≡≡たばこは「大量破壊兵器」≡≡

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111名無しは20歳になってから
■■■たばこは史上最強の「大量殺戮兵器」■■■


受動喫煙は環境基準の5000倍の致死リスクを持つ
<受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する>

深川市立総合病院内科,日本禁煙推進医師歯科医師連盟運営委員
http://www.anti-smoke-jp.com/x5kdoui.htm


01 日常生活で出会う危険の「めやす」は10万分の1
02 受動喫煙が多くの非喫煙者の命を奪うことは医学常識
03 環境タバコ煙曝露(受動喫煙)がもたらす健康影響
04 ふつうの家庭や職場での受動喫煙が非喫煙者の命を奪うことがわかった
05 受動喫煙による死亡の生涯リスクは10万人あたり5000人
06 10万人あたりの生涯リスク(人)
07 レントゲン写真5万枚で日常生活の受動喫煙とおなじリスク
08 日本最悪の大気汚染地域=環状7号線の真ん中も危ないが、タバコの煙のただよう部屋はもっと危険
09 ディーゼル排ガスによる肺癌生涯リスク
10 受動喫煙の死亡リスクは立入禁止アスベスト汚染ビルに1000年間住むに等しい
11 アスベスト繊維濃度と悪性腫瘍発生の生涯リスク(10万人あたり)
12 環境基準の5000倍の死亡リスクをもつ受動喫煙をなくするために今すぐ法的規制が必要
13 結 論
14 参考文献
■たばこは史上最強の「大量殺戮兵器」 ■
受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

01【日常生活で出会う危険の「めやす」は10万分の1】-1

 わたしたちのいちばんだいじなねがいは、たべもの、のみ水、空気の安全です。
からだに害のある物質がいっさい水や空気にふくまれないのが理想ですが、
現実には無理です。そこで、今の社会では、この程度の危険ならしかたがない
という「めやす」をきめて、健康を害する物質の量がその「めやす」をこえないように
手をうつことにしています。この「めやす」とは、ある有害な物質がふくまれている
空気、水、たべものを一生からだにとりいれつづけても、その有害物質が原因で、
ガンなどの病気で10万人のうち1人以上死んではいけないというものです。
 
たとえば、日本の水道水でも、40種類以上の有害物質の基準値が決められて
いますが、それらは一生飲んでもガンで死ぬ人が10万人中1人以下におさえる
ことをめざす「世界保健機関(WHO)飲料水水質ガイドライン」の考え方にそうように
さだめられています。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

01【日常生活で出会う危険の「めやす」は10万分の1】-2

 10万人を一生追跡して1人の犠牲者が出た場合、「10万人あたりの生涯リスクは1人」
と言います。先進国の保健専門機関では、10万人あたりの生涯リスクを1人以下に
おさえることが有害物質規制基準の常識となっています。

 日常生活のリスクとしてよく引き合いに出されるのがレントゲン検査などの放射線被曝です。
これについては国際放射線防護委員会(ICRP)が、放射線を取り扱う仕事にたずさわる
人(レントゲン技師など)が、職業上の放射線被爆のために死ぬ確率が年間1万人のうち
1人以下になるよう、また、一般市民への被爆が年間10万〜100万人に1人以下となる
ように対策をとるべきであると勧告しています。

 このように、日常生活で出会う危険因子によって10万人に1人以上が殺されては
ならないという基準は日本もふくむ先進国の常識となっています。ダイオキシンや電磁波の
健康影響のありなしの判断も、生涯リスクとして10万人中1人以上犠牲者がでる
可能性があるかどうかがめやすとなります。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

02【受動喫煙が多くの非喫煙者の命を奪うことは医学常識】-1

 受動喫煙はタバコを吸わない人に肺ガンや心筋梗塞をおこして命を奪います。
世界で最初に受動喫煙が病気をおこすことを見いだしたのは日本の科学者、平山雄博士でした。

 国立がんセンター疫学部長だった平山博士は1966年から26万人以上の日本人の
死因と生活習慣の前向き調査を一般家庭の住民を対象におこないました。そのなかで夫が
喫煙者であるとタバコを吸わない妻の肺ガンのリスクが1.5倍〜3倍高まることをつきとめました。
この研究がきっかけとなり、受動喫煙問題はひろく社会の注目をあつめるようになりました。

