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名無しの歩き方@お腹いっぱい。:
08年以降、完工ないし建築中の大型ビルは、仙台駅西口の青葉通、広瀬通、東二番
丁通(国道4号線)沿いに多い。着工は、まだ景気のいい07〜08年初めだった。
ここまでの急激な景気悪化は予期できなかったということだろう。
「基本的には、東京中央資本と外資に荒らされた格好。バブルが全国を回り回って
仙台に来て、遅れて崩壊した」(現地業界関係者)。新築ビルの建築主を見ると、
東京の大手不動産会社の名前が目立つ。新たな開発の新天地として仙台へ乗り込んで
きたが、タイミングが悪すぎた。
新規供給の「ダメ押し」とも言われるのが、森トラストが来年春の完成を目指す
「仙台トラストシティ」。高級ホテルのウェスティンを上層とするオフィス棟と
住宅棟から成り、住宅棟以外の総延べ床面積は3・8万坪。オフィスだけでも
1・2万坪を超す。国道を挟み対峙するのは、仙台国際ホテルとオフィスビル。
過剰供給を象徴するような構図だ。
市内では必然的にテナントの誘致合戦が激化している。「需要は増えないんだから、
結局は引っ張り合い。目の前のビルのテナントにも営業をかけている状態」(業界
関係者)。まさに仁義なき戦いだ。今後は賃料低下も見込まれるが、空室率は
来年20%突破が必至ともいわれる。
着工前や構想段階の案件は、多くが凍結を余儀なくされている。仙台駅西口から
徒歩約5分の広瀬通沿いに広い空き地がある。東証1部上場のデベロッパー、サン
シティが07年3月に取得した土地だ。あおぞら銀行など9金融機関が計69億円の
抵当権を設定している。当初はホテル建設の話があったが、今は計画白紙という。
サンシティには継続企業の前提に疑義の注記がついている。