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名無しの歩き方:
福岡が建築ラッシュを通り過ぎてここ約15〜20年。
バブル期の海外の建築家の作品が目白押しなのは建築を
学ぶ学生として面白いがどれひとつとして「博多」の街を
理解した(解釈した)建築はない。
あの「街のかたち」については大御所のアルドロッシでさえ川沿いに
イタリア建築をそのまま輸入してきた。
当時の建築界でのインパクトは強烈だったけれど、現在の錆びた
あのホテルの姿を見よ。
アンバースの大型複合施設は街中での威圧感を高めるだけで、
建物の中身はただの満たされていない空っぽの空間だ。
イタリアのゴシックの教会をみよ。同じマッスのヴォイドでも、
空間がひかりと歓びに満ちているではないか。
そしてところ狭しと建て続けた結果、福岡は息のできない街となり
老人・子供は歩けない街になってしまった。
極めつけは、新しい西鉄福岡駅。
賛否両論を起こすくらいの醜い建物ができたほうがまだましだった。
少なくとも福岡市民の街に対する鈍感な脳みそを揺り起こすことは
できたかも。
街のど真ん中にあんな意味もない薄っぺらな建物を設計したやつを
福岡から追放したい。
駄目押しは、福岡駅から周辺への交通手段や人間の動線が全く
考えられていないこと。
お陰で西鉄バスさんは「市内100円で乗り放題」などの苦肉の策を
考じている始末。
この都市開発を手がけてきた方々は、大卒の優秀な方々ばかりの
はずだが、なにを大学で学んできたのでしょうか?
いいかげん日本人も都市計画についてはフランス人ぐらい敏感に
なるべきだと思うが。
まあ、建ってしまったものは仕方がないので、まずは市民の街への
意識の向上と街のシステムの再編成を提案したい。
とにかく息苦しい。歩きづらい。