・キートンであれば、スラップスティックの神様として、
見ております。

>今回のソクーロフの新作は自分としては、近年稀に見る傑作だと感じた

その作品、多分見ておりませんが、
「深夜カフェの」(失念、失礼)ではないでしょう。
作品名を教えてください。

PS。>>551の比較論は、オーソドキシーです。
勉強になるので、愛読者として続投下さい。
699名無シネマ@上映中:03/09/29 02:00 ID:oBuIU0gb
>>680
カメラは動くからってねー、あんた。
田中と小津の違いも満足にわからない映画オンチが、なんでこのスレに来てんのヨ。
700名無シネマ@上映中:03/09/29 02:01 ID:dJCIkYfO
>>698
エルミタージュ幻想ですよ。ロシアの偉大な指揮者、ワレリー・ゲルギエフも
特別出演してます。
とにかく圧巻ですよ。自分はこんな映画を作ろうとする根性に惚れるのです。
そして、期待を裏切らない作品を完成させる彼を偉大だと思うのです。
独自性を持った監督という意味ではパゾリーニは尊敬しています。特に詩や小説を
含めて。
701名無シネマ@上映中:03/09/29 02:26 ID:8NShxT1E

偉そう。慇懃無礼できらいだ。
702名無シネマ@上映中:03/09/29 02:32 ID:dJCIkYfO
>>701
ごめんなさい。夜分に気分害してしまって。
すみません。
703名無シネマ@上映中:03/09/29 02:36 ID:6AnFaKWd
そんなことより、天才と落ちこぼれを名指しだけして消えた>>690が気になる。
整理された論拠をきぼんw
704名無シネマ@上映中:03/09/29 02:36 ID:IVNfPFka
>>660
遅レス失礼。
少なくとも私にとってはそうです。
高畑勲が「近松物語」のラブシーンをボロカス。
「みっともないだけ」だって。
でも誤魔化しがないからみっともないけど
同時に本当の美がある。そんな気がしますね。
「西鶴一代女」の零落したお春の姿なんて、
まるでドナテッロのマグダラのマリアみたい。
決して露悪的じゃなくて醜く、美しく、そして崇高です。
705名無シネマ@上映中:03/09/29 02:39 ID:IVNfPFka
ごめんなさい。>>658です私。
706名無シネマ@上映中:03/09/29 02:44 ID:rhiuanSR
>>683
俺的には溝口=京料理は違うなぁ。もっとギトギトしてる。
黒澤は中華、溝口はフレンチ、小津は和食って感じかも。
黒澤=トルストイ、溝口=ドストエフスキー、小津=バルザック
もしくは
黒澤=ベートーヴェン、溝口=バッハ、小津=モーツァルト
ってのもよく思う例え。例えなんて意味ねーけどな(w
707名無シネマ@上映中:03/09/29 02:55 ID:oBuIU0gb
>>706
音楽の世界で古今最高の天才と呼ばれているのは、モーツアルトただ一人だけど
小津は天才ということだね?
708名無シネマ@上映中:03/09/29 03:00 ID:6AnFaKWd
成瀬たんはどーしたのれすか??
709名無シネマ@上映中:03/09/29 03:03 ID:RlAkTjw3
>>706
ていうか、そういうの面白くないからもうやめない?

それと、救いようのない文学音痴だね、あんた。
710名無シネマ@上映中:03/09/29 03:11 ID:i91eUgck
>音楽の世界で古今最高の天才と呼ばれているのは、モーツアルトただ一人だけど

古今の作曲家にとってはバッハのほうが偉大ですが、何か?
つーか上に同じくしょーもない例えだな。
711名無シネマ@上映中:03/09/29 05:21 ID:PloP9nE7
溝口は溝口だし他に例えてもあまり意味ないなぁ。
海外の批評家が溝口のことも黒澤のこともシェイクスピアに
例えてるの見たことあるなそういえば(w
他にもバルザックだのホメロスだの色々・・・・
有名なら何でもいいのかって感じ(w
源氏物語の英訳が初めて出た時にプルーストからセルバンテスまで
様々な西洋文学と比較されたらしいけどそれと一緒だろうね。
向こうの人にとっちゃ自分達の知ってるものに例えると分かり易いんだろう。
溝口とルノワールとか小津とブレッソンだって
フランス人がごちゃごちゃ言てもどこが似てるのかって思う。
712名無シネマ@上映中:03/09/29 09:31 ID:hbaNEnyU
小津、溝口、黒澤、成瀬は全部日本人作家。
敢えて、外人にたとえるのは混乱を招くだけ。
713名無シネマ@上映中:03/09/29 18:53 ID:q0qIIa2J
いやいやスマネ。
何となく例えてみたくなっただけ。
ここまで煽られるとは思わなかったぜ(w
>>709
こいつはまた手厳しいや(w
714706=713:03/09/29 18:54 ID:4PjUYTFR
sage忘れスマソ
715名無シネマ@上映中:03/09/29 20:01 ID:L0bsroOd
こんなこと書くとまた荒れる原因になりそうだけど、
一般的に黒澤と小津が、
日本映画の双璧みたいにみなされてるのは悲しいなぁ。
「三大巨匠」って言葉ももはや昔の話なのだろうか?

溝口も成瀬も内田吐夢も黒澤、小津に劣らず素晴らしいぜよ。
批評レベルでは、溝口についてはヌーヴェルバーグの悪影響を
乗り越えた分析が進みつつあるようだが・・・
716名無シネマ@上映中:03/09/29 20:02 ID:PSJ+ReVC
>>691>>692
言うまでもなく、小津は内部と外部が遮断されてる。
成瀬「山の音」では、鎌倉駅→バス停→魚屋→
竹垣→庭→勝手口(あるいは玄関)と続いてるけど
外部とつながっているのは勝手口か玄関だけで
通り道も常に同じ。
成瀬の場合は冒頭だけならまだしも、
あまりに律儀にやりすぎな気がする。
717名無シネマ@上映中:03/09/29 20:09 ID:PSJ+ReVC
>>715
溝口については、四万田らがやろうとしてるね。
地味で中途半端に終わりそうだけど・・・
718名無シネマ@上映中:03/09/29 21:06 ID:wgcKjQsX
>>697>>703
一言だけ。タイミング逃して、遅RESを許して下さい。
パゾリーニは大嫌いだが、「王女」と「テオレマ」はさすがに認める。
ダンテ的というか、スノビシュな詩人としても認めよう。
ですが、「カンタベリー物語」と「アラビアンナイト」は許せん。
チョーサーと少し関連づけます。前者は艶笑文学をバッチクしたタッチ、
えぐい。薄汚い。
後者はお下品を承知でいえば、汚れた濡れ雑巾みたいな作品。感心できない。
生来、ロマンを愛するものは、絢爛豪華な幻想を、よくまあ、
野蛮且つ泥臭くばっちくしたよのう、と当時語ったものだ。
本来はファンタジーの世界そのもの。
本当は華麗壮大な宮殿ものでしょ。きらびやかさがなくて、何があるの。
露悪趣味は程度もんだいで、全くおもろなかった。試写の後、自棄酒を飲んだ
本気で、ボロニーニを研究したとはとても思えない。
719名無シネマ@上映中:03/09/29 22:18 ID:6WJSRsHB
さて、閑話休題というのは>>718>>697>>703に対して、とても失礼な話だ。
 だが、>>551の「山の音」と「麦秋」の比較分析を心待ちにしているのは、
漏れだけか?大体、12時頃に出没する筈である。今夜も含めて、
もっと、はやいとありがたい。寝不足になる。身勝手、ゴメンナサイ。
720名無シネマ@上映中:03/09/30 00:26 ID:bRPfy3MD
 スレ違いだけど、BS2「マンガ夜話」見ていた。
明日、というより深更に、未公開のベルドリッチ「ある愚かものの悲劇」
をオンエヤーするみたい。1981年作だから、期待できないが見よう。
721551:03/09/30 00:26 ID:ubqbqz0y
今、ビデオで「驟雨」見終わりました。
原節子のベストは小津だという確信は変わらないけど、
このちょっとくたびれかけた色気もタマリマセンなあ。
俺も原節子に泣かれたり、灰皿放られたりして見たい。
家がボロでも、胃潰瘍でも、リストラでもいいから。