(以下続きます)
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02【受動喫煙が多くの非喫煙者の命を奪うことは医学常識】-2

 平山氏に続いて世界各国で膨大な疫学調査と臨床実験、動物実験、毒物学的研究が
行われました。その成果を集大成したレビューが1992年に発表されました。発表したのは
アメリカの環境行政の中枢、米国環境保護局(US−EPA)です。US−EPAはその報告書
「受動喫煙の呼吸器への健康影響:肺ガンおよび他の呼吸器疾患」で、世界中で行われた
30件の疫学調査をレビューし、米国では受動喫煙が非喫煙者の肺ガンのリスクを20%高めて
いるとの結論に達し、環境タバコ煙を「ヒトにガンをおこすことが確証された物質
known human carcinogen(Aグループ発ガン物質group A carcinogen)」と認定しました。
ちなみにラドン・ベンゼン・アスベストもAグループ発ガン物質です。

 おなじころ米国心臓協会(AHA)は1991年にAHA機関誌に発表した受動喫煙と心臓病の
レビューの結論を受けて 「環境タバコ煙と心疾患」と題した声明を発表しました。
この声明でAHAは非喫煙者の心筋梗塞死のリスクを30%高める受動喫煙は虚血性心疾患の
重大な危険因子であると断言し、受動喫煙被害をなくすために力をつくすと宣言しました。

(以下続きます)
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02【受動喫煙が多くの非喫煙者の命を奪うことは医学常識】-3

受動喫煙と病気の関係については、遺伝毒性試験・動物実験・臨床実験・疫学調査の
各分野にわたり多面的な解明が行われてきました。その結果いまや受動喫煙が肺ガンや
心筋梗塞死をおこす重大な室内空気汚染因子であることは、世界保健機構(WHO)、
米国保健福祉省、国立ガン研究所(National Cancer Institute)、 公衆衛生長官、米国医師会、
英国医師会、米国心臓協会、米国小児科アカデミー、米国食品医薬品局(FDA)など世界中の
指導的な医学医療団体や公的機関の一致した認識であり科学常識となっています。

 1994年、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスンに「タバコのヒューマンコスト」と
題した総説[注10]が掲載されました。この他誌引用率(インパクト・ファクター)世界一の医学
専門誌にはしばしばタバコ問題の論文や総説が掲載され、能動喫煙も受動喫煙も健康被害を
もたらすことが確固とした医学常識であることを豊富な医学データで証明しています。

(以下続きます)
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02【受動喫煙が多くの非喫煙者の命を奪うことは医学常識】-3

 この総説は能動喫煙・受動喫煙の健康影響を解説したもので、「タバコはアメリカ国民に
悲しむべき犠牲と損害をもたらしている。麻薬と同じ習慣性を持つこの商品は、われわれの
社会のあらゆる構成員の命をむしばんでいる。その魔の手はとりわけこどもと女性、そして
マイナリティーをターゲットにしている。タバコの健康被害と経済的被害はじつに大きい。
このタバコ使用のもたらす悲劇をすこしでもへらすためには、タバコCMの完全禁止、
公共施設の禁煙化、徹底的な市民教育、タバコ税の値上げが必要である」と提起しています。
受動喫煙の健康被害についても、US−EPAの報告の立場を全面的に支持した内容となっています。

