◆クリント・イーストウッド総合スレPart.3◆

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434上のほうのアウトロー好き
>432
「アウトロー」の作品構造ってちょっとセルジオ・レオーネ的だと思うんですよ。
基本となるプロットをストレートに綴っていくのではなくて、
親父に刺繍してもらった薔薇の柄の服を着てるサム・ボトムズの話とか、
マイノリティの中でもさらに疎外されてるチーフの話とか、
男勝りのインディアンの娘の話とか、カンサス移民のS・ロック親子の話とか、
主人公を翻弄する南北戦争という巨視的な背景とか、とにかくあらゆるエピソードに
果てしなく脱線していきながら、最後には本筋に戻ってビシッと決めるという…。
その叙事詩的な感じ、いつまでも物語が続いて欲しいような悠長な感じが俺にはたまらんです。

「ペイルライダー」っていうのは徹底的にシャープで無駄が削ぎ落とされてますよね。
あの怜悧な映像同様に。
イーストウッドの中で西部劇の牧歌的時代は「アウトロー」で終わりを告げ、
それをふたたびやるには「ブロンコ・ビリー」のような形でしかなしえなかった、
ということですかね…。長文スマソ