今日の分析は以上です。
722719:03/09/30 00:30 ID:bRPfy3MD
じゃあ、あんしんして寝るほ。
723名無シネマ@上映中:03/09/30 01:15 ID:L2gvGm2i
>>706
小津はハイドンだろ
724名無シネマ@上映中:03/09/30 01:26 ID:DuZX0EE5
>>710
大天才の前には音楽の父も影が薄いでしょう。なにか? (しょうもない例えには同意だけどね。)
>>718
どう読んでも「カンタベリー物語」も「アラビアンナイト」もファンタジーではありませんぜ、だんな。
725名無シネマ@上映中:03/09/30 02:44 ID:Q0fgWMo9
監督を何かに例えるなら、動物占いにしてくれ。
726名無シネマ@上映中:03/09/30 02:47 ID:Cv0qMB+1
クラシック音楽の最大傑作と言えばJ.C.バッハのマタイ受難曲を挙げる人の
方がフィガロの結婚やドン・ジョヴァンニ挙げる人より多そうだがなぁ。
それにカンタベリはともかくアラビアンナイトはファンタジーでよくない?
727名無シネマ@上映中:03/09/30 02:51 ID:Cv0qMB+1
女優に例えるなら   動物に例えるなら
黒澤=司葉子     黒澤=熊
溝口=田中絹代    溝口=犬
小津=原節子     小津=狐
成瀬=高峰秀子    成瀬=猫
728名無シネマ@上映中:03/09/30 02:56 ID:AB3A3ZDV
成瀬巳喜男と言えば脚本家水木洋子の存在なしには語れないですよね?
小津や溝口や黒澤の映画のセリフはちょっと芝居掛かった感じがするけど
成瀬の映画はそれが全然ない。
彼の映画の自然さは素晴らしいと思う。
729名無シネマ@上映中:03/09/30 02:59 ID:AB3A3ZDV
>>717
でもサイト&サウンドのランキングで残菊物語が急浮上したことを思うと
ノエル・バーチやボードウェルの仕事は身を結んで来てるのかも。
ただ一部の評論家や映画史家の間だけで一般化には程遠いか。
730名無シネマ@上映中:03/09/30 03:52 ID:IYibepJE
変なブームにはならなくても100年経っても評価されてると思う。>溝口作品
731名無シネマ@上映中:03/09/30 03:53 ID:SrAgbzT6
「アッカトーネ」が素晴らしいではないか。
732名無シネマ@上映中:03/09/30 05:00 ID:Q0fgWMo9
imdbのratingsなんか、『山椒太夫』8.98だもんな。
733名無シネマ@上映中:03/09/30 08:37 ID:FXqoRcTH
>>727

>女優に例えるなら

それ、例えてるんじゃなくて、単に一緒に仕事した女優だろうが(w
それと、>>725は「動物占い」って言ってんだよ。
でも、わざわざレスしなくていいからな。
734名無シネマ@上映中:03/09/30 11:41 ID:DuZX0EE5
>>726
バッハはマタイにしても無伴奏バイオリンソナタにしても、無限の広がりがあるわな。深さはあるがあの重いものを何度もは聞けない。
どれも宗教音楽的だし。
ベートーベンは地上の音楽そのもの。人間の喜びや悲しみが血肉のまま音楽に息づいている。感動的ではあるが重い。
モーツアルトはあえて言えば音楽が天上的。喜びや悲しみが人間の血肉からろ過されて、
「悲しみ」「喜び」(これだけ無邪気に喜びを表した音楽家もめずらしいが)そのものとして音楽になっている。
実に軽やかで透明感にあふれた音楽が交響曲、協奏曲と多岐にわたっており、まさに天才の仕業
735名無シネマ@上映中:03/09/30 12:31 ID:x57/y/lk
>>732
「山椒大夫」は母子愛、姉弟愛、身分差別のテーマや
映像美、象徴的な物語等の最も普遍的に訴えかける物を持ってるかもね。
映画としての完成度では溝口の最高作と呼ぶ人はあまりいないけど、
いわゆる映画マニアではない人に見せても喜ばれる作品なんじゃない?
736名無シネマ@上映中:03/09/30 13:05 ID:FtsAkdlf
>>734
3人共大天才ってことでOK?
小津、溝口、黒澤も同上。
737名無シネマ@上映中:03/09/30 14:08 ID:DuZX0EE5
>>736
いづれも偉大な才能には違いないけど、作曲家とか指揮者などの専門家筋から見ても、天才というとモーツアルトみたいでやんす。
天才云々はおくとして、3巨匠をならべた場合、黒澤はエンタテイメント豊かで、万人を無難にひきつけるという点では他の二人に勝っているけど、
(ただしエンタテイメントを剥ぎ取った黒澤は実に苦しい。赤ひげ以降のぶざまな作品群)、
単なるエンタテイメント以上の映画の格の高さ、人間あるいは人生に対する深い洞察などの点に於いては、
小津、溝口の方が数段優れていると思う。
738名無シネマ@上映中:03/09/30 14:27 ID:BaGSSihU
漏れは画面構成(=映像)なら、絶対に伊藤大輔と確信しておる。
739名無シネマ@上映中:03/09/30 15:25 ID:2fBkJsQj
>>727
黒澤監督作品の田中絹代は印象に残っていない。
原節子も黒澤作品ではあまりよくなかった。
小津と高峰秀子の組み合わせはいまいち。
司葉子は溝口作品に出てないし・・・
でも成瀬巳喜男は、4人の女優にそれぞれ代表作を残してるね。
740名無シネマ@上映中:03/09/30 17:45 ID:FN9aUe8H
傑作オンパレードの巨匠達だけど、代表作という意味ではなくて、
大好きな映画二品を厳選して、次にカキコするけどバカにしないでね。
・小津作品
 (戦前)「生まれてみたけれど」
 (戦後)「秋刀魚の味」
・成瀬作品
 (戦前)「妻よ薔薇のように」
 (戦後)「あにいもうと」か「稲妻」
・溝口作品
 (戦前)「浪花悲歌」
 (戦前)「祇園姉妹」
 溝口だけ、戦前2品となってしまった。大学時分の先生によると、
「紙人形春の囁き」が一番だという。残っていないから仕方ないけど。 
741名無シネマ@上映中:03/09/30 18:03 ID:LZoGi1f2
「残菊物語」の現存と不在

尾上菊之助の場合
上方の下宿−二階部屋のシーン
        −二階から俯角で階下を映したシーン

お徳の場合
江戸本宅の勝手口のシーン
742名無シネマ@上映中:03/09/30 18:12 ID:1AZpL0sh
いいんだけど、微妙にタイトル間違えてない?
>「紙人形春の囁き」が一番
っていうのは、作品として最高作という意味?
どうよかったのか、詳しく教えてくれればうれすいけど、
でなければ、そいつはDQNの団菊ジジイってだけじゃない?
743名無シネマ@上映中:03/09/30 18:54 ID:FN9aUe8H
スマソ。旧カナは、直した。
ように→やうに、とか。浪花→浪華(漏れのチョンボ)でした。
>>792
飯島正先生は、「紙人形」のカメラワークを褒めてた記憶がある。
744743:03/09/30 19:00 ID:FN9aUe8H
>>742
>>792>>742デス。
お詫びと訂正をいたします。
745名無シネマ@上映中:03/09/30 19:50 ID:DuZX0EE5
飯島正先生ってだれよ?
746名無シネマ@上映中:03/09/30 21:09 ID:/Nc1jebc
>>745
釣りだろう。ハスミとは格が違うホンマの演出論の大御所名誉教授だよ。
知らなかったら、図書館で読め。
それよか、>>740
あまりにマニアックにすぎないかい。大好きだったら、仕方ないけどな。
 ハスミみたいな文献主義を排除した、正直な主張は評価するよ。
といいながら、好き嫌いなら、俺にも言わせてくれ。マニフェストだよ。
 俺のセレクションは以下だ。これって、少し恥ずかしいものだな。
溝口の戦後を外してよいかねえ。だが、あんたの選んだ2作は全て絶賛だよ。
 さて小津は戦前だったら、やっぱ「浮草物語」(か、父ありき?)だな。
 戦後であれば、「秋刀魚の味」はポテンヒットではあるが、
やっぱり「麦秋」かな。小津はできすぎる御仁だが、決定打となると難解だ。
 成瀬だが、「あにいもうと」もわかるが、俺は「山の音」と「浮雲」だな。
今、記した作品は俺の好みでは、絶対外せない。
 意図的な企みであっても、好きな作品を書かせる、これ生理的なものが
モロでるね。俺だって芸術論ばかりでなくて、好きなものは好きだ。
「秋刀魚の味」なんざ、「東京物語」と較べりゃ誰が見ても軽量さ。
でも、俺も心底好きだ。ちとばかし、アジテーションにのせられたかもな?
 俺は思うのだ。
大家にも相対的に観て凡作もある。だけどさ、好きなものは好きと、
格好つけずに書いたものが見たい。だから俺も書いた。
エキサイトしすぎて、恥ずかしい。だが、書かせて頂きアンガトサンだ

 
747名無シネマ@上映中:03/09/30 22:50 ID:td7Is5ms
「浪華悲歌」を10年くらい前に観た時は
「地味な物語なのに迫力があるなぁ〜」
というくらいの印象だったけど、最近また観てみると
画面の立体的な造型に驚きました。
オーソン・ウェルズを先取りするような奥行きの深い映像ですね。