 1992年のUS−EPA報告後も、受動喫煙の健康影響に関する多くの調査研究が発表され、
受動喫煙が多数の病気の原因となる証拠がますます積み重ねられました。
この間の受動喫煙研究の進歩をレビューしたのが1997年2月に発表されたカリフォルニア州
環境保護庁(CAL−EPA)による「環境タバコ煙曝露のもたらす健康影響」と題する400ページを
こえる報告書です。CAL−EPA報告では、US−EPA報告の内容がさらに豊かに強化され、
また副鼻腔ガンと乳幼児突然死症候群が受動喫煙との関連が確実な疾患に追加され、受動喫煙との
関連が確証された病気は12種類となりました。また子宮頚ガンなど6種類の病気が受動喫煙関連
疾患の候補リストに加えられました。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

03【環境タバコ煙曝露(受動喫煙)がもたらす健康影響】

発育障害、低体重児出生、未熟児、乳幼児突然死症候群、自然流産、認識と行動の障害、呼吸器疾患
急性下気道感染症(小児)、気管支喘息発病・悪化(小児)、慢性呼吸器症状(小児)、中耳炎(小児)
目・耳の刺激症状(大人)、気管支喘息悪化(大人)、嚢胞繊維症悪化、呼吸機能低下、発ガン作用
肺ガン、副鼻腔ガン、子宮頚ガン、心疾患、心筋梗塞死、冠状動脈疾患罹患率

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

04【ふつうの家庭や職場での受動喫煙が非喫煙者の命を奪うことがわかった】

 今までに受動喫煙と確実に関連する病気が12種類見つかりましたが、大事なことは、これらのことが
一般の家庭やオフィスを調査して見いだされたことです。受動喫煙の度合いが特別に高度の家庭や
職場だけを選んで、家庭や職場で受動喫煙をこうむっていない人と比べたわけではありません。
結婚した相手が毎日平均20本タバコを吸う、あるいは幾人かの喫煙者と一緒に仕事をしているという、
ふつうの市民生活のなかでの受動喫煙が肺ガンや心筋梗塞死の危険をごく控えめな見積もりでも
20〜30%増やしているのです。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

05【受動喫煙による死亡の生涯リスクは10万人あたり5000人】-1

 空気や水を汚染する有害物質の許容基準は生涯リスクとして10万人あたり1人以下であることが
先進国の間では常識になっていますが、タバコを吸う人と結婚する、あるいはタバコを吸う人と一緒の
オフィスではたらくというふつうの市民生活における受動喫煙により肺ガンや心筋梗塞で死ぬリスクが
少なくとも20〜30%高まります。そこで、日常生活でふつうにみられる受動喫煙が10万人の非喫煙者の
うち何人の命を奪うか、すなわち受動喫煙死の生涯リスクが10万人あたり何人になるのか考察しましょう。

 CAL−EPAは、受動喫煙によっておきることが確定的な病気12種のうち、主な3つの病気の生涯リスクに
ついて、その報告書(草案)で受動喫煙にさらされる者のうち何パーセントが死亡するかについて試算を
行っています。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

05【受動喫煙による死亡の生涯リスクは10万人あたり5000人】-2

 非喫煙者の心筋梗塞による死亡は受動喫煙により1.3倍高まります。非喫煙者の心筋梗塞死亡率を
もとに計算した結果、受動喫煙にさらされる非喫煙者を一生観察するとおよそ1〜3%が受動喫煙が原因と
なった心筋梗塞で死にます。実数でみるとアメリカ全体では年間5万人の非喫煙者が受動喫煙による
心筋梗塞で殺されています。受動喫煙による肺ガン死は20%増加し、受動喫煙にさらされている非喫煙者の
0.7%が肺ガンで死にます。受動喫煙は乳幼児突然死のリスクを3.5倍増やしますが、これは家庭で
受動喫煙にさらされている赤ちゃんの0.1%がそのために突然死する事を意味します。この3つの病気を
合計すると、受動喫煙にさらされている非喫煙者の1.8〜3.8%、つまり10万人あたり1800人〜3800人が
受動喫煙によって殺されていることになります。3つの病気だけでも、生涯リスクとして非喫煙者10万人あたり
1800〜3800人がタバコの煙という有害物質汚染の犠牲者となっているのです。10万人あたりの死亡者が
1人以下という環境汚染物質の許容基準を1000倍以上オーバーしている物質は受動喫煙のほかにはありません。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

