【巨匠】木下恵介とあの頃の松竹【邦画黄金期】

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220>>213だす
>>209の出典見つけました。
篠田正浩"小津・吉田論争とわが浮沈激しき時"「心中天網島」仮面社です。

 いつしか、小津さんの酒のまわりが早くなって、
いきなり、声高になり、吉田喜重を名指しして攻撃が始まった。
それは、「シナリオ」誌の合評会で発言した吉田の
「秋日和」の批判が気に入らないというのである。
 「オレは木下や小林は好きだが、吉田君、君は気に入らないね。
君にシナリオのことが、いや、オレのことが判ってたまるか!」
 小津さんの怒りは、もう正常ではなかった。
その間、吉田は黙って小津さんを正視しつづけている。
その冷静な態度をつき崩さんとばかり、
小津さんの言葉はますます荒っぽくなり、
たまりかねた木下さんが中に入って、小津さんにいわれた。
 「小津さん、そんな言い方は許されませんよ。
若い人の批判を受けて怒ることはありません。」