しかもただの技法の先取りに終わらずに
それがしっかりと物語を印象を強めてると思った。
技術がテーマに奉仕するというよりは、技術とテーマの一体化。
蓮実さんはあまり好きではないけど、この点では
確かに黒澤やベルイマンは溝口に一歩譲るかも・・・
もちろんエンタメや知性という点では彼等の作品は
溝口を上回っているのでしょうけど。
748名無シネマ@上映中:03/09/30 23:06 ID:bRPfy3MD
>>740
上のRESを見ても、”なるほど”とはいえませんが、お遊びは楽し。
くだらない、見立ては辟易でした。
なんとも悩ましくも、楽しい企画で私も悪乗りしましょう。
趣味上の好きですから、でも私が一番常識的かもなんて思いもあったりします。
溝口先生は絶対に「残菊」は譲れません。あとは、やはり「西鶴」とします。
小津先生は、「晩春」と意外な一致で「秋刀魚」が好き。これはうれしいなあ。
成瀬先生は、先達の方と全く違います。
私は「流れる」と「乱れ雲」を強く押します。晩年ピーク論者です。
細かなコメントが書ければ、逐次書きますが、それは野暮でしょう。
なぜなら皆様、お詳しいので叩かれてKO負け、ミエミエですのでw)。
749名無シネマ@上映中:03/10/01 00:56 ID:rPgPRebQ
オーソンウェルズ氏の「市民ケーン」(1941)には、のけぞる位にたまげた。
25歳の若い作品。ミステリファンとしては、死のメッセージあり、
映画ファンとしては、映像テクと構成の妙、映画の醍醐味満喫でつ。
 映像の奥行の深さは、追従を許さない華麗の極致です。
 私が心底、尊敬するヒッチ師匠も絶賛、だがウェルズ先生、後が続かない。
 パルマ、カーペンタ、ジョン・ハフーは二流です。
ミステリ作家は、ヒッチか、若しくはクルーゾーが極め付きでしょう。
750名無シネマ@上映中:03/10/01 00:57 ID:GIHuzguB
なんでこのスレはクセのある句読点の打ち方する人が多いの?
751名無シネマ@上映中:03/10/01 01:07 ID:BI1V+kbY
>>737
ちょっとエンターテイメントを見下してない?
映画においてエンターテイメントは重要な要素でしょ。
752名無シネマ@上映中:03/10/01 01:10 ID:rPgPRebQ
>>751
正論である。
753名無シネマ@上映中:03/10/01 01:12 ID:GIHuzguB
>>749
「市民ケーン」は初めて観た時は何となく気持悪かったな。
すこぶる感情的な物言いだけど、人間味が感じられなくて困った。
ストーリーはともかくとして、あの凝りに凝った画面構成がね・・・
やっぱり俗人は、ある程度の通俗性があった方が安心して観れる。
知的に構築された閉じた映像世界。
少なくとも自分に対しては開かれていない、決して受け入れてくれない、、、
そういう居心地の悪さをずっと感じながら観てた。
俺みたいな単純な人間は、記者の顔が見えないって時点でもう不安を感じてしまう。
つーことで凄い映画なのだろうけど、個人的にはあまり好きではない。
754名無シネマ@上映中:03/10/01 01:16 ID:GIHuzguB
>>751
>映画においてエンターテイメントは重要な要素でしょ。
作品の目的によるんじゃない?
755名無シネマ@上映中:03/10/01 01:19 ID:/l7XPjIq
うーん、俺的にはウエルズって、いい意味でハッタリで
エンタメの人なんだがなあ。
「黒い罠」とか「上海から来た女」見てみ。
俺的には「市民ケーン」よりこっちの方が上。
756名無シネマ@上映中:03/10/01 01:20 ID:j8uXpJSz
>>737
> 赤ひげ以降のぶざまな作品群

黒澤が長生きしたことも考慮してやれよ。
757名無シネマ@上映中:03/10/01 01:21 ID:cDBnIefE
>>751
エンターテイメントは重要な要素だよ。
当然小津や溝口にもエンターテイメントの要素はあるよ。比較の問題でね。
痛快活劇の黒澤、という言い方はあるけど痛快活劇の小津とか溝口とは言わない。
そういう要素を色濃く出して見せる監督と、そうでなくても見せる監督ということ。
758名無シネマ@上映中:03/10/01 01:27 ID:GIHuzguB
>>755
ああその二本は面白かった。
「オセロ」や「イッツ・オール・トゥルー」の壮大な映像も結構良かった。
でも「市民ケーン」は受け付けない。
「偉大なるアンバーソン家の人々」も今イチ。
ま、好みの問題ですね。
759名無シネマ@上映中:03/10/01 01:34 ID:BI1V+kbY
>>754
そうですよね。
どちらを目指そうが、極上なモノは極上です。
760名無シネマ@上映中:03/10/01 01:37 ID:TuKJT8LO
>>755
「上海から来た女」
よかった。セントラルパークや水族館はヒッチ師匠タッチだし、クライマックス
の鏡の場面も楽しめた。かなりハードボイルドタッチで、あっと驚く
サプライズ・エンディングは、マニアには堪らなくうれしい。モノクロいいね。
761名無シネマ@上映中:03/10/01 01:37 ID:GIHuzguB
>>757
溝口の「813」観たいなぁ。
どっかに残ってないもんかね?
多分、面白くないだろうけど(w
よく佐相勉の文章読みながら、失われた作品の中身を想像してる。
そしてフィルムが見つかった時のことを妄想するんだわ。
762名無シネマ@上映中:03/10/01 01:44 ID:TuKJT8LO
「813」て何?教えて。
763名無シネマ@上映中:03/10/01 01:52 ID:eyVc77wx
昔、日経の文化欄に、
日本軍が中国に残した映画フィルムを、調査しに行くという記事がありました。
誰が書いてたのかは忘れましたが「もしかしたら『浪花女』のような
失われた作品が見つかるのではと期待してる」とあって、
こちらも期待に胸を膨らませてたのですが、その後の進展はどうなのだろう?
『浪花女』は上でも名前の出た飯島正センセが、
「芸道三部作の代表作」と絶賛してた作品ですよね?
当時の批評家達の評価は今イチだったが、
依田義賢、進藤兼人、三木稔も溝口の代表作と言っておる。
見たい!!
764名無シネマ@上映中:03/10/01 01:59 ID:acExB2TH
>>762
溝口先生、なんとルパンの「813」を映画化しております。
出世作「霧の港」以前の作品で評判芳しからず。
後に淀川氏、蓮実学長との対談に於いて
「あの人はモダンやった」とこの作品を回想せり。

参考
ttp://www.jmdb.ne.jp/1923/ay001340.htm
765名無シネマ@上映中:03/10/01 02:07 ID:3AW3fhnh
戦前の作品で完全に近い形で残ってるのは
「残菊物語」と「元禄忠臣蔵」の二作だけだったか?
酷い話だ……
766名無シネマ@上映中:03/10/01 02:10 ID:AluztIlt
>>764
ルブランのルパンて読んでなくて、失礼しました。
溝口さんがねえ、意外だ。べんきょうになりました。ありがとう。
767名無シネマ@上映中:03/10/01 02:23 ID:tCfPSM40
ところで、溝口ファンが好きな他の作家って、誰でしょう。

私の場合、一に溝口、二にフォードというところです。ちなみに嫌いな「巨匠監督」の代表は、
一にワイルダー、二に黒澤です。ナルシスですみません。

>763

「浪花女」が発見されたら、一大事。「狂恋の女師匠」も、蓮実氏が、パリのシネマテークで、物色中とのことですが、これから、色々発見される予感、いや、希望的観測が。
768名無シネマ@上映中:03/10/01 02:27 ID:AluztIlt
ハスミって、1930年前後の生まれだよね
双葉先生が、1910年生まれ
飯島先生や植草甚一先生は双葉先生より、更に上だから何年生まれ?
つまり、ハスミなる方は1920年の映画はオンタイムで観ていない
だから、いつも私の疑問符がつく
生まれる前の作品評は私の体験を含めて、何がしかの知恵を後ろ盾と
した後付けとなる傾向がある
その場合は一ファンでよろしい
それ以上は先達健在ならば僭越だ
769名無シネマ@上映中:03/10/01 02:27 ID:+IRI010h
>>763
90年代のフィルムセンターの調査で出てきた映画は、近年、センターなどで上映
されていますね。新規に発見された映像の総リストってどっかに無いものかね?
770名無シネマ@上映中:03/10/01 02:37 ID:+IRI010h
>>768
後付けだからこそ、たとえ断片であれど、可能な限り蒐集し、観てみる必要がある。

私はハスミ信者ではないが、こういう欲望は、リアルで観た人には逆に生まれない
ように思うのですが?
同時代の人間が切って捨てた作品に、実は重要な意味があることもある。駄作や、
もはや作品の態を為さぬ断片と化した映像であってもね。

「幻」を祭り上げる風潮はともかくとしても、こうしたことは貴方もご存じのはずですがね?
771名無シネマ@上映中:03/10/01 02:37 ID:cDBnIefE
>>756
それも考慮してんだけどね。歳とって硬直していっただけなのかなあ、と思うだよ。
世界のクロサワとしてはそう呼ばれれば呼ばれるほど、エンタテイメントの黒澤、「痛快活劇の黒澤」では終わりたくなかったんじゃないかな。
自宅で「東京物語」を見ながら小津作品に憧れを示したように、あえて天性のストーリーテラーの才能を捨てても、エンタテイメントによりかからない
人間性の深い表現に満ちた作品作りに挑んだんじゃないか、と思うだよ。
その結果は上述したように芳しいものではなかったんだけどね。
772名無シネマ@上映中:03/10/01 02:45 ID:AluztIlt
>>770
全て納得したわけではないけど、ご意見は私の視野になかった点もあり
尊いものとして受容しました。RESありがとうございました。
773名無シネマ@上映中:03/10/01 03:05 ID:3AW3fhnh
>>767
一に溝口、二はタルコフスキーかエリセか成瀬かドライヤーか・・・
エイゼンシュテインも黒澤もパヤオもキートンもラングも好きで目移りして困る。
嫌いな巨匠はベルイマン、サタジット・レイ、ロッセリーニ、ゴダール、ベルトルッチ等。
これもまだまだ数多し。
どちらも挙げて行けばキリがない。
ま、とりあえず溝口は別格ってことで。
774名無シネマ@上映中:03/10/01 04:18 ID:e4RGEyDX
成瀬のドロドロした感じが好き
775名無シネマ@上映中:03/10/01 05:50 ID:P1JyMmVN
ウェルズなら「フェイク」。
776名無シネマ@上映中:03/10/01 06:05 ID:d5JrCglD
>>767
なるほど同感いたします。
たしかにジョン・フォードは素晴らしい!(映画的幸せに溢れている!)
しかし、ルビッチ、ドライヤー、ウェルズも捨てがたいなか、
より作家性の濃いジャン・ルノワールを私は2位に推したく思います。