05【受動喫煙による死亡の生涯リスクは10万人あたり5000人】-3

 しかも上に示した受動喫煙のリスク比は、真のリスクの大きさよりかならず小さく見積もられています。
疫学調査では環境タバコ煙曝露「なし集団」と「あり集団」の疾患リスクを比べて受動喫煙が病気のリスクを
増やすかどうかを判定します。しかし環境タバコ煙に「まったく曝露されていない集団」を設定することは
きわめてむずかしいのです。なぜなら家庭、職場、公共の場のいずれでも受動喫煙のない非喫煙者は
ほとんどいないからです。けっきょく環境タバコ煙曝露「あり集団」の健康リスクは、真の意味での受動喫煙
「なし集団」よりも何割かリスクの高い環境タバコ煙「軽度曝露集団」のリスクを1として算出されることになるため、
真のリスク値よりも必ず低い値となります。

 ですから、もし受動喫煙死亡の真の生涯リスクが前に示した値よりも2割大きくなるとすれば、10万人あたりの
死亡者は最高4千数百人となり、これに残りの受動喫煙関連9疾患による死亡を加えるなら、10万人あたりの
生涯リスクは5000人をこえるでしょう。受動喫煙にさらされる非喫煙者の10万分の5千つまり20人に1人は
受動喫煙によって殺されるのです。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

06【10万人あたりの生涯リスク(人) 】

  喫煙で早死にする       50,000
  喫煙による肺ガンで死ぬ   20,000

  受動喫煙で早死にするd       5,000
  受動喫煙による心筋梗塞で死ぬa  3,000
  受動喫煙による肺ガンで死ぬb     700
  受動喫煙による乳幼児突然死c    100
  受動喫煙による早死に(a+b+c)    3,800

  アスベスト使用住宅に住み肺ガン死       10
  環境汚染物質の許容基準            1
  胸部間接撮影(1回)で肺ガンになるe       0.5
  胸部間接撮影(1回)で白血病になるe      0.05

  d=[a+b+c+他の9受動喫煙関連疾患死亡者数]×1.2

  e胸部直接撮影のリスクは間接撮影のおよそ10分の1

  (以下続きます)
さっきから何してんの?
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07【レントゲン写真5万枚で日常生活の受動喫煙とおなじリスク】

 これまでの検討で、受動喫煙が10万人中5000人の命を奪うケタはずれの致死的環境汚染であることが
わかりました。ところである物事が本当に危険かどうかを判断するためには、その危険の大きさの絶対値
だけでなく、他の危険因子と比べてどうなのかも知る必要があります。受動喫煙とレントゲン検査
・ディーゼルエンジン排気ガス・アスベストの危険度とを比べてみます。

 胸部X線写真(直接撮影)を一枚とると、将来およそ百万分の1の確率で肺ガンになります。これは百万人に
一枚ずつ胸部X線写真をとると、将来そのためにひとりが肺ガンになるということです。能動喫煙者の
10〜20%は肺ガンになりますから、1日1箱程度の喫煙は、毎日10枚、生涯で10万枚〜20万枚の
胸部X線写真分のX線曝露と等しい発ガンリスクをもたらします。受動喫煙と同じ死亡リスクをこうむるためには
一生涯で5万枚の胸部X線撮影を受ける必要があります。そのためには毎日2〜3枚づつX線写真を
撮らなければなりません。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

