記者が体験:禁煙日記 喫煙者“育てる”受動喫煙 /和歌山
http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20080830ddlk30100649000c.html 親がたばこを吸うと、子どもは将来、喫煙するようになるのだろうか。
受動喫煙にさらされ、煙を気にしなくなった子どもの4人に1人が
「将来、喫煙するかもしれない」と答えたとするアンケート結果を、
医師や歯科医でつくる「和歌山禁煙教育ボランティアの会」がまとめた。
07年度に出前授業を行った和歌山市内の小学校で4〜6年生3578人
を対象に、家庭内の喫煙状況や煙に対する意識などを尋ねた。喫煙の割合
が高いのは父親(47・7%)で母親(22・9%)、祖父(18・2%)、
祖母(6%)と続き、誰も吸わない家庭は34・3%だった。
そして、「(受動喫煙が)いつもあるけど、気にならない」と答えた
子どもの25・4%が、将来喫煙する可能性があるとした。「受動喫煙
がない」場合は3%にとどまる。このほか、「たまにあるけど、気に
ならない」(11・8%)、「いつもあるので、何とかしてほしい」
(5・7%)、「たまにあるので、何とかしてほしい」(4・4%)と
なった。 県はこれらの結果をまとめてチラシを作成。保健所が県内の
小中高校で実施している防煙教室で保護者向けに配布するなどし、子ども
に与える悪影響を訴えている。 先日、学生時代の友人に2年ぶりに
再会したら、妊娠をきっかけに、10年以上続けたたばこをやめていた。
互いに「そういえば、何で吸わないの」。「もう吸いたいと思わない」
と彼女は言う。禁煙前ならたばこ仲間を失う寂しさを感じたはずだが、
素直に喜べたことがうれしかった。
4月、県未成年者喫煙防止条例が施行された。第1条には、「県、保護者、
販売業者、事業者および県民の責務を明らかにする」「未成年者の健康の
保護および健全な育成に寄与することを目的とする」と記されている。
子どもの喫煙を開始させないよう努め、受動喫煙から保護するよう、
保護者や未成年を雇用する事業者、成人の県民全員に義務付けている。
毎日新聞 2008年8月30日 地方版