苦手というか、もうひとつ楽しめない巨匠さんは、
ヴィスコンティ、ベルイマンあたり。
作曲家で例えるとブラームスみたいな重厚地味な印象。
(ま、単に好き好きですけど)
ワイルダーって俳優さんの盛り上りもあって映画自体は結構面白いのですが、
そう何度もみたいと思わないところはありますね。

777名無シネマ@上映中:03/10/01 13:26 ID:ds+yEZrL
私はヒッチコック、クルーゾー、ワイルダー、アンリコ、
フォード、ホークス、伊藤大輔、ド・ブロカ、ロートネル、
リチャードソン、ロージーが好き。(国バラバラだあ)
嫌いは、ゴダール、トリュフォー、フェリーニなど多数。
778名無シネマ@上映中:03/10/01 19:27 ID:/l7XPjIq
このスレの蓮実批判て、どうも的外れだなあ。
俺も信者じゃないけど、1冊でも読んだことがあれば、
「文献主義」とかいうトンチンカンな文句は出てこないと思うが。
多分、文章の一部をチラッと読んで拒否反応を起こしただけだと
思うが、貶したいなら、それなりに説得力を持たせないとダメ。
あと、厚田雄春や中古智へのインタビューみたいな仕事に対して、
この方々は一体どんな意見を持っているのかね。
どうせ読んでないんだろうけど。
779名無シネマ@上映中:03/10/01 19:50 ID:17+5dbaW
エンタメというのなら、ブレッソンの「抵抗」を極上のサスペンス映画と
そして「ラルジャン」を究極のホラー映画ということもできるんじゃないの。
「ラルジャン」を見た日は、一日変だった。エンタメも一様ではないと思うのだが。

溝口では、「浪華」「祇園」「残菊」が好きだけれど、花柳章太郎は苦手。
やっぱり女形の人だと思うし、歌舞伎の匂いが自分には感じられない。
(重要なことではないんだけどね。)

映画館でみる機会があれば、優先順位としては小津・成瀬・溝口になるかな。
ほかに好きな監督は、ムルノウ、ドライヤー、シューストレーム、ロッセリーニ
ブレッソン、キン・フー、田壮壮、エドワード・ヤンかな。
悪食と言われるかもね。
780名無シネマ@上映中:03/10/01 19:57 ID:Vi9yPxn3
>>777
驚きたまげたのでした。すべてが同じ趣味の人っておられるのですね。
望蜀の感ですが、マンキウッツやロイ・ヒルもお好みでおられるでしょうか?
そして質問をさせてくださいますか?
何故イタリアのネオリアリズモを外されたのでしょうか?

そしてイギリスのバルコンタッチについてもお話をお聞きしたいのです。

>778さま,sage進行でお願いねハアト)
781名無シネマ@上映中:03/10/01 21:47 ID:e6zanKzx
>>778
正にそうだよな。
とくに溝口なんて、「紋切り型」の好き嫌いに落ちる
危うさをつねに孕んでいる作品だと思うしな。
そういうレスも多いし。
それに作家について比較しようと思うなら
せめて評論も読んどかないと説得力ないしな。
実際、小津の貶めなんて読んでると恥ずかしいの多いんだよね。(w
782名無シネマ@上映中:03/10/01 21:55 ID:tCfPSM40
767です。皆さん、結構色々な監督さんを挙げられたので、私ももう少し増やします。
好きなのは、ルノワール、ルビッチ、シュトロハイム、ホークス、アンソニー・マン、コルブッチ、成瀬。
今後も好きでいられるかどうか、ちょっと怪しいけど、キャプラ、ヴィスコンティなど。
最近、急激に嫌いになってきたのが、小津です。
ちなみに、私は、ブラームスが大好き。ワーグナーも大好きですけど。
783名無シネマ@上映中:03/10/01 22:19 ID:x7SLihxu
>>781

>それに作家について比較しようと思うなら
せめて評論も読んどかないと説得力ないしな。

映画は画面構成が勝負。評論家など無関係だよ。
個人がどう評価するかだ。小学生が傑作だと思い、
あんたはクダランと思っても、それはそれ。どちらも、自分の中で正解。
それだけだ。
論争は歓迎だが評論を下敷きにしたら自己放擲だ。くだらない話。
784778:03/10/01 22:55 ID:/l7XPjIq
>>
ある映画を見て感化されるのと、ある文章を読んで感化されるのと、
一体どういう違いがあるのか。
もちろん他人の評論の引き写しは論外だが、ある評論の影響を
自己放擲と言うなら、あらゆる芸術的影響は自己放擲になっちまうん
じゃないですかい?
いや、俺は>>781とは違って、評論など読まなくても良いとも思うが、
別に読んでも良いと思う。少なくとも読むことが非難されるのはおかしい。
あと補足すれば、蓮実であれだれであれ、もし評論家を批判するならば、
具体的な記述を批判した方が面白いと思う。
例えば>>768ならば、ちゃんと蓮実の1920年代の映画に関する記述を
具体的に挙げて、それに対して具体的に批判すべきだと思う。これは煽り
じゃなくてマジ。俺は信者というよりはアンチに近い。
そっちの方が批判も議論も面白くなる。
785名無シネマ@上映中:03/10/01 23:04 ID:j8uXpJSz
>>783
>>781は作品じゃなくて、作家って言ってるんだよ。

実際、このスレ作家論つーか動物占いが多いわけでしょ。
評論すら読まないから、ああいう思いつきを(ry
786名無シネマ@上映中:03/10/01 23:12 ID:G9shvtc5
>>780
>777です。

ご質問の答えにはならないとおもいますが私見を書きます。
>何故イタリアのネオリアリズモを外されたのでしょうか?

デ・シーカが代表でしょうが私はイタリアン・ネオリズモの代表は、
F.ロージだと思う。昔話だけだとアレですので現在の評価では、
トルナトーレ作品「ニュー・シネマ・パラダイス」は好きです。
ひたすら映画を愛する映画少年の話で作者の年令を加味すれば、
ボクダノヴィッチの「ラストショー」をある意味では超えた作品でしょう。
「赤い河」が「にがい米」などに変わったけれどイタリアの新機軸だと思う。

>イギリスのバルコンタッチについてもお話をお聞きしたいのです。

これは様々な意見があって、私は異端の側だろうと思います。
私はダントツでベイジル・ディアデンを強く押します。
理由はドキュメンタリータッチで、渋好みの英国正調のバルコンの作風といえます。
アメリカのセミ記録風の描写は概してバルコンと較べて甘い。
787名無シネマ@上映中:03/10/01 23:58 ID:kyRjpib/
>783です。

 「いろいろと書かれたものを読むのが悪い」という風に思われても仕方ない
ような内容だった。これは弁解しない。
 ただ、読む/読まないは夫々だと思う。昔の見れない作品は別だと反省した。
 正直、批評家、評論家は筆一本で、小林秀雄とはいかなくても、
そこでの真剣勝負。今、それでは誰も食べれない。メシがくえない。
 皆、大学教授や配球会社勤務、高級官僚をやってるじゃん。
 淀長さんでも「映画の友の会」出てたからホンネは聞きましたが、
職業はTV紹介屋であった。佐藤(忠)も社会評論しているでしょ。
 以上だけは書いておく。評論家は筆一本だ

 
788778:03/10/02 00:23 ID:+Q/kWWCx
>>787
「筆一本」だろうが、他に職業を持っていようが、悪人だろうが
善人だろうが、評論家にせよ、芸術家にせよ、生み出した
作品のみで評価されるべきだと思う。映画と同じで、評論家を
批判するなら、あくまでその文章が対象にされるべき。
職業だの、生まれた年代だのは関係ない。つーか、そういうの
は批判でも批評でもなく、ツマラン陰口に過ぎない。
アンチならアンチで、真正面から勝負しましょうや。
それが出来ないなら黙すべし。
789名無シネマ@上映中:03/10/02 01:43 ID:EHLBuQEH
>788
これから認める事は本当は正しくなく、あなたの意見は理論上、正論です。
今の斜陽の映画環境では、本当の批評が書けない現実があります。勿論、高名
な映像作家は別です。まっとうな評論がなされますが、これも奇態な話です。
新人ですとそれは良い悪いではなく、その作家の命取りになりますので評論も
フェータルな事は書かないし、また書きにくいのです。
新人であれば捲土重来もありえるでしょう。これはあなたも理解されると思い
ます。
 そこで、評論家の定義ですが「評論を職業にする人」であり、書くだけを
職業として成立する人だと私は思うのです。評論と解説は峻別されるべきで
す。限られた予算のなかで乾坤一擲の作品を創造する作家に対して、
毅然と物申す評論家は当然自らの生活態度が問われましょう。
 批評家たるもの、兼業で自らの生活安定が確保されて何がいえましょうか。
論争の場で所得格差を意識しないとすればおかしいし、それに思いが無いなら
あまりに無神経です。マア、RESはこのあたりで。

>アンチならアンチで、真正面から勝負しましょうや。

私は溝口ヲタで、アンチでないつもりです。
アンチ蓮實なら猛烈なアンチですが、蓮實スレとか別の場が宜しいかと。
(チョウブンスマソ、ageスマソ)