08【日本最悪の大気汚染地域=環状7号線の真ん中も危ないが、タバコの煙のただよう部屋はもっと危険】

ディーゼルエンジンの排気ガスも肺ガンの原因になります。受動喫煙よりもあの黒い排気ガスの方がずっと
有害であるに違いないと考えている人も多いかも知れませんがどうでしょうか。岩井和郎氏[注16]によれば、
大都会の交通の激しい地点でディーゼルエンジンの排気ガスにさらされた場合の肺ガン死の生涯リスクは
10万人あたり300人、いっぽう受動喫煙による肺ガン死の生涯リスクは10万人あたり700人です。
喫煙者のいる茶の間や事務室の方が大都会の交差点の2倍から3倍も肺ガン死の危険が多いのです。
こう言ったからといって、ディーゼルの排ガス問題よりも受動喫煙問題の方が大事だと主張しているのでは
ありません。ディーゼルエンジンの排ガス濃度は地方都市の室内でさえ、許容基準を数十倍も上回っているの
ですから、できるだけ早く対策を講ずる必要があります。ここで言いたいのは、受動喫煙の健康被害の問題を
その重大さにふさわしいとらえ方で理解していただきたいということです。

(以下続きます)
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

09【ディーゼル排ガスによる肺癌生涯リスク】

暴露濃度(μg/m3)とその「推定該当環境」。および生涯リスク(10万人あたり)

1μg/m3=12(5〜30)
2μg/m3 「郡部」= 25(10〜59)
5μg/m3 「地方都市室内」= 61(26〜148)
10μg/m3 「東京屋内」=123(52〜295)
15μg/m3 「東京路上」= 184(77〜443)
「大都市の交通の激しい地点」= 300

(受動喫煙による肺がん=700)

(以下続きます)
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10【受動喫煙の死亡リスクは立入禁止アスベスト汚染ビルに1000年間住むに等しい】

 たくさんすいこむと肺ガンや胸膜中皮腫という悪性の病気をおこすため使用が禁止されたアスベスト(石綿)の
曝露濃度と悪性腫瘍発生リスクを表4に示しました。現在のところ一般の住宅地域での汚染レベルが生涯リスク
として10万人あたりおよそ1人となっています。イギリスなどの先進国では室内気のアスベスト繊維濃度が
0.01本/cc をこえた建物は立入禁止命令がでます。そのような建物に一生住み続けると10万人中200人が
肺ガンや胸膜中皮腫で死にます[注18]。これは受動喫煙の25分の1の生涯死亡リスクですから、アスベスト汚染で
立入禁止になったビルに1000年以上住み続けないと受動喫煙と同じ10万分の5000という生涯死亡リスクに
とどきません。

(以下続きます)
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11【アスベスト繊維濃度と悪性腫瘍発生の生涯リスク(10万人あたり)】



--------------------------------------------------------------------------------
対応環境     アスベスト線維濃度      悪性腫瘍発生数   対応するタバコ煙曝露
             (>5μm、本/cc)       (肺癌×5〜10)
--------------------------------------------------------------------------------
          ↑ 0.00006            1.04-2.08
住宅地       | 0.0002             2.33-4.606
          ↓ 0.001             11.52-23.03
            0.002             23.03-46.06
立入禁止(英)   → 0.01             115.2-230.3         ↑ 受動喫煙による肺癌
内装破損室内  → 0.02             230.3-460.6         ↓(700/10万・生産)
石綿作業上限  → 0.1             1151.5-2303.0
(現在)        0.2              2303.0-4606
            20.                ・・・・・・
石綿作業(昔)  10〜100            (5千〜2万)     → (米1.8万、日9千/10万・生涯)
--------------------------------------------------------------------------------

(以下続きます)
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12【環境基準の5000倍の死亡リスクをもつ受動喫煙をなくするために今すぐ法的規制が必要】-1

 人生の大半は室内ですごしますが、タバコを吸う人と同じ室内に暮らすと環境基準の5000倍の
致死リスクをもった空気を吸わされることがわかりました。先進国社会で環境基準の5000倍も
危険な環境汚染がほったらかしにされているのです。受動喫煙問題は喫煙者の「喫煙権」と非喫煙者の
「嫌煙権」のぶつかりあいなどではありません。生存権の問題なのです。受動喫煙にさらされている人の
20人に1人がタバコ産業の商品によって殺されます。ある産業の商品を適正に使用した消費者の2人に1人、
その消費者の周辺にいる人の20人に1人を死亡させることがわかれば、その商品の販売も製造も
禁止されるでしょう。また販売禁止を待つまでもなく、その商品の使用者以外に一切害がおよばないよう
完全な被害防止対策をとるよう要求するのが常識というものでしょう。

