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ミステリ板住人 ◆C2eJJPwS7M :
石井輝男作品の最高傑作は、やはり「徳川いれずみ師・責め地獄」でしょ。
「徳川女刑罰史」「残酷・異常・虐待物語 元禄女系図」「明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史」
では、石井ワールドにおける良心的な傍観者役に徹していた吉田輝雄まで、
何の罪も無い、いたいけな白人娘を誘拐して全身に刺青し放題の名人彫秀を演じている。
これが、恋人を自殺に追い込んだひとりである娘の父への復讐という意味だけではなく、
自己の名人芸の誇示というモティーフが強いだけに物語的には、救いが無いものがある。
彫秀は、最後は自己の行為を反省するんだが、その時は既に手遅れてってことで。
「石井輝雄映画魂」を読んだ人は知っていると思うが、
シナリオライターの桂千穂先生(早稲田大学文学部卒)が絶賛した作品だね。