790名無シネマ@上映中:03/10/02 02:00 ID:L1xaJ/du
>>789
理論上も実際上も正論でしょ?
評論だけで食えなければ兼業して自らの生活を確保するのは、単に生活のみならず
自立した精神を保つためにも当然でしょう。そうした自立した精神があって初めて評論は成り立つと思う。
「兼業で自らの生活安定が確保されて何がいえましょうか。」は逆です。
791778:03/10/02 02:18 ID:+Q/kWWCx
>>789
人生の重みの伝わる説得力のある見解です。
少々あなたを見下していたようだ。「ツマラン陰口」は失言でした。
ただし、やはり作家も評論家も、結局は作品だという主張に変わりはない。
なぜなら、結局作品は、良くも悪くも、作者の魂の最も深い部分を抉り
出さずにはいない。あなたの言うように、もし経済的な状況と、その状況への
覚悟が重要だとしたら、それは自ずと文章に出るはずです。
批判はそこに向けられるべきだ。
それに、経済的に保証されていないことが何かを「物申す」条件だというのは
やはり偏見だと思います。
映画監督にも作家にも、経済的に安定している人もいれば、そうでない人も
いる。どうもあなたは苦労をしているようだし、ぶっちゃけ私も貧乏人ですが、
やはりそんなことはどうでもいいことだと思う。
私は結核で息絶えたヴィゴも、有名画家のボンボンのルノワールも好きです。
批評家についても、結局同じことが言えるはずです。
792名無シネマ@上映中:03/10/02 03:37 ID:ujXjmgfC
元々家が金持ちの香具師はど−なんの?ガキがいるとか独身とかでもちがうし
つか、自立とか所得なんか全然関係ないじゃん。それに、みんな書きたいように
書いてんじゃん?ネットとかで・・
一億総評論家でいいよ つーか評論なんてもの自体がそんな程度のもんでいいよ
793名無シネマ@上映中:03/10/02 14:14 ID:4QASCWR6
溝口映画っていうのは、おもしろいもので、大抵芸者置屋とか、大商家とか、「赤の他人」同士が共棲しているような舞台を背景にしている。
そこに、群像劇的な面白さがあるし、ロングショットとロングテイクが生きる要素がある。
一般家庭を扱ったような作品って、あったかな。「浪華悲歌」が、そうか。寒い家庭だったな。
794名無シネマ@上映中:03/10/02 16:29 ID:5n65OENe
>>740

 >740が上でやった、皆の好きな2作って聞きたい。
傑作であろうが、凡作であろうが2作厳選がミソ。
そうそう、浪花は浪華のミスですね。
795名無シネマ@上映中:03/10/02 18:24 ID:44p0Y8xw
 駆け出しの20代で戦前の映画は少し齧った程度です。長引いた学生です。
戦後の作品が殆どですが、年令ではまじめに見たつもりです。面白い話題です
から浅学非才ですが書きます。先ず、>740wrote。(一部、誤字訂正お許し下さい)

傑作オンパレードの巨匠達だけど、代表作という意味ではなくて、
大好きな映画二品を厳選して、次にカキコするけどバカにしないでね。
・小津作品
 (戦前)「生まれてみたけれど」
 (戦後)「秋刀魚の味」
・成瀬作品
 (戦前)「妻よ薔薇のように」
 (戦後)「あにいもうと」か「稲妻」
・溝口作品
 (戦前)「浪華悲歌」
 (戦前)「祇園姉妹」
 溝口だけ、戦前2品となってしまった。大学時分の先生によると、
「紙人形春の囁き」が一番だという。残っていないから仕方ないけど
************************************
#これからが私の意見です。
本当はここ、最近小津にかなり違和感がありまして、書きたくもないのですが
お付き合いです。
(小津作品)「お早よう」と「小早川家の秋」、「秋刀魚」から二つ。これっ
てのが見つかりません。
(成瀬作品)「乱れる」「乱れ雲」の晩年の作に痺れました。滾るサムシング
にぐっときた。
(溝口作品)これは悩みました。苦衷の選択です。「残菊」も「祇園」も拝見
しました。結論は「近松物語」と「噂の女」を選びました。理由は好きだから
としかいえません。生意気を書いてしまいました。
796名無シネマ@上映中:03/10/02 19:34 ID:9OqV/cRk
前と較べても同じで、好きな作品と世に言う傑作とは乖離があるのかねえ。
摩訶不思議な気もする。勿論自由なセレクトだから是非などない。
 溝口では、「雨月」「山椒」「囃子」「赤線」、
小津でも「東京物語」「晩春」「浮草」、
成瀬となると「「めし」「浮雲」「驟雨」が好きの評価ゼロだね。
 どう考えればよいのだろ。漏れも、正直上記に投票しない立場だが
どう分析すればよいのか困惑はある。
 好き嫌いは各人のご自由でしょという冷めたご見解もあるでしょうがね。
797名無シネマ@上映中:03/10/02 20:50 ID:Jps9+rh6
悩ましいが好きだけなら
ミゾは「祇園囃子」、「新・平家」は評判悪だけど好きなんよ。
オズはあまり観ていないので語る資格はないだす。
ナルちゃんは「流れる」と「杏っ子」です。犀星は詩も小説もよいよい。
>796
妙な分析されると名作入れなきゃとなる。好きなだけでいいのでしょ。ウザイ。
798名無シネマ@上映中:03/10/02 21:19 ID:dyXA566i

ワシは年寄りだけど、お若いのは妙に斜に構えておるような気がする。
句読点がないから、文章が読みづらい。悪文だ。
 溝口は「残菊」と「西鶴」で決まりじゃろ。
 小津は「東京物語」「麦秋」は、絶対に外せない筈。
 成瀬だって、「山の音」「めし」「驟雨」からの二つでないかい。
偉ぶるつもりはないが、自分の見識を明示せよ。ばっかじゃねーのと言っておく。
799名無シネマ@上映中:03/10/02 21:52 ID:xgR1mKeG
 スレ進行のお邪魔ですが、気になる事があります。
>>782>>797
小津が嫌いになったとか、小津はあまり観ていないという記述がありました。
その理由をお聞かせ願えれば幸甚です。釣りでなく、あたしもアンチ小津です。
 あたしの理由はスレで既にカキコです。ageスンマソンデツ。
800.......:03/10/02 21:59 ID:OZ9nOJxE
 私も一口……。「好き」で挙げるなら、
溝口:『残菊物語』『噂の女』
小津:『東京物語』『浮草』(戦後版)
です。
 成瀬は語れるほど観ていないのですが……
強いてひとつだけ挙げるなら『流れる』です。
801名無シネマ@上映中:03/10/02 22:15 ID:p+eqY6/P
『浪華悲歌』『山椒太夫』
『流れる』『乱れる』

番外:『父ありき』『晩春』

>>798
>  小津は「東京物語」「麦秋」は、絶対に外せない筈。
>  成瀬だって、「山の音」「めし」「驟雨」からの二つでないかい。

原節子オタ?
802名無シネマ@上映中:03/10/02 22:17 ID:4QASCWR6
>799

782です。二十歳代の頃、「晩春」「麦秋」「東京物語」の三本が、大好きでした。
人工臭と気障ったらしさが、嫌なのです。それと、変なショットを挿入するので、息苦しくて堪りません。
特に、カラー作品は、一本も良いと思った事がなく、嫌悪感しか感じません。
嫌らしい山の手趣味も嫌い。それを、小津の人工的な演出が際立たせているように思います。
その点、サイレント作品は、テンポもスムーズだし、へんてこりんなセリフ回しが無いので、好感が持てます。

又、ちょっと映画が好きな、小インテリの間での、所謂小津ブームというのも、嫌らしい感じがして、嫌悪感倍増です。
803名無シネマ@上映中:03/10/02 22:28 ID:L1xaJ/du
もう何回も同じことを聞いたような・・・・
804名無シネマ@上映中:03/10/02 22:31 ID:p+eqY6/P
>>802
> 又、ちょっと映画が好きな、小インテリの間での、所謂小津ブームというのも、嫌らしい感じがして、嫌悪感倍増です。

自分を他人から差別化しないと気がすまないあなたの人生は窮屈そうだね。
805名無シネマ@上映中:03/10/02 22:50 ID:FHFZTYzd
小津で面白いと思ったのは「非常線の女」だけ。
まったくもって>>802と同意見で、小津を面白がって観ている人間がそれほどいるとは
思えない。ブームに乗せられていたり、つまらないと断言する勇気がない人が結構な
数を占めているのではないかと推測するが。
806名無シネマ@上映中:03/10/02 22:51 ID:ou9U3ZXb
>>798
 ↑
人に見識を披露汁!と言いながら、自分の独断については
説明を省く耄碌ジジイに萌え。(w
807名無シネマ@上映中:03/10/02 22:54 ID:O51QyQRN
>804
 まあ、それは漏れも感じるよ。何故インテリ達が群がって論文カキ
カキしてるのか(謎
 