 もし環境基準に合うように室内のタバコの煙を減らそうとするなら、現在の室内のタバコ煙濃度を
5000分の1以下に薄めることのできる換気設備が必要ですが、そのような換気が技術的にもコスト的にも
不可能なことは言うまでもありません。換気系統の独立した完全分煙もしくは建物全体の完全禁煙を
速やかに進めるための法的措置が絶対に必要です。これほどの深刻な環境汚染問題の解決を、
各々の公共施設や民間のオフィスにはたらく喫煙者と非喫煙者の相互理解と話し合いという自主性に
まかせるというやり方で実現することはできません。日本でも毎年すくなくとも数千人が受動喫煙により
命を奪われていると考えなければなりません。受動喫煙被害からの救済は急を要するのです。

(以下続きます)
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12【環境基準の5000倍の死亡リスクをもつ受動喫煙をなくするために今すぐ法的規制が必要】-2

 スパイクタイヤはあれよあれよと言う間に禁止されました。スパイクタイヤ粉塵が健康を害すると
予見されたからです。学校の焼却炉はあっという間に廃止されました。わずかでもダイオキシンを発生させる
ことが将来取り返しのつかない病気をもたらすと予見されたからです。電磁波の健康被害が予見されるから
携帯電話の中継アンテナの設置に強い反対運動がおきています。

 それにひきかえ、受動喫煙問題はどうでしょうか?受動喫煙が多くの人の命を奪うことは、疫学調査でも、
臨床研究でも、動物実験でも、遺伝毒性試験でも、ほかの環境汚染物質に例を見ない質の高い研究と
膨大なデータにより証明済です。すくなくとも1992年のUS−EPA報告の時点で科学的証明が完了しています。
世界中の医学専門機関も、保健医療専門機関も受動喫煙被害をなくす対策の必要性を強く勧告してきました。
それなのに、残念ながら日本では、現在わが国で直面している最大の環境汚染問題にふさわしい関心も
危機感も持たれていません。これ以上の対策の遅れは犯罪といっても言い過ぎではありません。
いますぐ環境基準の5000倍の致死作用を持つ受動喫煙の完全な規制を行うことが必要です。

(以下続きます)
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13【結 論】

 この小論の結論は明白です。

@受動喫煙が肺ガン・心筋梗塞など12疾患の原因となることは、確立された医学常識である。
  研究の進歩により受動喫煙の健康影響がさらに大きいことが証明されるであろう。
A日常生活で出会う受動喫煙による生涯死亡リスクは10万人に対し5000人である。
B他の環境危険因子とリスクを比較した結果、受動喫煙対策は緊急かつ最優先の課題であることが明らかになった。

 対策が1年遅れるごとに、毎年数千人の非喫煙者が受動喫煙の犠牲者となります。
やろうと思えば多くの命が救えます。

 結びにかえて1986年の米国厚生長官報告の最終結論を示します。

 喫煙者と非喫煙者を同一空間で分離するだけでは非喫煙者の環境タバコ煙曝露を若干減らせても、
完全になくすることはできない。室内の換気を良くしてもタバコ煙は減らせない。非喫煙者を環境タバコ煙から
守る唯一確実な手段は、非喫煙者のいる同一空間における喫煙を完全になくすることである。
いまこそ環境タバコ煙を環境中の有毒物質と認識し、一般市民や労働者をその健康被害から守らなければ
ならない。労働者を環境タバコ煙から守ることは雇用主の義務であり、一般市民を環境タバコ煙から守ることは
ビル管理者の責任である。家庭においてこども達が環境タバコ煙にさらされないようにすることは親に課せられた
責任である。人の生活する環境からこの健康破壊物質をなくすることはすべての市民の義務である。
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

14【参考文献】-01

中村磐男(聖マリアンナ医科大学衛生学教室、元WHO環境保健部):新しい“WHO飲料水水質ガイドライン"
 -その概要、改訂の経緯および今後の課題、別冊医学のあゆみ(メディカルトピックス第25集)、1996.p.162.

