【提供】タバコ被害・関連ニュース【談義】23件目

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95日本・・・(´・ω・`)
たばこ規制:「禁煙先進国」タイに学ぶ
http://mainichi.jp/life/health/news/20090907ddm013100040000c.html

◇陳列販売禁止/飲食店も対象/活発な教育、啓発
 世界で毎年540万人がたばこが原因で死亡しており、今世紀中には
 10億人がたばこで死亡する恐れがある−−。世界保健機関(WHO)
 は08年の報告書で警告した。日本を含め対策の遅れが指摘される中、
 アジアの「禁煙先進国」とも呼ばれるのが、タイだ。90年代から
 受動喫煙防止などを法制化し、多様な施策を通じてWHOたばこ規制
 枠組み条約(FCTC)を着実に履行している。実情を知ろうと、
 バンコクを訪ねた。 タイ国内に約700店舗を展開するコンビニ
 「108ショップ」。商品棚にたばこは見当たらないが、レジの後ろ
 には「たばこ販売中」の張り紙。店員がレジ下の扉を開けると、たばこ
 がずらりと現れた。陳列販売が法律で禁じられているためで、客が
 求めるまで商品を隠している。自動販売機での販売も禁止だ。
 たばこのパッケージには、歯がガタガタになったり、のどを切開した
 人のショッキングな写真が印刷され、リスクを警告している。同店本部
 の男性社員(31)は「以前は、たばこを吸うのが格好いいと思われて
 いたが、今は吸わない方が格好いい。僕の周りでは、たばこよりスポーツ
 がはやり」と話した。
     *
 飲食店も禁煙で、食事しながら喫煙はできない。違反者には最大で罰金
 2000バーツ(約5400円)、店側には同2万バーツ(約5万
 4000円)が科せられる。 市内の多国籍料理店「プローン」では、
 飲食エリアと離れた屋外に、喫煙スペースを設けていた。男性客たちが
 食事中に席を外し、一服しにやって来る。1日30本吸うという男性
 (51)は「どこの店も店内が禁煙なのは同じで、不自由には思わない」。
 店内にいた別の男性客(55)は、4カ月前に禁煙したという。
 「吸う時に外の喫煙場所に行かねばならず、面倒になった。肺がきれいに
 なった気がするよ」と笑った。
96>>95 続き:2009/09/07(月) 09:32:34
 深夜に若者でにぎわうパブ「ミューズ」でも、客たちはフロア外の喫煙
 スペースや屋外に出て吸い、店内の空気はさわやかだ。オーナーのスラ
 パン・チャウパークナムさん(32)は喫煙者。「客が吸うとにおいが
 つくし自分も吸いたくなるから、店内は禁煙がいい」 と話した。
     *
 喫煙は18歳からだが、中学や高校での禁煙教育にも力を入れている。
 小児科医のネットワークが学校を回り、生徒に禁煙クリニックを紹介
 することも。数回のカウンセリングで禁煙に成功する子どもも多いという。
 「特に効果があるのは、たばこで疾患になった人に会わせること」と話す
 のはサミティベート病院の小児科医、ベンジャマーッ・ピサンサラキッ
 さん。「喉頭(こうとう)を失い声が出なくなった患者の団体などが
 ボランティアで協力してくれる。患者の体験談は写真の何倍もの効果が
 ある」という。 15〜18歳の喫煙率は年々下がっている。ベンジャ
 マーッ医師は「学校に通っている子はまだいい。親のない子や路上生活
 の子に喫煙者が多い」と課題も挙げた。
     *
 「タイ健康増進財団」は、政府と一連のたばこ対策を進めてきた。
 たばこ税と酒税の2%を運営資金とし、禁煙を推進するNGOや医療団体
 などに助成している。「クイットライン」と呼ばれる相談ダイヤルもその
 一つで、電話でカウンセラーが禁煙を指導。希望者には年6回、追跡調査
 もする。 財団顧問のプラキッ・ワーティーサーテュキッさんは「たばこ
 を買いづらく、吸いにくくする政策によって、喫煙者への医療対策も効果
 が上がる。また、たばこの増税は、未成年や貧困地域の喫煙率を下げるの
 に有効だ」と語った。 タイの取り組みにも不徹底な面はある。ポイ捨て
 は禁止だが路上喫煙は許されており、警告写真のない“ヤミたばこ”も
 出回っていた。だが、禁煙の取り組みは確実に広がっており、市民の意識
 も高い。訪れたバンコク市内のほとんどの店舗は「法に従う。売り上げに
 大きな影響はない」と口をそろえていた。
97>>96 続き:2009/09/07(月) 09:33:47
 禁煙政策の有効性について、国立保健医療科学院(埼玉県)の吉見逸郎・
 たばこ政策情報室長は「WHOの国際がん研究機構は、公共スペースなど
 の全面禁煙化により、心筋梗塞(こうそく)など急性の心疾患の発症者を
 10〜20%減らせるとしている。受動喫煙の害は予想以上に大きく、
 防止の徹底が求められる」と話している。

◇92年から法規制…喫煙率21%に減少
 タイは92年に「非喫煙者健康保護法」「たばこ製造管理法」を制定した。
 指定の公共の場所を禁煙とし、たばこ広告の規制などを盛り込んだ。日本
 の健康増進法より10年早かった。 その後も、禁煙区域の拡大や包装の
 警告表示義務づけ、たばこ税率の段階的引き上げなど、規制を強化した。
 07年の喫煙率は21・22%で、法制化前の91年の32%から減少。
 07年は男性41・70%に対し、女性が1・94%と低い。 東京衛生
 病院の宮崎恭一・健康教育科課長は「タイは若者に人気の女優も協力し、
 大キャンペーンを繰り広げてきた。政府とNGO、医療団体の連携が強く、
 日本も見習うべきだろう」と話している。

毎日新聞 2009年9月7日 東京朝刊