808名無シネマ@上映中:03/10/02 22:56 ID:JJgDrfVH
初心者です。2作は無理ですが一作だけ好きな作品カキコ。
溝口監督は観た中では「残菊物語」です。とても格調が高いです。
小津監督も観た中では「東京物語」です。お葬式と寂寞感に痺れました。
成瀬監督は「流れる」。流麗で川がテーマで哀し。愛惜あるタッチに酔いました。
809名無シネマ@上映中:03/10/02 22:58 ID:FHFZTYzd
ところで好きな作品を書き散らしていくことに何か少しでも生産性はあるのかと問いたい
810名無シネマ@上映中:03/10/02 23:01 ID:O51QyQRN
何?此処は優等生の多いスレかね?(藁
811名無シネマ@上映中:03/10/02 23:02 ID:ou9U3ZXb
溝口ファンはせめてこれくらいのレス>>632>>741つけて
くれないと話にならんよ。
勿論、両方漏れが書いたレスなのだが。w
812名無シネマ@上映中:03/10/02 23:40 ID:4QASCWR6
小津ブームって、結局、黒澤が好きだとは言い難くなったインテリさん達が、飛びついたものだと思いますよ。
大体、あんな「変な」作品群が、やたらと持て囃されているというのは、不自然ですよ。
結局、バブル時代、それに反する形で、笠智衆や原節子のような「お綺麗な」役者を使った、「古き良きホームドラマ」としてブームがあったとしか、考えられない。
普通、あんな「変な」演出が、やたらと人気があるというのは、不自然ですよ。
それと、文学的「深読み」をさせて、インテリがそれに、喜んでいる。「晩春」の壺とか。
小津の演出では、役者は正面向いて綺麗に良く写っているし、分かり易い。それと、懐かしの昭和を思い出させる。
その程度の「底の浅い」「小津流行」だと思います。
NHKBSで、小津作品が、ゴールデンタイムに連続放送するようですが、そんな暇があったら、豊田四郎などを評価すべきでは。
溝口百年の時は、全く無視。どうかしていますよ。
813名無シネマ@上映中:03/10/02 23:45 ID:L1xaJ/du
そんなこたーない
814名無シネマ@上映中:03/10/02 23:50 ID:z4DIlW3a
>>811
あなたの分析は絶賛の嵐で、漏れも絶賛した。
クリアーヘッドだと今も思ってる。自画自賛はイメージ壊れるから止めて。
新しいの書いてよ。楽しみにしているのだから、愛読者より。ホンネです。
815名無シネマ@上映中:03/10/03 00:22 ID:3Q2dnYOd
>>812
かなり正鵠を射た議論だとおもう。同感だ。
だがそれはダイレクトに黒澤かなあ、否違うと思う。
また豊田四郎もできる御仁だが、かなりえげつなく、演出が黒澤以上に
執拗且つ泥臭い。ウィリアム・サロイアン的なハートがあれば別ですがね。
とまれ、お書きになられた内容はまっとうとして高く評価します。
816名無シネマ@上映中:03/10/03 00:31 ID:+4KmucwE
ある程度の年齢に達しないと小津はわかりまへん。
817名無シネマ@上映中:03/10/03 00:35 ID:L0IkZXiv
>816
それも有りですが、中には風俗的構造的分析を行ってる人もいますな。
818名無シネマ@上映中:03/10/03 00:42 ID:iWrWwQEH
>812
溝口・成瀬スレで聞くのは申し訳ないのですが、豊田四郎のお勧めは何ですか?
私は「甘い汗」「暗夜行路」が好きです。
「甘い汗」での京マチ子の自暴自棄と苛立ち、「暗夜行路」での山本富士子と淡島千景の
お互い遠慮しあう関係の微妙さに、何ともいえない哀感を覚えます。
819名無シネマ@上映中:03/10/03 01:19 ID:3Q2dnYOd
皆の好きな作品でマイナーなものでも、人気あったら議論しても楽しいかも
820名無シネマ@上映中:03/10/03 01:56 ID:DLgdA0g3
>818

私が観た豊田作品では、「猫と庄造と二人のをんな」「夫婦善哉」「雁」です。
「猫と」は、今日、久しぶりにスカパーで観ました。「夫婦善哉」は、今月BSで放映予定ですね。
こんなに立派な作品があるのに、世間じゃ、黒澤、小津ばかり。
日本人は、どうかしていますよ。
821818:03/10/03 02:12 ID:iWrWwQEH
>820
「猫と庄造と二人のをんな」は浪花千栄子が最高でしたね。森繁も、上方の優男を
上手く演じていました。
「夫婦善哉」は淡島千景はもちろん良いですが、意地悪な本家の婿の山茶花究が
面白かったです。
「雁」は本妻の東野英治郎のいやらしさ、浦辺粂子の愚痴っぽさ。浦辺粂子みたい
な妻が家にいたら、外に妾を囲っても無理ないと思います。
822名無シネマ@上映中:03/10/03 02:20 ID:L0IkZXiv
「リリーちゃん、何処へ行きましょ・・・・」
早速、録画せねば。
823名無シネマ@上映中:03/10/03 02:47 ID:7sOPGw5U
CSの清水宏生誕100年特集にて、はじめてその作品群に触れたものですが、
凄くいい作家ですね。優秀というのではなくて、まさに、いい!という感じです。
鮮烈なショット、無駄のないカット割り、臨機応変に動くカメラ それでいて
溝口的な決め技もばっちり決める。
なによりも、あの爽快感は溝口、小津、成瀬には無い偉大な個性では
ないでしょうか?
もっとも、まだ「ありがたうさん」「小原庄助さん」「簪」「按摩と女」
しか見ていませんが。
824名無シネマ@上映中:03/10/03 03:39 ID:7mt+VuXX
>>797
>ミゾは「祇園囃子」、「新・平家」は評判悪だけど好きなんよ。

『新平家』と『囃子』を一緒にするなよ。
『囃子』はずっと不遇をかこってきたが、どうみても傑作だってば。

また、アンチ小津派が豊田作品を称揚しているようだが、
おいおい、どう考えて小津の方が監督として素晴らしいだろ?
豊田作品のどん臭さがおまいらいは見抜けんか?

おまいらのレスって一見、新しいかにみえて、
一時代前の「キネ旬」なんかに書いてあったようなことがイーパイだよ、
時代を悪い方に逆行させるなよ。
若いんだから自分の感性をもっと磨き、さらなる精進をせよ。

ともかく、これまでの溝口&成瀬理解がひっくり返るような
もっとアグレッシブなレスを読ませろや。
825名無シネマ@上映中:03/10/03 04:54 ID:ru8q2ljN
>>823
優秀すぎるくらい優秀だよ。
撮影技術的にいえば小津、溝口、成瀬にできて、清水にできないことなんてない。
才能は明らかに上記の三人を凌駕してる。クローズアップ主体のモンタージュと
溝口風の長回しを自在に組み合わせちまう。即興的なロケ撮影も成功率が高い。
まさに天才とは彼のことをいうのだろう。
しかし、清水には、これといったインパクトを与える作品がない。
小品、佳品の宝庫ではあるが・・
個人的には後年、児童映画に走ってしまったことが残念だ。
もしかしたら、精神的な資質として情念の映画は撮れなかった人なのかもしれん。
826名無シネマ@上映中:03/10/03 05:27 ID:qdlfB3Bn
>>824
別に映画の研究者になるつもりはないし、これまでの溝口&成瀬理解を
ひっくり返す必要性も感じませんが何か?
あと小津が偉大なのは間違いないだろうけど、
ここ10年程の小津ブームは確かにちょっと異常。
「インテリが飛びつきやすい」説はおそらく正しいと思う。
逆に溝口作品の強烈な情念の世界は、
オサレさんやインテリには受けないのかもね。
827名無シネマ@上映中:03/10/03 05:42 ID:eZnCSOfr
>>802
私も小津の人工的な作風に窮屈さを感じた口です。
そこで辿り着いたのが成瀬の映画。
と言ってもつい最近のことですが(汗
ともかく成瀬の作品の自然な時間の流れは素晴らしい。
強烈な個性はないにしても、のびやかで洗練されてて
まさに名人芸と言うべきか?
あの不思議なまでの「自然さ」の秘密はどこにあるの?
このスレで、分かりやすく解きあかしてくれる人がいると有り難い。
828名無シネマ@上映中:03/10/03 06:03 ID:VFZiLPdN
お母さんも、東京で紀子さんとこに泊まった晩が一番楽しゅうかったと
言っとったよ。

この時計もあんたがもらってくれれば、お母さんも喜ぶだろうじゃて。

ええんじゃよ・・・・・やっぱ、あんたええ人じゃ。

いやぁ・・・そんなこたぁない。ええ人じゃ。
829名無シネマ@上映中:03/10/03 06:04 ID:UJwFkJTI
それはね、撮影に入る前にいかに流麗なイメージの流れが頭の中に
できているかってことですよ。
成瀬にはそれができてるし、そう努めた人。
つまり、撮影に入る前に秘密があるんです。
830名無シネマ@上映中:03/10/03 06:10 ID:7mt+VuXX
漏れは溝口、成瀬、小津の中では、一番、成瀬の良さが
わかりにくいのではないかと思う。>>872のいう「自然さ」。
距離をとってこれを眺めるのは、難しいからだ。

しかし、一番深いのは溝口で、彼の作品をただ良いと
いってるだけの香具師はまだ甘い。
心臓を掴まれて、えぐり取られるような感覚を得ても
まだまだ甘い。

トリュフォーは来日した時、溝口のフィルムが他の映画の
フィルムと違うのではないかと思って、現像室に飛び込んだそうだが、
その気持ちはよくわかる。

溝口映画は、他の監督の作品と何かが決定的に違う。
でも、その「何か」をこれまで言えた人は一人もいない。
831名無シネマ@上映中:03/10/03 06:15 ID:7mt+VuXX
てか、おまいら、何時まで起きてるんだよ。
頼むから、こんな朝っぱら盛り上がるなよ、
しかも溝口&成瀬スレで(w