14【参考文献】-02
Repace JL Lowrey AH(1992):Issues and answers concerning passive smoking in the workplace
:rebutting tobacco industry arguments.Tobacco Control 1:208-219.

14【参考文献】-03
放射線保健学<付>医療情報システム(生涯教育テキスト第5集)、日本放射線技師会、1990,p.87.

14【参考文献】-04
Hirayama T(1981) Nonsmoking wives of heavy smokers have a higher risk of lung cancer
:A study from Japan.Br Med J 282:183-185.
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

14【参考文献】-05
U.S.Environmental Protection Agency(1992). Respiratory Health Effects of Passive Smoking
:Lung Cancer and Other Disorders. Office of Health and Environmental Assessment,
Office of Research and Development,U.S.Environmental Protection Agency, Washington,DC.

14【参考文献】-06
Glanz SA Parmley WW : Passive smoking and heart disease : epidemiology, physiology, 
and biochemistry. Circulation  83 : 1-12,1991

14【参考文献】-07
Aubrey E.et al.(1992). Environmental Tobacco Smoke and Cardiovascular Disease. Circulation.86:699-702.

14【参考文献】-08
WHO1997年世界禁煙デー・アドバイザリー・キットより
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受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

14【参考文献】-09
WHO1992年世界禁煙デー・アドバイザリー・キット

14【参考文献】-10
Bartecchi CE Mackenzie TD Schrier RW(1994). Department of Medicine, University of Colorado School of Medicine
:The Human Costs of Tobacco Use.New England Journal of Medicine. 330:907-912 & 975-980.

14【参考文献】-11
California Environmental Protection Agency(1997). Health Effects of Exposure to Environmental Tobacco Smoke
:Final Draft for Scientfic,Public,and SRP Review. Office of Environmental Health Hazard Assessment,California
Environmental Protection Agency.

14【参考文献】-12
California Environmental Protection Agency(1997). Health Effects of Exposure to Environmental Tobacco Smoke
: Final Draft for Scientfic, Public, and SRP Review. Office of Environmental Health Hazard Assessment,
California Environmental Protection Agency.
■たばこは史上最強の「大量殺戮兵器」 ■
受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

14【参考文献】-13
Smith GD Phillips AN(1996). Passive smoking and health:should we believe Philip Morris's“experts"?
Brit.Med.J 313:929-33.

14【参考文献】-14
Doll R, Peto R(1994).Mortality in relation to smoking:40 years' observations on male British doctors.
Brit Med J.309: 901-911.

14【参考文献】-15
太田勝正、青木芳郎(1993):児童の胸部X線検査における被曝線量とそのリスク,別冊医学のあゆみ
(メディカル・トピックス第13集)p.162.


14【参考文献】-16
岩井和郎(結核予防会結核研究所) :ディーゼル排ガス粒子の肺癌リスク−排ガスのもつ別の危険性、
別冊医学のあゆみ (メディカルトピックス第19集)、1994、p.155.
137名無しは20歳になってから:04/09/26 02:14:10
■たばこは史上最強の「大量殺戮兵器」 ■
受動喫煙にさらされる人の20人に1人は受動喫煙によって死亡する

14【参考文献】-17
日本国内アスベスト濃度分布(1985年環境庁)

14【参考文献】-18
アスベスト曝露(5μm以上繊維0.01本/cc)による悪性腫瘍生涯リスク(大阪成人病センター森永謙二氏)

14【参考文献】-19
U.S.Department of Health and Human Services(1986).The Health Consequences of Involuntary Smoking.
Report of the Surgeon General. DHHD Pub No (PHS) 87-8398. Public Health Service, Office of the Assistant
Secretary of Health, Office of Smoking and Health.

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