未成年者喫煙:容認しないで タスポ導入後、検挙増で保護者らに啓発へ−−県警 /徳島
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20120130ddlk36040338000c.html たばこ自動販売機の成人識別ICカード「タスポ」の導入後、保護者や店が未成年者に
たばこを与えるなどし、未成年者喫煙禁止法違反容疑で検挙されるケースが増えている。
県内の検挙件数は07年まではゼロが続いていたが、導入された08年は5件、昨年は
14件に上った。県警は「保護者が子どもの喫煙を容認しただけでも法律違反に当たるが、
まだまだ認識されていない」として、改めて啓発に力を入れることにしている。
同法では、未成年者に喫煙を認めた保護者ら親権者に科料が科され、小売店などが
未成年者と知りながら販売すると50万円以下の罰金と定められている。
県警は08年5月のタスポ導入を機に、街頭などで喫煙している未成年者の補導を強化
してきた。自販機での入手が難しいため入手先を追及すると、「親からもらった」などと
保護者や販売店の関与が判明するという。 県警少年課によると、タスポ導入前の
03年からの5年間、同法違反容疑での年間検挙件数はゼロが続いていたが、導入
された08年は5件(5人)で、以後、09年9件(10人)▽10年6件(6人)▽11年14件
(14人)−−と増えつつある。 11年でみると、検挙された14人中8人が保護者で、
残りはたばこを販売する小売店の関係者。検挙された保護者の中には「子どもから
せがまれたから」と話す人もいるという。また、店の関係者の検挙がなくならないのは、
タスポ導入などでたばこの売り上げが減少傾向にあることも背景にあるとみられる。
安易に未成年者の喫煙を認める環境はまだまだなくなりそうにない。
県警は、小売店向けに未成年者への販売禁止を促すポスターを配布するなどし、
今後も啓発に力を入れることにしている。
毎日新聞 2012年1月30日 地方版