よーく考えたら、かなり異常。
でも、ちょっぴり嬉しかったりもする、僕ちゃん。
832名無シネマ@上映中:03/10/03 06:55 ID:DLgdA0g3
>830

溝口作品は、別格的に凄いと思いますよ。
あんまり人気がないのは、黒澤のようなチャンバラなどの派手なエンターテイメントが無い事、小津のような善男善女の話でなく、辛口で、特に男が、ダメな奴ばかり出て来るからだと思います。
ロングショットで、役者の顔が良く見えないという要素も大きい。
833名無シネマ@上映中:03/10/03 08:36 ID:aaLNMteQ
>827
漏れも小津映画はかなり人工的であると思う。すごく同意。「東京物語」の
東山と笠の夫婦が空気枕を探すときの夫婦の会話などすごく不自然。しかも
ふたりとも同じ向きで平行線に座ってなかったけ?!ここは少しうろ覚えです
が。

 個人的には成瀬巳喜男が肌に合うよ。成瀬の地べたの人間模様というか。
「流れる」でもお金で汲汲してるしね。あんなのは小津映画では見られないよ。
小津の映画はやはりブルジョワ向きだね。といっても小津の映画を否定する訳
じゃないけど漏れ向きじゃないな。
834名無シネマ@上映中:03/10/03 09:06 ID:lgRq2OJ3
成瀬巳喜男は天才 女優を一番奇麗にとってる
溝口はわかりずらい
小津もいいけれど、似たような作品が大杉
835名無シネマ@上映中:03/10/03 09:30 ID:aaLNMteQ
そだね、成瀬は確かに女優さんを綺麗に撮っている。女性映画の極みですね。
溝口はロングショットですか?確かにわかりづらい。でも「西鶴一代女」の
田中絹代は綺麗だな。
 小津のカメラといえば厚田雄春。松竹の渋谷さんでしたっけ、「お前の顔の
様に不細工に撮るなっ。」と言われたそうです。小津の感性という事もあるけ
ど厚田雄春の「女優の顔を撮るのが苦手」なのが小津映画にも出てたんじゃな
いかな。
836名無シネマ@上映中:03/10/03 11:39 ID:G8qmhteN
>830

以下は、記憶違いだよ。
>トリュフォーは来日した時、溝口のフィルムが他の映画の
フィルムと違うのではないかと思って、現像室に飛び込んだそうだが、
その気持ちはよくわかる。

#正しくは、パリのシネマテークの話。「新・平家」の冒頭のmobシーンで、
あんなに長い移動は絶対ありえないと、ゴダールとトリュフォーがフィルム・
チェックしたのだよ。勿論、フィルムに細工などなかった。
実は宮川一夫がクレーンを乗り移って撮影し続けたっていうお話。



837名無シネマ@上映中:03/10/03 14:04 ID:fvSeSjEL
小津の初期の短編と「生まれてはみたけれど」が好きだぁ
その時代よりずっと後に生まれたけれど、とてもいい作品だった
日本人に生まれてよかったとなぜか思った
成瀬も大好き あんな感じの映画監督今はあまりいないね
838名無シネマ@上映中:03/10/03 18:47 ID:G8qmhteN
成瀬の「妻よ薔薇のように」は、今も映画鑑賞はできる筈です。
漏れは阿佐ヶ谷で観た。
かろやかなカメラワーク凄いです。
昔の映画(1935)ですが、開巻のロングショットには唸る。

ロングショットのまま、多分、手持ちでないと無理だと思うが、
大きくターンしてのロングショット。カメラは重い筈だ。これありって感じ。
そしてシークエンスでは、カメラはあえて、寄らない。ヌーベルバーグだ。
かと思うと、他のシークエンスではズームアップありで、
そこから逆に引いてミドルに戻る。

トーキーの初期でしょ。アバンギャルドそのものだ。絶賛です
839名無シネマ@上映中:03/10/03 21:11 ID:+4KmucwE
大体みんないっぱいビデオなりDVDなり持っていると思うけど、なんかよく見るものって
限られてくるよね。 おれがつい手を伸ばすものは小津の「晩春」だな。
それでとろりと気持ちよくなって、さて次はとなるとこれがなかなか面倒なんだな。
あえて挙げれば芸術的な完成度から「近松物語」あるいは同じ愛欲もので大島の「愛のコリーダ」
厳しさで「山椒大夫」か、ずっしりと「東京物語」か「西鶴一代女」
田坂の「女中っ子」や今井の「にごりえ」などいくつか。市川「おとうと」豊田「夫婦善哉」もいいなあ。
840名無シネマ@上映中:03/10/03 21:42 ID:PTlOy26E
さっき「浪華悲歌」みた。
いわゆる、新派悲劇なんかクソくらえ!ってな震えが漲っていた。
ふてぶてしくも倣岸不遜で真の意味のフィルム・ノワール的な作品。
冒頭、旧式電話交換室シーンの、なんて素敵な恋愛装置っぷり。
留置所の隣部屋で彼が弁解している姿を睨むベルちゃんの横顔には
マジビビった、というかカッコよかったです。(w
841名無シネマ@上映中:03/10/03 22:13 ID:Pz6IWw15
成瀬の失敗作といわれている「浦島太郎の後裔」だが、これは今見ると違う
意味で凄く面白い。所謂トンデモの類だけど、どこをどう突っついたら
フランク・キャプラの「スミス都へ行く」のジェームス・スチュアートが
国会議事堂のてっぺんで「ウワーオ」と叫ぶ藤田進になるのか小一時間。
幽霊が説教しに来るのも凄いし、悪の藤田進と正義の藤田進の戦いを後の
成瀬映画では嫌らしい中年男しかやらなくなった中村伸郎のルンペン
(別役実の芝居で中村伸郎がやっていたルンペンとほぼ一致した格好)が
寂しげに見つめている場面も良い。
でも、実際に南方へ行って帰って来たら妖怪博士になってしまった水木
しげるみたいのも居るから、この映画満更絵空事とは言えないのかも。
ただ、こんなワヤな映画の中でも、高峰秀子は美しく撮られているというのが
さすが成瀬だと思いましたよ。
842名無シネマ@上映中:03/10/03 22:25 ID:dMYtQKoO
「妻よ薔薇のように」
千葉さんの「萌え」具合がハンパじゃない。
困った顔の千葉さんで、それぞれ3回は逝ける。
843名無シネマ@上映中:03/10/03 23:31 ID:OUfvrFNS
3年前に愛妻を亡くしました。
今まで何気なく観ていたシーンが、沁み入るようになりました。

844名無シネマ@上映中:03/10/03 23:34 ID:eAEr3m/y
3年前に財布を無くしました。
今まで何気なく観ていたシーンが、沁み入るようになりました。
845名無シネマ@上映中:03/10/03 23:42 ID:c8CAxRK/
>844
「晩春」?がま口落としたんでしょ。杉村春子に拾われたんだよ
846名無シネマ@上映中:03/10/04 00:02 ID:DHPA2DWx
杉村春子、警察に届けたと思う?
847名無シネマ@上映中:03/10/04 00:04 ID:0ErVjZLF
そのへん、微妙だよね(藁
848名無シネマ@上映中:03/10/04 00:08 ID:DHPA2DWx
しっかり、貯めこんだんだろうね。
ブーちゃんの、ズボンの直しを「ちゃちゃっとでいいから」なんて
原に頼んで、そ知らぬ顔で茶の湯にまい進してんだから。
849名無シネマ@上映中:03/10/04 00:09 ID:gUwmmEns
>846-847
あの場では、届けるって言ってたけどどうだろう?
中の金でアンパン買ってそう
850名無シネマ@上映中:03/10/04 00:12 ID:cb3e4d2E
>844
そうか、そんな感性じゃ、ろくに映画を読めねえだろ。
851797:03/10/04 00:14 ID:zunQdyV3
>>824
誤解を招くから言い訳させてください。

>ミゾは「祇園囃子」、「新・平家」は評判悪だけど好きなんよ。(私の文)
あなたはこう書きます。
>平家』と『囃子』を一緒にするなよ。
>囃子』はずっと不遇をかこってきたが、どうみても傑作だってば。

 ては自明です。この文意は「祇園囃子」は傑作だけど、
「新・平家」は私が好きなだけという意味でかきました。
勿論同列ではないが、好きという意味で書きました。

もう一つはあなたは承知の上と思いますが、また私の弁解を要する。

>また、アンチ小津派が豊田作品を称揚しているようだが、
>おいおい、どう考えて小津の方が監督として素晴らしいだろ?
>豊田作品のどん臭さがおまいらいは見抜けんか?

852名無シネマ@上映中:03/10/04 00:14 ID:0ErVjZLF
リリー・フランキー曰く、「金と男にがめついババア役は日本一。」
と評さされるくらいのキャラですからね。絶対使ってますよ!(藁
853名無シネマ@上映中:03/10/04 00:30 ID:DHPA2DWx
そう、がま口拾いで味をしめた杉村オバサンは、
原が嫁に行くときにもカバンを手にもったまま部屋を一巡り。
またがま口が落ちていないか、ちゃんと確かめたのでありました。
854797:03/10/04 00:31 ID:zunQdyV3
>>824

続き、漏れは豊田四郎など、全く買わない。昨夜の自作自演に関与せずだ。
私の意見は、>>815
で書いたのが全てだ。言いがかりは止めて欲しい。
855名無シネマ@上映中:03/10/04 00:32 ID:g05Dz9VT
成瀬の映画に出てくる高峰秀子きれい。
品があって色気がある。個人的には高峰がバーのママを演じた作品が好きだ
タイトルを忘れてしまった「女が階段をあがるとき」だったかな?
脇役の女もなかなかいい味出してると思った。
856824:03/10/04 00:43 ID:cjd/5xDh
>>854
豊田作品に関しては、おまえのレスに言ったんじゃないよ。
あと、自作自演って何のことよ?こっちが聞きたいわ。

それはともかく、>>851の日本語どうにかならんか。
「あなたはこう書きます。」って5、6年前の英文翻訳ソフトかよ(w
でも、前半部分にしては理解した。しかし、最初のレスが
そういいたかったとするなら、表現力にかなりの問題が(以下略)

それとなあ、
>>854で急にキレらても困るわ。
おまえという個人に対して、何も悪意はないよ。
ここは2ちゃんだぞ、大丈夫か、おまえ。
857名無シネマ@上映中:03/10/04 00:45 ID:zunQdyV3
もう、豊田四郎は勘弁してくれ。自作自演ミエミエで、
豊田関連スレへ行け。今更、清水だのでごまかしてスレ延ばすな。
根性が下品だ。小津ヲタ、黒澤落伍ヲタがはるかに精神は上品だ。
自作自演なら溝口か成瀬でやってけれ。クダラン、おじさんはおこった。
858名無シネマ@上映中:03/10/04 01:01 ID:0ErVjZLF
お二人と落ち着いてください!漏れはちょっとウンコへ行ってくるです(−−
859824:03/10/04 01:04 ID:cjd/5xDh
あ、漏れは別に怒ってないよ。荒らすつもりも煽るつもりもない。
まあ、漏れのレスも誤解を招いたみたいだから、その点に
関してはあやまるぽ。

>>857
なるほどね、このレスを読んで、理解した。
基本的には、誰を語ってもいいと思うが、
最低条件として、溝口&成瀬と関わる話題であって欲しい。

あと、自作自演ってのは、センスを問われるわな。
笑えるやつなら漏れは許すよ。
860797:03/10/04 02:05 ID:wMM8sKal
>859
別なスレであなたとは、随分やりあいましたなw)ご記憶ないでしょうけど。
あるフレーズで、こちらは思い当りました。
マーア、こちらはご存知のように欠陥人間でして、
キチンとしたお詫びもできませんが、そんな人間としてご容赦下さい。
861名無シネマ@上映中:03/10/04 02:29 ID:wMM8sKal
連投スマソ。
先走りですが、次のスレでは、小津も入れたほうがおもろいかもね。
アンチ小津だけど、良い作品は認める。当たり前でしょと思う。
とすれば、話題の選択の巾が広くなる。豊田は絶対ご勘弁だ。
助監のお弟子とは違って、溝口、成瀬、小津の後継者らしき作家ているのかね?
大家はやはり、一代限りなのかなあ。
862名無シネマ@上映中:03/10/04 03:22 ID:ULMclvZw
こんな長文スレが加速的に伸びた要因分析
1.溝口&成瀬への薀蓄。とりわけ、控えめな成瀬ファンの積極参加
2.黒澤ヲタが前回同様引き続きの居座り
3.小津スレが女優論に傾斜、小津ヲタの参入増加
4.蓮實スレが低迷、レヴェルダウンで当該スレ乱入

総括;>861の提唱はスレ活性化にはよいし、事実上は小津ヲタも認知されておる。
ウチゲバの可能性は多大だが、内部崩壊しないと思料する。
スレはアンチがタフで魅力的だからこそ、存続する側面がある。
アンチは黒澤・某評論家一派に特定して徹底抗戦をする。
ウチゲバも多いに結構とおもうが、奇怪な議論か?
863名無シネマ@上映中:03/10/04 04:19 ID:/mAlP16/
>>830
>でも、その「何か」をこれまで言えた人は一人もいない
本当にそうだね。
溝口についての評論とかでピンと来るものは俺もほとんどない。
四万田犬彦も「小津や黒澤については何とか語れても、溝口について語るのは
酷く難しい」ってな意味のことを言ってますしね。
今までに見た溝口映画に対する評言で、妙に納得してしまったのは、
小川紳介の「スタッフの気違いじみた肉体が再現されてる」って言うもの。
ほとんど意味不明の言葉なんだけど「これだ!」って思ってしまった(w
牧野村で「山椒大夫」を見せると地元の老人達が画面に向かってお経を唱え始めた。
それに小川監督は一種の嫉妬を感じたそうで。
面白いエピソードだと思う。
864名無シネマ@上映中:03/10/04 04:46 ID:uDjB4eZK
>>841
その映画観たことないけど、露伴の「新浦島」と関係ありますか?
865名無シネマ@上映中:03/10/04 06:04 ID:YlwAo6rk
共に女性を描く名手とされながら、
フェミニスト達の評価は全然違うらしいな。>溝口&成瀬
溝口は批判され、成瀬は持ち上げられる。
866名無シネマ@上映中:03/10/04 07:57 ID:8nFRS46H
>>861

次スレにて小津を入れることには反対。
小津スレは既にあるし、このスレでも充分語られてると思うが。
小津を入れることになると、黒澤だけ外すのもどうか、となる。
ただ、小津・黒澤や他の作家についても
スレの活性化・生産性に貢献するなら、語ってもよいとする
いままでの柔軟で寛容な態度が維持できるんなら、
このままでよいと思う。
黒澤スレが隔離スレ、小津スレが内輪ネタになってるので
ここにとってもスレの健全性が保たれるので現状がベストだと思う。
867名無シネマ@上映中:03/10/04 08:28 ID:ikPE2OXL
>>840
でも溝口と新派は切っても切り離せないよね?
おそらく溝口本人も相当好き。
最近、角田喜久男の小説読んだが、まさに
伊藤大輔や稲垣浩の世界のイメージ。
当たり前なんだけど、映画と他の文化は密接に関わってるもんだと
改めて認識しますた。
特に昔は今とは比べ物にならんくらい関係深かったんだろねぇ。
868名無シネマ@上映中:03/10/04 08:41 ID:ikPE2OXL
>>865
溝口本人は差別的女性観の持ち主だったと思うけど、
彼の映画は女性蔑視だの女性解放だので
片付けられるような単純なもんじゃないやな。
「浪華悲歌」「祇園の姉妹」を論ずるのと、
「残菊物語」「西鶴一代女」を論ずるのとでは、
フェミニズムの立場から観ても大きく変わってくるだろうし。
溝口程の巨大な存在を一面的に捉えようとするのが間違いだね。
岩崎昶の「不定形の作家」という表現は言い得て妙。
彼の作品は、時代の変化に合わせて常に新しい顔を見せるようになるでせう。
869824:03/10/04 09:41 ID:cjd/5xDh
>>866
溝口と成瀬は巨匠にもかからず、スレが立っても
わりと短期間で倉庫逝きになることが多かった。
そこで、この2人をカップリングしたこのスレが誕生。
いわば、苦渋の策だったわけだ。
当初、「なぜこの2人が?」と批判の声も上がったが、
溝口はともかく、成瀬の単独スレが伸びるとは思えない以上、
今後もこのカップリングを存続させるべきだと思う。

さて、小津を取り込むかということだが、
(いい案だとは思うけど)、実は漏れも反対。
理由は簡単→ずばり、スレの「特性」が薄れてしまうから。
漏れはこのスレが「成瀬と溝口を語るならここ!」と
いう『場』であって欲しいと思うよ。

テーマごとにスレが分かれているからこそ、
スレが存続しているこということを忘れてはいけないと思う。
テーマは広げすぎてもいけないし、狭すぎてもいけない。
その辺の見極めが難しいのだが。
870名無シネマ@上映中:03/10/04 12:54 ID:DCPLEi9J
俺もこのカップリングに賛成。
成瀬単発スレだったらあっというまにデータ落ちしそうだし。
折衷案としての「溝口&成瀬スレ」ってのは見事なまとめ方だと思う。

本音を言うと川島はいれて欲しいけどな。
でも、邦画スレあるし……。
871女優は脱ぐ:03/10/04 13:29 ID:onWix02s
868
>溝口本人は差別的女性観の持ち主だったと思うけど、

新藤監督の映画の中で語られる逸話、また田中絹代の言葉、当時の普通の日本人男子だったような気がする。
ところで、この映画、やらせ、はどのくらいだと思います?

自分は「西鶴一代女」と「雨月物語」別件の観点ですが、特に好きですね。
872名無シネマ@上映中:03/10/04 16:31 ID:GyEO57Fl
すでに小津スレあるし
溝口&成瀬&清水でいいんじゃない?
873名無シネマ@上映中
成瀬監督の「女の座」は母親に連れられて観た。多分、お正月映画だったと思う。
高峰秀子は好みではないが、司葉子、星由里子、団令子が綺麗だった記憶がある。

数年前に再見した。これは成瀬の異色作でありました。舞台は荒物店。
秋晴れ→墓参り・三回忌の法要・多摩川土手・遠くに小田急線ロマンスカーの音
→秋の深まり、そして晩秋。ロケが素晴らしい。エンディングも後味よし。
 シナリオのメインは井手俊郎なので、ソフィスティケーションコメディーの味。
この作品はオールスターキャストだけど、人の捌きもさすがです。
 褒める人達は小津「東京物語」へのオマージュなどという。
そうであるような、でも漏れは違うと思うけど。解釈がわかれるところだ。